6 / 14
ヒロインと濡れ衣
しおりを挟む
ニーイア様からの濡れ衣はどんどんエスカレートしていきました
「お願いします!ペンダントを返してください‼︎
あれは、母の形見なんです‼︎」
そう言って泣き崩れるニーイア様
もちろんペンダントの事など知りません
そもそもニーイア様と関わらないようにしよう、という気持ちは変わってません
自分から関わるような事はあり得ません
「申し訳ありませんが、私はペンダントの事を存じ上げませんが…」
「まぁ!平民上がりの私の事なんて覚えている価値もないというのですか⁈」
やんわりと言った私に対し、ニーイア様は大袈裟なくらいに驚いてみせ言いました
いえ、そこまでは言ってませんよ?
ニーイア様は何か捲し立てるように言い、泣きながら走り去ってしまいました
私はそれを呆然と見ているしかありません
正直、夢で見た『ヒロイン』はもっとお淑やかで、明るい優しい方だった気がします
あまりにも違いすぎて、私には理解が追いつきません…
それとニーイア様
令嬢が走るなど、はしたないですよ?
ニーイア様に教えて差し上げてもきっと何か言われてしまうだけなので言いませんが…
また別の日には
「ひどいですわ‼︎
こんな…」
ニーイア様の机の上には沢山の切り刻まれた教科書が散らばっています
その前でニーイア様はへたり込み泣いておられます
そして何故か私は教科書を切り裂いた犯人にされています
私は昨日も書庫へと向かい、馬車が来るまでずっと本を読んでいました
教室から書庫まで結構離れています
近くの入り口から出て、正門に向かうのが私のいつもの帰路ですが、普段登校で使う玄関は別にあります
そして教室に戻るには一階につながる廊下はないので、一度外に出て正面玄関から入るか、二階に上がって行かなくてはなりません
時間を考えれば犯行は不可能です
そう、説明したのですが…
「そんなの、御者にそう言わせればどうとだってなるじゃないですか⁈
私、見たんですもの‼︎」
見たって…それなら何故昨日のうちに先生方に言わず放置してたんですか⁇
結局この件は私が教科書を弁償し、証拠不十分としてこの件はそれでおしまいと言うことになりました
これだけでも私には辛い事です
なのに…ニーイア様はそれだけでは飽き足らず
「殿下ぁ」
猫撫で声でフィス様にしなだれかかろうとします
今は高位貴族のみが入る事の許された庭園での昼食中です
ニーイア様はいきなり来られ、フィス様に甘えられています
「きゃぁ、ヴィルズ様が睨んできて怖いですぅ」
怯えて見えますが、手に隠れた口元がニヤけておいでですよ
「ニーイア嬢、メリィは睨んでいないし、君がここへ入る事は許可されていないはずだよ」
フィス様はニーイア様を避けながらニコニコとおっしゃいました
あら?ここで私はフィス様に罵倒されるはずでは…
そんな気がしましたが、気のせいでしょうか?
「え?でもぉ」
「でもじゃないよ
君に許可を与えてしまったら皆に与えないといけなくなるでしょ?」
「‼︎しつれいしました!」
言外に「出て行け」と言われたニーイア様は顔を硬らせ言うとそそくさと帰って行きました
その際睨まれた気がしたのは気のせいだと思いましょう
「さ、かのじょも帰ったし食事にしよう」
なんだか副音声が聞こえる気がしますが…きっときのせいですよね
ニコニコと笑っておられるフィス様がそんな事、おっしゃるはずありませんものね
「お願いします!ペンダントを返してください‼︎
あれは、母の形見なんです‼︎」
そう言って泣き崩れるニーイア様
もちろんペンダントの事など知りません
そもそもニーイア様と関わらないようにしよう、という気持ちは変わってません
自分から関わるような事はあり得ません
「申し訳ありませんが、私はペンダントの事を存じ上げませんが…」
「まぁ!平民上がりの私の事なんて覚えている価値もないというのですか⁈」
やんわりと言った私に対し、ニーイア様は大袈裟なくらいに驚いてみせ言いました
いえ、そこまでは言ってませんよ?
ニーイア様は何か捲し立てるように言い、泣きながら走り去ってしまいました
私はそれを呆然と見ているしかありません
正直、夢で見た『ヒロイン』はもっとお淑やかで、明るい優しい方だった気がします
あまりにも違いすぎて、私には理解が追いつきません…
それとニーイア様
令嬢が走るなど、はしたないですよ?
ニーイア様に教えて差し上げてもきっと何か言われてしまうだけなので言いませんが…
また別の日には
「ひどいですわ‼︎
こんな…」
ニーイア様の机の上には沢山の切り刻まれた教科書が散らばっています
その前でニーイア様はへたり込み泣いておられます
そして何故か私は教科書を切り裂いた犯人にされています
私は昨日も書庫へと向かい、馬車が来るまでずっと本を読んでいました
教室から書庫まで結構離れています
近くの入り口から出て、正門に向かうのが私のいつもの帰路ですが、普段登校で使う玄関は別にあります
そして教室に戻るには一階につながる廊下はないので、一度外に出て正面玄関から入るか、二階に上がって行かなくてはなりません
時間を考えれば犯行は不可能です
そう、説明したのですが…
「そんなの、御者にそう言わせればどうとだってなるじゃないですか⁈
私、見たんですもの‼︎」
見たって…それなら何故昨日のうちに先生方に言わず放置してたんですか⁇
結局この件は私が教科書を弁償し、証拠不十分としてこの件はそれでおしまいと言うことになりました
これだけでも私には辛い事です
なのに…ニーイア様はそれだけでは飽き足らず
「殿下ぁ」
猫撫で声でフィス様にしなだれかかろうとします
今は高位貴族のみが入る事の許された庭園での昼食中です
ニーイア様はいきなり来られ、フィス様に甘えられています
「きゃぁ、ヴィルズ様が睨んできて怖いですぅ」
怯えて見えますが、手に隠れた口元がニヤけておいでですよ
「ニーイア嬢、メリィは睨んでいないし、君がここへ入る事は許可されていないはずだよ」
フィス様はニーイア様を避けながらニコニコとおっしゃいました
あら?ここで私はフィス様に罵倒されるはずでは…
そんな気がしましたが、気のせいでしょうか?
「え?でもぉ」
「でもじゃないよ
君に許可を与えてしまったら皆に与えないといけなくなるでしょ?」
「‼︎しつれいしました!」
言外に「出て行け」と言われたニーイア様は顔を硬らせ言うとそそくさと帰って行きました
その際睨まれた気がしたのは気のせいだと思いましょう
「さ、かのじょも帰ったし食事にしよう」
なんだか副音声が聞こえる気がしますが…きっときのせいですよね
ニコニコと笑っておられるフィス様がそんな事、おっしゃるはずありませんものね
0
あなたにおすすめの小説
転生先が意地悪な王妃でした。うちの子が可愛いので今日から優しいママになります! ~陛下、もしかして一緒に遊びたいのですか?
朱音ゆうひ@『桜の嫁入り』発売中です
恋愛
転生したら、我が子に冷たくする酷い王妃になってしまった!
「お母様、謝るわ。お母様、今日から変わる。あなたを一生懸命愛して、優しくして、幸せにするからね……っ」
王子を抱きしめて誓った私は、その日から愛情をたっぷりと注ぐ。
不仲だった夫(国王)は、そんな私と息子にそわそわと近づいてくる。
もしかして一緒に遊びたいのですか、あなた?
他サイトにも掲載しています( https://ncode.syosetu.com/n5296ig/)
夫と愛し合った翌朝、一方的に離縁されました【完結保証】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
美しい公爵夫人マルグリートは、冷徹な夫ディートリヒと共に、王国の裏で密かに任務をこなす“悪女”。
だがある日、突然夫から離婚を言い渡される。しかもその裏には、平民の愛人の存在が──。
失意の中、王命で新たな婚約者・エルンストと結ばれることに。
どうやら今回の離婚再婚は、王家の陰謀があるよう。
「悪女に、遠慮はいらない」
そう決意した彼女は、華やかな舞踏会で王に真っ向から言い放つ。
「わたくし、人の家庭を壊しておきながら悪びれない方に、下げる頭は持っていませんの。
王族であられる前に、人におなりくださいませ。……失礼」
愛も、誇りも奪われたなら──
今度はこの手で、すべてを取り戻すだけ。
裏切りに燃える、痛快リベンジ・ロマンス!
⚠️本作は AI の生成した文章を一部に使っています。タイトル変えました。コメディーです。主人公は悪女です。
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
妹の身代わりだった私に「本命は君だ」――王宮前で王子に抱き潰され、溺愛がバレました。~私が虐げられるきっかけになった少年が、私と王子を結び付
唯崎りいち
恋愛
妹の身代わりとして王子とデートすることになった私。でも王子の本命は最初から私で――。長年虐げられ、地味でみすぼらしい私が、王子の愛と溺愛に包まれ、ついに幸せを掴む甘々ラブファンタジー。妹や家族との誤解、影武者の存在も絡み、ハラハラと胸キュンが止まらない物語。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
いや、無理。 (完結)
詩海猫(8/29書籍発売)
恋愛
細かいことは気にせずお読みください。
もはや定番となった卒業パーティー、急に冷たくなって公の場にエスコートすらしなくなった婚約者に身に覚えのない言い掛かりをつけられ、婚約破棄を突きつけられるーーからの新しい婚約者の紹介へ移るという、公式行事の私物化も甚だしい一連の行動に、私は冷めた瞳をむけていたーー目の前の男は言い訳が終わると、
「わかってくれるだろう?ミーナ」
と手を差し伸べた。
だから私はこう答えた。
「いや、無理」
と。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる