ユキバナの咲く地へ

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プラヴェール領

暇つぶしの日々

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 プラヴェール領は高地にある領地だ。遠くを眺めれば、北の方角に東オークリー山脈、西の方角にアルカナ山脈が聳えている。
 シガル村は山脈の中腹に広がる森を切り拓いて造られている。東に行くとボーデン湖があり、湖畔にはパルの町がある。このパルの町には、レイの邸がある。
 ゾルはボーデン湖の岸辺で釣りをしていた。
 エルザも連れてきている。
 神殿から御沙汰があり、しばらく目立った活動はしないように、と注意とも叱責ともとれる言葉を頂いていた。神殿は現在、麝教の事件の後始末をしているらしい。それが片付くまで何もするな、とレイから強く指示を受けていた。

(レイ様も骨を折って下さったんだな……)

 ゾルはレイに感謝していた。
 この事件は自分たちに罪を背負わされてもおかしくなかった。ニール公の殺害、そして麝教の幹部五人を私刑のような扱いにしたのだから。
 レイの力がなければ、逃亡生活を強いられる事になっていただろう。
 ここで、こうしてのんびり釣りをしていられるのもレイのお陰だ。

(ここは良い領地だな)

 ボーデン湖は、高地にあるため少々肌寒い。また、帝都行きの船の中継地点になっているため、商船の数が多い。だが、静かで綺麗な湖である。魔物や危険な動物もあまり出る事がないし、人と敵対している亜人が棲み着いている事もないようである。子供ですら湖で遊んでいる姿を見る事がある。

「きた」

 と、横で釣り竿を持っているエルザが言った。
 引きがあったようだ。
 釣り竿はゾルが手作りでこしらえていた。餌も湖で捕まえた虫を針にくくり付けている。意外に良く釣れる。

「餌に食いついたら上げていいぞ」

 エルザはグイっと竿を引いた。
 見事、五十センチはあるマスのような魚が釣れていた。

「いい大きさだな」
「そうか?」
「ああ。後で塩焼きにしよう」
「……」

 エルザは枝と蔓で編んだびくの中に魚を入れる。
 ゾルも調子が良かった。
 魚が豊富な湖なんだろう。よく釣れる。
 朝から釣りを初めて、昼頃までに大きめの魚を四匹釣り上げた。小さい魚はリリースしている。





 湖畔で木の枝を集めて、焚き火を熾した。
 ゾルが魚の下ごしらえをして、串に差し、塩をまぶして焼いた。
 エルザの好物は果物だが、肉や魚が嫌いなわけじゃない。
 自分で釣った魚を食うのを、意外に楽しみにしているようだ。だが、何故魚釣りをするのか疑問のようだった。
 エルザはゾルに聞いた。

「魔法を使って獲った方が早い気がする。湖を凍らせたり電気系の魔法を水中に撃てば、死んだ魚が浮いてくるんじゃないか?」
「湖の生き物を無駄に殺してしまうかもしれないからな。やめておいた方がいい。それに、他の釣り人もいるからな。迷惑を掛けるかもしれない」
「そういうものか」
「あまり乱獲しても、他の漁師に悪感情を持たれるかもしれんしな」
「使わないから安心しろ」
「ああ。釣りをのんびり楽しもう」

 二人は塩焼きを頬張った。釣りたての魚の味は、料理として出される魚の味とは違う。水は綺麗で、ここで獲れる魚に臭みはなく新鮮で美味い。釣り人が多いわけだ。
 魚のように腐りやすい食材は、保存するために塩漬けにされる事が多い。魔法で凍らせたり、鮮度を保つ魔法を使って運搬する事もあるようだが、加工されて時間が経つと味は落ちる。それに、獲りたての新鮮な魚を食べられる町は意外と少ない。
 塩漬けされた魚の味は兵士時代に毎日のように味わっていたゾルだが、正直、食べ飽きている。安酒場や大衆食堂のようなところでも、大体塩漬けの魚が出るため、あまり期待して飯を食う事はなかった。さすがに料理は工夫して味を凝らしていたが、新鮮な食材に比べるまでもない。
 こうして釣りをするのも、ゾルの趣味の一つだった。
 二匹ずつ魚を食べ終わると、エルザは釣りに飽きたのか竿をゾルに渡した。

