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第壱拾参話
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朝の日差しと、鳥の鳴き声で目を覚ました。
(………………………………!!?)
訳が分からずにあたいは飛び起きた。待て待て待て待て!!!何処だ此処は!!!草の匂いがするけど、触った感じ草とは少し違う地面に、何か無駄に暖かい上に手触りが良い布、それに此処外じゃない。
取り敢えず出ないといけないと思って近くの木の板を手当たり次第に触った。一体何を如何したら出られるんだよ。そんな事を考えていると、近くの木の板が急に横に動いて、そしたら人間が現れた。
「あ!!お目覚めになられましたか森神様!!」
何故かあたいに向かってそう言って、更にこっちに向かって来ると、あたいはすぐに威嚇をした。するとそいつは足を止めた。
「あぁもしかして驚かせてしまいましたか!?それは申し訳無い!!」
そう言って何故かその場に伏せた。
あたいが威嚇の声を少し小さくすると、そいつは顔を上げた。
「お目覚め早々のご無礼を許して頂いたい。断じて悪意があった訳ではございません。手前は環と申しまする。どうぞ宜しくお願い致します!!!」
そう言ってまた頭を下げた。それも相当勢い良く。ってか今頭ぶつけたよな、結構大きな音がしたけど、大丈夫かこいつ。
「そうでした森神様!!!」
またとんでもない勢いで頭上げるもんだから、驚いて軽く飛び上がってしまった。
「宜しければ村の皆々にもそのお姿をお見せください!!!喜ぶ事間違いありません!!!」
(いや待て!!!あんたさっきから何の話して……………)
「宜しいのですね!!!」
(誰もんな事言ってねぇ!!!人の話を…………っておい!!!)
あたいの話なんか一切聞かず、そいつはあたいの腕を掴んであたいを引っ張ってそのまま外に出た。
「皆さん!!森神様が目を覚まされました!!!」
外に出た瞬間にそいつがそう言い放つと、近くに居た人間達が一気にあたいを見てくる。
一体何をしてくるのかと思って身構えていると、全員急に笑顔になってあたいに駆け寄って来た。
「あぁ良かった!!夜の森の中で倒れていたので心配で!!」
「お元気そうで良かった!!」
「いやはや、やはり流石は森神様!!幼くも森の中で暮らしているとは!!」
「森神様!!」
いやいやいやいや、いや!!!ちょっと待て!!!こいつら寄って集って何なんだよ!!!何だよ森神って!!!誰かあたいにこの今の状況を説明してくれよ!!!と、そんな事を考えても、勝手に何か言って、勝手に喜んでいるだけで、誰もあたいに何も説明してくれなかった。
「あの。」
人間達の勝手な騒ぎを止めたのは、何処からか聞こえて来た、あたいの知っている奴の声だった。
全員声の聞こえた方を向くと、明らかに背丈の大きな恵風が、息を切らして立っていた。
(恵風。)
「あ、良かった、見付けた…………」
恵風があたいに近付いてくると、人間達は皆退いて道を作った。
あたいのすぐ近くにまで来ると、あたいの後ろから一人の爺さんが棒を地面に突きながら歩いて来て、恵風の前で止まった。
「ほれはほれは恵風様、ほ久しぶりでほさいます。」
「っと………もしかして亥助かい?」
少し困った様な顔で笑いながら、恵風はそう言った。すると爺さんは何回も頷いた。それを見た恵風は笑った。
「随分と歳を取ったね。ちゃんと喋れていないじゃないか。」
「はたり前にほさいます、はなた様とは、時のなはれがひがいます故。」
「そうだった、それにしてもまだ私の事を覚えているとは驚いたな。人間には忘れられるのが常だと思っていたから。」
「ほっほっほ、まぁほれもほうれすが、皆が皆、ほう言う訳ではほざいませぬ。」
取り敢えず、まず色々と説明しろと恵風に視線で訴えると、それに気が付いた恵風が少しあたいから目線を逸らしてから、目の前の爺さんに話し掛けた。
「申し訳無いけど、後ろに居る炎陽ちゃんが困惑しているから、話をして良いかな?」
(………………………………!!?)
