50 / 67
50不老不死フェチ
しおりを挟む
「そっちはどうなっている?もうすぐ、あいつらが片付けに来るけど」
「あなたが連れてきた、永徳、とかいう奴、オレ達より、相当な、クズ男だぞ。最初は、あなたに、脅されて仕方なく、女二人を、こちらに、連れて、きたのかと思った、が、そうじゃな……あああああああああ!」
和音が永徳たちのいる部屋と音声をつなぎ、部屋にいた男に話しかける。和音の声に気付いた男の一人が現状を伝えようと口を開く。
男たちの報告を聞き、そのまま撤収という運びになるかと思われたが、どうにも男の様子がおかしい。言葉が不自然に途切れ、顔には大量の汗を流している。そして。
「そこに、実乃梨さんはいますか?」
男は話している途中で悲鳴を上げて、その後、床に倒れこみ動かなくなる。その後、二度と口を開くことはなかった。永徳が無表情で男の胸にナイフを突き立てていた。
永徳の突然の行動に、画面越しに彼らの様子を見ていた和音と実乃梨は、驚きで言葉を失ってしまう。返答がないことを不審に思った永徳が、人をナイフで刺したとは思えない、いつも通りの様子で言葉を続ける。
「もしもし、僕の声はそちらに聞こえているでしょうか?」
「き、聞こえているわ。それで、あ、あなたが代わりに、その部屋の現状を教えてくれるかしら?実乃梨さんの安否が気になるなら、素直に私の言うことを聞きなさい」
和音が先に正気に戻り、少しドモリを見せながらも、努めて冷静に永徳に言葉をかける。実乃梨の安否という餌をちらつかせると、しぶしぶ現状を教えてくれる。
「僕の婚約者は死んでしまいました。過去の男との強姦未遂のトラウマが原因だと思います。あなたが呼んでいた男たちに犯されてしばらくすると、自ら頭を床に打ち付けて、男たちに処分されました。いつもの手口ですよね。ナイフで不老不死から解放された女性を殺すのは」
自分のいる部屋で婚約者が男に殺されたというのに、永徳の表情に変化はない。実乃梨たちが黙っているのを勘違いしたのか、今度は相沢についての報告を始めた。
「永遠についてですが、男たちに犯されましたが、そこに伸びて気を失っているだけです。しぶとい女ですね。犯されている最中は抵抗していましたが、抵抗したところでここから解放されることはないとわかると、すぐに男たちに自ら腰を振り始めました」
「そ、そう。永遠は生きているということね。ついでに、私が連れてきた男たちはどうなったのか、聞いてもいいかしら?」
和音がついでとばかりに男たちの様子を永徳に尋ねる。永徳は特に考えることなく、男たちの様子を伝える。
「見てわかると思いますが、部屋にいる男は、一人残らずオレが始末しました。この部屋で生きているのは、オレと永遠だけです」
どうやら、永徳という男もまた、常識を失くした人間の一人らしい。言われたことが本当か確かめると、部屋にいた男たちは全員、床に倒れていた。永遠も倒れていたが、生死はここからだと判断しにくい。
「じゃあ、永遠はそこに置いておいてくれる?証言者も必要だろうから。それとも、犯人が永徳さんだってばれているから、今のうちに永遠も処分する?」
「いえ、永遠にはまだ使い道がありますから、オレと一緒に来てもらいます。それで、実乃梨さんは」
「ここにいます。私に何の用事ですか?」
二人の会話を聞いていた実乃梨が会話に参加する。永徳はずいぶんと実乃梨に執着しているようだ。実乃梨ではなく、永遠に好意を持ったように見えたが違ったのだろうか。
「ああ、よかった。実乃梨さんはまだ、不老不死のままですよね?」
「まあ、そうですけど」
「よかったあ」
永徳は実乃梨の言葉に安堵したようだった。深いため息をついてその場にうずくまる。その行動を実乃梨とともに見ていた和音が何かひらめいたようだ。手をパンと鳴らして、自分の推測を口にした。
「もしかして、君って、不老不死フェチ?そうかそうか。それで、実乃梨さんにご執心なわけだ。なるほどなるほど」
「何を一人で納得しているのですか?」
不老不死フェチなどと言う言葉を実乃梨は聞いたことがない。匂いフェチや手フェチなどは聞いたことはあるが、フェチというくらいなのだから、不老不死に興奮するということだろうか。しかし、不老不死は見た目では判断ができない。見た目は三十歳のまま姿が変わることはない。それのどこに興奮する要素があるのか、実乃梨には理解できなかった。
「あなたが連れてきた、永徳、とかいう奴、オレ達より、相当な、クズ男だぞ。最初は、あなたに、脅されて仕方なく、女二人を、こちらに、連れて、きたのかと思った、が、そうじゃな……あああああああああ!」
和音が永徳たちのいる部屋と音声をつなぎ、部屋にいた男に話しかける。和音の声に気付いた男の一人が現状を伝えようと口を開く。
