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流水ノ章
30 いざ開戦!異国と同国の狭間に立つ
しおりを挟む自宅マンションをバイクで出た圭介は、暮れ始めた夕陽を浴びながらも風を全身で受けひた走る。当然ながらメットなど被っていないが為に、彼の僅か長めの髪が風と共に靡く。
そうして約30分後…着いた先は、隣市の港に建ち並ぶ『貸倉庫群』。病室でブルブルとスマホが震えていたのは、この場所と召集を知らせる霧山からのラインだったのだ。
だがそれには更なる詳細が書かれていなかった為に、果たして『どこ』なのかがわからず…圭介はしばらくをバイクに跨ったまま遠巻きから咥え煙草で眺めていた。
やがて、眺めていた内の1つの倉庫から数人が外へと出てくるのが見えたのを受け、バイクから降りてゆったりと歩き真っ正面から近寄っていく。
「Why(何故)?!」
「なっ?!」
相手が気付き、視界に捉えたその瞬間…フンッと“笑った”圭介の渾身の回し蹴りが炸裂する。その勢いだけで2人を同時に巻き込み卒倒させ、傍らに積んであった『手頃な』鉄パイプを右手に取ると残りの2人をも立て続けに首筋を殴りつけ卒倒させた。
その間…約2分。
「…チッ。昔はもうちょい早かったはずなんだけどなぁ…まぁいっか。男が『早ぇ』ってのは、あんまよろしくねぇからな。ンな事じゃあ美優が可哀想だ。…男は『イカせてナンボ』だぜ。」
……。何の事を言っているやら(汗)様々なツッコミと共に、亡き友流平の『にゃはは!♪』と爆笑する声が今にも聞こえてきそうだ。
とはいえ、こんなのは圭介にとっては『朝飯前』、準備運動にすらなり得ない。右手に未だある鉄パイプを肩へ担ぎ上げ、揚々と中へと入って行く。
その先では多くの男達が入ってきた彼を見て狼狽しオロオロとする。中にはちらほらと見た事のある顔が混じっている事に苦々しいモノが湧き上がってきた。
「今更ジタバタすんなや…これだから『東京モン』は信用ならねぇ上に使えねぇ、更にゃ『情けねぇ』ときたもんだ。てめぇら付いてるモン付いてんのか、あァん?!」
「ッ…」
「っつったって、てめぇら『ロシアン』にゃわからねぇよな。…けどよ、アンタにはわかってんだろ…ン?それと本宮…てめぇもだッ。オレが何言いてぇのかよ…」
「…ッ、し…清水ッ…」
「よくもまぁ、のうのうと居られたモンだぜ。『笛木八雲』って男の真を知らねぇから出来るんだろうが、あの人は面を被ってる“だけ”なんだ。…てめぇらの『オヤジ殿』のせいでな!!」
「ッ…」
ただでさえキツい吊り目を更に吊り上げ、圭介は睨みつける。その先にいるのは…会長である笛木の妻紫乃に付き従う佐野組の組員『本宮』、そして真っ黒なサングラスを掛けたロシア人の男。
「……。」
何も言わず黙って彼を見るその風貌から、このロシア人は『只者』ではない事を肌で感じる。それと同時に、こちらが言っている日本語もしっかりと通じている事も。
「…。さすがは日本の極道…『北斗聖龍会』の若頭、と言うべきか。只の能無し単細胞ではないのだな。」
「ンだと?」
「その度胸と気概は認めよう、ミスター清水。だが『お嬢』の事は話は別だ…我がドンは絶対に認めないと仰っている。」
「…お嬢?…美優の事を言ってんのか。ハッ!今さらひょっこり出て来て『祖父(ジジイ)ヅラ』するたぁ、大したモンだぜ!今までアイツが独りでどれだけを生きてきたか知ってんのかァ!!」
「……。」
「オレはな…美優の今までの人生、マルッと360度変える勢いで『幸せにする』って決めたんだ。例え何を失ったとしてもだ。」
