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終章
10
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七月の初旬。
ウィンターランドへ出発する日が来た。
この日のために、魔法のアイテムや装備品など、色々と準備してきた。
これらの道具は全て、メザイアが貸してくれた魔法のポーターバッグに入れている。
「私も巻物制作を覚えたの。テレポーテーション・サークルの巻物も三本入れておいたから、危ないときは使って」
テレポーテーション・サークルの巻物を使えば、すぐにシガル村に戻ってくることができる。
「ありがとう」
「道中気をつけてね」
エルザは頷く。
「おい、エルザ。こいつを連れてけよ」
と、エメルが腕を前に出す。
腕には小型の鳥が止まっていた。
いや、小型の鳥ではなく鳥の子供だろうか。
翼は黒く艶々している。
「お前の使い魔か?」
「使い魔じゃない。珍しいから捕まえた。デヴィル・クロウの子供だ」
デヴィルと名前はつくが、この鳥は悪魔ではない。
鴉の仲間だ。
「役に立つのか?」
「役に立たないものを渡すかよ。少し芸を仕込んである」
「ふーん」
「まずこいつは、殺されると敵を朦朧状態にする能力を持っている。それと、人の言葉を覚えて念話で短い台詞を伝えることができる。危険を察知するのも早く、毒やガスにも敏感だ。もし死でもちゃんと持って帰ってこいよ」
「分かった。でもお前、ドルイドなのに生き物の扱いが酷くないか?」
「オレはドルイドと言うか、ドルイドの能力を持ったソーサラーだ。ほら、行け」
と、エメルはデヴィル・クロウに指示する。
パタパタと飛んで来て、エルザの肩に止まった。
『ゴキゲンヨウ、ゴキゲンヨウ』
と、念話が送られてきた。
「餌は何を食べるんだ?」
「雑食でなんでも食う。本来はずる賢い性格の鳥だ。何も与えなくても勝手に餌になるものを見つける」
「名前は?」
「好きにつけろ」
「……じゃあエメルと私の名前から一字取って、メルでもいいか?」
エメルのメと、エルザのルで、メル。
でも、エメルの下二文字でメル、とも思える。
エメルのメと、エルザのザだと、メザだ。
メザイアと名前が似る。
うーん。
……。
やっぱり、メルかな。
ゾルは詮ないことを考える。
「別にいいけど、そいつ雄だぞ」
「メル」
と、エルザはデヴィル・クロウに呼びかける。
「ク、クァ! クァクァ! ヴェ、ヴェ、ヴェ、ヴェル、ヴェル」
「メルだ」
『メル、メル』
「ん」
ちなみに、デヴィル・クロウの使い魔としての価値は、かなり高いらしい。繁殖させることができたら、それだけで金持ちになれる。
デヴィル・クロウはそこそこ寿命が長いらしいから、これから役に立ってもらう機会は多いかもしれない。
大事にしようとエルザは思う。
兎にも角にも、エルザとゾルは、メザイアやエメル、村長一家に見送られて出発した。
レストリア領の北に東オークリー山脈が聳えている。この山の中腹には砦が築かれており、巨大な隧道が山の反対側へと続いている。
途中でレイと合流した二人は、馬車で隧道を走っていた。
「大きなトンネルですね」
と、馬車の中でゾルは呟いた。
「このトンネルも古代王国期に掘られたものだ。いくつも横坑があるだろ?」
トンネルの左右には、今にも崩壊しそうな坑がいくつも口を開けている。
「はい」
「毎年、行方不明者が出るんだ。侵入するなと警告しているんだけど、勝手に入り込む輩があとを絶たない。内部は王宮の水路より複雑に入り組んでいるよ」
「このトンネルは、レストリア領の資金源の一つですよね?」
「ああ。北の都市同盟と帝国を結ぶ唯一のトンネルだ。人の往来は多い。ここを通らないと大きく遠回りすることになるからね。帝国、自由都市、バロニア、聖王国辺りと交易している商人たちは、このトンネルを使う」