男たちの報告を聞き、そのまま撤収という運びになるかと思われたが、どうにも男の様子がおかしい。言葉が不自然に途切れ、顔には大量の汗を流している。そして。
「そこに、実乃梨さんはいますか?」
男は話している途中で悲鳴を上げて、その後、床に倒れこみ動かなくなる。その後、二度と口を開くことはなかった。永徳が無表情で男の胸にナイフを突き立てていた。
永徳の突然の行動に、画面越しに彼らの様子を見ていた和音と実乃梨は、驚きで言葉を失ってしまう。返答がないことを不審に思った永徳が、人をナイフで刺したとは思えない、いつも通りの様子で言葉を続ける。
「もしもし、僕の声はそちらに聞こえているでしょうか?」
「き、聞こえているわ。それで、あ、あなたが代わりに、その部屋の現状を教えてくれるかしら?実乃梨さんの安否が気になるなら、素直に私の言うことを聞きなさい」
和音が先に正気に戻り、少しドモリを見せながらも、努めて冷静に永徳に言葉をかける。実乃梨の安否という餌をちらつかせると、しぶしぶ現状を教えてくれる。
「僕の婚約者は死んでしまいました。過去の男との強姦未遂のトラウマが原因だと思います。あなたが呼んでいた男たちに犯されてしばらくすると、自ら頭を床に打ち付けて、男たちに処分されました。いつもの手口ですよね。ナイフで不老不死から解放された女性を殺すのは」
自分のいる部屋で婚約者が男に殺されたというのに、永徳の表情に変化はない。実乃梨たちが黙っているのを勘違いしたのか、今度は相沢についての報告を始めた。
「永遠についてですが、男たちに犯されましたが、そこに伸びて気を失っているだけです。しぶとい女ですね。犯されている最中は抵抗していましたが、抵抗したところでここから解放されることはないとわかると、すぐに男たちに自ら腰を振り始めました」
「そ、そう。永遠は生きているということね。ついでに、私が連れてきた男たちはどうなったのか、聞いてもいいかしら?」
和音がついでとばかりに男たちの様子を永徳に尋ねる。永徳は特に考えることなく、男たちの様子を伝える。
「見てわかると思いますが、部屋にいる男は、一人残らずオレが始末しました。この部屋で生きているのは、オレと永遠だけです」
どうやら、永徳という男もまた、常識を失くした人間の一人らしい。言われたことが本当か確かめると、部屋にいた男たちは全員、床に倒れていた。永遠も倒れていたが、生死はここからだと判断しにくい。
「じゃあ、永遠はそこに置いておいてくれる?証言者も必要だろうから。それとも、犯人が永徳さんだってばれているから、今のうちに永遠も処分する?」
「いえ、永遠にはまだ使い道がありますから、オレと一緒に来てもらいます。それで、実乃梨さんは」
「ここにいます。私に何の用事ですか?」
二人の会話を聞いていた実乃梨が会話に参加する。永徳はずいぶんと実乃梨に執着しているようだ。実乃梨ではなく、永遠に好意を持ったように見えたが違ったのだろうか。
「ああ、よかった。実乃梨さんはまだ、不老不死のままですよね?」
「まあ、そうですけど」
「よかったあ」
永徳は実乃梨の言葉に安堵したようだった。深いため息をついてその場にうずくまる。その行動を実乃梨とともに見ていた和音が何かひらめいたようだ。手をパンと鳴らして、自分の推測を口にした。
「もしかして、君って、不老不死フェチ?そうかそうか。それで、実乃梨さんにご執心なわけだ。なるほどなるほど」
「何を一人で納得しているのですか?」
不老不死フェチなどと言う言葉を実乃梨は聞いたことがない。匂いフェチや手フェチなどは聞いたことはあるが、フェチというくらいなのだから、不老不死に興奮するということだろうか。しかし、不老不死は見た目では判断ができない。見た目は三十歳のまま姿が変わることはない。それのどこに興奮する要素があるのか、実乃梨には理解できなかった。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
とっていただく責任などありません
まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、
団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。
この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!?
ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。
責任を取らなければとセルフイスから、
追いかけられる羽目に。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる