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連れていかれたときの状況②
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「あいつはまた私を追いかけてくる。あの男をどうにかしようとしているのなら、私にも協力させてほしい。」
「その男はおそらく、私のアルバイト先の上司だと思います。」
単刀直入に佐藤さんには男の正体を教えた。その方が話が早い。そして一つ気になっていたことを聞いてみる。
「佐藤さんは西園寺さんのことは忘れてしまったのですか。」
今日大学にあってからの違和感を訪ねてみる。今までの西園寺さんの執着が嘘のように、今日は西園寺さんの話題を一切口にしていない。
「西園寺さんって、蒼紗と一緒にいた派手な女のことよね。覚えているわよ。そういえば今日は見かけないわね。どうして休んでいるのかしら。」
どうやら覚えてはいるようだ。それにしてもこの変わりようは何なのだろうか。
「西園寺さんは確かにあこがれの存在だったけど、私を助けてくれたのは蒼紗でしょ。あこがれの存在ではあったけど、助けには来てくれなかったでしょ。それによく考えたら、あんな自分勝手な女のどこにあこがれの要素があったのか、自分でもわからなくなってしまって。だから、そんな人はもうどうでもいいの。今は蒼紗、あなたのことが頭から離れないの。蒼紗のことを考えると胸がどきどきするの。これって………。」
「佐藤さんがあこがれていようがいないが別にどっちでもいいのですが、その西園寺さんは殺されました。佐藤さんをさらった人物によって。」
話が不穏な気配になってきたので、無理やり話題を変えた。正直に西園寺さんが殺されていることを話して、佐藤さんがそれでも私たちに協力してくれるだろうか。これは賭けだった。
「そう。じゃあ、なおさら蒼紗たちに協力しなくてはならないわね。」
結構重大なことを言ったつもりなのだが、さらっと佐藤さんは、私たちに協力すると言ってきた。本当に西園寺さんのあこがれが消えてなくなってしまったのだろうか。それにしても、そんなに急に気を変えられると調子が狂う。
「蛇娘の話はこれで終わりかの。我々はそんなに悠長に話している暇はないのではないか。協力してくれるなら、さっさと話を進めてくれ。」
九尾が口をはさんできた。ふと時計を見ると、12時をとっくに過ぎていて、13時近くになっていた。いつの間にか食堂には人がたくさん集まり始めている。まずは昼食を食べようということになった。
昼食を食べ終わり、今日はもう授業がないので、私の家で今後のことを話し合うことになった。しかし、今日は塾のアルバイトがあることを思い出した。一瞬、休んでしまおうかとも思ったが、休む理由が思いつかない。それに下手な言い訳をして怪しまれては困る。話し合いはまた明日ということになった。
佐藤さんと別れ、いったん、家に帰る。九尾にはアルバイトがあることを話しておく。
「今日は塾のアルバイトがあるけど、九尾はどうする。」
「あの男がいる塾に行くのか。お主も大した神経を持っておるようだな。普通、知り合いを殺したかもしれないものがいるところに自分からのこのこと行くものか。」
「普通はそうかもしれないけど、あいにく、私は普通ではないことを体験しすぎたせいで、普通の感覚を忘れてしまったから、何を言っても無駄よ。」
「そうだな。話し方に敬語がなくなっているぞ。まあ、それがお主の本性だということか。お主が殺されるとは思えないから、あの男のところに行っても大丈夫だろう。せいぜい塾のアルバイトを心置きなく楽しんでくるがいい。あの男を捕まえたら、塾のアルバイトどころではないからな。」
「行ってきます。」
誰もいない家に向かって声をかける。両親は今日も働いているらしい。
九尾は何か言いたそうにしていたが、結局私に何も言うことなく、そのまま姿を消してしまった。
私は勤務時間に間に合うように塾への道を歩き出した。今日はなんだか歩いていきたい気分だった。傘もしっかりカバンの中に入っている。空を見ると、雲一つない良い天気だったが、なんとなくだが、これから一雨きそうな気がしたのだ。
今日も今日で瀧さんはすでに塾に来ていた。私が寺にいたことは気づかれていないはずだが、やはり顔は合わせづらい。
「こんにちは。今日もよろしくお願いします。」
「こちらこそ、そういえば、先週の土曜日のことですが、塾が終わった後は何をしていましたか。」
私があの時、寺にいたのがばれているのだろうか。
「特に用事もなかったので、塾が終わった後はまっすぐ家に帰りました。どうしてそんなことを聞くのですか。何か事件でもありましたか。」
逆に私からも瀧さんに質問してみる。すると、瀧さんは少し驚いたような顔をしたが、すぐにいつも通りの真面目な顔に戻し、答えた。
「別に、特に意味なんてありませんよ。最近、なんだか物騒な事件が多いでしょう。それで朔夜さんのことが気になってしまったものでして。」
どうやら、私が寺で起きたことを一部始終見ていたことはばれていないようだ。そのまま、この話題は終了した。いつも通り、生徒が来る前に部屋の掃除を始めた。そして、いつも通りに生徒がきて塾で勉強をして、生徒が帰ると後片付けをして、アルバイトは終わった。
瀧さんは特に土曜日のことを話題にすることはなかった。だから私もその話題に触れることなく仕事をした。あんなことが先週の土曜日に合ったにもかかわらず、瀧さんは不気味なほどいつも通りだった。
