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終章
30
しおりを挟むエルザはエメルのリインカーネイトで蘇った。
その後、姿を消した。
一月後
ゾルはエルザを捜していた。
ウルサラの山の頂き。
そこでは、ソングスノーバードが宙を舞い歌っている。
崖の上に、エルザは腰かけていた。
ここまで導いてくれたのは使い魔のメルだ。
案内を終えたメルは、エルザのそばに飛んでいった。
「こんな所にいたのか」
と、ゾルはエルザに声をかけた。
「私が一番取り戻したかったもの」
そこからは、クリスタル宮殿の庭園が望めた。
エルザの夢に出てくる場所だ。
「綺麗だな」
エルザは、ゾルの顔を見なかった。
ゾルも黙っていた。
エルザがどうして姿を消していたのか、ゾルには分からなかった。
エルザの気持ちを話してほしいとは思うものの、聞き出す言葉が思いつかない。
「……ゾル、私がした約束を覚えているか?」
「ああ、覚えている。俺もエルザに自分の力を全て使うと約束した」
「私は、約束を破った。ゾルには嘘を吐かないと約束したのに」
ゾルは首を振る。
「俺の力が足りなかったのがいけないんだ」
「……私は、どうすればいいか分からなかった」
「だから、姿を消していたのか?」
エルザは頷く。
「ゾルは約束通り、私のために全ての力を使ってくれた」
「……」
「今度は私がゾルのために何かしたい」
「それは……」
「ゾルは、これから何がしたい?」
「……言っていいのか?」
「うん。正直に言ってほしい」
「……畑を耕したり、工作したり、のんびり自然の中でくつろいだり。そんな生活に憧れる」
「ゾルの憧れを叶えたい」
「いいのか?」
「ゾルは前に、私に誓いを立てただろ」
「ああ」
「あの誓いをここで返す」
「分かった。返してもらった」
「今度は、私がゾルに誓う番だ。ゾルの望みを叶えると」
「エルザの誓い、しかと受け取った」
「……ありがとう、ゾル」
「でもエルザ。本当は、礼を言いたいのは俺の方だ」
「ゾルらしい」
ゾルは笑みを浮かべた。
エルザもゾルを見て、笑みを浮かべた。
「シガル村に戻ろう」
「うん」
二人は、シガル村へと戻った。
旅館に泊まっていたラピリアンたちは、都市ウルへと帰還していた。
ルアドはクリスタルケージからイローナを助け出していた。イローナはクリスタル宮殿で、エルザに会えるのを今か今かと待っているそうだ。
メザイアとエメルに変わりはなかった。
レザニアが伏魔殿に現れたことに興味を持っている様子だったが、レザニアの消息は不明のままだ。
数日後。
エルザはイローナに会った。
二人は抱き合い、それから数日の間、クリスタル宮殿で色々な話をした。
ラピリアンたちは、作戦を成功させたエルザを言祝いだ。
それからエルザはゾルの母、ビズにも会った。
ビズは、エルザに息子をよろしくお願いしますと頭を下げた。エルザもビスには礼儀正しかった。こちらこそお世話になっています、よろしくお願いします、と頭を下げていた。
ところで、ビズと話をしてエルザは少し気になったことがあった。
エンキがゾルを契約者に選んだ理由だ。
アガペーを助けるためだったのではないか、といった疑問が湧いた。
都市ウルが悪魔に攻撃を受けたのは約十七年前だ。ゾルがエンキと契約したのは、それから約二年後。
時期はだいたい合う。
だが、やはりそれはゾルが選ばれた理由ではない気がした。
ゾルが優秀な戦士だったからエンキに選ばれた。きっとそれだけのことだ。エルザにはそう考えた方がしっくりきた。
ゾルがエンキに選ばれたのも、アガペーが悪魔に利用された時期も、エルザとゾルが出会ったことも、全て偶然が重なったのだろう。
エルザの立場だが。
サザンドキア帝国の皇女と、ラピリアンの王女という二つの身分を持つことになった。
