森の中の転生姫は王子に溺愛され世界を救う

もも苺

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第一章 森の中の転生姫は王子と密会する

8. 週末の密会 前編

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_____________________________________________




テオドール王子に出会って数日間、
私はまだ混乱していた。


すると見当たらなかったオーちゃんが水色の羽を瞬かせながら、近寄ってきた。


「っオーちゃんっ!どこに行っていたの?オーちゃんがいない間大変だったんだから!!」


掌サイズの可愛らしい女の子は少し嫌な顔をして、

「「ちょっとね、ロンが来ていたでしょう?」」

私は頷く。

「「アタシはね…。
」」


まさかの返答に驚いた。

(ロンよ…アンタ何したの…苦笑)


「「そんなことより。あの王子はどうなの?週末に会いにくるんでしょう。頭の整頓は出来たかしら?」」


オーちゃんはロン嫌いの理由は教えてくれないようだ。


「ううん。残念ながらまだ混乱中よ」


苦笑いを浮かべて答えた。


「「そう…。いいのよ、そのままで。えみりには二つの世界という重い責任がのしかかってしまっている。今は深く考えずに心の赴くままに生きなさい。」


可愛らしい女の子は、とても大人っぽい、落ち着いた声でそう答えた。
そして、私の心はすうっと楽になって混乱していた頭も余計なことは考えなくなった。


「ありがと、オーちゃん。なんだかすごく楽になったよ!よしっ、これから甘いプリンを作ろうか!」


「「プリンっ!食べたいわ!!早速作りましょう」」


そうして大量のプリンを作って精霊達に振る舞った。


「「わぁあ!なにこれ!プルップルでとってもあまぁい!」」

そう言った草の精霊さんは目を輝かせてパクパクと頬張った。

ほかの精霊達も気に入ったようで大量に作ったプリンは完売した。


「皆んなに喜んでもらえて良かったわ!」


なんだか前世の学校の給食を思い出す。子供達は給食のデザートがプリンの時テンションが高く、余りがあれば我先にとじゃんけん大会が始まるのだ。


(みんな、転生先で元気にしてるかなぁ…)



°・°・°・°・



時は週末。


テオドール王子が訪問する日だ。


(はぁ。緊張してしまう。)


お茶を飲んでいると扉をノックする音が聞こえる。


コンッコンッ


「エミリ、おはよう。テオドールです」


彼は扉を開く。


太陽の日差しが部屋の中に入り込み、その光に包まれてキラキラとしている柔らかそうなグリーンブロンドの髪。
彼は柔らかい笑みを浮かべ、部屋に入ってくる仕草は優雅だ。

私は一目惚れの相手に好意を向けられているような笑みを向けられて顔が熱くなるのを感じる。

「おはようございます。テオドール様」

恥ずかしくて下を向いてしまう。

「どうしたのエミリ?顔が赤いよ?」

彼は意地悪そうな笑みを浮かべ顔を覗いてきた。

透き通った肌にエメラルド色の瞳。完璧な顔が至近距離でこちらを覗く。

「きゃあっ///」

私は恥ずかしくて叫んでしまう。

くっくっくっくっとテオドール王子は笑いを堪えるように肩を震わせる。


「ごめんごめん。あまりにも可愛い反応をするから、意地悪したくなってしまって」


(だめだわ。気をしっかりと持ちなさい、えみり!)


自分に叱咤し空気を変えようと話し始める。


「テオドール様、喉も乾いていると思います。お茶にしませんか?」


そうしてテオドール王子を居間のソファーへと誘導する。


「うん、そうさせて貰うよ。」


植物の精霊に作ってもらった香ばしい茶葉にお湯をたぽたぽと注ぐ。


部屋はジャスミンの香りに包まれる。


「エミリ、今日は夕方ごろ帰る予定です。それまでゆっくり2人きりでデートをしましょう」

ニコッと笑う王子。


「2人きりも何もここには精霊達以外私たちだけです」


「…そう、だから泣き叫ぼうが僕から逃げれない」


(ボソッとなにか危険なことを呟かなかったかい?!王子よ)



王子との密会はまだまだ続く。



_____________________________________________


ありがとうございます。

次回、王子との密会の続きです。
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