5 / 36
空の章
壱、久遠城 (後)
しおりを挟む
壱、「久遠城」(後)
フロン元帥と共に城内に戻れば、今度はなにやら城内が騒がしい。フロンが「何事だ?」と尋ねれば、一番近くにいた兵士が駆け寄る。
「元帥閣下に申し上げます!! 王が……間者の奇襲で負傷されました!!」
「なんだと!? 陛下のご容体は!?」
「命に別状はございませんが、深手です。犯人の侍女はその場で自害。タオ老師にも刺客が差し向けられましたが、たまたま居合わせた海底竜宮の王子が撃退してくださったとのこと」
「急ぎ典医の話を聞きたい。タオ老師とエイル王子にも謁見の間に来て頂いてくれ。ツーエン将軍、貴殿も――良いな?」
「無論」
一体、この荘厳な城で何が起きているのか。息をつく暇もない騒動に、ロンは頭痛を覚えた。
フロンが吹き抜けの最下層から、木の柱に埋め込まれた蒼く点滅する石に手を添える。すると羊によく似た金色の雲が二人の前で止まった。
「最高階にはこの筋斗雲でしかいけない。乗りたまえ」
フロンに促されて、ロンはふかふかとした筋斗雲でひたすら上昇する。
「外の奇襲は囮か……。元帥、貴殿は何度もあるような口ぶりだったな。俺は二十年前に仙界に留学に出た。その当時の空と地上は、危うい拮抗状態を保ちながらも、講和条約通り、領空の侵犯は無かったと記憶しているが、現実はどうなんだ?」
ロンの問いに、フロンは腕を組んだまま苦々しい表情を作る。
「講和条約締結まで導いてくれた海底竜宮の姫には悪いが、地上の龍人どもと拮抗状態は表向きだ。重箱の隅をつつくようだが、講和条約には『停戦』と『領土侵犯』を禁じているが、過激派の『奇襲』は禁じられていない。連中は三龍大戦の発端となった若者で構成された過激派の団体の流れを組む者達だ。だから、奇襲を受けたこちらが何度抗議しようとも地平龍王は知らぬ存ぜぬばかりで、いたちごっこさ」
「なるほど」と平和と程遠い空と地上の根深い因縁にため息が禁じられなかった。同時に、海底はつくづくセツカ姫に護られていると痛感する。
筋斗雲が緩やかに止まるとフロンが「こちらだ」と案内してくれる。
「元帥、最上階と最下層を繋ぐのは、あの筋斗雲だけだと言ったな」
「ああ、そうだが……それが何か?」
「一時的に筋斗雲を動けぬようにできるか? 吹き抜けの天井もだ。ひっそりと周遊している民を収容した後、誰もこの城から出られないように……」
「なにか考えがあるのだな。いいだろう。先ほどの借りを返す意味でも、貴殿の案に乗ろうじゃないか」
フロンは巨大な翼の生えた龍が躍る紋章が彫られた扉の前に立った。門を閉鎖している部下に、ロンの案を命じてから扉の中に入った。
扉は二重になっていた。白い絨毯を踏みながら、二人はもう一つの扉をくぐる。
「ロン!!」
謁見の間は最奥に一段高くなった玉座があった。周囲の壁はガラス張りだ。玉座の前ではタオ老師とエイルが居た。数人の兵士が自害したと思われる犯人の女を囲んでいる。だが、なぜかエイルは腰が折れ曲がった小さなタオ老師の背後に隠れている。
「ロン、このわからず屋の兵士を説得してくれ」
「おい、私の許可なく老師とエイル王子になにをしている?」
フロンが厳しい声で近づくと「しかし、元帥。海底の間者が陛下を害したのですぞ!!」と老齢の枯れ木のような軍人が叫んだ。
「海底の間者?」
フロンが老兵士の言葉に眉をしかめる。老兵士は叫ぶのをやめなかった。
「タオ老師もなぜ庇う!? この下手人は海底竜宮の女ではないか!! こやつらが来たと同時に陛下は襲われた。海底が犯人であると明白ではないか!!」
「……タイ将軍、海底は無関係だよ。こやつらが下手人と関係があるのなら、ババとフロンがとうに追い払っておるわ」
ロンは兵士の間をかいくぐって、女の死体の傍に膝をついた。毒をあおったのか、女は泡を吹いてこと切れている。女の首筋には海底竜宮を表す紋章の入れ墨が彫られている。
