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大人の雰囲気
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次の日の昼過ぎ。
誠と沙織は缶ジュースを片手に、木々が生い茂る公園を散歩していた。
池のある通りを二人で歩く姿は、兄と妹のようだったが、楽しそうに会話を弾ませながら、歩いている。
沙織の姿は晴美の言うとおり、昨日と変わった様子はなかった。
「ねぇ、あそこのベンチに座っているの、晴美ちゃんじゃない?」
沙織がベンチに座っている女性を指差す。
「え? 似ているけど、違うんじゃない?」
「絶対そうよ。近づいてみましょ」
二人が女性に近づいていくと、女性は足音に気が付いたのか、二人の方を見た。
「ほら、晴美ちゃんじゃない」
「本当だ」
晴美は薄い化粧に、白い襟付きのシャツ、黒いスカートに、黒いパンプスを履いていて、清楚感のある大人の女性の雰囲気を漂わせていた。
晴美がスッと立ち上がり、二人と向き合う。
「私の思った通りで安心しました。改めて謝ります。ごめんなさい」
晴美の態度は礼儀正しく、深々と頭を下げる。
沙織は小刻みに手を振った。
「大丈夫よ」
晴美は顔をあげると、「ありがとうございます」
「晴美。今日は大学、休みなのか?」
「誠君は?」
「俺は午前だけだった」
「そう……私、実は大学生じゃないの」
「え?」
「忍び込んでいたの。えへっ」
「えへって、お前……まぁ、バレはしないか。本当は社会人なの?」
「うん」
「そうか。だから今日は、いつもと違う雰囲気があったのか」
「この恰好のこと?」
「いや、全体的に」
「そう……どう大人の私は?」
「良いと思うよ」
晴美は褒められたことに素直に喜び、ニコッと笑う。
「今頃、私の魅力に気付いたって遅いわよ。ボーヤ」
「ボーヤって……」
晴美がふと腕時計を見る。
「他に用事ある? そろそろ失礼していい?」
「あ、ごめん。俺は大丈夫」
「私も」
「分かりました。では失礼します」
晴美は軽く会釈をすると去って行った。
二人は黙って、それを見送っていた。
沙織が突然、誠の手をギュっと握る。
「誠さん、まさか失敗したなんて、考えてないよね?」
誠は上目遣いで焼き餅を焼いている沙織を見て、照れ臭そうに微笑む。
「そんな訳ないだろ」
「そう? それなら良いけど」
「行こうか」
「うん」
木々が生い茂る公園とはいえ、猛暑日の中、二人は汗を垂らしながらも、手を繋いだまま、歩き出す。
「この先、いろいろ問題があると思うけど、俺が何とかするから」
沙織は誠の言った言葉に納得いかないのか、首を傾げる。
「それは違うと思うな。そうね……二人で乗り越えようにしない?」
「分かった。二人で乗り越えような」
「うん!」
※※※
数日が経ったある日の朝方。
誠と沙織、そして晴美は、いつものスーパーで買い物に来ていた。
沙織が真ん中でカートを押しながら歩き、二人は沙織を挟むように隣を歩いている。
「なんかこうやって並んで歩いていると、家族みたいね。私がママ、誠君がパパ、そして沙織さんが子供かしら」
「沙織さんが子供って、それにしては俺たち、若すぎないか?」
「もう、誠君は現実的ね。さて、お昼は何食べる? 作ってあげるわよ」
「そうだな……刺身が食べたい」
晴美は呆れたように眉を顰める。
「作ってあげるって言っているのに、なぜ刺身? 私の料理が不安?」
「いや、食べたいものって言うから……」
「沙織さんは食べたい物あります?」
「私は……カレーかな」
「じゃあ、カレーにしましょうか。誠君はそれで良いよね?」
「あぁ、大丈夫」
「じゃあ、決まり」
※※※
三人は買い物を済ませると、沙織の家へと戻る。
沙織は買ってきた食材を冷蔵庫にしまい、晴美はエプロンを借りて着ようとしていた。
誠は二人だけにするのが心配なのか、ダイニングの椅子に座り、様子を見ている。
「さて、始めましょうかね」
晴美は気合いを入れるように、腕まくりをして、人参を切り出す。
「指を切るなよ」
誠が茶々を入れると、晴美は微笑む
「大丈夫よ」
晴美は手慣れた手つきで、調理を進めた。
30分ほど経過し、晴美はグツグツ煮立った鍋の火を止める。
「沙織さん、後はお願いします」
晴美は沙織にそう言うと、エプロンを脱ぎ始めた。
「え? 晴美ちゃん。もしかして、食べていかないの?」
「はい」
晴美が脱いだエプロンを沙織に差し出すと、沙織は不満顔で受け取る。
「何で? 遠慮しなくて良いのよ」
誠も遠慮する晴美に納得いかないようで、スッと立ち上がった。
「そうだよ。食べていけば良いじゃないか」
「せっかくのお誘いだけど、やめておくわ。まだ昔みたいに馴染める自信が無くて」
晴美は苦笑いを浮かべながら丁寧に断る。
「そうか……分かった」
「晴美ちゃん、今日はありがとね」
「はい」
沙織がお礼を言うと、晴美は返事をして台所を出る。
ダイニングを通り、誠に近づくと、肩をポンっと叩いた。
「惚れ薬なんて入れてないから、安心して食べてね」
晴美はそう冗談を言い残し、そそくさとダイニングを出て行った。
誠は直ぐに追って、ダイニングを出てると、廊下で立ち止まる。
「晴美」
まだ廊下を歩いていた晴美は呼び止められ、足を止めた。
「なに?」
振り返り返事をする。
「今日は、ありがとな」
「どう致しまして」
晴美は笑顔で返事をした。
誠に背中を向け、玄関へと歩き出す。
玄関に着くと、パンプスを履き、誠の方を向く。
笑顔で軽く手を振ると、玄関を出て行った。
誠も照れ臭そうな表情を浮かべながら、手を振り、晴美を見送ると、ダイニングへと戻った。
「また昔みたいに気兼ねなく、食事ができると良いわね」
誠がダイニングの椅子に座ると、沙織が話しかける。
「そうだね」
「さて、ご飯の準備が出来るまで、そんなに掛らないから、待っていてくれる?」
「分かった。手伝うよ」
「あら珍しいわね。じゃあ、少ししたら声を掛けるから、並べるの手伝って」
「分かった」
数分して、沙織は食器の準備を始める。
カレーの良い匂いが部屋に立ち込め、二人はお腹を鳴らしていた。
「良い匂いね」
「そうだな」
「じゃあ誠さん。カウンターに置いていくから、テーブルまで運んでね」
「分かった」
誠は言われた通り、カウンターに置かれたものをテーブルへと運んでいく。
カレーの他に、海藻サラダを並べ、ドレッシングをテーブルの中央に置いた。
「このお水を置いたら、座っていいわよ」
「分かった」
誠は返事をし、キッチンカウンターに置かれたコップを二つ手に取ると、ダイニングテーブルへと向かい、それぞれの席の前に置いた。
その後、自分の席へと向かい、椅子に座って沙織を待つ。
沙織はフォークを2本、片手に持ち、台所から出ると、ダイニングテーブルへと向かう。
誠の方に一本、フォークを置くと、自分の方にも置き、自分の椅子に座った。
「さて、食べましょうかね」
「うん」
「頂きます」
「頂きます」
二人はまずカレーライスから食べ始める。
「うん、美味しいわね」
「うん」
「あとで、晴美ちゃんに電話かメールしといてね。美味しかったって」
「分かった」
誠は返事をすると、黙々と食べ進める。
沙織も一口一口、味わうように、ゆっくり食べていた。
誠は、おかわりも食べ終わると、食器を台所に運ぶ。
蛇口から水を出し、食器を濯いでいく。
「沙織さん、もうすぐ食べ終わる?」
「えぇ、食器はそのまま、シンクに置いておいて」
「いいよ、洗っちゃう。沙織さんのも一緒に洗うから食べ終わったら、持ってきて」
「そう? じゃあお願いしようかしら」
「うん」
誠は返事をすると、スポンジを手に取り、洗剤を付け、洗い物を始める。
少しして、沙織は食べ終わった食器を持って台所に来ると、シンクに置いた。
「いきなり、どうしたの?」
「たまには手伝いたいなって思っただけ」
「それなら良いけど。後は私がやるから、もういいわ」
沙織はそう言って、手を出した。
誠はスポンジを沙織に渡すと、手に付いた泡を水で流す。
水を止め、手に付いた水をパッパッとシンクに払うと、近くに掛けてあったタオルで手を拭いた。
「じゃあ俺は、拭いて食器棚にしまう」
誠は食器拭き専用のタオルを手に取り、洗い終わった食器を拭いていく。
「沙織さん背が低いし、高い位置にしまうと大変だから、配置換えるね」
「ありがとう。助かるわ」
「うん」
誠は笑顔で答えるが、フッと暗い表情に変わり、食器を戻していった。
誠と沙織は缶ジュースを片手に、木々が生い茂る公園を散歩していた。
池のある通りを二人で歩く姿は、兄と妹のようだったが、楽しそうに会話を弾ませながら、歩いている。
沙織の姿は晴美の言うとおり、昨日と変わった様子はなかった。
「ねぇ、あそこのベンチに座っているの、晴美ちゃんじゃない?」
沙織がベンチに座っている女性を指差す。
「え? 似ているけど、違うんじゃない?」
「絶対そうよ。近づいてみましょ」
二人が女性に近づいていくと、女性は足音に気が付いたのか、二人の方を見た。
「ほら、晴美ちゃんじゃない」
「本当だ」
晴美は薄い化粧に、白い襟付きのシャツ、黒いスカートに、黒いパンプスを履いていて、清楚感のある大人の女性の雰囲気を漂わせていた。
晴美がスッと立ち上がり、二人と向き合う。
「私の思った通りで安心しました。改めて謝ります。ごめんなさい」
晴美の態度は礼儀正しく、深々と頭を下げる。
沙織は小刻みに手を振った。
「大丈夫よ」
晴美は顔をあげると、「ありがとうございます」
「晴美。今日は大学、休みなのか?」
「誠君は?」
「俺は午前だけだった」
「そう……私、実は大学生じゃないの」
「え?」
「忍び込んでいたの。えへっ」
「えへって、お前……まぁ、バレはしないか。本当は社会人なの?」
「うん」
「そうか。だから今日は、いつもと違う雰囲気があったのか」
「この恰好のこと?」
「いや、全体的に」
「そう……どう大人の私は?」
「良いと思うよ」
晴美は褒められたことに素直に喜び、ニコッと笑う。
「今頃、私の魅力に気付いたって遅いわよ。ボーヤ」
「ボーヤって……」
晴美がふと腕時計を見る。
「他に用事ある? そろそろ失礼していい?」
「あ、ごめん。俺は大丈夫」
「私も」
「分かりました。では失礼します」
晴美は軽く会釈をすると去って行った。
二人は黙って、それを見送っていた。
沙織が突然、誠の手をギュっと握る。
「誠さん、まさか失敗したなんて、考えてないよね?」
誠は上目遣いで焼き餅を焼いている沙織を見て、照れ臭そうに微笑む。
「そんな訳ないだろ」
「そう? それなら良いけど」
「行こうか」
「うん」
木々が生い茂る公園とはいえ、猛暑日の中、二人は汗を垂らしながらも、手を繋いだまま、歩き出す。
「この先、いろいろ問題があると思うけど、俺が何とかするから」
沙織は誠の言った言葉に納得いかないのか、首を傾げる。
「それは違うと思うな。そうね……二人で乗り越えようにしない?」
「分かった。二人で乗り越えような」
「うん!」
※※※
数日が経ったある日の朝方。
誠と沙織、そして晴美は、いつものスーパーで買い物に来ていた。
沙織が真ん中でカートを押しながら歩き、二人は沙織を挟むように隣を歩いている。
「なんかこうやって並んで歩いていると、家族みたいね。私がママ、誠君がパパ、そして沙織さんが子供かしら」
「沙織さんが子供って、それにしては俺たち、若すぎないか?」
「もう、誠君は現実的ね。さて、お昼は何食べる? 作ってあげるわよ」
「そうだな……刺身が食べたい」
晴美は呆れたように眉を顰める。
「作ってあげるって言っているのに、なぜ刺身? 私の料理が不安?」
「いや、食べたいものって言うから……」
「沙織さんは食べたい物あります?」
「私は……カレーかな」
「じゃあ、カレーにしましょうか。誠君はそれで良いよね?」
「あぁ、大丈夫」
「じゃあ、決まり」
※※※
三人は買い物を済ませると、沙織の家へと戻る。
沙織は買ってきた食材を冷蔵庫にしまい、晴美はエプロンを借りて着ようとしていた。
誠は二人だけにするのが心配なのか、ダイニングの椅子に座り、様子を見ている。
「さて、始めましょうかね」
晴美は気合いを入れるように、腕まくりをして、人参を切り出す。
「指を切るなよ」
誠が茶々を入れると、晴美は微笑む
「大丈夫よ」
晴美は手慣れた手つきで、調理を進めた。
30分ほど経過し、晴美はグツグツ煮立った鍋の火を止める。
「沙織さん、後はお願いします」
晴美は沙織にそう言うと、エプロンを脱ぎ始めた。
「え? 晴美ちゃん。もしかして、食べていかないの?」
「はい」
晴美が脱いだエプロンを沙織に差し出すと、沙織は不満顔で受け取る。
「何で? 遠慮しなくて良いのよ」
誠も遠慮する晴美に納得いかないようで、スッと立ち上がった。
「そうだよ。食べていけば良いじゃないか」
「せっかくのお誘いだけど、やめておくわ。まだ昔みたいに馴染める自信が無くて」
晴美は苦笑いを浮かべながら丁寧に断る。
「そうか……分かった」
「晴美ちゃん、今日はありがとね」
「はい」
沙織がお礼を言うと、晴美は返事をして台所を出る。
ダイニングを通り、誠に近づくと、肩をポンっと叩いた。
「惚れ薬なんて入れてないから、安心して食べてね」
晴美はそう冗談を言い残し、そそくさとダイニングを出て行った。
誠は直ぐに追って、ダイニングを出てると、廊下で立ち止まる。
「晴美」
まだ廊下を歩いていた晴美は呼び止められ、足を止めた。
「なに?」
振り返り返事をする。
「今日は、ありがとな」
「どう致しまして」
晴美は笑顔で返事をした。
誠に背中を向け、玄関へと歩き出す。
玄関に着くと、パンプスを履き、誠の方を向く。
笑顔で軽く手を振ると、玄関を出て行った。
誠も照れ臭そうな表情を浮かべながら、手を振り、晴美を見送ると、ダイニングへと戻った。
「また昔みたいに気兼ねなく、食事ができると良いわね」
誠がダイニングの椅子に座ると、沙織が話しかける。
「そうだね」
「さて、ご飯の準備が出来るまで、そんなに掛らないから、待っていてくれる?」
「分かった。手伝うよ」
「あら珍しいわね。じゃあ、少ししたら声を掛けるから、並べるの手伝って」
「分かった」
数分して、沙織は食器の準備を始める。
カレーの良い匂いが部屋に立ち込め、二人はお腹を鳴らしていた。
「良い匂いね」
「そうだな」
「じゃあ誠さん。カウンターに置いていくから、テーブルまで運んでね」
「分かった」
誠は言われた通り、カウンターに置かれたものをテーブルへと運んでいく。
カレーの他に、海藻サラダを並べ、ドレッシングをテーブルの中央に置いた。
「このお水を置いたら、座っていいわよ」
「分かった」
誠は返事をし、キッチンカウンターに置かれたコップを二つ手に取ると、ダイニングテーブルへと向かい、それぞれの席の前に置いた。
その後、自分の席へと向かい、椅子に座って沙織を待つ。
沙織はフォークを2本、片手に持ち、台所から出ると、ダイニングテーブルへと向かう。
誠の方に一本、フォークを置くと、自分の方にも置き、自分の椅子に座った。
「さて、食べましょうかね」
「うん」
「頂きます」
「頂きます」
二人はまずカレーライスから食べ始める。
「うん、美味しいわね」
「うん」
「あとで、晴美ちゃんに電話かメールしといてね。美味しかったって」
「分かった」
誠は返事をすると、黙々と食べ進める。
沙織も一口一口、味わうように、ゆっくり食べていた。
誠は、おかわりも食べ終わると、食器を台所に運ぶ。
蛇口から水を出し、食器を濯いでいく。
「沙織さん、もうすぐ食べ終わる?」
「えぇ、食器はそのまま、シンクに置いておいて」
「いいよ、洗っちゃう。沙織さんのも一緒に洗うから食べ終わったら、持ってきて」
「そう? じゃあお願いしようかしら」
「うん」
誠は返事をすると、スポンジを手に取り、洗剤を付け、洗い物を始める。
少しして、沙織は食べ終わった食器を持って台所に来ると、シンクに置いた。
「いきなり、どうしたの?」
「たまには手伝いたいなって思っただけ」
「それなら良いけど。後は私がやるから、もういいわ」
沙織はそう言って、手を出した。
誠はスポンジを沙織に渡すと、手に付いた泡を水で流す。
水を止め、手に付いた水をパッパッとシンクに払うと、近くに掛けてあったタオルで手を拭いた。
「じゃあ俺は、拭いて食器棚にしまう」
誠は食器拭き専用のタオルを手に取り、洗い終わった食器を拭いていく。
「沙織さん背が低いし、高い位置にしまうと大変だから、配置換えるね」
「ありがとう。助かるわ」
「うん」
誠は笑顔で答えるが、フッと暗い表情に変わり、食器を戻していった。
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