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第八話
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「何っすかそれ!!!暁光酷いっす!!!」
雀さんと鳩さんが来てくれて、鶴さんから事情を話してくれた。私はまだちょっと眼の下が痛い。
雀さんと鳩さんは暁光さんの事あれこれ言っているけど、その殆どが私の耳に入らなかった。
(暁光さん。)
あの時、こっちを向いていなかったから、私が驚いてたから、他にも色々な理由で気が付かなかったけど、今こうして落ち着いてあの時の事を思い出してみると、気になる事がいっぱいあった。
最近ずっと塞ぎ込んでいたし、私に帰らないってそう言った時、心なしか声が少し震えていた気がする。
「氷柱さん大丈夫っすか?」
「え。」
声を掛けられて私は目を開いて雀さん達を見た。皆凄く心配そうに私を見ていた。
「あ、えっと、大丈夫です。」
本当はそんなに大丈夫じゃないけど。
「あの、暁光さんは何処に行っちゃったんですかね。」
「あの人の故郷とか?」
「いや暁光の故郷って何処っすか。」
「そうじゃのう、妾も出会った土地は此処じゃからのう。」
「……………………」
私、やっぱり暁光さんの事何も分かってない。だけどそれを理由には出来ない。暁光さんは初めて私にあった時、本当に私の事を何も知らない時に助けてくれた。だから今度は私の番。
「何でも良いから暁光さんの情報を集めませんか?本当に些細な事で良いので。」
「まぁそうっすね。」
「それ以外に何をしたら良いのか分かんないし。」
「氷柱、そなた暁光の事が本当に大切なんじゃな。」
「え!?あ、えっと…………………はい。」
ちょっと恥ずかしい。
雀さんと鳩さんが来てくれて、鶴さんから事情を話してくれた。私はまだちょっと眼の下が痛い。
雀さんと鳩さんは暁光さんの事あれこれ言っているけど、その殆どが私の耳に入らなかった。
(暁光さん。)
あの時、こっちを向いていなかったから、私が驚いてたから、他にも色々な理由で気が付かなかったけど、今こうして落ち着いてあの時の事を思い出してみると、気になる事がいっぱいあった。
最近ずっと塞ぎ込んでいたし、私に帰らないってそう言った時、心なしか声が少し震えていた気がする。
「氷柱さん大丈夫っすか?」
「え。」
声を掛けられて私は目を開いて雀さん達を見た。皆凄く心配そうに私を見ていた。
「あ、えっと、大丈夫です。」
本当はそんなに大丈夫じゃないけど。
「あの、暁光さんは何処に行っちゃったんですかね。」
「あの人の故郷とか?」
「いや暁光の故郷って何処っすか。」
「そうじゃのう、妾も出会った土地は此処じゃからのう。」
「……………………」
私、やっぱり暁光さんの事何も分かってない。だけどそれを理由には出来ない。暁光さんは初めて私にあった時、本当に私の事を何も知らない時に助けてくれた。だから今度は私の番。
「何でも良いから暁光さんの情報を集めませんか?本当に些細な事で良いので。」
「まぁそうっすね。」
「それ以外に何をしたら良いのか分かんないし。」
「氷柱、そなた暁光の事が本当に大切なんじゃな。」
「え!?あ、えっと…………………はい。」
ちょっと恥ずかしい。
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