「……なるほど。タイ将軍とやらが疑うのはこれが原因か。よくもまあ、こんな複雑な紋を墨にしたものだ」
「ツーエン将軍、君の見解は違うと言うのか? ババ様も。異論を唱えるのならば、根拠を示してくれねば、こちらの溜飲も下がらぬ」
「証明をするために、よく焼いた小刀をお借りしたい。俺の小刀では疑いが残るゆえ、こちらのものを」
怪訝に思いながらも、フロンは「おい」と一人の兵士に命じて、色が変わるまで焼いた小刀をロンに渡した。
ロンは躊躇なく、女の入れ墨を焼いた小刀で切り裂く。肉が焼ける匂いに、ロン以外の全員が顔をしかめた。ひどい悪臭がする。ただの生き物が焼ける匂いにしては、明らかにおかしい刺激臭がする。
――紅い鮮血が流れ、紋章の下から現れたのは龍の鱗だった。
「……これは、擬態していたと言うのか……? 馬鹿な。地上の者は、超高度にある久遠城では住めぬはずだぞ」
「それは海底も同じこと。ゆえに防衛を兼ねて、歴代天空龍王の居室も、謁見の間も、高層階に設けられたと聞く。酸素濃度の低い高層で、地上の龍も、海底の龍も、すぐに酸素不足の疾患に罹るからだ」
話しながら、ロンは死体の衣服もざくざくと細切れにしていく。女の皮膚を一通り剥がせば全身に龍の鱗が点在していた。
「おそらくこの侍女は定期的に変化を維持する薬を飲んでいたはずだ。仙界にそういう薬があると書庫で見たよ。長期に及ぶ空との戦に耐える為、不足する酸素を薬で補う。ついでに間者に擬態は必須。切った皮膚の欠片を調べてくれ。おそらく三龍大戦で死んだ海底龍神族の若者の細胞で構成されているはずだ。補った酸素は死者の皮を被っていても劣化させない効果もある。そう、貴殿のように――」
ロンは振り向きざま、槍を持って立っていた若い門番の頬を掠めるように焼けた小刀を投げた。
「ぎゃっ!!」
焼けた刃のせいで、兵士の皮膚が焼け焦げる。兵士は急いで頬を覆ったが、指の間から緑色の鱗が見えていた。
「そいつを捕えろ!!」
フロンの命で、兵士は踵を返すと途端に床に取り押さえられた。だが、ロンは「元帥、まだだ!!」と叫んだ。
「ここまで入念な擬態をしていた間者がたった二人な訳が無い!! 天空神龍は風を操る。ならば、天井を閉めた城内の酸素濃度を下げてくれ!! それで炙り出せるはず!!」
停止した筋斗雲、天井も天幕が張られた状態でフロンは堅牢な二重の扉さえ風圧で破るほどの風を発生させた。
ロンとエイルも薄くなる酸素に、うずくまった。
四半刻もした頃だろうか。風であちらこちらから「間者を捕えました」という報が入った。その数は十。ロンとエイルは酸欠で痛む手足を動かし、ふうと脱力した。
「……ロン……せめて俺には一言伝えてからやれよ。お前は無茶すぎる……」
「すまん。時間が惜しかったのでな……」
エイルが汗で額に張り付いた前髪を掻き上げる。
「ツーエン将軍、この度は感謝する。貴殿には感謝が絶えない。危うく間者を放置したまま、王を喪うところだった。部下の無礼は私が詫びよう。王子、誠に申し訳ない」
「いいさ。ロンの行き当たりばったりの行動に振り回されるのは慣れてる」
堅苦しく頭を下げるフロンにロンもエイルもひらりと手を振って、よろめきながら立ち上がった。
「俺は考える前に身体が動いてしまう。単細胞だとエリンや姫によく笑われた。気にしないでくれ。点数稼ぎと捉えてくれても良いぞ。同胞の遺体が利用されたことの方が、俺は哀しかっただけだ……」
将軍という軍隊を纏める立場にありながら、打算はなく、停戦中の国でこれだけ頭が回る。
セツカ姫が恋人に選んだだけはある。天衣無縫とはこの男の為にあるような言葉だと、フロンは思った。
間者が捕えられ、天幕も再び開かれた時、若い神龍の侍女が小走りで現れた。
「元帥、陛下がお呼びです。タオ老師と海底からの御客人も寝所まで通すようにとのご命令にございます」
袖を掲げて一礼した侍女は、幼さの残る声でそう告げた。
続...