スローライフを送るためにシガル村に戻ってきたのだが……。
まだ、落ち着いて過ごせそうにはなかった。
エルザがプラヴェール領に戻ってきたことで、ルアドとカレル三世は正式に両国の友誼を結ぶに至った。
いくつかの条約を取り決め、書面にしてサインを交わした。
その後、神殿もウルサラを人族国家として認可した。
古代神に関して詳しくまとめる必要があったようだが、これにはロシニルをはじめとした魔術師ギルドの知者が協力して、ウルサラ側と色々規則の調整や話し合いをしながら滞りなく進められたようだ。
ルアドはサザンドキア帝国に謝礼やエルザの皇女としての支度金として貢物を送った。
クリスタル宮殿の財物は手付かずで残されており、人族国家からすると非常に貴重な品々が皇帝の下に届けられることとなった。
この贈り物の価値はレストリア領の五十年分の税収に相当するそうだ。
これだけでも莫大な金額だが、ウルサラはまだ贈り足りないとでも言うようにじゃんじゃんエルザの下に品々を届けていた。エルザは届いた品を確認することもなく、全て宮殿の財務官に管理させている。
どうやらクリスタル宮殿の財物の量からすると、これでも微々たるものであるようだ。
このウルサラの気前の良い計らいで、図らずもレストリア領の財政の立て直しが叶うこととなった。
ただ、エルザとしてはこうした金のやり取りには興味はなかった。
そもそも地獄にある財物や魔法のアイテムなども好きにできるのだから、金などいくらでも都合がつくだろう、と。
ゾルのスローライフ的な生活にも金はあまり要らない。
国家間のやり取りには口を出すつもりはないため、エルザは黙って義父の喜ぶ姿を見ていた。
エルザとゾルはアガペーの前にやってきた。
アガペーには頼みたいことがあった。
地獄をこのまま放置しておくわけにはいかない。
今はバズゥが管理している状態だ。
アガペーに地獄に行ってもらい、バズゥと交代してもらいたかった。
アガペーはすぐにその話を承諾し、クリスタル宮殿の地下湖から地獄へと移動した。
古代神復活というゾルの使命は、これで果たされたことになった。
アガペーは無口なエンキに代わりゾルに使命の終わりを告げた。
これで古代神復活と言えるのか疑問が残る二人だったが、アガペー曰く「私たちがしてほしかったことは成し遂げてくれた」そうだ。
また必要になったら力を貸して下さい、とアガペーはゾルに伝えていた。
その後、アガペーによる地獄の調査と支配が開始された。
新しい仕組みの構築や亡者の扱いは、全てアガペーに任せればいいとエルザは思っている。
古代神というだけあって知識は豊富のようで、混沌と秩序、両方の属性を持つ不思議な特徴があり、その特徴を活かしたこれまでと違う新しい地獄をアガペーは創造する予定だと話した。
完成には相当に時間がかかるが、ひとまず今まで通りつつがなく地獄の秩序を保たせている。
バズゥについてはアガペーの好きに使わせている。
上級悪魔のなかには元はセレスチャルだった者もいるらしく、バズゥもその一人だった。アガペーの下で働いていればそのうちセレスチャルに戻るんじゃないかと、エルザはそんな気がしている。
とりあえず上位者には従うためエルザがいなくても大丈夫そうだった。
バズゥもアガペーの下で働いていても今までとあまり変わらないと言っている。
奈落に向かわせた666たちは、奈落の階層を一つ支配していた。
バズゥを入れて666名いたわけだが、この戦いで半分程に数を減らしていた。
これがきっかけで神魔大戦が起きるのではないかと皆が不安に思ったようだが、むしろ相手の戦力を削ったのだから争いは起きないだろうと、エルザはあまり心配していない。
エルザは666の悪魔たちにも惚れ薬を飲ませて操ってしまえばいいかと考えたが、あれほど効果の高いものはなかなか作れないとメザイアから聞き、悪魔たちの扱いをどうするか悩んだ。
