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7仲間
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家に帰宅した紫陽は、今日の放課後の光景について考えていた。あやのは教室に残っていたクラスメイトに何らかのことをした。そしてそれは、隼瀬にも有効な手段だった。彼女が使える能力と言えば、スマホ関連しか思いつかない。
「あんな力を使えるということは、クラスメイトも、もしかしたら……」
嫌なことが頭に浮かぶが、紫陽の電話に着信があり思考は遮られた。
「もしもし」
「まだ寝ていないようだな。よかった。これから、あの教室で起きていたことを説明してやろうかと思ったんだが、今時間は大丈夫か?」
「連絡がなかったら、こちらから電話しようと思っていたところだ。自分の部屋にいるから、問題ない」
「電話でもいいが、直接会って話したいところだ。こんな時間だが、外に出ることは可能か?」
電話の相手はあやのだった。わざわざ外に出て話したいと言ってきたが、電話では話しにくいことなのだろうか。窓の外を見るとザーザーと音を立てて雨が降っている。
「雨が結構降っている。お前は、濡れても大丈夫なのか?」
「私の心配をしてくれているのか。スマホ相手に優しい男だな。確かに、あまり本体が濡れるのは好ましくない。仕方ない。電話で我慢するとするか。電話はあまり好かないのだがな。何せ」
「ああ、もしかして、あやのの身体に響いて、慣れないからか?」
「デリカシーのない奴だ」
彼女が電話を嫌がる理由が頭に浮かび、無意識のうちに言葉にしていた。その言葉に苛立ったように言葉が返される。
しかし、すぐに気持ちを切り替えたのか、電話越しに咳払いの音が聞こえる。そして、彼女は紫陽に電話してきた用件を話し始める。
「教室でのことだが、あれは、我らに乗っ取られている人間になら、誰にでも使えるものだ。我らから出ている微弱な電波を介して、他人のスマホの動きを止めることができる。我ほどの上位になってくると、そこらのスマホなど簡単に動きを封じることが可能だ」
「上位?」
聞きなれない言葉に紫陽は首をかしげる。スマホにそんな序列があるとは初耳だ。
「スマホにもそんなものが存在するのか。だとすると、それはどうやって」
「人間と同じだ。スペックによって序列がついてくる。そして、我のスペックは」
「トントン」
「悪い。いったん電話を切るぞ」
突然、部屋のドアがノックされた。無視するわけにもいかず、紫陽は部屋に入っていいと告げる。電話をさりげなくベッド淵に置き、ゴロゴロとベッドの中央で転がっていると、ゆっくりとドアを開けて入ってきたのは、妹のすみれだった。
「ごめんね、お兄ちゃん、ちょっとお兄ちゃんに相談したいことがあって」
暗い表情の妹が気にかかり、つい明るい表情で気にしないでと答えてしまう。年は三つ下の妹だが紫陽は妹のことを可愛がっていた。
部屋に招き入れたはいいが、妹は所在なさげに部屋に立ったまま動かない。とりあえず、イスに座るよう指示を出すと、ようやくイスに腰を下ろす。
「お兄ちゃんは、スマホを持たなくても大丈夫なんだね」
「まあ、これだけ世間でやばそうなことになっていたら、当然だろ。スマホがらみの相談なのか?」
妹はきゅっと口を引き結び、彼の質問に答えようとしなかった。紫陽の部屋に来たということは、話があるからだろう。優しい調子で紫陽は妹に話を促す。
「オレは、相談には乗れても、解決策を出してやることは無理だからな。オレに解決策が出るようなら、世界はこんな状況になっていない。だが、話を聞くことで、お前の気持ちが楽になるというなら、お兄ちゃんは話を聞いてやってもいい。何があった?」
「わた、私の友達が」
すみれは、話す決心がついたのか、ようやく言葉をこぼし始めた。感情が高ぶっているのか、すでに涙が瞳から零れ落ちている。すみれは兄に悩んでいることを正直に話すことにした。
「あんな力を使えるということは、クラスメイトも、もしかしたら……」
嫌なことが頭に浮かぶが、紫陽の電話に着信があり思考は遮られた。
「もしもし」
「まだ寝ていないようだな。よかった。これから、あの教室で起きていたことを説明してやろうかと思ったんだが、今時間は大丈夫か?」
「連絡がなかったら、こちらから電話しようと思っていたところだ。自分の部屋にいるから、問題ない」
「電話でもいいが、直接会って話したいところだ。こんな時間だが、外に出ることは可能か?」
電話の相手はあやのだった。わざわざ外に出て話したいと言ってきたが、電話では話しにくいことなのだろうか。窓の外を見るとザーザーと音を立てて雨が降っている。
「雨が結構降っている。お前は、濡れても大丈夫なのか?」
「私の心配をしてくれているのか。スマホ相手に優しい男だな。確かに、あまり本体が濡れるのは好ましくない。仕方ない。電話で我慢するとするか。電話はあまり好かないのだがな。何せ」
「ああ、もしかして、あやのの身体に響いて、慣れないからか?」
「デリカシーのない奴だ」
彼女が電話を嫌がる理由が頭に浮かび、無意識のうちに言葉にしていた。その言葉に苛立ったように言葉が返される。
しかし、すぐに気持ちを切り替えたのか、電話越しに咳払いの音が聞こえる。そして、彼女は紫陽に電話してきた用件を話し始める。
「教室でのことだが、あれは、我らに乗っ取られている人間になら、誰にでも使えるものだ。我らから出ている微弱な電波を介して、他人のスマホの動きを止めることができる。我ほどの上位になってくると、そこらのスマホなど簡単に動きを封じることが可能だ」
「上位?」
聞きなれない言葉に紫陽は首をかしげる。スマホにそんな序列があるとは初耳だ。
「スマホにもそんなものが存在するのか。だとすると、それはどうやって」
「人間と同じだ。スペックによって序列がついてくる。そして、我のスペックは」
「トントン」
「悪い。いったん電話を切るぞ」
突然、部屋のドアがノックされた。無視するわけにもいかず、紫陽は部屋に入っていいと告げる。電話をさりげなくベッド淵に置き、ゴロゴロとベッドの中央で転がっていると、ゆっくりとドアを開けて入ってきたのは、妹のすみれだった。
「ごめんね、お兄ちゃん、ちょっとお兄ちゃんに相談したいことがあって」
暗い表情の妹が気にかかり、つい明るい表情で気にしないでと答えてしまう。年は三つ下の妹だが紫陽は妹のことを可愛がっていた。
部屋に招き入れたはいいが、妹は所在なさげに部屋に立ったまま動かない。とりあえず、イスに座るよう指示を出すと、ようやくイスに腰を下ろす。
「お兄ちゃんは、スマホを持たなくても大丈夫なんだね」
「まあ、これだけ世間でやばそうなことになっていたら、当然だろ。スマホがらみの相談なのか?」
妹はきゅっと口を引き結び、彼の質問に答えようとしなかった。紫陽の部屋に来たということは、話があるからだろう。優しい調子で紫陽は妹に話を促す。
「オレは、相談には乗れても、解決策を出してやることは無理だからな。オレに解決策が出るようなら、世界はこんな状況になっていない。だが、話を聞くことで、お前の気持ちが楽になるというなら、お兄ちゃんは話を聞いてやってもいい。何があった?」
「わた、私の友達が」
すみれは、話す決心がついたのか、ようやく言葉をこぼし始めた。感情が高ぶっているのか、すでに涙が瞳から零れ落ちている。すみれは兄に悩んでいることを正直に話すことにした。
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