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終章
15
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エルフ国はレイ司祭の故郷でもある。
森林の中に国があり、フィーブルメント州と呼ばれる地区に首都がある。
エルフ国にはレントや妖精、魔女なども暮らしており、街道を通る際にフェアリーたちの集団や、レントが煙草を吹かしている姿を見ることがあった。
街道の途中にはエルフやハーフエルフたちの経営する宿場町があるため、そこで宿を取る。
エルフ国の首都は、巨大な木々の樹冠に造られている。
魔法で樹の枝や幹を操り、家の骨格を造るそうだ。家々の間には橋がかけられていて、何人もの人たちが橋の上を通って生活しているのが見えた。
橋は生活になくてはならないものであり、遠目から見ても凄い数の橋が木々の間にかけられていた。
首都の中心には湖があり、中央の小島には一際大きい木々が立ち並んでいた。この木々に造られているのがエルフ王国の宮殿だ。
宮殿に行くには、一本橋を渡る必要がある。
馬車は橋を進んで行った。
エルフの衛兵にエルザは指輪を見せ、取り次ぎを頼んだ。
しばらくしてエルザたちは先へと通された。
馬車を降りてレイの案内で樹上へと上がる。大きな葉が昇降機になっており、上の階へと運んでくれた。
ちなみに、樹上都市では気をつけないと落下する危険がある。
レイ司祭が向かったのはこの宮殿の大広間だった。
エルフやハーフエルフ、魔女の姿もある。
皆、魔法の実験や研究に関する話をしているようだ。
何だか、他の国の宮殿と違い自由な雰囲気が流れていた。
ここで待つこと数十分。
一人のエルフ女性がやってきた。
「レイ、おかえりなさい。待たせてしまった?」
金色の絹のような髪をした、色白の美しいエルフだ。身長はエルザより少し低く、体の線も細い。
クラスはウィザードだそうだ。
「ただいま、ヴァダニア。そんなに待ってない」
ヴァダニアは二人の方を見て微笑みを浮かべる。
「あなた方が新しい英雄ね。私はヴァダニアと言います。女王陛下の側役をしているわ」
「初めまして、ゾルと申します。お会いできて光栄です、ヴァダニア様」
「エルザだ。よろしく頼む」
「こちらこそ。お会いできるのを楽しみにしていたわ。さっそくなんだけど、レシャナ女王陛下と謁見の準備ができているの。謁見の間は最上階にあるから、そこまで案内するわ」
ヴァダニアに案内されて樹上の最上階へ登った。
木々で編まれ造られたような、壮麗な建物の前にやってきた。空が近く、ここから都市が見渡せる。
扉は魔法で自動的に開閉するようだ。
大きく、綺麗な扉が左右に開かれた。
ヴァダニアを先頭に、四人はその中に入る。
扉はゆっくりと閉じた。
エルフ国の女王、レシャナ・メリアム女王陛下。
美しさを絵に描いたような女王だった。王冠を額に頂き、職杖を手にして、玉座に腰かけていた。
ステンドグラスから漏れる光が室内を神秘的に照らしていた。
「女王陛下、皆様をお連れしました」
と、ヴァダニアが女王に言上した。
「お帰りなさい、レイ」
「はい。女王陛下に於かれましても、ご壮健で何よりです。お変わりないご様子を見ることができ、安堵致しました」
「ええ、ありがとう」
ちなみに、レシャナ女王はかなりの高齢らしい。
見た目には全く分からないが。
女王は二人に視線を向けた。
「お二人とも、ご無事の到着何よりです」
「は。ありがとうございます。レシャナ女王陛下」
ゾルとエルザは頭を下げ、姿勢を正す。
「庭に席を用意していますよ。そちらで話をしましょう」
「はい」
女王陛下は玉座から立ち上がると、建物の裏の方に歩いていく。
ヴァダニアに促されるようにして、三人も移動した。