惚れ薬の製作にはレシピの材料の他に、土螢の洞窟が魔力をたくさん溜めていないといけないなど色々と条件があるそうだ。
仕方なくバズゥに666をなんとかしたいと相談したところ、地獄に呼び戻せばエルザやアガペーの命令通り働かせることができると説明された。
バラドナやアナザデウスの仇と思われないのだろうか。とも思ったが、心配は要らないだろうとことだった。
バラドナに関しては皆気にしないという。
バラドナは666の悪魔たちから嫌われていたのかもしれない。
アナザデウスに関しても、突然消えてしまったのでむしろ皆困惑して怒りをあらわにしていた。
自分の働きを評価して、昇格や昇進を決定する悪魔たちの首領だったのだ。
悪魔たちからしたら、これまでの働きがパーだ。
アナザデウスが消されたことも、誰も悲しんではいなかった。
悪魔たちは地獄はアガペーに買収されたくらいに考えているらしい。
もちろん買収というのは物の例えなのだが、アナザデウスは不死であり、悪魔たちも人の感覚からするととても長い時間を生きている存在であるため、そのくらいのショックしか受けないようだ。
アナザデウスがエルザたちに滅ぼされたという話を知っても、それは〈運命〉と〈偶然〉が起こした悪戯で、大悪魔は今は地獄の権利を譲ってどこかに隠居している、くらいの認識にしかならないようだ。
これからはアガペーがボスだと、悪魔たちは気持ちを新たにしていた。
変な話にも聞こえるが、これが地獄の悪魔の考え方のようだ。
悪魔たちも地獄という住処を失いたくはなかった。
悪魔は強いが、一人ではいずれ強者に滅ぼされる。
誰もはぐれ悪魔にはなりたくはなかった。
666の悪魔たちはアガペーと新たな契約を結び、晴れて古代神に仕えることとなった。
その際、アガペーは666たちが支配した奈落の階層を放棄させた。悪魔たちは戦利品だけ持ち、生き残った者は全員地獄に帰還している。
ことのついでに、シアの親父がゾルに滅ぼされなかったのかエルザは聞いた。
デュガンはしぶとく存在しているようだ。
生前の記憶を取り戻す方法がある、と妙な話をしていたことをエルザは思い出し、調べてみてほしいとアガペーに伝えた。
アガペーは調査しますと答えた。
アナザデウスやバラドナなどの超常の存在はいずれ復活する。
こればかりはどうすることもできない。
百年後かそれよりも先のことになるのか誰にも分からないが、再び戦う日が来るのかもしれない。
アガペーは地獄にアナザデウスたちの秘密や隠された経箱などがないか調べていた。
もしかしたら、悪魔に対して一番恨みを持っていたのは、利用されていたアガペーだったのかもしれない。
エルザはふとそんなことを思った。
古代神を信奉するラピリアンたちは、地底湖からアガペーがいなくなったあともウルサラから古代神への祈りを捧げている。
地獄は今、機能を果たしてはいるものの全体としては混沌としている。
まだ軽い気持ちで行くのは危険だしアガペーの邪魔にもなるため、エルザもラピリアンたちも地獄に立ち入ろうとはしなかった。
この先、たまに様子を見に行くことはあるかもしれないが。
一つの次元界を滅ぼすというのは悪なのか善なのか。神々はどう判断するのだろう。
恐らく皆、頭の片隅では戦々恐々としている。
……ただ、まぁ。
と、エルザは心静かに想いに耽る。
大魔女レザニアが現れてゾルを助けたわけだが、多分レザニアはアナザデウスに復讐をするための芽を長い間蒔いてきたんじゃないだろうか。
どのように芽吹くかまで計算していたとは思えないが。
赤子の自分を助けたのはそのためではなかったのか。
それがレザニアの復讐心と呼べるものかは分からない。
超常の存在の恋心などエルザには理解できないからだ。