トンネルの長さはおおよそ十キロある。
トンネルを抜けて、山の反対側に出た。
この先はジルバ皇太子の領内だ。
山道には冒険者の姿がちらほらあり、皆魔物の討伐や素材採取をしているようだった。
朝から出発して、何回かの休憩を挟み、夕刻前に宿場町に着いた。
宿で飯を食べながら、三人は話した。
「ウィンターランドまでは、どのくらいで着く?」
と、エルザが聞く。
「順調にいけば二週間程だろう。北の都市で海を越えるための船に乗るから、天候や風次第のところもあるけど」
「全て手配してくれたのか?」
「ああ、うん。準備は整ってる。ただジルバ皇太子やエルフ国やドワーフ国の君主もエルザに会いたいそうだから、途中、城に寄ることになるね」
「私としては先を急ぎたいけど」
「そんなに長く引き留められはしないよ。宿に泊まると思って寄って行こう」
ゾルが言った。
「支援して下さると話は聞いていましたが、各国の君主がエルザに会いたいというのは、皇帝陛下と同じ意図があってのことでしょうか? つまりエルザの故郷の国と後々外交をするための」
「どちらかと言うと、機関に関わりがあるからだろう。信頼の置ける人物かどうか、直接二人を一目見ておきたいのだよ」
「そうですか」
「別に会うのはいい。司祭や皇帝には恥はかかせない。メル」
エルザがデヴィル・クロウを呼んだ。
「クァー!」
メルはパタパタと飛んできて、テーブルの上に乗った。
「デヴィル・クロウだ……」
「人に懐いてるのか」
「始めて見た」
エルザは自分の手から餌をやっている。
冒険者の多い宿だ。
使い魔が食堂にいてもマナー違反ではない。メルは躾けもなっている。
デヴィル・クロウを珍しがって見ている人もいた。
「目立つな、こいつ」
「そうだね。でも一般人には鴉の子供にしか見えないと思うよ」
「たしかデビル・クロウって、昔冒険者に狩りにあって森から姿を消したんですよね」
「うん。羽や嘴が高値で売れたらしい」
「メルもエメルに捕まったみたいだけどな。そのうち、絶滅するんじゃないか?」
「エメルは友達感覚で動物と付き合えるからね。本人は捕まえたと言っているが、実際はメルの方から懐いたんだと思うよ。デヴィル・クロウは学習能力が高いから、今ではそう簡単に掴まらないらしい。ドルイドにもデヴィル・クロウを保護する者が多いみたいだし」
「でも親から引き離されたんじゃないのか、こいつ」
エメルがノリや遊び感覚でデヴィル・クロウを家に連れて来たんじゃないかとエルザは思っている。
自然界と人間社会では、価値観も大きく違うだろう。
自然界がどうなのかは知らないが、エルザの感覚からすると子供を親から引き離したなら返してやった方がいい気がした。
「多分、もう親離れしているんじゃない? 私もデヴィル・クロウの生態は知らないけど」
「レイ司祭がそう言うならいいか。鳥が考えていることなんか分からないし。旅をしてれば、そのうちつがいでも見つけるかもしれないしな」
「ただ一つ注意がある。デヴィル・クロウは主人が危ないとき、敵に捨て身の突撃をするらしいからその辺は躾けておいた方がいいかもしれないよ」
「捨て身の突撃? なぜそんな意味のないことを」
「主人を助けるためだよ。死んだときに敵を朦朧状態にさせることができるから」
朦朧状態とは、数十秒間行動不能に陥ることをいう。
実力のある者にとってその時間は大きい。その数十秒だけで十分劣勢から逆転できる。
「でも、こんな小さな鳥の能力じゃ抵抗されないか?」
「デヴィル・クロウのこの能力は成功する確率が高いらしい」
「悪魔にも効くのか?」
「分からない。デヴィル・クロウを使い魔にしている人は滅多にいないから、聞いたことはないね」
「あまり無駄に死なせたくない。ありがとうレイ司祭、躾けておく」
「うん」
デヴィル・クロウは餌を食べ終わると天井に飛び上がった。梁に止まって、食堂の人間を眺めている。
ウィンターランドへ出発する日が来た。
この日のために、魔法のアイテムや装備品など、色々と準備してきた。
これらの道具は全て、メザイアが貸してくれた魔法のポーターバッグに入れている。
「私も巻物制作を覚えたの。テレポーテーション・サークルの巻物も三本入れておいたから、危ないときは使って」
テレポーテーション・サークルの巻物を使えば、すぐにシガル村に戻ってくることができる。
「ありがとう」
「道中気をつけてね」
エルザは頷く。
「おい、エルザ。こいつを連れてけよ」
と、エメルが腕を前に出す。
腕には小型の鳥が止まっていた。
いや、小型の鳥ではなく鳥の子供だろうか。
翼は黒く艶々している。
「お前の使い魔か?」
「使い魔じゃない。珍しいから捕まえた。デヴィル・クロウの子供だ」
デヴィルと名前はつくが、この鳥は悪魔ではない。
鴉の仲間だ。
「役に立つのか?」
「役に立たないものを渡すかよ。少し芸を仕込んである」
「ふーん」
「まずこいつは、殺されると敵を朦朧状態にする能力を持っている。それと、人の言葉を覚えて念話で短い台詞を伝えることができる。危険を察知するのも早く、毒やガスにも敏感だ。もし死でもちゃんと持って帰ってこいよ」
「分かった。でもお前、ドルイドなのに生き物の扱いが酷くないか?」
「オレはドルイドと言うか、ドルイドの能力を持ったソーサラーだ。ほら、行け」
と、エメルはデヴィル・クロウに指示する。
パタパタと飛んで来て、エルザの肩に止まった。
『ゴキゲンヨウ、ゴキゲンヨウ』
と、念話が送られてきた。
「餌は何を食べるんだ?」
「雑食でなんでも食う。本来はずる賢い性格の鳥だ。何も与えなくても勝手に餌になるものを見つける」
「名前は?」
「好きにつけろ」
「……じゃあエメルと私の名前から一字取って、メルでもいいか?」
エメルのメと、エルザのルで、メル。
でも、エメルの下二文字でメル、とも思える。
エメルのメと、エルザのザだと、メザだ。
メザイアと名前が似る。
うーん。
……。
やっぱり、メルかな。
ゾルは詮ないことを考える。
「別にいいけど、そいつ雄だぞ」
「メル」
と、エルザはデヴィル・クロウに呼びかける。
「ク、クァ! クァクァ! ヴェ、ヴェ、ヴェ、ヴェル、ヴェル」
「メルだ」
『メル、メル』
「ん」
ちなみに、デヴィル・クロウの使い魔としての価値は、かなり高いらしい。繁殖させることができたら、それだけで金持ちになれる。
デヴィル・クロウはそこそこ寿命が長いらしいから、これから役に立ってもらう機会は多いかもしれない。
大事にしようとエルザは思う。
兎にも角にも、エルザとゾルは、メザイアやエメル、村長一家に見送られて出発した。
レストリア領の北に東オークリー山脈が聳えている。この山の中腹には砦が築かれており、巨大な隧道が山の反対側へと続いている。
途中でレイと合流した二人は、馬車で隧道を走っていた。
「大きなトンネルですね」
と、馬車の中でゾルは呟いた。
「このトンネルも古代王国期に掘られたものだ。いくつも横坑があるだろ?」
トンネルの左右には、今にも崩壊しそうな坑がいくつも口を開けている。
「はい」
「毎年、行方不明者が出るんだ。侵入するなと警告しているんだけど、勝手に入り込む輩があとを絶たない。内部は王宮の水路より複雑に入り組んでいるよ」
「このトンネルは、レストリア領の資金源の一つですよね?」
「ああ。北の都市同盟と帝国を結ぶ唯一のトンネルだ。人の往来は多い。ここを通らないと大きく遠回りすることになるからね。帝国、自由都市、バロニア、聖王国辺りと交易している商人たちは、このトンネルを使う」
トンネルの長さはおおよそ十キロある。