建物の裏には、庭園、花園があった。
様々な美しい花が育てられており、見た目にも綺麗だが庭園は良い香りで包まれていた。
丸いテーブルを囲んで、皆席に着いた。
フェアリーの給仕が飛んできて、グラスにお茶を注いでいく。
「すでに他国の代表者たちと会見してきていることでしょう。ご苦労様でした。私もあなた方が機関に所属することを嬉しく思いますよ」
「ありがとうございます、女王陛下」
レシャナ女王は優しげな微笑みを浮かべた。
「ここからウィンターランドまではもうすぐです。港までは四日程でしょう。かの地は雪原の大地。厳しい旅になることと思いますが」
「覚悟はしています」
レシャナ女王は小さく頷く。
「私の方で、船や雪上移動の犬橇の手配はしました」
「感謝致します、女王陛下」
「ですが、故郷を見つける手立ては何かあるのでしょうか? ウィンターランドは広大な大地です。闇雲に移動しているだけでは、恐らく手掛かりを掴めないと思いますが」
「コミューンの魔法で少しだけ分かっていることがある。故郷への入り口はウィンターランドの中央だ。まずは、そこを目差したいと思ってる」
と、エルザは真剣な様子で説明する。
エルフの女王には、敬語を使わないらしい。
「入り口と言うことは、地下洞窟に続く道があるということでしょうか?」
「いや……私のイメージでは、地下洞窟への道と言うより、別の世界に繋がるホールのような感じのものがあると思っている。夢に見る故郷の景色は、洞窟のような世界じゃない。太陽のない、見渡す限り真っ白い世界だ。きっとその場所に繋がる魔法的な仕掛けや自然現象の類いがあるはずだ」
「そうですか……」
「それと、もう一つ確信していることがある」
「はい」
「故郷は悪魔に侵攻を受けて、滅ぼされていることはもう分かっている。だが生き残りがいる。父も生きているのが分かっている」
女王陛下は首肯した。
「ええ、聞いています」
「私の中の血が、その同族達と引き合わせてくれる気がしている」
根拠の薄い話ではある。
だが、エルザのこうした勘は冴えていることが多い。
信じられないことはなかった。
「分かりました。エルザ姫の話を聞いて、私も不可能であるとは思えなくなりました」
女王やヴァダニアはうんうんと納得げな仕草をする。
エルザもうんと頷く。
なんだか、口に出さなくても通じるものがあるようにゾルには見える。
皆、お茶に口をつけた。
「エルザ、もしよければ女王陛下に本来の姿を見て頂いたらどうだ? 何か分かるかもしれない」
と、一息ついたとろこでレイが話す。
エルザは女王を見て口を開いた。
「女王陛下、かまわないか?」
「はい。私も見てみたいです」
エルザは透明な指輪を外した。
本来の姿に戻る。
銀色の髪、白い目、白い肌、耳は少し尖っている。
「……少しだけ、エラドリンに似ているように思えますが」
「目の所が似ていますね」
と、ヴァダニアもエルザの姿をしげしげと見て言う。
「エラドリンって何だ?」
「妖精種だよ。人型で、美しい種族だ。体つきなどは少しエルフと似ているかもしれない」
と、レイがエルザに教える。
エルザは無言でその種族について想像を巡らしている様子だ。
妖精種は魔法の扱いが得意な者が多く、見た目も普通の人間と比べると不思議な特徴を持っていることが多い。
とはいえ、魔物に近いとか化物と言うわけではない。
エラドリンが人型でエルフと似た種族だとすると、人間と同じ人族のくくりに入る種族には違いないだろう。
エルザはエルキア王国では化物扱いを受けかねない姿だが、やはり怪物や魔物の血が流れているといったことはなさそうだとゾルは思う。
「ですが……やはり、それとは違う種族ですね」
と、女王は不思議そうな表情を浮かべる。
「そうですね……」
ヴァダニアも女王と似たような様子だ。
