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第2話 兄とチャリ通
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「だから乗らないって!」
「そう言うなって。兄妹、仲良く登校しようぜ」
無理やり次男、遼太郎に手引かれ、自転車の荷台に乗せられる。
「おい、2人乗りは禁止だぞ」
後ろで長男、麻樹緒が言う。
「見つかんなきゃいいべ。じゃ、お先」
おもむろに遼太郎は自転車を漕ぎだした。
麻樹緒はムッとした表情だ。
「ねぇ、麻樹緒の言うとおりだよ。おまわりさんと先生に見つかったら…」
「見つかる前に速攻、降りるさ」
はぁ。。
「なぁ凛那。部活どうよ?」
「うん、楽しいよ」
私はこの春、吹奏楽部に入部した。過去には東京都のコンクールにも出場経験がある。
「そっか。なら良かった。仲いい友達はいるの?」
「何人かいるよ」
「じゃあ今のところ楽しい高校生活かな」
「そうだね」
高校へ入学して2カ月半が経つ。朝も夕方も部活の練習で忙しい遼太郎。あまり話せていなかった。きっと気にしてくれていたんだ。
「ありがとう」
「うん?おうよ」
「あれー?遼太郎、2人乗り!」
後ろから女子の声がした。
遼太郎はスピードを緩めて振り返った。
「彼女?」
「違うわ、妹だわ」
「そっ」
「2ケツしたこと、先生にチクるなよ」
「オッケー」
女子は親指と人差し指で円を作った。
「遼太郎、降りよう。恥ずかしい」
「おし、学校も近くなったから降りるか」
遼太郎はバスケ部のエースで、この明るい性格もあって男女隔てなく人気がある。人目がつくし恥ずかしい。しかも彼女って!誤解を生む。
「おはよ!凛那、お兄さんと一緒に登校してたね」
教室で友人の紗江に言われた。
「むりやり一緒に連れて行かれた」
「あんなカッコいいお兄さんなら、いいじゃん!」
そう思うよね。一般的には。人気者だからゆえ目立つ。私は性格的にひっそりと過ごしたいんだ。
「…2人乗りしてた」
は!?
呟くほうへ顔を向けるとクラスメイトの馬場 寛史がいた。
「見てたの!?内緒だよ」
焦って言う私に馬場はニヤリとした。
「仲がよろしいことで。ところで今日、午後練だぞ」
「了解でーす」
私と紗江、馬場は同じ吹奏楽部だ。紗江とはクラスで仲良くなって一緒に入部したけど、馬場は後で同じクラスだとわかった。それからなんとなく3人で部活へ向かうかたちとなった。
***********************。
「まさか吹奏楽部にランニングあるとは思わなかった~」
紗江がそう漏らす。
「体力作りってことだよな。楽器を持ち続けるのも、演奏するのも体力はいるし」
馬場が答える。
私達3人はジャージ姿で廊下を歩いていた。
…あ、麻樹緒だ。正面から歩いてくる。
「これから部活か?」
「うん。麻樹緒は生徒会?」
「あぁ。凛那、何時ごろ終わる?」
「うーん、17:30頃かな」
「俺と一緒ぐらいだな。じゃあ一緒に帰ろうか」
「…うん、いいけど」
「じゃあ、あとで」
そういえば麻樹緒ともあまり話してないな。新学期は生徒会が結構忙しそうだった。
「おい、どんだけ仲がいいんだよ。須藤とお兄さん達」
馬場が言った。
「仲いいっていうか…」
「1人は朝から一緒にチャリ通で、もう1人とは放課後一緒に帰宅。どう見ても仲いいだろ」
そうだよね、どう見たってね。でもなんか…
仲がいいってだけでは片付けられない、引っかかるものがある。
なんだろな…
麻樹緒の姿を見送りながらそう思った。
「そう言うなって。兄妹、仲良く登校しようぜ」
無理やり次男、遼太郎に手引かれ、自転車の荷台に乗せられる。
「おい、2人乗りは禁止だぞ」
後ろで長男、麻樹緒が言う。
「見つかんなきゃいいべ。じゃ、お先」
おもむろに遼太郎は自転車を漕ぎだした。
麻樹緒はムッとした表情だ。
「ねぇ、麻樹緒の言うとおりだよ。おまわりさんと先生に見つかったら…」
「見つかる前に速攻、降りるさ」
はぁ。。
「なぁ凛那。部活どうよ?」
「うん、楽しいよ」
私はこの春、吹奏楽部に入部した。過去には東京都のコンクールにも出場経験がある。
「そっか。なら良かった。仲いい友達はいるの?」
「何人かいるよ」
「じゃあ今のところ楽しい高校生活かな」
「そうだね」
高校へ入学して2カ月半が経つ。朝も夕方も部活の練習で忙しい遼太郎。あまり話せていなかった。きっと気にしてくれていたんだ。
「ありがとう」
「うん?おうよ」
「あれー?遼太郎、2人乗り!」
後ろから女子の声がした。
遼太郎はスピードを緩めて振り返った。
「彼女?」
「違うわ、妹だわ」
「そっ」
「2ケツしたこと、先生にチクるなよ」
「オッケー」
女子は親指と人差し指で円を作った。
「遼太郎、降りよう。恥ずかしい」
「おし、学校も近くなったから降りるか」
遼太郎はバスケ部のエースで、この明るい性格もあって男女隔てなく人気がある。人目がつくし恥ずかしい。しかも彼女って!誤解を生む。
「おはよ!凛那、お兄さんと一緒に登校してたね」
教室で友人の紗江に言われた。
「むりやり一緒に連れて行かれた」
「あんなカッコいいお兄さんなら、いいじゃん!」
そう思うよね。一般的には。人気者だからゆえ目立つ。私は性格的にひっそりと過ごしたいんだ。
「…2人乗りしてた」
は!?
呟くほうへ顔を向けるとクラスメイトの馬場 寛史がいた。
「見てたの!?内緒だよ」
焦って言う私に馬場はニヤリとした。
「仲がよろしいことで。ところで今日、午後練だぞ」
「了解でーす」
私と紗江、馬場は同じ吹奏楽部だ。紗江とはクラスで仲良くなって一緒に入部したけど、馬場は後で同じクラスだとわかった。それからなんとなく3人で部活へ向かうかたちとなった。
***********************。
「まさか吹奏楽部にランニングあるとは思わなかった~」
紗江がそう漏らす。
「体力作りってことだよな。楽器を持ち続けるのも、演奏するのも体力はいるし」
馬場が答える。
私達3人はジャージ姿で廊下を歩いていた。
…あ、麻樹緒だ。正面から歩いてくる。
「これから部活か?」
「うん。麻樹緒は生徒会?」
「あぁ。凛那、何時ごろ終わる?」
「うーん、17:30頃かな」
「俺と一緒ぐらいだな。じゃあ一緒に帰ろうか」
「…うん、いいけど」
「じゃあ、あとで」
そういえば麻樹緒ともあまり話してないな。新学期は生徒会が結構忙しそうだった。
「おい、どんだけ仲がいいんだよ。須藤とお兄さん達」
馬場が言った。
「仲いいっていうか…」
「1人は朝から一緒にチャリ通で、もう1人とは放課後一緒に帰宅。どう見ても仲いいだろ」
そうだよね、どう見たってね。でもなんか…
仲がいいってだけでは片付けられない、引っかかるものがある。
なんだろな…
麻樹緒の姿を見送りながらそう思った。
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