訳が分からずにあたいは飛び起きた。待て待て待て待て!!!何処だ此処は!!!草の匂いがするけど、触った感じ草とは少し違う地面に、何か無駄に暖かい上に手触りが良い布、それに此処外じゃない。
取り敢えず出ないといけないと思って近くの木の板を手当たり次第に触った。一体何を如何したら出られるんだよ。そんな事を考えていると、近くの木の板が急に横に動いて、そしたら人間が現れた。
「あ!!お目覚めになられましたか森神様!!」
何故かあたいに向かってそう言って、更にこっちに向かって来ると、あたいはすぐに威嚇をした。するとそいつは足を止めた。
「あぁもしかして驚かせてしまいましたか!?それは申し訳無い!!」
そう言って何故かその場に伏せた。
あたいが威嚇の声を少し小さくすると、そいつは顔を上げた。
「お目覚め早々のご無礼を許して頂いたい。断じて悪意があった訳ではございません。手前は環と申しまする。どうぞ宜しくお願い致します!!!」
そう言ってまた頭を下げた。それも相当勢い良く。ってか今頭ぶつけたよな、結構大きな音がしたけど、大丈夫かこいつ。
「そうでした森神様!!!」
またとんでもない勢いで頭上げるもんだから、驚いて軽く飛び上がってしまった。
「宜しければ村の皆々にもそのお姿をお見せください!!!喜ぶ事間違いありません!!!」
(いや待て!!!あんたさっきから何の話して……………)
「宜しいのですね!!!」
(誰もんな事言ってねぇ!!!人の話を…………っておい!!!)
あたいの話なんか一切聞かず、そいつはあたいの腕を掴んであたいを引っ張ってそのまま外に出た。
「皆さん!!森神様が目を覚まされました!!!」
外に出た瞬間にそいつがそう言い放つと、近くに居た人間達が一気にあたいを見てくる。
一体何をしてくるのかと思って身構えていると、全員急に笑顔になってあたいに駆け寄って来た。
「あぁ良かった!!夜の森の中で倒れていたので心配で!!」
「お元気そうで良かった!!」
「いやはや、やはり流石は森神様!!幼くも森の中で暮らしているとは!!」
「森神様!!」
いやいやいやいや、いや!!!ちょっと待て!!!こいつら寄って集って何なんだよ!!!何だよ森神って!!!誰かあたいにこの今の状況を説明してくれよ!!!と、そんな事を考えても、勝手に何か言って、勝手に喜んでいるだけで、誰もあたいに何も説明してくれなかった。
「あの。」
人間達の勝手な騒ぎを止めたのは、何処からか聞こえて来た、あたいの知っている奴の声だった。
全員声の聞こえた方を向くと、明らかに背丈の大きな恵風が、息を切らして立っていた。
(恵風。)
「あ、良かった、見付けた…………」
恵風があたいに近付いてくると、人間達は皆退いて道を作った。
あたいのすぐ近くにまで来ると、あたいの後ろから一人の爺さんが棒を地面に突きながら歩いて来て、恵風の前で止まった。
「ほれはほれは恵風様、ほ久しぶりでほさいます。」
「っと………もしかして亥助かい?」
少し困った様な顔で笑いながら、恵風はそう言った。すると爺さんは何回も頷いた。それを見た恵風は笑った。
「随分と歳を取ったね。ちゃんと喋れていないじゃないか。」
「はたり前にほさいます、はなた様とは、時のなはれがひがいます故。」
「そうだった、それにしてもまだ私の事を覚えているとは驚いたな。人間には忘れられるのが常だと思っていたから。」
「ほっほっほ、まぁほれもほうれすが、皆が皆、ほう言う訳ではほざいませぬ。」
取り敢えず、まず色々と説明しろと恵風に視線で訴えると、それに気が付いた恵風が少しあたいから目線を逸らしてから、目の前の爺さんに話し掛けた。
「申し訳無いけど、後ろに居る炎陽ちゃんが困惑しているから、話をして良いかな?」
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