「……Breakdown。決裂だ、ミスター清水。望み通り、失ってもらおう…それはいづれお嬢とドンの『幸せ』となる。貴様はその『糧』となるが良い。」
「好き勝手抜かすんじゃねぇ!!…幸せは与えられるモンじゃねぇ…その当人が掴んでこその幸せだ!オレと美優の事に文句なんか言わせねぇ!!」
「…餞別として名乗っておこう。私は『アレク・エネッツァ』…ロシアの実力者『ミハエル・ロゼーニョ』の片腕として長年仕えている。……“行け”。」
名乗りを済ませ、ロシア語で部下らに指示を出すエネッツァの顔は酷く冷め切ったもので…そこはかとない恐ろしさがある。だがそこで引く圭介でもない。
密やかにゴングが鳴り、まるでロボットの如く狙いを彼一点と定め、襲い掛かって来る卓越されたロシア人マフィアらはそのほとんどが軍隊崩れのあぶれた者達。当然だが『闘う事』にも長けている。
けれどもそんな彼らと遊ぶかのように相手の攻撃を交わすと、間髪入れずに上段蹴りを決めパンチを繰り出し…次々とマフィア達をぶっ飛ばしていく。
その間、本宮を始めとする佐野組の組員らは聞く話に違わぬ『鬼気迫る闘いぶり』に気圧され…完全に引き腰になってしまっていた。
…はたと気が付けば、場はすっかり圭介の独壇場…ロシア人マフィアのほとんどが伸(の)され、あちらこちらに倒れ伏している状態となった。
そんなまさかの展開を考えあぐねているのか、エネッツァがギリッと奥歯を噛み締めたその時…
「よぉー、圭介!待たせたなっ…っておい!ほとんどいねぇじゃねぇか!…ンだよぉ…つまんねぇなぁ!」
「……な、南雲っ…」
「やれやれですねぇ。どうしてウチの若頭はこうも堪え性がないんですかね?…『我慢の出来ない男』は美優さんに捨てられますよ。」
「会長の不感症よりはマシなんじゃないすか。」
「…。霧山、私は不感症ではなく『不眠症』です…何度言わせるんです?」
「まぁまぁ会長も本部長もっ。どっちも若頭にゃ無縁なモンっしょ!」
『そりゃ言えてらぁ!』と、ロシアマフィアらと佐野組連中以外の皆からドッ!と笑いが起こる。そんな様子に圭介はマフィアの1人の胸倉を捻り上げながらも呆気に取られてしまう。
「…まぁ、そんな笑い話は別として…、…おい!てめぇらァ!!若頭はもう“楽しんでる”ぜ!俺たちも仲間に入れてもらおうじゃねぇかッ…『北斗聖龍会』の意地と根性、見せつけてやれやァ!!」
『おーッ!!』
こうして再び始まった闘いは、誰も彼もが揉みくちゃの大乱闘と化すものの、更に形勢は『北斗聖龍会』が断然有利となっていく。
そんな中、殴られたその勢いで掴み上げられ胸倉が大きく開(はだ)けかけた圭介は、カチ!とスイッチが入ったかのようにブチキレた。
…彼の左胸には、美優を想って入れた『タトゥー』がある。それを見て良いのは愛する女だけ…
「…てめぇ如きが見て良いシロモンじゃねぇんだよッ!!」
ギロリと睨め付け、相手の頭目掛けてガン!と頭突きを食らわせるとスーッと音なく崩れたロシア人マフィアを見下ろす。
それを見ていた南雲がヒュー♪と口笛を吹きながら、自身も相手にしていた男を伸して放り捨てた。
「相変わらずの石頭だなぁ!元々なのか?それとも会長に鍛えられたのか?」
「るせぇ!オレは石頭じゃねぇッ、それは会長だ!」
「なっははは!どっちもどっちだぜ!…っておいっ、圭介!」
「ッ?!」
南雲の声質が急に緊迫したものに変わり、振り向いた先では…エネッツァがジリジリと後退りして行こうとしていた。圭介はダッと場を駆け出すと取っ組み合う人間の間を縫うように突き進み…
“パァン!”