フロン元帥と共に城内に戻れば、今度はなにやら城内が騒がしい。フロンが「何事だ?」と尋ねれば、一番近くにいた兵士が駆け寄る。
「元帥閣下に申し上げます!! 王が……間者の奇襲で負傷されました!!」
「なんだと!? 陛下のご容体は!?」
「命に別状はございませんが、深手です。犯人の侍女はその場で自害。タオ老師にも刺客が差し向けられましたが、たまたま居合わせた海底竜宮の王子が撃退してくださったとのこと」
「急ぎ典医の話を聞きたい。タオ老師とエイル王子にも謁見の間に来て頂いてくれ。ツーエン将軍、貴殿も――良いな?」
「無論」
一体、この荘厳な城で何が起きているのか。息をつく暇もない騒動に、ロンは頭痛を覚えた。
フロンが吹き抜けの最下層から、木の柱に埋め込まれた蒼く点滅する石に手を添える。すると羊によく似た金色の雲が二人の前で止まった。
「最高階にはこの筋斗雲でしかいけない。乗りたまえ」
フロンに促されて、ロンはふかふかとした筋斗雲でひたすら上昇する。
「外の奇襲は囮か……。元帥、貴殿は何度もあるような口ぶりだったな。俺は二十年前に仙界に留学に出た。その当時の空と地上は、危うい拮抗状態を保ちながらも、講和条約通り、領空の侵犯は無かったと記憶しているが、現実はどうなんだ?」
ロンの問いに、フロンは腕を組んだまま苦々しい表情を作る。
「講和条約締結まで導いてくれた海底竜宮の姫には悪いが、地上の龍人どもと拮抗状態は表向きだ。重箱の隅をつつくようだが、講和条約には『停戦』と『領土侵犯』を禁じているが、過激派の『奇襲』は禁じられていない。連中は三龍大戦の発端となった若者で構成された過激派の団体の流れを組む者達だ。だから、奇襲を受けたこちらが何度抗議しようとも地平龍王は知らぬ存ぜぬばかりで、いたちごっこさ」
「なるほど」と平和と程遠い空と地上の根深い因縁にため息が禁じられなかった。同時に、海底はつくづくセツカ姫に護られていると痛感する。
筋斗雲が緩やかに止まるとフロンが「こちらだ」と案内してくれる。
「元帥、最上階と最下層を繋ぐのは、あの筋斗雲だけだと言ったな」
「ああ、そうだが……それが何か?」
「一時的に筋斗雲を動けぬようにできるか? 吹き抜けの天井もだ。ひっそりと周遊している民を収容した後、誰もこの城から出られないように……」
「なにか考えがあるのだな。いいだろう。先ほどの借りを返す意味でも、貴殿の案に乗ろうじゃないか」
フロンは巨大な翼の生えた龍が躍る紋章が彫られた扉の前に立った。門を閉鎖している部下に、ロンの案を命じてから扉の中に入った。
扉は二重になっていた。白い絨毯を踏みながら、二人はもう一つの扉をくぐる。
「ロン!!」
謁見の間は最奥に一段高くなった玉座があった。周囲の壁はガラス張りだ。玉座の前ではタオ老師とエイルが居た。数人の兵士が自害したと思われる犯人の女を囲んでいる。だが、なぜかエイルは腰が折れ曲がった小さなタオ老師の背後に隠れている。
「ロン、このわからず屋の兵士を説得してくれ」
「おい、私の許可なく老師とエイル王子になにをしている?」
フロンが厳しい声で近づくと「しかし、元帥。海底の間者が陛下を害したのですぞ!!」と老齢の枯れ木のような軍人が叫んだ。
「海底の間者?」
