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9メッセージ裏の電話番号
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食欲がわかず、なかなか箸が思うように進まないが、それでも、せっかく作った料理を無駄にしたくないと、実乃梨は無理やり料理を口に詰め込んでいく。
「ごちそうさまでした」
食事を終え、食器を片付けていざ、今後のことを考えようと思っていると、視界に黒い封筒が目に入る。今朝の電話と合わせると怪しさ満載だが、中を確認してみることにした。
『不老不死の人間に救済を』
封筒の中にはメッセージカードが一枚入っているだけだった。どこかで見たことがあると思ったが、思い出せない。表に一言メッセージが添えられ、裏には携帯番号が記載されていた。
「この番号に電話すれば、私のこの不老不死の悩みから解放される……」
今日の実乃梨は正常な判断ができなかった。誕生日を迎え、新しい年が始まったというのに、相変わらず年を取らない身体が恨めしい。会社に行ったら謎の電話がかかってきて、おまけに、不老不死連続殺人事件が世間を騒がしている。
実乃梨が記載された番号に電話したのは、必然だったのかもしれない。
「もしもし、ドン・ハーモニーですが」
「ええと、私は」
電話して初めて実乃梨は後悔した。どう考えても、怪しい電話番号にかけてしまったと今さながらに困惑する。しかも、電話に出たのは、偽名だと思える名前を名乗った若い女性だった。
「この番号にかけていらっしゃるということは、あなたは不老不死ということで間違いないでしょうか?」
「はい、そうです」
そんな怪しい電話にも関わらず、実乃梨はバカ正直に相手の質問に答えてしまう。これでは、自分の素性がばれてしまう。
「ご回答ありがとうございます。では、あなたは不老不死からの解放を望むということでよろしいですね」
「えっと、その、私は」
「あなたのお気持ちはよくわかります。私もあなた方と同じ不老不死という存在ですから」
実乃梨の言うことを理解したかのような発言だったが、そうだとしたら、なぜこんなことをしているのだろうか。
「気持ちはわかると言っていましたが、それなら、どうしてそっとしておいてくれなかったんですか?朝も私の会社に電話してきましたよね?」
電話の相手は、会社に実乃梨に代われと迫っていた迷惑電話の主と同じ声をしていた。相手は最初から、実乃梨のことを知っていたようだ。ようやく気付いたのかと言わんばかりに本性を現した。
「気付くのが遅すぎ。長く生きていると、外見以外はいかれてくるのね。同じ不老不死ながら、嫌になるわ。栄枝実乃梨さん」
先ほどまでの丁寧な言葉遣いを捨てた電話の相手は、そのまま言葉を続ける。
「まあ、そんなことはどうでもいい。私はこの世界から、不老不死の人間を一人残らず、消すことにした。だから、私の指示に黙って従ってほしいんだけど」
どうやら、実乃梨は本当に不老不死連続殺人事件の次の標的に選ばれてしまったようだ。事件の首謀者が女性だということに驚いたが、相手の言葉を冷静に否定する。
「指示に従えば、私は殺されてしまうのでしょう?お断りします」
「次の週末、今から送るメールの場所に来て頂戴。それですべては解決する」
「まって」
『不老不死の人間に救済を』
相手はそのまま電話を切ってしまった。実乃梨があっけに取られていると、電話が切れて静かになったスマホが振動する。
『ドン・ハーモニーからの招待状』
メールが一通届いていた。さっそく、相手がメールを送ってきたようだ。スマホの画面で時刻を確認すると、すでに夕食を食べてから一時間が経過していた。明日も仕事がある身としては、風呂に入って寝た方がいい。
「週末とか言っていたし、今すぐ見なくもいいか」
今日はいろいろありすぎて、これ以上の情報は頭に入れたくはない。実乃梨はふらふらと立ち上がり、風呂場に直行した。
「ごちそうさまでした」
食事を終え、食器を片付けていざ、今後のことを考えようと思っていると、視界に黒い封筒が目に入る。今朝の電話と合わせると怪しさ満載だが、中を確認してみることにした。
『不老不死の人間に救済を』
封筒の中にはメッセージカードが一枚入っているだけだった。どこかで見たことがあると思ったが、思い出せない。表に一言メッセージが添えられ、裏には携帯番号が記載されていた。
「この番号に電話すれば、私のこの不老不死の悩みから解放される……」
今日の実乃梨は正常な判断ができなかった。誕生日を迎え、新しい年が始まったというのに、相変わらず年を取らない身体が恨めしい。会社に行ったら謎の電話がかかってきて、おまけに、不老不死連続殺人事件が世間を騒がしている。
実乃梨が記載された番号に電話したのは、必然だったのかもしれない。
「もしもし、ドン・ハーモニーですが」
「ええと、私は」
電話して初めて実乃梨は後悔した。どう考えても、怪しい電話番号にかけてしまったと今さながらに困惑する。しかも、電話に出たのは、偽名だと思える名前を名乗った若い女性だった。
「この番号にかけていらっしゃるということは、あなたは不老不死ということで間違いないでしょうか?」
「はい、そうです」
そんな怪しい電話にも関わらず、実乃梨はバカ正直に相手の質問に答えてしまう。これでは、自分の素性がばれてしまう。
「ご回答ありがとうございます。では、あなたは不老不死からの解放を望むということでよろしいですね」
「えっと、その、私は」
「あなたのお気持ちはよくわかります。私もあなた方と同じ不老不死という存在ですから」
実乃梨の言うことを理解したかのような発言だったが、そうだとしたら、なぜこんなことをしているのだろうか。
「気持ちはわかると言っていましたが、それなら、どうしてそっとしておいてくれなかったんですか?朝も私の会社に電話してきましたよね?」
電話の相手は、会社に実乃梨に代われと迫っていた迷惑電話の主と同じ声をしていた。相手は最初から、実乃梨のことを知っていたようだ。ようやく気付いたのかと言わんばかりに本性を現した。
「気付くのが遅すぎ。長く生きていると、外見以外はいかれてくるのね。同じ不老不死ながら、嫌になるわ。栄枝実乃梨さん」
先ほどまでの丁寧な言葉遣いを捨てた電話の相手は、そのまま言葉を続ける。
「まあ、そんなことはどうでもいい。私はこの世界から、不老不死の人間を一人残らず、消すことにした。だから、私の指示に黙って従ってほしいんだけど」
どうやら、実乃梨は本当に不老不死連続殺人事件の次の標的に選ばれてしまったようだ。事件の首謀者が女性だということに驚いたが、相手の言葉を冷静に否定する。
「指示に従えば、私は殺されてしまうのでしょう?お断りします」
「次の週末、今から送るメールの場所に来て頂戴。それですべては解決する」
「まって」
『不老不死の人間に救済を』
相手はそのまま電話を切ってしまった。実乃梨があっけに取られていると、電話が切れて静かになったスマホが振動する。
『ドン・ハーモニーからの招待状』
メールが一通届いていた。さっそく、相手がメールを送ってきたようだ。スマホの画面で時刻を確認すると、すでに夕食を食べてから一時間が経過していた。明日も仕事がある身としては、風呂に入って寝た方がいい。
「週末とか言っていたし、今すぐ見なくもいいか」
今日はいろいろありすぎて、これ以上の情報は頭に入れたくはない。実乃梨はふらふらと立ち上がり、風呂場に直行した。
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