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婚約者と邪魔者〜ローレンフィス
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メリィと婚約してから既に8年近く経った
あれ以来、彼女の本当の笑顔はまだ見れていない
それでも、これからは沢山会えるようになる
いつかきっと本当の笑顔を浮かべさせる
今日は新入生の入学式だ
公爵令嬢の彼女は最前列に座っている
そちらに視線を向けると、メリィと目があった
私はこっそりと微笑むと彼女は頬を赤らめ、俯いてしまった
そんな初心なところも愛おしい
入学式が終わり、数日が経過した
彼女は新入生の為、私達と違い最初の1週間は午前だけの授業、というよりオリエンテーションだけだ
そして今日から通常の授業となり、一緒に昼食を取るようになった
彼女はとても小食で、いつか倒れるんじゃないか気が気ではない
彼女との穏やかな学園生活
それは学園が始まって一月程してから従者からもたらされた報告により終わりを告げた
『ヴィルズ様を陥れようとする者がいる』
その報告に私は即座に調べさせた
最初は小さな事だった
メリィに悪い噂を流された
実際は自分で流していた様だが、それはメリィが流した事として周知されていた
だがこの令嬢、リリン・ニーイアはいろんな男に色目を使うと、令嬢たちからは嫌われていた
またある時は、いきなり歩いているメリィの目の前で倒れ込み、あたかもメリィが転ばせた様に匂わせる謝罪をした
周囲の令息の中にはメリィを批判的に見ている者もいたが、その大半はニーイア嬢の自作自演だと疑っている様だった
最も、メリィ自身は自分が悪く見られていると勘違いしていた様だが
また別の日には、メリィが母親の形見のペンダントを取ったと騒いでいたが、彼女の形見のペンダントなど存在しない
そもそも調べてみれば彼女の生母は死んですらいない
今も元気に生きている
ニーイア嬢はあまりにも破天荒すぎて、ニーイア男爵の家の前に『貴方の子供です』という手紙を持たせて置いて行ったのだ
それに
私に猫撫で声で近づいてきて、メリィの悪口を言う
それだけでは飽き足らず
私とメリィの時間を潰したのだ
この二つにはかつてないほどの怒りが湧いた
どうすれば、徹底的にニーイア嬢をお仕置き出来るのか
私の可愛いメリィを貶めた罪、簡単には済ませないよ
あれ以来、彼女の本当の笑顔はまだ見れていない
それでも、これからは沢山会えるようになる
いつかきっと本当の笑顔を浮かべさせる
今日は新入生の入学式だ
公爵令嬢の彼女は最前列に座っている
そちらに視線を向けると、メリィと目があった
私はこっそりと微笑むと彼女は頬を赤らめ、俯いてしまった
そんな初心なところも愛おしい
入学式が終わり、数日が経過した
彼女は新入生の為、私達と違い最初の1週間は午前だけの授業、というよりオリエンテーションだけだ
そして今日から通常の授業となり、一緒に昼食を取るようになった
彼女はとても小食で、いつか倒れるんじゃないか気が気ではない
彼女との穏やかな学園生活
それは学園が始まって一月程してから従者からもたらされた報告により終わりを告げた
『ヴィルズ様を陥れようとする者がいる』
その報告に私は即座に調べさせた
最初は小さな事だった
メリィに悪い噂を流された
実際は自分で流していた様だが、それはメリィが流した事として周知されていた
だがこの令嬢、リリン・ニーイアはいろんな男に色目を使うと、令嬢たちからは嫌われていた
またある時は、いきなり歩いているメリィの目の前で倒れ込み、あたかもメリィが転ばせた様に匂わせる謝罪をした
周囲の令息の中にはメリィを批判的に見ている者もいたが、その大半はニーイア嬢の自作自演だと疑っている様だった
最も、メリィ自身は自分が悪く見られていると勘違いしていた様だが
また別の日には、メリィが母親の形見のペンダントを取ったと騒いでいたが、彼女の形見のペンダントなど存在しない
そもそも調べてみれば彼女の生母は死んですらいない
今も元気に生きている
ニーイア嬢はあまりにも破天荒すぎて、ニーイア男爵の家の前に『貴方の子供です』という手紙を持たせて置いて行ったのだ
それに
私に猫撫で声で近づいてきて、メリィの悪口を言う
それだけでは飽き足らず
私とメリィの時間を潰したのだ
この二つにはかつてないほどの怒りが湧いた
どうすれば、徹底的にニーイア嬢をお仕置き出来るのか
私の可愛いメリィを貶めた罪、簡単には済ませないよ
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