フロンが老兵士の言葉に眉をしかめる。老兵士は叫ぶのをやめなかった。
「タオ老師もなぜ庇う!? この下手人は海底竜宮の女ではないか!! こやつらが来たと同時に陛下は襲われた。海底が犯人であると明白ではないか!!」
「……タイ将軍、海底は無関係だよ。こやつらが下手人と関係があるのなら、ババとフロンがとうに追い払っておるわ」
ロンは兵士の間をかいくぐって、女の死体の傍に膝をついた。毒をあおったのか、女は泡を吹いてこと切れている。女の首筋には海底竜宮を表す紋章の入れ墨が彫られている。
「……なるほど。タイ将軍とやらが疑うのはこれが原因か。よくもまあ、こんな複雑な紋を墨にしたものだ」
「ツーエン将軍、君の見解は違うと言うのか? ババ様も。異論を唱えるのならば、根拠を示してくれねば、こちらの溜飲も下がらぬ」
「証明をするために、よく焼いた小刀をお借りしたい。俺の小刀では疑いが残るゆえ、こちらのものを」
怪訝に思いながらも、フロンは「おい」と一人の兵士に命じて、色が変わるまで焼いた小刀をロンに渡した。
ロンは躊躇なく、女の入れ墨を焼いた小刀で切り裂く。肉が焼ける匂いに、ロン以外の全員が顔をしかめた。ひどい悪臭がする。ただの生き物が焼ける匂いにしては、明らかにおかしい刺激臭がする。
――紅い鮮血が流れ、紋章の下から現れたのは龍の鱗だった。
「……これは、擬態していたと言うのか……? 馬鹿な。地上の者は、超高度にある久遠城では住めぬはずだぞ」
「それは海底も同じこと。ゆえに防衛を兼ねて、歴代天空龍王の居室も、謁見の間も、高層階に設けられたと聞く。酸素濃度の低い高層で、地上の龍も、海底の龍も、すぐに酸素不足の疾患に罹るからだ」
話しながら、ロンは死体の衣服もざくざくと細切れにしていく。女の皮膚を一通り剥がせば全身に龍の鱗が点在していた。
「おそらくこの侍女は定期的に変化を維持する薬を飲んでいたはずだ。仙界にそういう薬があると書庫で見たよ。長期に及ぶ空との戦に耐える為、不足する酸素を薬で補う。ついでに間者に擬態は必須。切った皮膚の欠片を調べてくれ。おそらく三龍大戦で死んだ海底龍神族の若者の細胞で構成されているはずだ。補った酸素は死者の皮を被っていても劣化させない効果もある。そう、貴殿のように――」
ロンは振り向きざま、槍を持って立っていた若い門番の頬を掠めるように焼けた小刀を投げた。
「ぎゃっ!!」
焼けた刃のせいで、兵士の皮膚が焼け焦げる。兵士は急いで頬を覆ったが、指の間から緑色の鱗が見えていた。
「そいつを捕えろ!!」
フロンの命で、兵士は踵を返すと途端に床に取り押さえられた。だが、ロンは「元帥、まだだ!!」と叫んだ。
「ここまで入念な擬態をしていた間者がたった二人な訳が無い!! 天空神龍は風を操る。ならば、天井を閉めた城内の酸素濃度を下げてくれ!! それで炙り出せるはず!!」
停止した筋斗雲、天井も天幕が張られた状態でフロンは堅牢な二重の扉さえ風圧で破るほどの風を発生させた。
ロンとエイルも薄くなる酸素に、うずくまった。
四半刻もした頃だろうか。風であちらこちらから「間者を捕えました」という報が入った。その数は十。ロンとエイルは酸欠で痛む手足を動かし、ふうと脱力した。
「……ロン……せめて俺には一言伝えてからやれよ。お前は無茶すぎる……」