バイトが終わって、塾から出たが、私の予想とは反対に雨は降らず、雲一つない星がきれいに見える良い天気だった。
「その男はおそらく、私のアルバイト先の上司だと思います。」
単刀直入に佐藤さんには男の正体を教えた。その方が話が早い。そして一つ気になっていたことを聞いてみる。
「佐藤さんは西園寺さんのことは忘れてしまったのですか。」
今日大学にあってからの違和感を訪ねてみる。今までの西園寺さんの執着が嘘のように、今日は西園寺さんの話題を一切口にしていない。
「西園寺さんって、蒼紗と一緒にいた派手な女のことよね。覚えているわよ。そういえば今日は見かけないわね。どうして休んでいるのかしら。」
どうやら覚えてはいるようだ。それにしてもこの変わりようは何なのだろうか。
「西園寺さんは確かにあこがれの存在だったけど、私を助けてくれたのは蒼紗でしょ。あこがれの存在ではあったけど、助けには来てくれなかったでしょ。それによく考えたら、あんな自分勝手な女のどこにあこがれの要素があったのか、自分でもわからなくなってしまって。だから、そんな人はもうどうでもいいの。今は蒼紗、あなたのことが頭から離れないの。蒼紗のことを考えると胸がどきどきするの。これって………。」
「佐藤さんがあこがれていようがいないが別にどっちでもいいのですが、その西園寺さんは殺されました。佐藤さんをさらった人物によって。」
話が不穏な気配になってきたので、無理やり話題を変えた。正直に西園寺さんが殺されていることを話して、佐藤さんがそれでも私たちに協力してくれるだろうか。これは賭けだった。
「そう。じゃあ、なおさら蒼紗たちに協力しなくてはならないわね。」
結構重大なことを言ったつもりなのだが、さらっと佐藤さんは、私たちに協力すると言ってきた。本当に西園寺さんのあこがれが消えてなくなってしまったのだろうか。それにしても、そんなに急に気を変えられると調子が狂う。
「蛇娘の話はこれで終わりかの。我々はそんなに悠長に話している暇はないのではないか。協力してくれるなら、さっさと話を進めてくれ。」
九尾が口をはさんできた。ふと時計を見ると、12時をとっくに過ぎていて、13時近くになっていた。いつの間にか食堂には人がたくさん集まり始めている。まずは昼食を食べようということになった。
昼食を食べ終わり、今日はもう授業がないので、私の家で今後のことを話し合うことになった。しかし、今日は塾のアルバイトがあることを思い出した。一瞬、休んでしまおうかとも思ったが、休む理由が思いつかない。それに下手な言い訳をして怪しまれては困る。話し合いはまた明日ということになった。
佐藤さんと別れ、いったん、家に帰る。九尾にはアルバイトがあることを話しておく。
「今日は塾のアルバイトがあるけど、九尾はどうする。」
「あの男がいる塾に行くのか。お主も大した神経を持っておるようだな。普通、知り合いを殺したかもしれないものがいるところに自分からのこのこと行くものか。」
「普通はそうかもしれないけど、あいにく、私は普通ではないことを体験しすぎたせいで、普通の感覚を忘れてしまったから、何を言っても無駄よ。」
「そうだな。話し方に敬語がなくなっているぞ。まあ、それがお主の本性だということか。お主が殺されるとは思えないから、あの男のところに行っても大丈夫だろう。せいぜい塾のアルバイトを心置きなく楽しんでくるがいい。あの男を捕まえたら、塾のアルバイトどころではないからな。」
「行ってきます。」
誰もいない家に向かって声をかける。両親は今日も働いているらしい。
九尾は何か言いたそうにしていたが、結局私に何も言うことなく、そのまま姿を消してしまった。
私は勤務時間に間に合うように塾への道を歩き出した。今日はなんだか歩いていきたい気分だった。傘もしっかりカバンの中に入っている。空を見ると、雲一つない良い天気だったが、なんとなくだが、これから一雨きそうな気がしたのだ。
今日も今日で瀧さんはすでに塾に来ていた。私が寺にいたことは気づかれていないはずだが、やはり顔は合わせづらい。
「こんにちは。今日もよろしくお願いします。」
「こちらこそ、そういえば、先週の土曜日のことですが、塾が終わった後は何をしていましたか。」
私があの時、寺にいたのがばれているのだろうか。
「特に用事もなかったので、塾が終わった後はまっすぐ家に帰りました。どうしてそんなことを聞くのですか。何か事件でもありましたか。」
逆に私からも瀧さんに質問してみる。すると、瀧さんは少し驚いたような顔をしたが、すぐにいつも通りの真面目な顔に戻し、答えた。
「別に、特に意味なんてありませんよ。最近、なんだか物騒な事件が多いでしょう。それで朔夜さんのことが気になってしまったものでして。」
どうやら、私が寺で起きたことを一部始終見ていたことはばれていないようだ。そのまま、この話題は終了した。いつも通り、生徒が来る前に部屋の掃除を始めた。そして、いつも通りに生徒がきて塾で勉強をして、生徒が帰ると後片付けをして、アルバイトは終わった。
瀧さんは特に土曜日のことを話題にすることはなかった。だから私もその話題に触れることなく仕事をした。あんなことが先週の土曜日に合ったにもかかわらず、瀧さんは不気味なほどいつも通りだった。
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