泡沫の如く儚い平和

琴里 美海

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第参拾五話

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 うん、成程な。確かに鳩の着眼点は良いかもしれない。この戦、戦と呼ぶにはあまりにも規模が大きすぎる。この国の西の端から、東の端まで来ていて、更に北へと飛び火しようとしている。普通此処まで広がるか?
 考えりゃ可笑しい所もあった。今まで人間達は何かしらの災いがあると、自分の村、もしくはその周辺の村の中で災いの原因を勝手に作り出し、そしてそいつを殺したり、何かしらの処罰を下す。だけど今回、真っ先に妖怪、特に俺のせいにしてきた。

(誰かが何か吹き込んでるのか?)

 だとしたらそいつが今回のこの戦を裏から手引きしているって考えた方が良いだろうな。
 だけど何の為にだ?
 そうする事に何の意味がある?

(ま、誰かしらが得をするからそうするんだろうけど。)

 誰が、までは俺には分からないけど。
 にしてもまだ怒りが治まらないな。つーか何で氷柱が危険に晒されなきゃいけないんだよ。直前まで俺の首飛んでたから動けなかったけど、後少し復活するのが遅かったら、もしも少しでも氷柱に気付くのが遅かったら………………

「ああああああああああああ!!!氷柱ぁぁあああああああああああ!!!」
「は、はい!!」

 俺が外で叫んでたら、名前を呼んだせいで氷柱が出て来ちまった。

「あ、いや悪い、叫んでただけなんだ。」
「そうなんですか。良かった、私何かしちゃったのかと…………………」
「んんんんんんんんんんんんんんんんんんん!!!」
「暁光さん!!?」

 ちょっとシュンとした氷柱が可愛い、いや可愛過ぎて辛い!!!唯ひたすらに氷柱が可愛いんだよ!!!もうずっと見つめてても飽きない!!!
 氷柱がちょっと困った様子で俺を見ていると、その表情も可愛くて俺は変な叫び声を上げてその場に倒れた。
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