「すまん。時間が惜しかったのでな……」
エイルが汗で額に張り付いた前髪を掻き上げる。
「ツーエン将軍、この度は感謝する。貴殿には感謝が絶えない。危うく間者を放置したまま、王を喪うところだった。部下の無礼は私が詫びよう。王子、誠に申し訳ない」
「いいさ。ロンの行き当たりばったりの行動に振り回されるのは慣れてる」
堅苦しく頭を下げるフロンにロンもエイルもひらりと手を振って、よろめきながら立ち上がった。
「俺は考える前に身体が動いてしまう。単細胞だとエリンや姫によく笑われた。気にしないでくれ。点数稼ぎと捉えてくれても良いぞ。同胞の遺体が利用されたことの方が、俺は哀しかっただけだ……」
将軍という軍隊を纏める立場にありながら、打算はなく、停戦中の国でこれだけ頭が回る。
セツカ姫が恋人に選んだだけはある。天衣無縫とはこの男の為にあるような言葉だと、フロンは思った。
間者が捕えられ、天幕も再び開かれた時、若い神龍の侍女が小走りで現れた。
「元帥、陛下がお呼びです。タオ老師と海底からの御客人も寝所まで通すようにとのご命令にございます」
袖を掲げて一礼した侍女は、幼さの残る声でそう告げた。
続...
0
あなたにおすすめの小説
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
無能妃候補は辞退したい
水綴(ミツヅリ)
ファンタジー
貴族の嗜み・教養がとにかく身に付かず、社交会にも出してもらえない無能侯爵令嬢メイヴィス・ラングラーは、死んだ姉の代わりに15歳で王太子妃候補として王宮へ迎え入れられる。
しかし王太子サイラスには周囲から正妃最有力候補と囁かれる公爵令嬢クリスタがおり、王太子妃候補とは名ばかりの茶番レース。
帰る場所のないメイヴィスは、サイラスとクリスタが正式に婚約を発表する3年後までひっそりと王宮で過ごすことに。
誰もが不出来な自分を見下す中、誰とも関わりたくないメイヴィスはサイラスとも他の王太子妃候補たちとも距離を取るが……。
果たしてメイヴィスは王宮を出られるのか?
誰にも愛されないひとりぼっちの無気力令嬢が愛を得るまでの話。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【完結】番としか子供が産まれない世界で
さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
(完)聖女様は頑張らない
青空一夏
ファンタジー
私は大聖女様だった。歴史上最強の聖女だった私はそのあまりに強すぎる力から、悪魔? 魔女?と疑われ追放された。
それも命を救ってやったカール王太子の命令により追放されたのだ。あの恩知らずめ! 侯爵令嬢の色香に負けやがって。本物の聖女より偽物美女の侯爵令嬢を選びやがった。
私は逃亡中に足をすべらせ死んだ? と思ったら聖女認定の最初の日に巻き戻っていた!!
もう全力でこの国の為になんか働くもんか!
異世界ゆるふわ設定ご都合主義ファンタジー。よくあるパターンの聖女もの。ラブコメ要素ありです。楽しく笑えるお話です。(多分😅)
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる