11 / 35
第11話 里奈の怯え
しおりを挟む
「こんなことなら食材を買ってきておくべきだったな」
奏が腰に手を当て、コンロの上のフライパンの中身を菜箸で掻き回す。普段からあまり料理をしない透と違い、手慣れている。
今回も里奈がお手伝いを申し出たが、やはり大層なものは作らないという理由で遠慮されていた。そのせいか、どことなく申し訳なさそうだ。
一方で腹ペコ状態を隠そうともしない奈流は、期待で目を輝かせている。
「おいしそうなにおいだねー。よだれがとまらないよー」
「もう奈流ってば。お口をきちんと閉じてなさい」
嗜めつつ、里奈はお姉さんらしく濡れた奈流の口元をティッシュで拭く。母親が生きている頃から、この姉妹はきっとこんな感じで生活してきたのだろう。
「お兄ちゃんも、奏お姉ちゃんのりょうり、たのしみだよねー」
「そうだな」
頷いてから考える。女性の手料理というものを、一体どのくらい食べていないのかと。
もっとも透の場合は恋人がいた経験もないので、おふくろの味ということになるのだが。
銭湯で異性としての意識を多少してしまったせいか、奏の後姿にもこれまでと違う印象を受ける。
スーツとはいえ私服姿なのも影響しているのか、妙に女性らしく見えるのだ。
彼女の性別は女性なので当然といえば当然なのだが、透の中では明確な変化だった。
視線が後姿の中でも女性らしい丸みを帯びた部分へ無意識に移動しかけたその瞬間、透を注意するかのごとくドアがノックされた。
透が立つより先に、奏が反射的に返事をして玄関へ移動する。
「あら、晩御飯まで作ってくれてたの? そうしてると新妻みたいよ。この機会に透君とくっついてしまいなさいな」
貧乏アパートにインターホンなんて高価なものはないので、ドアを開けるまで来訪者が誰かはわからない。
顔を見せた綾乃の第一声を受け、奏は掴んでいるドアノブを押して鍵をかけた。
「ちょっと! 母親を締めだすなんてどういう娘なのかしら。開けないと号泣するわよ」
「それが小学校で長を務める者の発言ですか。里奈君の方が大人に見えますよ」
観念した奏は、綾乃を中に入れて調理に戻る。背中が透に後は任せると言っていた。
「用事の方はもういいんですか?」
真っ先に出迎えた奈流とハグをしている綾乃に声をかける。
「ええ。それに報告もあるしね」
「報告ですか?」
「急な話だけど明日から里奈ちゃんと奈流ちゃんには、私が校長をしている小学校に通ってもらうわ」
大きな胸を張る綾乃。
まさしく急な話だった。
「透君とこの家で暮らすのなら、転校するのが当たり前でしょ。諸々の手続きはやっておいたから心配しないで。神崎さんとも話はついているわ」
各方面にツテもある綾乃が動いてくれただけに、話がとんとん拍子で進んでいく。
透自身も姉妹を小学校へ通わせる必要があると思っていたのでありがたい話だった。
「感謝しますけど、よく手続きがすんなり終わりましたね。色々と関係書類も必要になるような気がするんですけど」
「ああ。そこらへんはね、強引に突破しちゃった」
悪びれもせずに言った綾乃を前に透は絶句する。強引な力技を使って、書類が整う前に姉妹を学校へ通えるようにしたのは明らかだった。
「無理をさせてしまったようですみません。でも助かります」
透が頭を下げると、慌てて里奈もお礼を言い、隣の妹にも同様にさせた。
「気にしないで。透君の助けになると決めたもの。お礼を言うなら、誰に対しても分け隔てなく接して人望を集めた武春君に言いなさい」
「武春お――父さん」
里奈が仏間の方を見る。
今朝も食事前に、皆で仏壇へ手を合わせていた。
「困ったことがあったらすぐに相談しなさい。出来る限り力になるわ。さあ、話は終わり。晩御飯を食べましょう。透君の新妻が愛情込めて作った料理が待っているわ」
「子供にまで変なことを吹き込まないでください!」
「いいじゃない。将来的にそうなるんだから」
「なりません!」
断言されると少し悲しい気持ちになるが、だからといって透も綾乃さんの言う通りにしましょうとはならない。誰にだって気持ちというものがある。
■
夜の闇が濃さを増し、外からは車の走る音さえ聞こえてこなくなる。
「二人とも眠りましたか?」
透は居間へ降りてきた綾乃に尋ねる。彼女はつい先ほどまで、姉妹を寝かしつけてくれていた。
「ウフフ。私はたいして必要なかったわ。里奈ちゃんがお姉さんらしく、奈流ちゃんの面倒を見ているからね。少し、しっかりしすぎているくらい」
「子供らしくないところは多々ありますね」
「この家で暮らすうちに、徐々にでも本来の子供らしさが戻ればいいのだけどね」
綾乃が奏の隣に腰を下ろす。
「あの子たちも眠ったし、話をしましょうか。例の借金とやらは本物のようね。二度と姉妹に関わらない誓約書にサインさせた上で三百万円を全額支払う。透君の要望通りにしたけど、本当にこれでよかったの?」
肯定した透とは対照的に、心底驚いたような顔をしたのが奏だ。
「何だその三百万というのは」
細部までは知らされていなかったらしい奏に、透は事情を説明する。
銭湯で姉妹も世話になったし、隠しておくよりは教えようと判断した。
その結果、
「君は阿呆か」
という聞き覚えのある言葉を貰った。
「相手の言い分通りにするとは信じられないな。私なら徹底抗戦するぞ」
「でしょうね。ただ俺がそれをやると、相手は確実に姉妹を標的にします。それならいっそ金を払って、二度と関わるなと言ってやった方がいいかと思ったんです」
「忠告したところで考えは変わらないのだろうな。今回の件で初めて君の頑固さを知ったよ。個人的な印象としてはあまり自分を持っておらず、日々を淡々と過ごすタイプだと思っていたのだが」
透は苦笑した。奏の指摘は大体当たっていたからだ。
他人を優先するといえば聞こえはいいが、それは真っ先に大事にする何かが自分の中にないことを意味する。少なくとも透はそうだった。
何も言い返せない透に代わって、綾乃が口を開く。
「そういう言い方はないでしょ。少しは旦那様を立ててあげなさい」
「母さんはいい加減にしてください。私は――はあ。もういいです」
文句を言っても柳に風と受け流されると判断したのか、奏はため息とともに台詞を中断した。
帰ると立ち上がった奏の背中を、母親である綾乃が追いかける。
「里奈ちゃんたちを学校へ案内するから、透君が出勤する前に迎えに来るわね」
今日の夜だけで何度も助けてくれた母娘がいなくなると、途端に居間がシンとする。
これがずっと当たり前だったのに、寂しく感じられるから不思議だった。
やることもなく、一人ぼんやりと正面のテレビを眺める。普段はゲームしたりDVDを見たりするが、今夜もそういう気分にはなれなかった。
今日も座布団を並べて敷布団代わりにするか。
軽く伸びをして、寝床の準備をしようとした透の前に、里奈がやってきた。
綾乃に買って貰ったと思われる、ピンクとブルーのハートマークが重なった小さな柄が幾つもあるパジャマを着ていた。
「どうした。眠れないのか?」
尋ねる透の前で膝をつき、これ以上ないほど里奈は上半身を折り曲げた。
「ありがとうございました。ママの借金を返してくださった分は、あとで必ず私がお支払いします」
必要ないと言おうにも、母親の借金だからと里奈は譲らないだろう。ならば透が言うべき台詞は決まっていた。
「何十年かかってもいいから、無理をせずに返せ。親父が残してくれた金だ。母親は違っても、娘のために使うなら文句も言わないだろ」
里奈がビクっと体を震わせる。
何かに怯えているようにも思えるが、透の勘違いで感動しているのかもしれない。
「明日の朝には綾乃さんが迎えに来る。一日中家にいるより、学校で勉強した方がいいだろ」
「あ、あの。それですけど、私は家にいてお手伝いをした方がいいと思うんです」
妹の奈流は小学校に通わせてほしいが、自分は働きたい。里奈はそう言っている。
相手の意図を察しても、ならそうしてもらおうとはならない。どんなに大人びていようとも、里奈はまだ小学三年生の女児なのだ。
「お前が家に残ってるのを見て、妹は素直に学校へ通うのか?」
透の指摘に、里奈は顔をしかめる。
「そ、それは……私が言い聞かせます!」
自然とため息がこぼれる。決意は立派だが、女児に家事をやらせて学校へ通わせないとなれば大問題である。
その点を説明すると里奈は俯いたが、それでも家の手伝いをした方が……と折れる気配は見せない。
どうしてこんなにも強情なのかと考え、透はもっともありえそうな結論に辿り着く。
「もしかして役に立たないと俺に追い出されると思ってるのか? だとしたら少し不愉快だな。お前らが本当に親父の娘なら、母親は異なっても俺は兄だ。可能な限り家族を養おうとするのは当たり前だろ。わかったら、さっさと寝ろ。明日、妹と一緒に学校へ行くためにな」
これ以上、透を不機嫌にしても得はない。そう子供らしからぬ判断をしたのか、それとも単純に怖くなったのか。
どちらかは不明だが、とりあえずは里奈もわかりましたと応じた。
居間から立ち去る際、里奈が振り返った。
「お世話になります」
ぺこりと小さな頭を下げて、二階へ上っていく。
遠慮気味の足音を聞きながら、透はこの日何度目かもわからないため息をつく。
果たしてあの姉妹と上手くやっていけるのだろうか。親父もとんでもない遺産を残してくれたものだと。
奏が腰に手を当て、コンロの上のフライパンの中身を菜箸で掻き回す。普段からあまり料理をしない透と違い、手慣れている。
今回も里奈がお手伝いを申し出たが、やはり大層なものは作らないという理由で遠慮されていた。そのせいか、どことなく申し訳なさそうだ。
一方で腹ペコ状態を隠そうともしない奈流は、期待で目を輝かせている。
「おいしそうなにおいだねー。よだれがとまらないよー」
「もう奈流ってば。お口をきちんと閉じてなさい」
嗜めつつ、里奈はお姉さんらしく濡れた奈流の口元をティッシュで拭く。母親が生きている頃から、この姉妹はきっとこんな感じで生活してきたのだろう。
「お兄ちゃんも、奏お姉ちゃんのりょうり、たのしみだよねー」
「そうだな」
頷いてから考える。女性の手料理というものを、一体どのくらい食べていないのかと。
もっとも透の場合は恋人がいた経験もないので、おふくろの味ということになるのだが。
銭湯で異性としての意識を多少してしまったせいか、奏の後姿にもこれまでと違う印象を受ける。
スーツとはいえ私服姿なのも影響しているのか、妙に女性らしく見えるのだ。
彼女の性別は女性なので当然といえば当然なのだが、透の中では明確な変化だった。
視線が後姿の中でも女性らしい丸みを帯びた部分へ無意識に移動しかけたその瞬間、透を注意するかのごとくドアがノックされた。
透が立つより先に、奏が反射的に返事をして玄関へ移動する。
「あら、晩御飯まで作ってくれてたの? そうしてると新妻みたいよ。この機会に透君とくっついてしまいなさいな」
貧乏アパートにインターホンなんて高価なものはないので、ドアを開けるまで来訪者が誰かはわからない。
顔を見せた綾乃の第一声を受け、奏は掴んでいるドアノブを押して鍵をかけた。
「ちょっと! 母親を締めだすなんてどういう娘なのかしら。開けないと号泣するわよ」
「それが小学校で長を務める者の発言ですか。里奈君の方が大人に見えますよ」
観念した奏は、綾乃を中に入れて調理に戻る。背中が透に後は任せると言っていた。
「用事の方はもういいんですか?」
真っ先に出迎えた奈流とハグをしている綾乃に声をかける。
「ええ。それに報告もあるしね」
「報告ですか?」
「急な話だけど明日から里奈ちゃんと奈流ちゃんには、私が校長をしている小学校に通ってもらうわ」
大きな胸を張る綾乃。
まさしく急な話だった。
「透君とこの家で暮らすのなら、転校するのが当たり前でしょ。諸々の手続きはやっておいたから心配しないで。神崎さんとも話はついているわ」
各方面にツテもある綾乃が動いてくれただけに、話がとんとん拍子で進んでいく。
透自身も姉妹を小学校へ通わせる必要があると思っていたのでありがたい話だった。
「感謝しますけど、よく手続きがすんなり終わりましたね。色々と関係書類も必要になるような気がするんですけど」
「ああ。そこらへんはね、強引に突破しちゃった」
悪びれもせずに言った綾乃を前に透は絶句する。強引な力技を使って、書類が整う前に姉妹を学校へ通えるようにしたのは明らかだった。
「無理をさせてしまったようですみません。でも助かります」
透が頭を下げると、慌てて里奈もお礼を言い、隣の妹にも同様にさせた。
「気にしないで。透君の助けになると決めたもの。お礼を言うなら、誰に対しても分け隔てなく接して人望を集めた武春君に言いなさい」
「武春お――父さん」
里奈が仏間の方を見る。
今朝も食事前に、皆で仏壇へ手を合わせていた。
「困ったことがあったらすぐに相談しなさい。出来る限り力になるわ。さあ、話は終わり。晩御飯を食べましょう。透君の新妻が愛情込めて作った料理が待っているわ」
「子供にまで変なことを吹き込まないでください!」
「いいじゃない。将来的にそうなるんだから」
「なりません!」
断言されると少し悲しい気持ちになるが、だからといって透も綾乃さんの言う通りにしましょうとはならない。誰にだって気持ちというものがある。
■
夜の闇が濃さを増し、外からは車の走る音さえ聞こえてこなくなる。
「二人とも眠りましたか?」
透は居間へ降りてきた綾乃に尋ねる。彼女はつい先ほどまで、姉妹を寝かしつけてくれていた。
「ウフフ。私はたいして必要なかったわ。里奈ちゃんがお姉さんらしく、奈流ちゃんの面倒を見ているからね。少し、しっかりしすぎているくらい」
「子供らしくないところは多々ありますね」
「この家で暮らすうちに、徐々にでも本来の子供らしさが戻ればいいのだけどね」
綾乃が奏の隣に腰を下ろす。
「あの子たちも眠ったし、話をしましょうか。例の借金とやらは本物のようね。二度と姉妹に関わらない誓約書にサインさせた上で三百万円を全額支払う。透君の要望通りにしたけど、本当にこれでよかったの?」
肯定した透とは対照的に、心底驚いたような顔をしたのが奏だ。
「何だその三百万というのは」
細部までは知らされていなかったらしい奏に、透は事情を説明する。
銭湯で姉妹も世話になったし、隠しておくよりは教えようと判断した。
その結果、
「君は阿呆か」
という聞き覚えのある言葉を貰った。
「相手の言い分通りにするとは信じられないな。私なら徹底抗戦するぞ」
「でしょうね。ただ俺がそれをやると、相手は確実に姉妹を標的にします。それならいっそ金を払って、二度と関わるなと言ってやった方がいいかと思ったんです」
「忠告したところで考えは変わらないのだろうな。今回の件で初めて君の頑固さを知ったよ。個人的な印象としてはあまり自分を持っておらず、日々を淡々と過ごすタイプだと思っていたのだが」
透は苦笑した。奏の指摘は大体当たっていたからだ。
他人を優先するといえば聞こえはいいが、それは真っ先に大事にする何かが自分の中にないことを意味する。少なくとも透はそうだった。
何も言い返せない透に代わって、綾乃が口を開く。
「そういう言い方はないでしょ。少しは旦那様を立ててあげなさい」
「母さんはいい加減にしてください。私は――はあ。もういいです」
文句を言っても柳に風と受け流されると判断したのか、奏はため息とともに台詞を中断した。
帰ると立ち上がった奏の背中を、母親である綾乃が追いかける。
「里奈ちゃんたちを学校へ案内するから、透君が出勤する前に迎えに来るわね」
今日の夜だけで何度も助けてくれた母娘がいなくなると、途端に居間がシンとする。
これがずっと当たり前だったのに、寂しく感じられるから不思議だった。
