泡沫の如く儚い平和

琴里 美海

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第参拾四話

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 何処となく気まずさを感じたまま、暁光に連れられておいらは先程まで使っていた小屋に戻って来た。
 中に入ってすぐにおいらは氷柱に頭を下げた。氷柱は少し驚いた様子だった。

「え?」
「本当にごめん。」
「あの、本当に大丈夫です、気にしていませんから。」

 例え氷柱が気にしていなくてもおいらは気にしてるから謝らせてくれ。そう思っていると突然頭を殴られた。

「暁光!!」
「お前氷柱が困惑してるだろ。」

 おいらは顔を上げて氷柱を見ると、確かに困惑した様子でおいらを見ていた。

「んでだ、まぁ取り合えず氷柱が怒ってないから許してやるけど、次やったら氷柱が怒ってるとか関係無しに焼き鳥にするからな?」

 あ、本気で怒ってる。まぁ暁光にとって氷柱は本当に大切な存在だから、当たり前と言えば当たり前か。取り合えず暁光にも謝っておいた。
 それにしてもこの戦何処まで広がるのか。其処でおいらは一つ気が付いた事があった。以前にも結構大規模な戦があった。だけどあの時はすぐに治まっていた筈だ。なのに如何して今回はこんなにも被害が拡大しているのか。

「……………あのさ暁光。」
「あ?」

 正直そんな事は考えたくなんかないけれど、だけど考えずにはいられなかった。

「今回のこの戦、裏で手引きしている奴がいる可能性ってあるか?」

 おいらの発言に暁光は吃驚し、そしてその後考え込む様に腕を組み、そして顎の辺りに手を置いた。
 暫く考え込んでから暁光は顔を上げた。

「可能性はあるな。」

 そうか、裏に何かがあるのか。
 おいらと暁光の会話を氷柱は少し不安そうに聞いていた。まぁ当たり前か。
 暁光は暫く何も言わずにいたが、突然立ち上がった。

「ちょっと外に出てくる。」
「え、あの。」
「大丈夫だって、すぐ其処だから。」

 心配そうな氷柱を余所に、暁光は外へ出て行った。
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