転校生をバカにすることなかれ

折原さゆみ

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続編~中学校編②~

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「いえ、自分たちで決めるのでお構いなく。」

 しかし、担任の介入を別府えにしがバッサリと切り捨てる。いつもは優しそうに話す彼女がはっきりといらないと言っている。この頃の彼女はまるで、今まで猫を被っていたかのように、自分の意見をはっきりと口にするようになった。こちらが本性なのだろうか。彼女が何をしたいのか、彼女がどういう性格なのかわからなくなってきた。

「そ、そうか。まあ、先生も君たち自身で納得いくようなグループ決めをするのがいいと思うからな。でも、時間は守るんだぞ。後五分くらいで決めてくれよ。」

 別府えにしに断られた担任は、あっさりとオレたちのグループ決めの介入をあきらめ、オレたちから離れていく。担任と彼女との間に何かあったのは間違いないが、今は問いただす時ではない。




「はあ。」

 彼女は、今度は深いため息をつく。慌てて担任と彼女のことを頭から追い出す。ため息をついている彼女は、面倒くさそうで、あきれた表情を浮かべていた。本当に最近の別府えにしはおかしい。

「それなら、もういっそ神に任せてじゃんけんにしましょう。それなら文句はないはずです。ああ、あと、そこの二つの男子と女子のグループの皆さんもじゃんけんに参加してください。」

「どうして、あいつらもじゃんけんに参加するのよ。あいつらはあいつらで五人になるのだから、それで解決でしょ。」

「ですが、それでは面白くないでしょう。せっかくの自然学習。普段一緒に過ごさない人と過ごすのは、刺激的で学びも多いと思いますよ。」

「そんなことな」

「では、じゃんけんをしていきましょう。」


 別府えにしは、あろうことか、スクールカースト底辺の男女五人も含めてじゃんけんをしようと言い出した。もっともらしいことを言っているが、オレもその意見には賛成だった。人数が多ければ多いほど、くそ女と一緒になる確率は減るはずだ。別府えにしの圧力に負け、くそ女はしぶしぶと引き下がった。他の奴らも、彼女に反対するものはいなかった。


 まずは、男女それぞれに別れてじゃんけんをすることになった。話に参加することができなかったスクールカースト底辺の男子と女子たちも、グループ決めのじゃんけんに参加する。グーとパーで二つに分けるようだ。

「グーのパーで。」

 じゃんけんの結果、オレと、オレと最初に組んでいた男子一人、スクールカースト底辺の男子一人、別府えにし、くそ女、スクールカースト底辺にいる女子の一人の六人というグループが一つ出来上がった。残りのもう一つは、オレと一緒に組んでいたもう一人の男子、スクールカースト底辺の男子二人、くそ女の取り巻きの一人と、スクールカースト底辺の女子一人という組み合わせになった。

「げえ、オレって運がないな。」

「いいじゃないの。私がいるんだから。」

 オレと一緒に組んでいた一人がオレとは別のグループになり、決まったメンバーを見て、嫌そうに顔をしかめる。それに対して、くそ女の取り巻きが慰めるように声をかける。

 オレは別府えにしと同じにグループになったことへの喜びと、くそ女と一緒になった絶望が入り混じり、複雑な心境だった。

「ようやく決まったみたいだな。後は班長を決めて、先生に知らせてくれ。」

 オレたちの様子をうかがっていた担任が声をかけてきた。それにより、グループ決めが終了した。





「運は私に向いています。神に感謝します。」

 にっこりと別府えにしに微笑まれた。くそ女はオレと同じグループになることができたのでうれしい反面、別府えにしが同じグループにいることが気に食わないらしい。素直に喜べない状況のようだ。オレと同じで、顔がうれしさと悔しさで変な表情となっていた。


「さて、どうやらこれで全部のグループが決まったようだね。じゃあ、次は寝るときのグループを作ろうか。さっきと同じようにできたグループからその場に座って。それから班長は、前にきて先生に知られてくれ。」


 自然学習での日中の体験学習のグループ決めが終わり、今度は寝るときのグループを決めるようだ。先ほどと同じように、クラスメイトたちが、今度は男子同士、女子同士で別れてその場で座っていく。


 なんだか先が思いやられるグループ分けになってしまった。
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