トンネルを抜けて、山の反対側に出た。
この先はジルバ皇太子の領内だ。
山道には冒険者の姿がちらほらあり、皆魔物の討伐や素材採取をしているようだった。
朝から出発して、何回かの休憩を挟み、夕刻前に宿場町に着いた。
宿で飯を食べながら、三人は話した。
「ウィンターランドまでは、どのくらいで着く?」
と、エルザが聞く。
「順調にいけば二週間程だろう。北の都市で海を越えるための船に乗るから、天候や風次第のところもあるけど」
「全て手配してくれたのか?」
「ああ、うん。準備は整ってる。ただジルバ皇太子やエルフ国やドワーフ国の君主もエルザに会いたいそうだから、途中、城に寄ることになるね」
「私としては先を急ぎたいけど」
「そんなに長く引き留められはしないよ。宿に泊まると思って寄って行こう」
ゾルが言った。
「支援して下さると話は聞いていましたが、各国の君主がエルザに会いたいというのは、皇帝陛下と同じ意図があってのことでしょうか? つまりエルザの故郷の国と後々外交をするための」
「どちらかと言うと、機関に関わりがあるからだろう。信頼の置ける人物かどうか、直接二人を一目見ておきたいのだよ」
「そうですか」
「別に会うのはいい。司祭や皇帝には恥はかかせない。メル」
エルザがデヴィル・クロウを呼んだ。
「クァー!」
メルはパタパタと飛んできて、テーブルの上に乗った。
「デヴィル・クロウだ……」
「人に懐いてるのか」
「始めて見た」
エルザは自分の手から餌をやっている。
冒険者の多い宿だ。
使い魔が食堂にいてもマナー違反ではない。メルは躾けもなっている。
デヴィル・クロウを珍しがって見ている人もいた。
「目立つな、こいつ」
「そうだね。でも一般人には鴉の子供にしか見えないと思うよ」
「たしかデビル・クロウって、昔冒険者に狩りにあって森から姿を消したんですよね」
「うん。羽や嘴が高値で売れたらしい」
「メルもエメルに捕まったみたいだけどな。そのうち、絶滅するんじゃないか?」
「エメルは友達感覚で動物と付き合えるからね。本人は捕まえたと言っているが、実際はメルの方から懐いたんだと思うよ。デヴィル・クロウは学習能力が高いから、今ではそう簡単に掴まらないらしい。ドルイドにもデヴィル・クロウを保護する者が多いみたいだし」
「でも親から引き離されたんじゃないのか、こいつ」
エメルがノリや遊び感覚でデヴィル・クロウを家に連れて来たんじゃないかとエルザは思っている。
自然界と人間社会では、価値観も大きく違うだろう。
自然界がどうなのかは知らないが、エルザの感覚からすると子供を親から引き離したなら返してやった方がいい気がした。
「多分、もう親離れしているんじゃない? 私もデヴィル・クロウの生態は知らないけど」
「レイ司祭がそう言うならいいか。鳥が考えていることなんか分からないし。旅をしてれば、そのうちつがいでも見つけるかもしれないしな」
「ただ一つ注意がある。デヴィル・クロウは主人が危ないとき、敵に捨て身の突撃をするらしいからその辺は躾けておいた方がいいかもしれないよ」
「捨て身の突撃? なぜそんな意味のないことを」
「主人を助けるためだよ。死んだときに敵を朦朧状態にさせることができるから」
朦朧状態とは、数十秒間行動不能に陥ることをいう。
実力のある者にとってその時間は大きい。その数十秒だけで十分劣勢から逆転できる。
「でも、こんな小さな鳥の能力じゃ抵抗されないか?」
「デヴィル・クロウのこの能力は成功する確率が高いらしい」
「悪魔にも効くのか?」
「分からない。デヴィル・クロウを使い魔にしている人は滅多にいないから、聞いたことはないね」
「あまり無駄に死なせたくない。ありがとうレイ司祭、躾けておく」
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