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虚ろと帰宅
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「うぁ…んん…」
どうして…
雪斗は痛むのに快楽に溺れていく体で、どうにか奏の出ていった扉を見つめる
雪斗の心はぐちゃぐちゃだった
快楽に溺れ熱くなる体
奏以外が体内にあることへの嫌悪と冷えていく心
その差に雪斗はついに吐いてしまった
しかし、雪斗の口を塞ぐネクタイにより、ほとんどを吐き出すことができない
吐瀉物は逆流し、ついには鼻にも逆流してしまった
どれほど経ったか
雪斗は呼吸もほとんどできず、冷めていく心に虚ろな瞳をしていた
もう苦しさも感じない
このまま死ぬのかな…
かなで、くん…
雪斗は悲しみの涙を流し続けた
ほどなくして奏が帰宅した
しかし、雪斗の声が聞こえない
「?」
不審に思いながら寝室に入り、奏が見たのは顔をぐちゃぐちゃに汚しながら、虚ろな瞳で涙を流す雪斗だった
雪斗はすでに意識も朦朧としており、奏が部屋へ入ってきても気づけなかった
「雪斗?!」
さすがの奏も焦ったように近づき、ネクタイを外し呼びかけ続ける
その間に雪斗を縛る縄を解く
「雪斗、雪斗!!」
「…ぁ…う…か…で…く…」
「あぁ、雪斗!」
何度も呼びかけ、汚れも気にせず雪斗の呼吸を補助していると、雪斗はほんの少し視線を動かし、か細く、いまにも消えてしまいそうな声で奏を呼んだ
奏はホッとし抱きしめると、雪斗は痛む体を無理矢理動かし、奏に抱きつき泣き始めた
「かなで、く…かなでくん…
う、あ…うぅぅぅ…かなでく…ごめ、なさ…うぅぅぅかなでくん…」
「雪斗…」
奏は驚いた
いつも自分の意志を全然言わない雪斗がこんなにも泣きながら縋ることは初めてだったからだ
「ごめん、俺こそごめんな…雪斗…」
「うぅぅぅ…」
抱きしめかえし、何度も頭を撫でると、雪斗は抱きつく腕に力を入れて泣き続けた
どうして…
雪斗は痛むのに快楽に溺れていく体で、どうにか奏の出ていった扉を見つめる
雪斗の心はぐちゃぐちゃだった
快楽に溺れ熱くなる体
奏以外が体内にあることへの嫌悪と冷えていく心
その差に雪斗はついに吐いてしまった
しかし、雪斗の口を塞ぐネクタイにより、ほとんどを吐き出すことができない
吐瀉物は逆流し、ついには鼻にも逆流してしまった
どれほど経ったか
雪斗は呼吸もほとんどできず、冷めていく心に虚ろな瞳をしていた
もう苦しさも感じない
このまま死ぬのかな…
かなで、くん…
雪斗は悲しみの涙を流し続けた
ほどなくして奏が帰宅した
しかし、雪斗の声が聞こえない
「?」
不審に思いながら寝室に入り、奏が見たのは顔をぐちゃぐちゃに汚しながら、虚ろな瞳で涙を流す雪斗だった
雪斗はすでに意識も朦朧としており、奏が部屋へ入ってきても気づけなかった
「雪斗?!」
さすがの奏も焦ったように近づき、ネクタイを外し呼びかけ続ける
その間に雪斗を縛る縄を解く
「雪斗、雪斗!!」
「…ぁ…う…か…で…く…」
「あぁ、雪斗!」
何度も呼びかけ、汚れも気にせず雪斗の呼吸を補助していると、雪斗はほんの少し視線を動かし、か細く、いまにも消えてしまいそうな声で奏を呼んだ
奏はホッとし抱きしめると、雪斗は痛む体を無理矢理動かし、奏に抱きつき泣き始めた
「かなで、く…かなでくん…
う、あ…うぅぅぅ…かなでく…ごめ、なさ…うぅぅぅかなでくん…」
「雪斗…」
奏は驚いた
いつも自分の意志を全然言わない雪斗がこんなにも泣きながら縋ることは初めてだったからだ
「ごめん、俺こそごめんな…雪斗…」
「うぅぅぅ…」
抱きしめかえし、何度も頭を撫でると、雪斗は抱きつく腕に力を入れて泣き続けた
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