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第参拾七話
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如何やらあたい等がいたのは地下らしく、階段を駆け上って地上へ出た。それでもまだ建物の中で、扉に鍵がかかってるから、あの部屋から出た時と同じ様にして扉を蹴破った。相変わらず紫蘭母さんは驚いていたけど、そろそろ慣れてほしいな。
外に出た瞬間に横から殺気を感じて、紫蘭母さんを突き飛ばして、横からの攻撃を棒で受け止め、弾き飛ばすと同時に相手の腹を思い切り棒でど突いた。
「ぐっ!!!」
そいつは軽く呻き声を出して、腹を抱えた。
あたいの視線の先にいた奴は、環とそっくりな見た目の奴、この村に居るって事は姉の紡なんだろうな
紡は腹を擦りながら、またあたいに武器を向けて来た。
あたいは紫蘭母さんを建物の中に押し込むと、深呼吸をして棒を構えた。
紡の目は明らかにこっちを殺しに来ている目だ。武器としては棒だから非殺傷の物だけど、その気になればそのまま殴り殺してきそうだな。
そんな事考えていたら、紡があたいに向かって走って来た。
紡は棒を横に振ってくると、あたいはしゃがんで避けて、下から顎目掛けて突き上げた。
紡は体を反り返らせてあたいの攻撃を避けると、そのまま棒を振ってきた。
左の脇腹に棒が当たりそうになったから、咄嗟に掴んで、あたいはあたいで、自分が持っている棒を振り下ろして紡の腹を思い切り殴った。
「がはっ!!!」
見事に直撃して紡が体勢を崩したから、あたいは紡を思い切り蹴り飛ばして一度距離を取った。
「へぇ、対人戦でも結構やるんだな。」
突然真後ろから声が聞こえると、あたいは咄嗟に振り返りつつ棒を振った。
あたいの後ろに居たのはあの黒髪の男。そいつは驚く事無く棒を掴むと、棒が突然真っ黒い炎で燃え始めた。
その炎は物凄い嫌な感じがして、あたいは咄嗟に手を離してそいつから離れた。
「相変わらずの反応速度だな。」
こいつ何時の間に後ろに立ったんだ。足音はおろか、気配すら感じなかった。
「別に俺様に集中するのはテメェの勝手で構わねぇけど、あっちは無視して良いのか?」
そう言ってそいつが指差したのは、紫蘭母さんが居る建物。何時の間にか開いた扉の向こうには、何人かの人間がいた。
気が付いた時には黒髪の男は何処かに行っていて、紡があたいに向かって走って来ていた。
紡は棒を振ってくると、あたいはその棒を思い切り蹴って弾き飛ばし、首を思い切り殴って、すぐに紫蘭母さんの所へ向かって走った。
建物の出入り口の所に居る邪魔な奴等を叩いて気絶させると、紫蘭母さんの姿が見えた。気を失っているのか、へたり込んでいて項垂れている。村の奴等が紫蘭母さんの腕を掴んでいる。
(紫蘭母さんから離れろ!!!)
あたいは建物の中に居る奴等を殴り倒すと、紫蘭母さんを抱えて建物の外に飛び出した。すると、何時の間にか大量の人間が、武器を構えてこっちを向いていた。
四方八方を完全に塞がれている上、今あたいは紫蘭母さんを抱えているんだ。武器を持っていても人一人抱えた状態じゃ上手く動けないし、だからと言って紫蘭母さんを置いたら、戦っている間に誰かに連れて行かれるかもしれない。
人間達が少しずつこっちに近付いてくると、あたいは一つ賭けをする事にした。
あたいは自分の指の皮を思い切り噛んで血を出すと、手を振ってその辺に血を飛び散らせた。この行動の意味が分からない人間達は勝手にあれこれ言ってるが、あんた等が何を言おうと関係無いんだよ。
今日は風が強い。血の臭いが風に乗って森の中に行くだろう。だからほら、もう足音が聞こえてきた。
威嚇の声と共に木々の間から母さんが飛び出して来た。
外に出た瞬間に横から殺気を感じて、紫蘭母さんを突き飛ばして、横からの攻撃を棒で受け止め、弾き飛ばすと同時に相手の腹を思い切り棒でど突いた。
「ぐっ!!!」
そいつは軽く呻き声を出して、腹を抱えた。
あたいの視線の先にいた奴は、環とそっくりな見た目の奴、この村に居るって事は姉の紡なんだろうな
紡は腹を擦りながら、またあたいに武器を向けて来た。
あたいは紫蘭母さんを建物の中に押し込むと、深呼吸をして棒を構えた。
紡の目は明らかにこっちを殺しに来ている目だ。武器としては棒だから非殺傷の物だけど、その気になればそのまま殴り殺してきそうだな。
そんな事考えていたら、紡があたいに向かって走って来た。
紡は棒を横に振ってくると、あたいはしゃがんで避けて、下から顎目掛けて突き上げた。
紡は体を反り返らせてあたいの攻撃を避けると、そのまま棒を振ってきた。
左の脇腹に棒が当たりそうになったから、咄嗟に掴んで、あたいはあたいで、自分が持っている棒を振り下ろして紡の腹を思い切り殴った。
「がはっ!!!」
見事に直撃して紡が体勢を崩したから、あたいは紡を思い切り蹴り飛ばして一度距離を取った。
「へぇ、対人戦でも結構やるんだな。」
突然真後ろから声が聞こえると、あたいは咄嗟に振り返りつつ棒を振った。
あたいの後ろに居たのはあの黒髪の男。そいつは驚く事無く棒を掴むと、棒が突然真っ黒い炎で燃え始めた。
その炎は物凄い嫌な感じがして、あたいは咄嗟に手を離してそいつから離れた。
「相変わらずの反応速度だな。」
こいつ何時の間に後ろに立ったんだ。足音はおろか、気配すら感じなかった。
「別に俺様に集中するのはテメェの勝手で構わねぇけど、あっちは無視して良いのか?」
そう言ってそいつが指差したのは、紫蘭母さんが居る建物。何時の間にか開いた扉の向こうには、何人かの人間がいた。
気が付いた時には黒髪の男は何処かに行っていて、紡があたいに向かって走って来ていた。
紡は棒を振ってくると、あたいはその棒を思い切り蹴って弾き飛ばし、首を思い切り殴って、すぐに紫蘭母さんの所へ向かって走った。
建物の出入り口の所に居る邪魔な奴等を叩いて気絶させると、紫蘭母さんの姿が見えた。気を失っているのか、へたり込んでいて項垂れている。村の奴等が紫蘭母さんの腕を掴んでいる。
(紫蘭母さんから離れろ!!!)
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四方八方を完全に塞がれている上、今あたいは紫蘭母さんを抱えているんだ。武器を持っていても人一人抱えた状態じゃ上手く動けないし、だからと言って紫蘭母さんを置いたら、戦っている間に誰かに連れて行かれるかもしれない。
人間達が少しずつこっちに近付いてくると、あたいは一つ賭けをする事にした。
あたいは自分の指の皮を思い切り噛んで血を出すと、手を振ってその辺に血を飛び散らせた。この行動の意味が分からない人間達は勝手にあれこれ言ってるが、あんた等が何を言おうと関係無いんだよ。
今日は風が強い。血の臭いが風に乗って森の中に行くだろう。だからほら、もう足音が聞こえてきた。
威嚇の声と共に木々の間から母さんが飛び出して来た。
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