「町に行ってくる」
「何しに行くんだ?」
「甘い物を食べたい」
「分かった」

 ゾルは竿を受け取る。
 エルザはその場から立ち去った。ゾルは竿を二本使い、釣りを続けた。



 エルザは麝教の幹部を始末した後、皆との話し合いの結果に不満を言わなかった。怒りの炎はもはやほとんど消えていたようだが、麝教の残党を全員捕まえるまで戦いをやめるつもりはなかったらしい。しかし、レイがそれにストップをかけた。エルザのためだ。もちろんエルザやゾルだけでなく、この事件に関わったメザイアやエメルのためでもある。エルザの行動次第で全員の処罰が決まってしまうため、エルザも「だったらもういい」と、麝教壊滅を思いとどまったようだ。レイは神殿と帝国に報告書を書き、神殿には直接足を運ぶ事になった。
 話は無事に終わったようであった。
 だが、しばらくの間は、大人しくしておいてほしい、と真面目に諭されてしまった。麝教の幹部たちは全員貴族だった。そして麝教の幹部だったとは言え、エルザはその貴族たちに罰を食らわせた。そのエルザの行為の善悪よりも、この場合権力者に楯突いた事でどのような結果をもたらすのかが分からなかった。もちろん、相手から命を狙われて、こちらは反撃したに過ぎないのだが。
 この事態を神殿が丸く収めるまでは、レイの領内から出ずに、謹慎と言うか、所在を明らかにして他に問題を起こさないでいてもらいたいとの事だった。
 当たり前と言えば、当たり前の話だと、ゾルは思う。
 むしろ、神殿はかなりエルザに対して寛容だと思わざるを得なかった。
 その後の麝教の扱いについて、神殿はまだ何も言っていない。ゼスと幹部が死んだ以上、組織の運営はもはや行う事ができないだろう。残党も自然消滅するのではないだろうか。
 それに、ラディスの取り調べが終われば、他に有力なメンバーも明らかになるはずだ。麝教は潰えたも同然である。
 釣りをしながら、ゾルはここ数日の事を振り返っていた。

(麝教の壊滅か。考えてみれば、凄い事だな……)

 まだ、エルザと出会って一ヶ月程である。
 その間に起きたことは、今までのゾルの生活からすると波乱に満ちていたと言えそうだった。

(メザイアとエメルも神殿に認められた……これも、普通ではあり得ない事だろう)

 二人の魔女は、レイの村で暮らす事になった。これはゾルにとっても嬉しい事だ。
 エルザは強力な味方を二人も手に入れた事になる。いや、レイの存在を考えれば三人か。
 それと。

(シアとベリドも少し変わったか……。いや、環境が変化したからそう見えるだけか……)

 シアとベリドは、特に神殿から謹慎処分を申し渡されたわけではなかった。そもそも、二人は身分が明らかであり、職業が傭兵のままになっている。そのせいか神殿も帝国もあまり厳しい見方はしなかったようだ。多分、レイの報告書にも、ニール公や団長の部下として命令で動いていた、といったような感じで書かれていたのではないだろうか。ニール公の事件にしても、その後の麝教の事件にしても、二人は上手く動いていた。所属していた傭兵団が壊滅した後、麝教に狙われて神殿の庇護を受けるためレイを頼り、仕方なくエルザに協力していたという事情もなんとなく納得できるため、神殿からは問題視されていないようだった。
 そうした経緯から、足取りも軽く、シアとベリドは休暇だと言ってゴスラルの町に遊びに向かった。一応、レイに恩は感じているらしいし、神殿や帝国がエルザをどのように処分するのか気になるからといった理由で、またこの村に戻ってくるようだ。
 憎まれ口をよく叩くシアだが、内面には色々と複雑な感情、思いもあるようだ。死んだ団長はシアの父なのだ。
 ゾルはその辺の事を本人に聞いてはいない。

(俺たちも、こんな感じだしな……)

 ゾルとしては、すぐにレイの依頼を受け、役に立ちたいと思っていた。
 そもそも、この土地に来たのは、エルザの親や故郷の手掛かりを見つけるためでもあるが、まずレイの領地で冒険者として依頼をこなし、ランクを上げ、金を貯めて旅の準備を整えるためだ。それに、何かと助けてくれているレイに少しでも恩返しをしたいといった思いもゾルにはあった。

(あんな事の後だ。今は、大人しくしているしかないか)

 だが、まずは自分たちのいる足場を固めなければならないだろう。神殿からの御沙汰を待つ必要がある。
 そんなわけで、暇を持て余していた。

(裁判などにならなかっただけありがたい)

 釣りができるだけでも、幸せなのかもしれなかった。
 夕刻になり、ゾルは釣りを終えて、シガル村に戻った。釣果は四匹とまずまずだ。
 エルザもシガル村に戻っていた。
 話を聞くと、あの後甘味処を回っていたようだ。パルの町は人口一万人以下の比較的小規模の町だが、商人や旅行者などの人の往来が多いため、食事処は結構多い。エルザも満足したようである。
 宿屋代わりに部屋を提供してくれている村長宅に戻り、釣った魚を厨房に預けた。ツバキも料理を手伝っているが、厨房は村長の奥さんが取り仕切っている。
 居間ではメザイアが村長のピコックと、なにか熱心に話していた。どうもメザイアはシガル村に家を建てる予定らしく、二人はそれについて話しているようだった。魔女の住む家とはどういうものか、ゾルには想像できないが、ウィザードのピコックと真剣な顔であれこれ話しているところを見ると、ちょっと普通の家と違って特殊であるようだとゾルは思う。
 ゾルに手伝えるのは、家の建築時の力仕事くらいだ。いや、それも慣れた職人からしたら邪魔になるかもしれないから、何も手は出さない方がいいだろう。
 エメルは無言で椅子に座っている。
 子供には退屈な話かもしれない。明日は釣りに誘ってあげてもいいかもしれない。エメルもエルザと遊びたいんじゃないかとゾルは思う。
 その日の夕食には、ゾルの釣った魚が食卓に上がった。他にもたくさんの料理がテーブルには運ばれ、皆で食べた。食事が終わると、ハーブティのようなものが運ばれてきた。
 エルザが一口飲んで言った。

「薬草茶か?」

 その場で一緒に食卓を囲んでいたメザイアが頷いた。

「ええ。材料を奥様にお渡しして作ってもらったわ」
「美味い」
「ええ。本当ね」

 と、メザイアは微笑む。
 ゾルもそのお茶を飲む。

「落ち着くな」
「そう?」
「ああ。飲んだことがない味だ。鼻を抜ける薬草の香りがとてもいいな」

 どんな薬草を使っているのか、ちょっと気になる。自分でも作れるだろか。そんな事を思う。

「二人に話があるんだけど、いいかしら?」

 と、メザイアが話を切り出した。

「ああ」
「なんだ?」

 と、エルザ。

「マジックアイテム制作のための素材を集めるために、バレン森林の奥まで踏み込みたいと思っているの。手伝ってもらえない?」

 エルザが二つ返事で引き受けた。

「分かった」

 ゾルも頷く。

「ありがとう、二人とも。先にエメルが一人で森に入って調査、と言うか探検したんだけど、色々と素材が採れそうなの。レイに許可を得られたら、採りに行きたいと思って」
「私はいつでもいい」
「じゃあ、レイに会ったら聞いてみるわ」
「分かった。そう言えば、あの時の素材はどうするんだ?」

 と、エルザはメザイアに聞いた。
 あの時とは、ゼス討伐の事だろう。ゼスの灰や、墳墓の瓦礫を取ってきてメザイアに渡している。
 そう言えば、たしかにあれは何に使うのだろう。と、ゾルも気になった。

「ポーションを作るつもりよ」
「あんなものから出来るのか?」
「ええ、皇帝の灰以外にもまだ必要なものがあるから、探さないといけないけど。でも、ゼスの灰は特に貴重で入手が難しいものだったから嬉しいわ」

 と、力強い口調でメザイアは言った。

「そうなのか」

 エルザは、不思議そうな表情だ。

「でも家の建築が終わって、色々と器具を用意してからじゃないと作業に取り掛かる事もできないから、もう少し先の話になるけど」
「大変そうだな」
「ええ、でも楽しいのよ。出来たら、ちゃんとエルザにプレゼントするわね」
「……使うか分からないけど」

 と、エルザは困惑していた。
 材料が奇妙なものだから、使いたくないのかもしれない。

「そのポーションは、どんな効果があるんだ?」

 と、ゾルが聞く。
 メザイアは笑みを浮かべた。

「色々ね。出来てからのお楽しみよ」
「まだ内緒ってわけか?」
「まだ素材も集まってないし、調合が絶対に成功するってわけでもないから」

 と、メザイアはそんな事を言う。

「楽しみにしてる」

 と、エルザが言った。

「ええ。任せて」

 メザイアは張り切っている。
 食事を終えると、エメルとエルザがチェスで遊び始めた。ピコックが二人にやり方を教えている。二人は何回も勝負し、夜中まで続けていた。




 数日後、メザイアは一人で大都市へと向かった。どうやら、家具や器具の買い出しに行ったようだ。レイからは許可を得ているようである。
 メザイアの家の建築も、順調に進んでいた。
 村から少し離れた小高い丘の上に建てられるようだ。この場所を選んだのも色々と都合を考えての事らしい。なんでも、ポーション制作は危険が伴うらしいのだ。失敗したら爆発したり、毒が発生したりする事もあるらしい。ピコックも安全管理するようなので、そんな事態には滅多にならないとは思うが。メザイアとエメルはそれで怪我する事はないが、もしもの時、村人に被害が出ないとも限らない。そんな理由から、村から離れた場所を選んでいる。

(メザイアも少し村人に気を使ったのだろうな)

 とゾルは思う。
 高位の魔法を使える魔女が突然村に住むとなれば、レイがいるとは言え村人からは警戒心を抱かれるだろう。その辺を分かっていて、あえて離れた場所に家を建てるのかもしれない。
 エメルは留守番だった。
 留守番と言っても、一人で森の中に探索に行くので家にはいない。獣の姿になって、森を駆け回っている。
 バレン森林には魔物が出るため、危険と言えば危険だが、エメルにとっては散歩と同じ感覚のようだ。
 二人の魔女はすでに色々とこれからの展望をもっているようだし、この村で住む事を嬉しく感じているようだ。
 特に、エメルは島から出たことがなかったらしく、今まで姉以外の人と接した事がなかったため、この生活をすごく楽しんでいる様子だった。
 ところで、ゾルの使命、だが。
 一応、ゾルにも旅をする目的がある。それを忘れているわけではない。
 ターラム砦を奪った赤い髪の女の情報を得る事、そしてエンキの封印を解くことだ。
 その赤い髪の女に関する新しい情報が手に入った。イグニス傭兵団を滅ぼした魔術師の特徴がその女と同じだったのだ。
 その情報はシアから教えてもらったものだ。
 まだ、シアには自分がその女を追っている事を話していない。話すタイミングもなかった。しかし、考えてみれば、シアの父、デオフィロ団長を殺したのもその女ということになる。言ってみれば、二人とも仇は同じだ。シアが何を考えているかは分からないし、その女を憎んでいるようにも見えなかったから、果たしてゾルのように女に関する情報を集めるために行動するかは分からないが、時期を見て、ゾルはシアにも自分の事情を話してみようと思っている。
 また、エンキの封印を解く、といった使命だが、この村に来てからゾルは何か共鳴ともいうような感覚を覚えていた。自分の契約している神が、この近くの場所に反応している、ような気がするのだ。この感覚は初めてじゃない。以前エンキの石碑の前で封印を解いた時も同じ感覚を味わった。

(この近くにエンキの封印された石碑があるはずだ)

 封印を解けば、ゾルの能力は上がる。
 石碑を探す必要があった。
 ただ、今はまだ勝手に森に入るわけにはいかない。
 レイの許可を得なければいけないからだ。
 焦ってはいけない。
 まずは、神殿にしっかりと信用される必要があった。
 そんなわけで、ゾルはまた釣りに出掛けた。
 シアとベリドも遊びに行っているが、たまにはこうして体を休めて気分転換するのもいいだろう。この日は、釣り師の村人に舟を借りて、湖の上で釣りをした。エルザもそれに付き合っていた。
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