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Smile of sadness
無知の恐怖④
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――――――――――――――――――――
けイやクしョ
るール
①私の命令には従うこと。
②途中リタイアは、原則禁止。
③反抗的な態度をとった場合は即地獄行き。
④私と貴方の同意があればルール、手順、その他を自由に変更できる。
てじュん
①残り人生に応じたコインを渡す。
②機械にコインを入れてガチャガチャを回す。
③ー1 中身を開け確認し、これでいいと思った場合、私に報告し、残ったコインは返却する。
③ー2 もう一度②から行う。
チゅうイ
①人生を使い切り、コインが全部なくなった場合、現実世界に戻します。
その後、あなたは、3日以内に、
1 事故死 2 他殺 3 その他
上のどれかの方法で現実世界から消滅します。
②ガチャガチャの中身は完全にランダムです。
③私が扱う人生繭(人生カプセル)には、レア度があり☆の数で表記されています。☆の数が多いほどレア度が高いもので☆の数が少なければ少ないほどレア度は下がります。レア度の高い人生繭にはそれに応じた素晴らしい人生が待っています。
□これに同意しますか?
――――――――――――――――――――
『さあさあ、さっさと、その四角にチェックして。下に名前を書いて』
博史は恵比須に急かされ、契約書をしっかり見る余裕もないまま勢いでサインをしてしまった。
『もう一度言うけど、一番レア度が高いのが出たら森君を生き返らせるわ。死神と言っても、死んだ人間を蘇らせるのは私の上司に怒られてしまうの……だからお願いなのだけど、蘇らせる代わりに同意してほしいことがあるの』
恵比寿はそう言うと仮面の下で不気味な笑みを浮かべていた。小さな笑い声が博史の耳にも届いていた。
『……一番レア度が高いのが出るまでこのガチャガチャ引き続けてくれないかなぁ?』
今、博史の頭の中には森君を甦らせることしか頭になかった。
「うん……」
博史はそう答えて同意した。
『あーはははははー!!素直な子ね。大好きよ』
恵比寿は高らかな笑い声を上げると、博史の胸に手を当てた。すると博史は胸のあたりをズキッという痛みが走った。恵比寿は博史の胸に当てた手を戻し、自分のズボンのポケットに手を入れると、500円玉台のコインを博史に15枚渡した。そのコインの表にはDと書いてあった。裏には天秤のイラストが書かれている。
『貴方の残り人生60年……では!! ガチャガチャどんどん回してちょーだい!!』
博史はコインを一枚入れると、ガチャガチャをを回した。
ガチャ
回すと、黒いカプセルが一つ出てきた。そしてそのカプセルを開けた。
中には親指台の人間のフィギュアと、小さく折りたたまれた紙が一枚入っていた。
そのフィギュアは工事作業員のようだった。頭には黄色のヘルメット、長袖の黒いブルゾンにダボダボのグレーのニッカポッカに腰道具を着ていた。
折りたたまれた紙には、たくさんの文字書いてあり、そのフィギュアの名前と思わしき上には☆☆☆とあった。
『あら~残念ね』
恵比寿はそう言うと、博史からそのカプセルとフィギュア、折りたたまれた紙を受け取ると、フィギュアを自分の足元に落とした。そしてそのまま革靴を履いた右足を上げて踏み潰した。
その時、博史は恵比寿の顔を覗いた。恵比寿の顔は仮面の上からでも分かるほど狂気に満ちた表情を見せていた。しかしその表情には悲しみや怒りなど様々な感情も合わさっているように思えた。
博史はその恵比寿の行動に底知れない恐怖を抱いてしまった。背中から来るゾクゾクといった何ともいえない感情が襲ってきた。
けイやクしョ
るール
①私の命令には従うこと。
②途中リタイアは、原則禁止。
③反抗的な態度をとった場合は即地獄行き。
④私と貴方の同意があればルール、手順、その他を自由に変更できる。
てじュん
①残り人生に応じたコインを渡す。
②機械にコインを入れてガチャガチャを回す。
③ー1 中身を開け確認し、これでいいと思った場合、私に報告し、残ったコインは返却する。
③ー2 もう一度②から行う。
チゅうイ
①人生を使い切り、コインが全部なくなった場合、現実世界に戻します。
その後、あなたは、3日以内に、
1 事故死 2 他殺 3 その他
上のどれかの方法で現実世界から消滅します。
②ガチャガチャの中身は完全にランダムです。
③私が扱う人生繭(人生カプセル)には、レア度があり☆の数で表記されています。☆の数が多いほどレア度が高いもので☆の数が少なければ少ないほどレア度は下がります。レア度の高い人生繭にはそれに応じた素晴らしい人生が待っています。
□これに同意しますか?
――――――――――――――――――――
『さあさあ、さっさと、その四角にチェックして。下に名前を書いて』
博史は恵比須に急かされ、契約書をしっかり見る余裕もないまま勢いでサインをしてしまった。
『もう一度言うけど、一番レア度が高いのが出たら森君を生き返らせるわ。死神と言っても、死んだ人間を蘇らせるのは私の上司に怒られてしまうの……だからお願いなのだけど、蘇らせる代わりに同意してほしいことがあるの』
恵比寿はそう言うと仮面の下で不気味な笑みを浮かべていた。小さな笑い声が博史の耳にも届いていた。
『……一番レア度が高いのが出るまでこのガチャガチャ引き続けてくれないかなぁ?』
今、博史の頭の中には森君を甦らせることしか頭になかった。
「うん……」
博史はそう答えて同意した。
『あーはははははー!!素直な子ね。大好きよ』
恵比寿は高らかな笑い声を上げると、博史の胸に手を当てた。すると博史は胸のあたりをズキッという痛みが走った。恵比寿は博史の胸に当てた手を戻し、自分のズボンのポケットに手を入れると、500円玉台のコインを博史に15枚渡した。そのコインの表にはDと書いてあった。裏には天秤のイラストが書かれている。
『貴方の残り人生60年……では!! ガチャガチャどんどん回してちょーだい!!』
博史はコインを一枚入れると、ガチャガチャをを回した。
ガチャ
回すと、黒いカプセルが一つ出てきた。そしてそのカプセルを開けた。
中には親指台の人間のフィギュアと、小さく折りたたまれた紙が一枚入っていた。
そのフィギュアは工事作業員のようだった。頭には黄色のヘルメット、長袖の黒いブルゾンにダボダボのグレーのニッカポッカに腰道具を着ていた。
折りたたまれた紙には、たくさんの文字書いてあり、そのフィギュアの名前と思わしき上には☆☆☆とあった。
『あら~残念ね』
恵比寿はそう言うと、博史からそのカプセルとフィギュア、折りたたまれた紙を受け取ると、フィギュアを自分の足元に落とした。そしてそのまま革靴を履いた右足を上げて踏み潰した。
その時、博史は恵比寿の顔を覗いた。恵比寿の顔は仮面の上からでも分かるほど狂気に満ちた表情を見せていた。しかしその表情には悲しみや怒りなど様々な感情も合わさっているように思えた。
博史はその恵比寿の行動に底知れない恐怖を抱いてしまった。背中から来るゾクゾクといった何ともいえない感情が襲ってきた。
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