Hold on me〜あなたがいれば

紅 華月

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流水ノ章

29 見出だす添い遂げの心

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静かに心を決めた圭介が動き出したその一方で、残された“側”となる美優とみずきらは束の間を過ごしていた。

けれどこの2人の偶然の見舞いとて、実は圭介が根回しして頼んで来てもらったのだ。

これまで自分が不安な余りにべったりと居過ぎたせいで、美優から離れる『理由』に困った彼は苦慮の果てに苦肉の策で縋る事にした。…本来ならばみずきとて危険な身の上、けれど彼女は承知の上で請け負ってくれた。

『困った時はお互い様、助け合いの精神』が信条の、如何にもみずきらしい懐の深さに彼は頭が下がる思いだった。

だがこの日は生憎とみずきの懐刀とも言える存在である真次は、会の鉄火場へと参加する事になっていて不在。そこへ声が掛かったのが『翠』である。

翠はみずきと古くからの『深い付き合い』があり、絶対服従の立場なのだ。みずきがたったひと言『来な。』と言えば、翠は例え店を臨時休業にしてでも駆けつける。…そんな只では切れぬ絆が結ばれているのだ。

「もうね、初めて会った時は『何、不貞腐れてんの?この子。』って思っちゃうくらい、こーんな風に目ぇ吊り上げちゃってっ。ホラッ!何チャラのキャラにいるじゃない?黒いペンギンみたいなの!アレにそっくりよ!」

「あっははは!いますいます!すっごい似てますっ。」

そして現在、女3人は『鬼の居ぬ間の洗濯』の如く鬼=圭介の話題で楽しげに話を展開し大いに盛り上がっていた。

「ふふ♪可愛いですよねっ。そのキャラも、『圭介さん』も。」

けれど美優にとっては素直な、だが2人にしてみればスッとぼけなこの発言から…話は妙な方向へと流れ始めていく。

「……。」

「……。ち、ちょっと翠ちゃん!ココにとっても貴重な人がいたわ!しーくんを『可愛い』ですって!」

「…美優さん。撃たれた時に『視神経』やられちゃった?眼科行っとく?あ、それとも脳神経?」

「え。…え?」

「…翠ちゃん、それじゃあダメよ。しーくんと付き合って、プロポーズ受けちゃってる時点で既に『心療内科』よ!」

「ッ!なるほど!さすがみずきさん!」

「……あ、あのぉー…」

「「…?」」

「圭介さんって…そんなに女性から『嫌われる』ような人だったんですか?…口調は悪いかもしれない…んー…『悪い』ですし、凄むから怖いかもしれません、けれど…」

「…モシモシ美優さん?…貴女、しーくんと出逢ったその日に『何されたか』…まさか忘れちゃった?」

「っ、い、いえいえっ…わ、忘れた訳ではありませんっ。た、ただ…『言葉』がなく『行動』が先になってしまった、っていう…」

「…何の話ですか?さっぱり見えませんけど。」

「しーくんと美優さんの馴れ初め話。聞いた時、私は怒りに震えたわよっ。」

そう言うと、みずきは翠に『勝手に』2人の黒歴史を話してしまう。その横で美優はアワアワと慌てるが時すでに遅し…彼女は真っ赤になって顔を両手で覆った。

「…うわぁ…超サイテーあの男。サツにパクられちゃえばいいのに。その上自分のマンションに拉致るみたいに連れ帰って『軟禁』状態?…どんだけ俺様?ていうか何本のネジ、ブッ飛んでるのよアイツ。」

「み、翠さんっ…」

「そうよねー、それは私も思ったし『犯罪よ!』って言ってやったわ。でも…ふふっ、会長から聞いた話なんだけど、美優さんを連れて来た後に事務所に戻って話し合いで解決は無理だってわかると、美優さん名義の借金70万を上いく『100万』をダン!って叩きつけて会長に土下座して言ったそうよ。…『これで借金無しにして契約終了にして欲しい。風俗行きの話もなかった事にして欲しい。』って。」

「ッ!ひ、100万?!…自腹現金で100万!?」

「そうなのっ。それで会長もはて?って思ったらしくて聞いたら…『惚れました。自分だけの女にしたいんです。お願いします!』…って素直に認めたそうよ。…この世界、子は親に『嘘』なんて言えやしないもの。増してしーくんは笛木の『舎弟』…あの子にはあの人に返し切れない程の恩義がある。」

「……。」

「その時のしーくんの真剣な表情が…初めて会った時の顔と重なったって、会長が懐かしんでいたわ。南雲先生と流平くん、そしてしーくん…3人で地元を捨てて、この札幌に出てきたものの…路頭に迷って2人の為にって必死になってた頃をね。」

「……。」

「美優さんはそんな『優しさ』をしーくんに見て、酷い事されちゃったけど惚れちゃったのよねー♪」

「ほ、惚れ?!…ま、まぁ…そう、なんですけど…」

「まぁ確かに無駄に外面は良い男ですけど…中身が釣り合ってない?っていうか。それにいくら惚れた男でも、あの吊り目を『可愛い』とは思えませんよー。」

「そう思えるのは、この世で美優さんだけね。ふふっ♪」

「…そうでしょうか…圭介さんの『これまでの』女の人達の中にも…いらしたんじゃ…」

「「それはないわ。」」

みずきと翠の否定の言葉が面白い程に丸被りする。心の底からキッパリと言い切れるようだ。

「美優さん。しーくんの過去の女達はね、みんな彼の持つ『肩書き』と『お金』に惚れてたの。誰も彼『自身』を愛しちゃいなかった。だからすぐに他の男に移り気して去って行くのよ。」

「そうそう。擦り寄ってくる女はみんな『スナック』や『キャバクラ』とかの飲み屋系、または『風俗』勤めっていう…謂わゆる玄人ばっかり。一時期なんて『女なんかみんなクソだ!』ってキレてたくらいなの。だから美優さんみたいに純粋で、『圭介さん♪』って全部を愛してくれるような人…たぶん初めてなんじゃないかしら?」

「私もそう思うわ。会った事なんてないもの。あんなにデレデレで溺愛してるしーくんなんて、見た事もないしね。」

「で、溺愛…」

改めて言われて言葉に詰まる美優だが、そう言われても仕方ないのかもとも思える。先程までいた圭介は、自分の側を陣取るのはいつもの事だが座る彼女を右腕で抱え込み、絶えず美優の顔を見ていて目が合えば笑ってくれていた。

…第三者からすれば、紛れもない『デレデレ』であり『溺愛』にも見えるだろう。

「…。そんな男が…惚れた女の為に自ら『死地』に乗り込むってんだから…変われば変わる…ッ!」

「ッ!翠!」

「……。…?」

みずきがギョッとして地を晒して翠を咎めるように呼ぶが…ほとんどを言ってしまった彼女は『あちゃー』と顔を顰める。けれどその中に出てきた『死地』という、この平和なご時世には似つかわしくないフレーズに美優の思考がピタリと止まった。

「み、美優さんっ…あの、つまりはそのっ…ねっ…」

「……、…」

「ったく…アンタはホント口の軽い女だよッ。この落とし前、どうつけるつもりなんだい!連中だってどんな思いか…そんな事くらいアンタにだってわかってるはずだろ?!」

「す、すいません!すいません総…「…あ、の…」

「「え?」」

「どう、いう…事なんです、か?…、…『死地』…って…何の…?」

「……。」

「み、美優さん…」

「…教え…教えて下さいっ…何が起きているのか教えて下さい!…みずきさん!翠さんっ!」

必死に縋り乞う美優の姿に、みずきも翠も何も言えなくなってしまう。だからといって望まれるままに話す訳にもいかず、元々頭の機転が利くみずきは頭脳をフル回転させひとまずの『説得』を試みる。

「…美優さん、まずは落ち着いて。物騒な言葉だったものだからビックリしちゃったわよね?ごめんなさいね。…確かに今、会の皆はちょっとした局面とぶつかってはいるわ。でも大丈夫…100人もいない小さな組織ではあるけれど『北斗聖龍会』はしーくんを筆頭に強者揃いなんだから。会長はもう『おじさん』だけどね?」

「……っ…」

「私たちは、皆を信じて待ってましょう?そんな場所に女は『邪魔』、寧ろ足を引っ張ってしまうわ。…笑って迎えてあげればそれで…」

「…私の…せい、ですか…?」

「え?…」

「私のせいで…っ、私が『撃たれた』からそのせいで!…圭介さんや会の皆さんがっ…?」

「美優さん!誰のせいでもないっ。これが極道の生きる『世界』なの!誰だって自分が本気で愛する人を傷付けられれば怒りを抱くわ。…しーくんはぶっきら棒だけど、その分その表現が極端過ぎるだけ。それが『清水圭介』という男なの…貴女はそんな男を愛しているんでしょう?どんな事言ってたって『可愛い』って思えるでしょう?」

コックリと頷く美優に、みずきは隣に座ってその背を撫でながら『じゃあ、信じて待っていましょうね。』と言おうと口を開きかける。だが…

「…っ、ヤです…、…そんなの嫌ですっ…っ、私も…私『は』行きます!…っ、嘘つきです圭介さんっ…っ…」

「……美優、さんっ…」

『別れ話みてぇな事を二度と言うな。そんな事が過ぎらないくらい、幸せにする。』

…そう言ってくれた二度目のプロポーズのようなあの言葉は何だったのか…彼女は圭介を叱ってやらないと気が済まないのだ。その思いが涙となってひと筋、頰を伝う。

そんな『姉貴』の慟哭にも似た叫びを聞いて飛び込んで来たのが、廊下で耐えていた幹哉だ。彼はみずきと翠が上手く宥めてくれるだろうと信じていたのだが、いよいよもって我慢ならず踏み込んで来てしまった。

「姉貴!…姉貴、お願いします…お2人の言う通り、ここにいて下さい!俺は兄貴から『頼む』と託されましたッ…姉貴を『守って欲しい』ってッ…、…兄貴の気持ち…半端モンの俺ですが痛ぇくらいわかります!」

「……。」

「兄貴には…、…今の兄貴には姉貴が何より!自分の『命』より大事なんです!!今度こそ守り抜くって!…だから…だからお願いします姉貴!!」

「……。…貴方は…知ってるんですね、『全て』を。」

「ッ!」

額を床に擦り付けん勢いで土下座し懇願する幹哉に、冷ややかな声が降り注がれる。そこでようやく自分が口にしてしまった事の『意味』を知り、ハッとして顔を上げた先には…圭介が本気でキレた時に見せる『冷え切った目』と瓜二つの眼で見下ろす姉貴がいた。

「…話しなさい…『幹哉』。知る限りの全てを。」

「……ッ、あ、姉貴…」

これまで見た事のない怖さを見せる彼女に幹哉は抗えない。彼は圭介の舎弟だが、同時に自分が命を賭け身体張って守る『主』とも言える存在なのだから。

…結果…幹哉は、会合で話題となり知り得た全てを『話して』しまった…

「……。」

まさかの内容に美優から何の言葉もない。真実とも言い切れないだけに思い止まってくれないだろうか、と願うようにみずきらが固唾を飲んで見守り幹哉は項垂れる。すると…

「……。幹哉…いつまでそうしているの。お前は舎兄の『嫁』となる女の着替えを見るつもり?」

「ッ?!あ、姉貴ィ!」

尚も冷たく言い放ち、彼の鼻先で仕切りのカーテンがシャッ!と引かれる。茫然自失といった様子の幹哉に、みずきと翠は小さく首を振って説得はもう無理なのだと知らせた。

そうしてやがてカーテンの向こうから出てきた彼女は、日頃の可愛らしさの欠片もない『極道として生きる男の妻』たる者らしい出で立ちで現れる。

…なぜそれが場にあったのかはわからない。けれど白シャツに黒ジャケットと黒の長めのタイトスカートという『全身黒スーツ姿』の美優は、正にそれを語るに相応しい凛々しさがある。

「…行くわよ幹哉。ウチの人がいる場所に連れて行って頂戴。」

「あ、ねきッ…っ、ンな身体で行ってどうするんすか!?まだ抜糸すらしてねぇってのに!」

「…お前は毎日あの人の側にいて…『清水圭介』の背中の何を見ていたの!!ただのほほんと側にいるだけなら誰にでも出来る!そんなの『腰巾着』も同然だわッ!」

「ッ!」

「………。」

「…『清水圭介の舎弟』だと、胸張ってこの先もいたいのなら…男なら今ここで腹を据えな。それが出来ないのなら来なくていいわ。…ウチの人に、そんな情けない舎弟は『いらない』。」

「み、美優さ、んっ…」

「……。俺は…『北斗聖龍会』若頭、清水圭介の舎弟です!どこまでだってついて行きます!姉貴の事も、自分がこの身体張って守ってみせます!!」

「…よく言ってくれたわ…行くわよ。」

「うす!」

立ち上がった幹哉と2人、病室を出て行こうとするその背に『美優さん?』と声が掛かる。未だ冷めたような表情で振り返った彼女の視線の先には、日頃の艶やかな笑みとは僅か違う『近しい影』を放つみずきがいた。

「私も一緒していいかい?…ちょいと文句の1つも言ってやりたい『相手』が、向こうで潜んでいるだろうからねぇ。」

「……。わかりました、一緒に行きましょう。」

「え、じゃあ私も行きます!」

まるで置いて行くなとでも言いたげに翠までもが手を上げ…話が決まった4人は今度こそ病室を出て車へと乗り込む。

幹哉の言う通り、抜糸の済んでいない傷の痛みを押してまでの強行には…別れのような言葉を言った圭介を叱ってやりたい思いと、自分の為に様々な覚悟を決めた彼と共にありたいという『添い遂げの心』が込もっていた。
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