知識が豊富なはずの女王やヴァダニアでもエルザの正体についてはっきりとしたことが分からない。皆、エルザを見て戸惑い気味なのかもしれない。
「女王陛下。例えば、エラドリンと他の種族とのハーフとは考えられませんか?」
と、今度はゾルが聞いた。
ゾルもエラドリンという種族は初めて聞くわけだが、二人の様子からそんな答えが浮かんだ。
「それは考えられると思います。エルザ姫は特殊な魔力を扱うそうですね」
エルザは頷く。
「色、と呼んでいる。八種類の魔力を操れる」
「そのような能力を持つ種族を私は聞いたことがありません。エルザ姫は様々な種族の特徴を合わせ持つ、妖精種のハーフといったことになるのかもしれませんね」
「エルザはニール公爵に心臓を貫かれたあと、復活し聖のエネルギーで悪魔化したニール公爵を焼きました。こうした技もエルザの種族独自のものなのでしょうか?」
「神やセレスチャルの血を継ぐ者であれば、死から復活することや、聖のエネルギーを放つことが可能だと思います。種族独自の技であるかもしれませんが、エルザ姫に高貴な血が流れているという方が腑に落ちる気もします」
つまり、エルザの親は神やセレスチャルである可能性が高い。
もしかしたらエラドリンという種族の能力も、エルザの能力に関係しているのかもしれない。
「もうすぐ、全て分かる」
女王陛下は頷く。
「そうですね。きっとエルザ姫の素性には、複雑な事情が絡み合っているのでしょう」
エルザは頷く。
何となく、エルザはエルフと感覚が似ているところがあるようにゾルには思えた。
やはりエルザは妖精種なのだろうか、とゾルは考え込む。
女王陛下やヴァダニアと話しているエルザは、二人と初めて会うにも関わらずとても自然で感じ合うところがあるようだった。
直感や勘に敏感と言うか。感覚的とでも言うのだろうか。
ゾルの感覚だと、何だかこの人たちと居るだけで不思議な空間にいるような気持ちになってくる。
そのあとも、女王陛下と色々と会話をした。
晩餐の際にもう一度会う約束をして、三人は庭園から退出した。
森林の中に国があり、フィーブルメント州と呼ばれる地区に首都がある。
エルフ国にはレントや妖精、魔女なども暮らしており、街道を通る際にフェアリーたちの集団や、レントが煙草を吹かしている姿を見ることがあった。
街道の途中にはエルフやハーフエルフたちの経営する宿場町があるため、そこで宿を取る。
エルフ国の首都は、巨大な木々の樹冠に造られている。
魔法で樹の枝や幹を操り、家の骨格を造るそうだ。家々の間には橋がかけられていて、何人もの人たちが橋の上を通って生活しているのが見えた。
橋は生活になくてはならないものであり、遠目から見ても凄い数の橋が木々の間にかけられていた。
首都の中心には湖があり、中央の小島には一際大きい木々が立ち並んでいた。この木々に造られているのがエルフ王国の宮殿だ。
宮殿に行くには、一本橋を渡る必要がある。
馬車は橋を進んで行った。
エルフの衛兵にエルザは指輪を見せ、取り次ぎを頼んだ。
しばらくしてエルザたちは先へと通された。
馬車を降りてレイの案内で樹上へと上がる。大きな葉が昇降機になっており、上の階へと運んでくれた。
ちなみに、樹上都市では気をつけないと落下する危険がある。
レイ司祭が向かったのはこの宮殿の大広間だった。
エルフやハーフエルフ、魔女の姿もある。
皆、魔法の実験や研究に関する話をしているようだ。
何だか、他の国の宮殿と違い自由な雰囲気が流れていた。
ここで待つこと数十分。
一人のエルフ女性がやってきた。
「レイ、おかえりなさい。待たせてしまった?」
金色の絹のような髪をした、色白の美しいエルフだ。身長はエルザより少し低く、体の線も細い。
クラスはウィザードだそうだ。
「ただいま、ヴァダニア。そんなに待ってない」
ヴァダニアは二人の方を見て微笑みを浮かべる。
「あなた方が新しい英雄ね。私はヴァダニアと言います。女王陛下の側役をしているわ」
「初めまして、ゾルと申します。お会いできて光栄です、ヴァダニア様」
「エルザだ。よろしく頼む」
「こちらこそ。お会いできるのを楽しみにしていたわ。さっそくなんだけど、レシャナ女王陛下と謁見の準備ができているの。謁見の間は最上階にあるから、そこまで案内するわ」
ヴァダニアに案内されて樹上の最上階へ登った。
木々で編まれ造られたような、壮麗な建物の前にやってきた。空が近く、ここから都市が見渡せる。
扉は魔法で自動的に開閉するようだ。
大きく、綺麗な扉が左右に開かれた。
ヴァダニアを先頭に、四人はその中に入る。
扉はゆっくりと閉じた。
エルフ国の女王、レシャナ・メリアム女王陛下。
美しさを絵に描いたような女王だった。王冠を額に頂き、職杖を手にして、玉座に腰かけていた。
ステンドグラスから漏れる光が室内を神秘的に照らしていた。
「女王陛下、皆様をお連れしました」
と、ヴァダニアが女王に言上した。
「お帰りなさい、レイ」
「はい。女王陛下に於かれましても、ご壮健で何よりです。お変わりないご様子を見ることができ、安堵致しました」
「ええ、ありがとう」
ちなみに、レシャナ女王はかなりの高齢らしい。
見た目には全く分からないが。
女王は二人に視線を向けた。
「お二人とも、ご無事の到着何よりです」
「は。ありがとうございます。レシャナ女王陛下」
ゾルとエルザは頭を下げ、姿勢を正す。
「庭に席を用意していますよ。そちらで話をしましょう」
「はい」
女王陛下は玉座から立ち上がると、建物の裏の方に歩いていく。
ヴァダニアに促されるようにして、三人も移動した。
建物の裏には、庭園、花園があった。
様々な美しい花が育てられており、見た目にも綺麗だが庭園は良い香りで包まれていた。
丸いテーブルを囲んで、皆席に着いた。
フェアリーの給仕が飛んできて、グラスにお茶を注いでいく。
「すでに他国の代表者たちと会見してきていることでしょう。ご苦労様でした。私もあなた方が機関に所属することを嬉しく思いますよ」
「ありがとうございます、女王陛下」
レシャナ女王は優しげな微笑みを浮かべた。
「ここからウィンターランドまではもうすぐです。港までは四日程でしょう。かの地は雪原の大地。厳しい旅になることと思いますが」
「覚悟はしています」
レシャナ女王は小さく頷く。
「私の方で、船や雪上移動の犬橇の手配はしました」
「感謝致します、女王陛下」
「ですが、故郷を見つける手立ては何かあるのでしょうか? ウィンターランドは広大な大地です。闇雲に移動しているだけでは、恐らく手掛かりを掴めないと思いますが」
「コミューンの魔法で少しだけ分かっていることがある。故郷への入り口はウィンターランドの中央だ。まずは、そこを目差したいと思ってる」
と、エルザは真剣な様子で説明する。
エルフの女王には、敬語を使わないらしい。
「入り口と言うことは、地下洞窟に続く道があるということでしょうか?」
「いや……私のイメージでは、地下洞窟への道と言うより、別の世界に繋がるホールのような感じのものがあると思っている。夢に見る故郷の景色は、洞窟のような世界じゃない。太陽のない、見渡す限り真っ白い世界だ。きっとその場所に繋がる魔法的な仕掛けや自然現象の類いがあるはずだ」
「そうですか……」
「それと、もう一つ確信していることがある」
「はい」
「故郷は悪魔に侵攻を受けて、滅ぼされていることはもう分かっている。だが生き残りがいる。父も生きているのが分かっている」
女王陛下は首肯した。
「ええ、聞いています」
「私の中の血が、その同族達と引き合わせてくれる気がしている」
根拠の薄い話ではある。
だが、エルザのこうした勘は冴えていることが多い。
信じられないことはなかった。
「分かりました。エルザ姫の話を聞いて、私も不可能であるとは思えなくなりました」
女王やヴァダニアはうんうんと納得げな仕草をする。
エルザもうんと頷く。
なんだか、口に出さなくても通じるものがあるようにゾルには見える。
皆、お茶に口をつけた。
「エルザ、もしよければ女王陛下に本来の姿を見て頂いたらどうだ? 何か分かるかもしれない」
と、一息ついたとろこでレイが話す。
エルザは女王を見て口を開いた。
「女王陛下、かまわないか?」
「はい。私も見てみたいです」
エルザは透明な指輪を外した。
本来の姿に戻る。
銀色の髪、白い目、白い肌、耳は少し尖っている。
「……少しだけ、エラドリンに似ているように思えますが」
「目の所が似ていますね」
と、ヴァダニアもエルザの姿をしげしげと見て言う。
「エラドリンって何だ?」
「妖精種だよ。人型で、美しい種族だ。体つきなどは少しエルフと似ているかもしれない」
と、レイがエルザに教える。
エルザは無言でその種族について想像を巡らしている様子だ。
妖精種は魔法の扱いが得意な者が多く、見た目も普通の人間と比べると不思議な特徴を持っていることが多い。
とはいえ、魔物に近いとか化物と言うわけではない。
エラドリンが人型でエルフと似た種族だとすると、人間と同じ人族のくくりに入る種族には違いないだろう。
エルザはエルキア王国では化物扱いを受けかねない姿だが、やはり怪物や魔物の血が流れているといったことはなさそうだとゾルは思う。
「ですが……やはり、それとは違う種族ですね」
と、女王は不思議そうな表情を浮かべる。
「そうですね……」
ヴァダニアも女王と似たような様子だ。
知識が豊富なはずの女王やヴァダニアでもエルザの正体についてはっきりとしたことが分からない。皆、エルザを見て戸惑い気味なのかもしれない。
「女王陛下。例えば、エラドリンと他の種族とのハーフとは考えられませんか?」
と、今度はゾルが聞いた。
ゾルもエラドリンという種族は初めて聞くわけだが、二人の様子からそんな答えが浮かんだ。
「それは考えられると思います。エルザ姫は特殊な魔力を扱うそうですね」
エルザは頷く。
「色、と呼んでいる。八種類の魔力を操れる」
「そのような能力を持つ種族を私は聞いたことがありません。エルザ姫は様々な種族の特徴を合わせ持つ、妖精種のハーフといったことになるのかもしれませんね」
「エルザはニール公爵に心臓を貫かれたあと、復活し聖のエネルギーで悪魔化したニール公爵を焼きました。こうした技もエルザの種族独自のものなのでしょうか?」
「神やセレスチャルの血を継ぐ者であれば、死から復活することや、聖のエネルギーを放つことが可能だと思います。種族独自の技であるかもしれませんが、エルザ姫に高貴な血が流れているという方が腑に落ちる気もします」
つまり、エルザの親は神やセレスチャルである可能性が高い。
もしかしたらエラドリンという種族の能力も、エルザの能力に関係しているのかもしれない。
「もうすぐ、全て分かる」
女王陛下は頷く。
「そうですね。きっとエルザ姫の素性には、複雑な事情が絡み合っているのでしょう」
エルザは頷く。
何となく、エルザはエルフと感覚が似ているところがあるようにゾルには思えた。
やはりエルザは妖精種なのだろうか、とゾルは考え込む。
女王陛下やヴァダニアと話しているエルザは、二人と初めて会うにも関わらずとても自然で感じ合うところがあるようだった。
直感や勘に敏感と言うか。感覚的とでも言うのだろうか。
ゾルの感覚だと、何だかこの人たちと居るだけで不思議な空間にいるような気持ちになってくる。
そのあとも、女王陛下と色々と会話をした。
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