辺りに一発の銃声が響いた事で乱闘の手がピタリと止まった。…銃弾を放ったのは圭介だ。
「…おいコラ。話はまだ終わっちゃいねぇんだよ…何が『Breakdown(決裂)』だッ、ミハエル・ロゼーニョに会わせやがれ。…来てんだろ?ここによぉ…」
「……。」
「会わせたくねぇってんならそれまでだ。…てめぇの脳天、蜂の巣にしてやるまでだからな。」
「……ッ…」
「…ハッハッハッハ!ニホンノオトコ、キガミジカイデスネ!ソレデハ『エンジェル』ガ、カワイソウデス!」
「……は?」
圭介がポカンとする中、奥の暗がりから姿を見せたのは…身長が彼よりも更に高い、けれど想像と違って見た目が若くて優しげな男だ。腹が出ていて白髪で…と、如何にも『お爺さん』を連想していただけにかなり驚きの風貌である。
「…。ホントに美優の『祖父(ジジイ)』なのか?その辺の適当なオッサンを連れて来たんじゃねぇだろうな?」
「紛れもなく、この方が『ミハエル・ロゼーニョ』その人です。今年で御歳75歳となられます。」
「な?!75だァ?!」
絶対ウソだろと圭介は思う。だが孫である美優も、30歳にはとても見えない風貌を持っている事から、あながち頭から否定するのもどうかと考える。…本当に彼女が彼の『孫』ならば、の話だが。
「トコロデ。アナタガ、ケイスケ・シミズ…デスカ?」
「あぁ、そうだ。どうせ調べてんだろが…」
「…。ワカラナイデスネ…マイエンジェルハナゼ、ショウガイノオットニ『コンナオトコ』ヲ?」
「あァ?!…『こんな男』だと?ンなモン簡単な話じゃねぇかっ。オレも美優も互いに『惚れた』からに決まってんだろが!」
「……。どの口が言ってんだ、圭介のヤツ…」
「全くですねぇ。事の顛末の真相をみずきママから聞いた時は、さすがに…」
「いやいや会長。あの美優さんを前にしたら…そりゃあ触手が伸びるってモンすよ!」
「…。るせぇ!外野は黙ってろッ。」
ロシアのドン『ミハエル』と圭介の会話を聞いていた北斗の面々からはヤンヤヤンヤと声が上がる。だがそれをも一蹴し、彼は再び話し合いへと戻る。
「おい、ミハエル・ロゼーニョ…雪吹美優は、本当にてめぇの『孫』なのか。アイツは何にも知らねぇんだぜ?まずはそこをはっきりさせようじゃねぇか。」
「エンジェルノハハオヤハ、ワタシノ『ムスメ』デス。ムスメノ『マリア』ハ、ホントウナラバ、コノ『エネッツァ』ト『フウフ』ニナルハズデシタ!」
「…は、はぁ?!その男と、美優の母親が?!」
「イエス!デスガ…ロシアニタマタマキテイタ、ニッポンジンノ『アカギ』トシリアイ、フタリハアイシアウナカニナッタデス。」
「……。」
「…ナニシニキテイタノカ、マッタクシリマセンガ…ナガクロシアニイマシタネ。シバラクシテ、マリアカライワレタデス。『アカギト、ジャパンニイク。』ト。ソノトキ、マリアノオナカニハ、モウ『エンジェル』ガイタデス。」
「…なるほどな…」
「ケイスケ・シミズ…キサマニモ、ミニオボエガアルハズデス!エンジェルノチチオヤト、マッタクオナジ!」
「いきなり貴様呼ばわりかよ!しかもッ…オレはこのテの話題でいつまで責められなきゃなんねぇんだよっ…」
「いつまでも、ですよ…清水。みずきに言われた通り猛省なさい。」
「……。」
「トニカク!ケイスケ・シミズ…アナタヲ、マイエンジェル・ミユウノ『オット』トハ、ミトメナイデス!エンジェルハ、ロシアニツレテカエリマス!」
「…認めねぇだァ?…どいつもこいつも好き勝手抜かしやがって!いきなり横からしゃしゃり出て来て、いったいどういう了見だ!このクソジジイがァ!」
「……。」
「雪吹美優はオレの『嫁』だ。美優の亭主はこの『清水圭介』だ!それ以上もそれ以下もねぇ!!…それでもジジイ、このオレから美優を奪おうってんならよ…」
思いの丈を言い切り、圭介は手にあったそれを地に置くとつま先で軽く蹴りつける。地を滑りながらクルクルと回転し、やがてロゼーニョの足元にぶつかって止まったそれは…何時ぞやの美優の拉致騒動の際に事務所から持ち出したままで返し忘れていた拳銃『トカレフ』だった。
「…オレの事は殺ってくれや。ご覧の通りの男だけどよ…出逢ってたったの数ヶ月しか過ごしてねぇ美優に、頭上がんねぇって思うし…アイツの願い事とかワガママ…何だって、どんな事したって叶えてやりてぇって思う。…あんま、そういう事を言うヤツじゃあねぇけどな。」
「……。」
「オレは…美優がいねぇと生きていけねぇ。アイツの親父みたいに、ガキがいれば話は違うかもしれねぇけどよ…生憎オレと美優にはまだいねぇし。いてもいなくても、どのみちオレは独りではもう生きてはいけねぇ…奪われて、残されるくらいなら…死んだ方が遥かに楽だ。残されたモンの痛みと苦しみは…もう十分味わったぜ。」
「…ッ、圭介ッ…」
「ミハエル・ロゼーニョ…美優をオレから取り上げるからには、オレが腹を据えた以上にアイツを幸せにするって約束してくれ。」
両腕を広げ、さっさと撃てと言わんばかりの圭介を、ロゼーニョやエネッツァのみならず北斗の面々すら驚然と見つめる。
…圭介の表情が、あまりにも達観した…落ち着き払った顔だったからだ。
「……圭介、さん…」
そんな中、彼をそっと呼ぶ声が聞こえてきた。それは…どんな怖い事を言おうとも虚勢を張っていようとも、そんな彼を『可愛い』と笑う…愛しい女(ひと)の声だった。
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