死に戻り悪役令息は二人の恋を応援…するはずだった…。

ましろ

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一章

リュカに会いに

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「あれ?」 

奴隷売場に行ってもリュカはいなかった。  

前世の記憶を一度っ辿てみたが…

もちろん、前世の記憶など、役に立つわけがなく、成す術はなかった。

殿下と出会う前、リュカはどこで何をしていたんだろうか。 

前世聞いた噂では2人は出会った瞬間に一目惚れしたと聞いた。

殿下のストーカーだった…なんてことは恐らくないだろう。

「どこにもいませんね。リュカとかいう男。…もぐ。」 

ノアはしれっと売店からりんご飴を買って食べている。お兄様が家にお金ないって言ってた理由…何となく分かった気がする。  

「あ、そうだ…!もぐもぐ…。暫くこの辺探しましょーよ!もしかしたら見つかるかもですよ! ーあ、これください~!」

「それってただノアがご飯を食べたいだけ?」 

ノアは追加で売店でピザを頼んでいる。片手にピザ、片手にりんご飴を持った状態だ。 

「へ?違いますよ!トワ様とデートした……いえ!…リュカを探すため!ですよ!」 

そう言い、ノアはりんご飴をピザでサンドした。 



ー美味しくなさそう。


そう思った僕がドン引きしながらピザとりんご飴だったものを眺めていると、

「あ、要ります?おいひいでふよ、こへ。」

なんてことを言い、りんご飴ピザをこちらに差し出した。


僕は迷いなくそれをノアの方へ押し返した。
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