やることもなく、一人ぼんやりと正面のテレビを眺める。普段はゲームしたりDVDを見たりするが、今夜もそういう気分にはなれなかった。
今日も座布団を並べて敷布団代わりにするか。
軽く伸びをして、寝床の準備をしようとした透の前に、里奈がやってきた。
綾乃に買って貰ったと思われる、ピンクとブルーのハートマークが重なった小さな柄が幾つもあるパジャマを着ていた。
「どうした。眠れないのか?」
尋ねる透の前で膝をつき、これ以上ないほど里奈は上半身を折り曲げた。
「ありがとうございました。ママの借金を返してくださった分は、あとで必ず私がお支払いします」
必要ないと言おうにも、母親の借金だからと里奈は譲らないだろう。ならば透が言うべき台詞は決まっていた。
「何十年かかってもいいから、無理をせずに返せ。親父が残してくれた金だ。母親は違っても、娘のために使うなら文句も言わないだろ」
里奈がビクっと体を震わせる。
何かに怯えているようにも思えるが、透の勘違いで感動しているのかもしれない。
「明日の朝には綾乃さんが迎えに来る。一日中家にいるより、学校で勉強した方がいいだろ」
「あ、あの。それですけど、私は家にいてお手伝いをした方がいいと思うんです」
妹の奈流は小学校に通わせてほしいが、自分は働きたい。里奈はそう言っている。
相手の意図を察しても、ならそうしてもらおうとはならない。どんなに大人びていようとも、里奈はまだ小学三年生の女児なのだ。
「お前が家に残ってるのを見て、妹は素直に学校へ通うのか?」
透の指摘に、里奈は顔をしかめる。
「そ、それは……私が言い聞かせます!」
自然とため息がこぼれる。決意は立派だが、女児に家事をやらせて学校へ通わせないとなれば大問題である。
その点を説明すると里奈は俯いたが、それでも家の手伝いをした方が……と折れる気配は見せない。
どうしてこんなにも強情なのかと考え、透はもっともありえそうな結論に辿り着く。
「もしかして役に立たないと俺に追い出されると思ってるのか? だとしたら少し不愉快だな。お前らが本当に親父の娘なら、母親は異なっても俺は兄だ。可能な限り家族を養おうとするのは当たり前だろ。わかったら、さっさと寝ろ。明日、妹と一緒に学校へ行くためにな」
これ以上、透を不機嫌にしても得はない。そう子供らしからぬ判断をしたのか、それとも単純に怖くなったのか。
どちらかは不明だが、とりあえずは里奈もわかりましたと応じた。
居間から立ち去る際、里奈が振り返った。
「お世話になります」
ぺこりと小さな頭を下げて、二階へ上っていく。
遠慮気味の足音を聞きながら、透はこの日何度目かもわからないため息をつく。
果たしてあの姉妹と上手くやっていけるのだろうか。親父もとんでもない遺産を残してくれたものだと。
0
あなたにおすすめの小説
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
【最強モブの努力無双】~ゲームで名前も登場しないようなモブに転生したオレ、一途な努力とゲーム知識で最強になる~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
アベル・ヴィアラットは、五歳の時、ベッドから転げ落ちてその拍子に前世の記憶を思い出した。
大人気ゲーム『ヒーローズ・ジャーニー』の世界に転生したアベルは、ゲームの知識を使って全男の子の憧れである“最強”になることを決意する。
そのために努力を続け、順調に強くなっていくアベル。
しかしこの世界にはゲームには無かった知識ばかり。
戦闘もただスキルをブッパすればいいだけのゲームとはまったく違っていた。
「面白いじゃん?」
アベルはめげることなく、辺境最強の父と優しい母に見守られてすくすくと成長していくのだった。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる