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建国への第一歩

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ナザニール城を手に入れた魔王アルタイムは、都市国家エレナの国王(女性)のエナ14世と会談をしていた。
「とりあえず自己紹介をしますね。僕は、魔王アルタイム・ビューホット・リネールジュと申します。」
「私は都市国家エレナ国王のエナ14世です。絶対君主制ではなく、立憲君主制を採用してます。」
「へーこの世界にも憲法が存在するとは驚きです。」
「この世界には、憲法で君主の権力を制限し、市民議会によって統治されている国家を都市国家と呼んで逆に憲法で君主の権力を強化し、国王議会によって統治されている国家を帝国または王国と呼ぶのです。」
「魔帝国アザートは、立憲君主制ですかね。実際のところは、制限事態が無い形だけになると思いますが、そして議院内閣制も取り入れる形にしようと思ってます。いわゆる、魔帝国議会議員の信任選挙ですね。」


「最初に憲法を制定しますね。まずは、魔帝国憲法一条 皇帝
魔帝国皇帝は、帝国構成国の盟主兼魔王アルタイムが務めなければならない。
第二条 戦争
皇帝は、宣戦の布告および和平の締結、対外代表、条約及び同盟の締結、大使の授受の諸権利を有し、防衛戦争及び宣戦布告は、魔帝国議会にての審査を受けなくても可能とする。
第三条 種族差別の撤廃
魔帝国国民の市民権は各構成国の差別なく平等に扱われる。
これが、一応僕が考えた憲法です。そして議院内閣制の設置などについても憲法に盛り込んで可決し、ルシファーによる内閣と都市国家エレナを首都とし、周りにたくさんの村を作って人口をアスガルド共和国以上にさせたいのですが、いかがでしょう?」


「はい、喜んでお受け致します。市民会議で可決させますが… ただ、市民会議最大野党の獣人奴隷推進会議が猛抗議してくるでしょう。」
「そちらの件については、対策は練ってあります。市民会議の各会派の議席数は、最大与党でエナ14世が党首を務める国王党と市民同盟、獣人族差別撤廃運動戦線による連立で350議席、それに対して最大野党獣人奴隷推進会議は20議席、それに続いて反国王党の15議席
合計385議席です。普通なら通るでしょうが、
国王党内では、憲法改正及び我々に服従した国王を下ろすために、動いてる反対派がいるようですよ。」
「やはり、反対派が…ってどうして分かるんですか?」
「僕の部下に諜報のプロがいるんですよ。部下から情報が随時入ってきます。」
「予想通り、国王党議員に最大野党の獣人奴隷推進会議から多額の賄賂わいろを受け取っているという証拠の裏帳簿が見つかったみたいですね。」
「汚職防止法違反で捕まえなさい」
そうエナ14世が言うと衛兵が汚職議員のところに向かっていった。


「まぁ言い逃れしてくるでしょうね。それに国王も加担しているという嘘をつくかもしれませんが大丈夫 任せてください 」
「一応、市民同盟議長に獣人族差別撤廃運動戦線指導者に野党の不正についてリークしておいたので明日議会では、大モメでしょうからさて、革命を始めますか。」
そう言って4時間にも及ぶ会談は終わり 次の朝を迎え、市民議会が開かれた。
「今回の議題は、最大野党獣人奴隷推進会議エバンスキー議長と国王党副党首ブランクデンブルク男爵だんしゃくについての不正疑惑の弁明及び都市国家エレナについてです。」
「エバンスキー議長弁明を行ってください」
「はい(汗) 私は、ブランクデンブルク男爵から#男爵__だんしゃく_#を受け取ってなどありません。何かの誤解かと申しあげます。」
「それは、無いね♪ あっ 自己紹介がまだだったね。魔帝国諜報省大臣に任命されたベルゼブブって言います♪ みんなよろしく♪」
「君、何故ないと言い切れる!! 議会冒涜罪ぼうとくざいで訴えるぞ!!」


「勝手にすればいいじゃないかな 雑魚共が調子に乗ってると痛い目見せてやるぞ♪ ちゃんと証拠も雑魚2人の裏帳簿もあるんだよ♪」
「言い逃れは出来ないようですね。エバンスキー議長とブランクデンブルク男爵どうされますか?」
「辞任か弾劾委員会だんがいいいんかいの設置か どちらか選べ♪ まぁどちらも選べないわな  エナ14世に対する不信任決議案提出と魔帝国アザート建国反対に関する決議案を提出するつもりだったもんね?」


市民議会にどよめきが広がり、ブランクデンブルク男爵は、弾劾案を床に叩きつけて、こう言った。
「エナ14世お前を国王に据えるべきではなかった!! 私が:∵グハッ!!」
「それ以上 喋ってみろ 体をバラバラにするぞ」
「さて、ゴミ掃除は終わりましたよ アルタイム皇帝陛下様」
「ありがとう さて、市民会議の皆さん初めまして魔帝国アザートの皇帝であるアルタイムと申します。今日をもって市民会議は、廃止とし、魔帝国議会を設置、選挙を行います。全市民、全種族平等な選挙になりますので、よろしいですかね?」
市民会議議員は、皆、賛同し、都市国家エレナ
は、150年の歴史を終えた。


そして、新しい魔帝国議会が設置され、憲法が制定されると、近隣の村々から様々な種族が集まってきて、人口が都市国家だった時よりも5倍まで膨れ上がった。
(都市国家エレナの元の人口は10万人→魔帝国が建国されると80万人まで急増した)
「アルタイム様、各村、近くの都市国家からも移住者がどんどん集まってきております。」
「近くに村を作って農業、林業の人を増やしましょう。そして公共事業を始める準備をしていかないといけませんからね。」
「はっ!! 」
「木造の家は、5つ離して建築を 道路はしっかりと整備してくださいね」


アルムトロン大森林は、少しずつ開拓が進み、第一次産業、第二次産業が軌道きどうに乗り始めた頃、アスガルド共和国国王軍が南バルド地方へと進軍を開始し始めたのだ。
「王都の動きを監視していたガブリエルたちから連絡が、国王軍300万程が向かっているとのことです。」
「たった300万ですか。準備に時間をかけ過ぎですし、食糧もマナも大丈夫でしょう。」
「ルシファー首相に、南バルド要塞線にゴーレムを展開し、各部隊配置につかせておいてくださいと伝え、エナ14世率いる第二軍は、首都防衛に徹してくださいと」
「分かりました。 」
「あとセト国防大臣に、別働隊の編成も」
「それも伝えておきます。 あれを使うのですね」
「えぇ あれを使って半分を我が部下にしちゃいましょう。」
イシスに命じると、多紀理毘売命 (おつきしまひめ)、市寸島比売命 (さよりびめ)、多岐都比売命(たぎつひめ)の宗像三女神(むなかたさんじょしん)の三姫を呼び出した。


「三姫、戦争になりますよ」
「それは、困りましたわ 私達、海の神様なのに」
「大丈夫ですよ ここには、エリック山からタルトフ川という大きい川の水が流れているので」
「それは良いですね」
「コクコク」
「ははっ 可愛いですね 皆さん、三者三様の反応をしましたねニコ」
魔王から可愛いと言われた三姫は、それから意識し始めるようになった。それは何故かってふふふ


次は、大まかな説明です
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