天使の毒

香坂

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いよいよ、今日体育祭。
今年も勝つ。とか思ってたのに……
クラス対抗リレーは勝った。
けど騎馬戦はちょっとの差で負けてしまった。
やばい。選抜リレーの男女どっちかが勝たないと
絶対に優勝出来ない立場になってしまった。
選抜、私も審判をする。男子は一周だからね。
私の前通る時のさっきー制服にかっこいいだろうなぁ。
三年の選抜。始まる。

「……さっきー頑張ってね」
「うん。あ、蒼井」
「何?」

いや、何でもなーいとか言ってるさっきー。
何か可愛い。どうしたんだろうこの子。
さっきーアンカーなんだよなぁ。
大丈夫かな。転んだりとかしないかな。
凄い心配する。私が一番応援しているから。
あーもうやだ。本当に楽しみ。

「セット」

先生が音を鳴らす銃?みたいなのを上に挙げ
セットと言った。もちろんクラウチングスタート。
咲人→徹也→瑠衣→さっきー。
皆百mは十三秒代。さっきーが一番速いらしい。
短距離走とか本当に、え?あれ人?と思うくらい
本当に速い。けど大翔がアンカーだから……
でもさっきーの方が絶対的に速いって信じてる。
パンッという音が校庭に鳴り響く。
第一走者の人達三人が走り出した。

「皆ファイト!!!」

私は個人の名前を呼ばない。
さっきー以外の名前を呼びたくない。
本当は、さっきーだけを応援したいから。
けどこれは団体戦だからね。
そして私は白い旗をあげる。皆出てないからね。
……さっきーの出番。応援している皆も立ってる。

「さっきー頑張って!!!!」
「!」

さっきーがこっち見てくれた。
そして、スピードアップした。
やばい。めちゃくちゃかっこいいし。
……涙出てきそう。
さっきーは走りながら私の名前を呼び叫んだ。
え?何かと思いながらさっきーを見た。
さっきーは手を出していた。……ハイタッチ?

「あっ……」
「見てて…ッ!!」

さっきーが通った瞬間私とさっきーの手が
交わった。大きめに弾いた音が響く。
私はその瞬間涙が溢れた。頑張ってっていう気持ちで
心の中はいっぱいだった。けど周りの人達は
冷やかしてる。ふーふーとか茶化してくる。
嬉しいけど何か微妙に恥ずかしい気持ちもある。
……ハイタッチは何時もするのに。
今日は特別だった気がする。本当に嬉しい。
涙止まんない。二組、青組は男子だけ一位だった。
女子は二位。惜しかった。けど本当に嬉しくて
私は自分の応援席についても泣いていました。
けど、凄い今冷やかされていますね。

「侑花とさっきーラブラブじゃん」
「いいの」

さっきーもさっきーで冷やかされている。
けど今幸せの絶頂にいる私は知らなかった。
さっきーが、男子の友達一人に別れろなどと
言われてるなんて、私には分からなかった。

「何で蒼井なの?別れろって」
「は?何でだし」

などと、言い合っているなんて
私には聞こえない。席的にも遠いからね。
それにコソコソ話してるんだし。
私も私で男子や香菜とかとも話してたから。
私は香菜に、早く泣きやめよーと言われてた。
だって嬉し過ぎて本当に泣けて来るんだもん。
ハイタッチ凄かったよね?ドラマかと思った。
さっきーめちゃくちゃカッコ良かったわ……
惚れる。嫌もう既に惚れてるんだけどもね。
冷やかされる分嬉しい気持ちも本当に大きい。

「さっきー走った後、顔真っ赤だったねー?」
「橋本!」

香菜が私にそう言ってきた。
それをすかさず遠くにいたはずのさっきーが止めた。
そんなに私に聞かれたくなかったのかな。
まぁ真っ赤になるほどハイタッチが恥ずかしかったんだよね
なのに、私と、彼女としてくれたんだから。
もう考えるほど恥ずかしくなってくる。
けどめちゃくちゃ嬉しい。私もう幸せ過ぎる。
体育祭っていいね。青春って感じ。
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