不思議な夢を見ました〜未来が怖いので王子から逃げようと思ったのですが…

レイティア

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ヒロインと濡れ衣

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ニーイア様からの濡れ衣はどんどんエスカレートしていきました

「お願いします!ペンダントを返してください‼︎
あれは、母の形見なんです‼︎」

そう言って泣き崩れるニーイア様

もちろんペンダントの事など知りません

そもそもニーイア様と関わらないようにしよう、という気持ちは変わってません

自分から関わるような事はあり得ません

「申し訳ありませんが、私はペンダントの事を存じ上げませんが…」
「まぁ!平民上がりの私の事なんて覚えている価値もないというのですか⁈」

やんわりと言った私に対し、ニーイア様は大袈裟なくらいに驚いてみせ言いました

いえ、そこまでは言ってませんよ?

ニーイア様は何か捲し立てるように言い、泣きながら走り去ってしまいました

私はそれを呆然と見ているしかありません

正直、夢で見た『ヒロイン』はもっとお淑やかで、明るい優しい方だった気がします

あまりにも違いすぎて、私には理解が追いつきません…

それとニーイア様

令嬢が走るなど、はしたないですよ?

ニーイア様に教えて差し上げてもきっと何か言われてしまうだけなので言いませんが…


また別の日には

「ひどいですわ‼︎
こんな…」

ニーイア様の机の上には沢山の切り刻まれた教科書が散らばっています

その前でニーイア様はへたり込み泣いておられます

そして何故か私は教科書を切り裂いた犯人にされています

私は昨日も書庫へと向かい、馬車が来るまでずっと本を読んでいました

教室から書庫まで結構離れています

近くの入り口から出て、正門に向かうのが私のいつもの帰路ですが、普段登校で使う玄関は別にあります

そして教室に戻るには一階につながる廊下はないので、一度外に出て正面玄関から入るか、二階に上がって行かなくてはなりません

時間を考えれば犯行は不可能です

そう、説明したのですが…

「そんなの、御者にそう言わせればどうとだってなるじゃないですか⁈
私、見たんですもの‼︎」

見たって…それなら何故昨日のうちに先生方に言わず放置してたんですか⁇


結局この件は私が教科書を弁償し、証拠不十分としてこの件はそれでおしまいと言うことになりました


これだけでも私には辛い事です

なのに…ニーイア様はそれだけでは飽き足らず

「殿下ぁ」

猫撫で声でフィス様にしなだれかかろうとします

今は高位貴族のみが入る事の許された庭園での昼食中です

ニーイア様はいきなり来られ、フィス様に甘えられています

「きゃぁ、ヴィルズ様が睨んできて怖いですぅ」

怯えて見えますが、手に隠れた口元がニヤけておいでですよ

「ニーイア嬢、メリィは睨んでいないし、君がここへ入る事は許可されていないはずだよ」

フィス様はニーイア様を避けながらニコニコとおっしゃいました

あら?ここで私はフィス様に罵倒されるはずでは…

そんな気がしましたが、気のせいでしょうか?

「え?でもぉ」
「でもじゃないよ
君に許可を与えてしまったら皆に与えないといけなくなるでしょ?」
「‼︎しつれいしました!」

言外に「出て行け」と言われたニーイア様は顔を硬らせ言うとそそくさと帰って行きました

その際睨まれた気がしたのは気のせいだと思いましょう

「さ、かのじょも帰ったし邪魔者もいなくなったし食事にしよう」

なんだか副音声が聞こえる気がしますが…きっときのせいですよね

ニコニコと笑っておられるフィス様がそんな事、おっしゃるはずありませんものね
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