だがその原因を作ったのはアナザデウスであり、この結果がアナザデウスとレザニアの恋の結末だと考えれば今回の一件は片付く気もする。
神々に対して言い訳をするなら、全てアナザデウスとレザニアに責任があると言っていいはずだ。
恐らくその解釈では法を司る神殿は納得しないと思うが、エルザはそれでいいような気がした。
今のところは、アナザデウスを滅ぼしたことで何か不都合が起きるといったことはなかった。
エルザとゾルは、これら一連のことを機関に報告した。
神殿や各国の代表者たちは、この成果を英雄的行為と認め、エルザとゾルはアダマンタイト冒険者へと昇格した。
地獄の管理をアガペーに任せ秩序を守った、といったことが意外にも高い評価を得たようだ。
その際、地獄を滅ぼしたというエルザの能力とゾルの技について聞かれることとなった。
第四の眼は多分地獄の最下層に落ちているだろう。バズゥかアガペーに頼めば見つけてくれるのではないだろうか。
もしかしたら、変な使い方をしたので壊してしまっているかもしれないが。
エルザはどちらでもよさそうに機関のメンバーにそう話した。
それからゾルの闘神同化という技だが、やはり普段の状態のゾルでは使うことはできなかった。
この技は闘神憑依のように精神のコントロールで使うことができるような技ではなく、ゾルが契約しているエンキの意思が重要になってくるようだ。
エンキがゾルに力を貸し与えようとする意思がなければ技は発現せず、その他にも使うには厳しい条件があると思われた。
もしゾルやエルザの力を言葉で表すなら、まぎれもない戦略級の戦士となるだろう。
とは言え、その力も封印されたも同然だと分かり機関のメンバーはガッカリしたような様子だった。
だがあのときゾルは、まさしくエンキの依代となって闘神の全ての力を発揮したのだ。
想像を絶する力を制御し、使命を果たしエルザとの約束を守った。
技を使ったあとのゾルの身体はボロボロの状態だったとエルザもあとで聞き、心を打たれていた。
シアとベリドは、東ガズールに向かった。
なんでも、シアはそこで自分の旦那にふさわしい男を見つけるつもりらしい。
東ガズール諸国の中には大精霊を崇めている国もあったはずだ。もしかしたら、シアの狙いはそれかもしれない。
別れ際に、エルザはアナザデウスから聞いた質問の答えをシアに話した。
その答えのどこが気に食わなかったんだ? とシアに聞かれて、エルザは少し考えた。
あえて言うなら、アナザデウスがシアと似た考えを持っていたところだ。
地獄の首領がこんな奴だから、地獄は変な仕組みなんだと思った。
ただ、もう少し言えば地獄を滅ぼすということに自分なりに筋を通したかったのかもしれない。
アナザデウスと話して、こいつよりアガペーに地獄を管理させた方がいいとエルザは思った。
アガペーは地獄の管理をしていても寂しとは思わないだろうし、どちらかと言うと自分の考えと合う気がする。
シアとベリドはその理屈に溜息を吐いていた。
超常の存在のパワーバランスが崩れるんじゃないか、とシアがもっともらしく言ったが、エルザは取り合わず悪いのはアナザデウスだと言い返し、二人の会話は終わった。
シアとベリドは最後に呆れた顔を見せて旅立っていき、エルザは皆と一緒に二人を黙って見送った。
超常の存在の話は正直よく分からないエルザだが、なんとなく支配者について思うことがあった。
支配者は孤独で当然だろう、といったことだ。
支配者とはそういうものだ。
仕方ない。諦めるしかない。
アナザデウスに同情することはできない。
それでも寂しいと感じない支配者は、人から頼られる者だ。
悪の存在のように恐れられていては、それは寂しいと感じるだろう。
あのときもし、アナザデウスを許していた答えがあるとすれば、今までのことを謝りこれからは古代神や自分に従うといった回答を聞けていたら、だろうか。
仲間になってこちらの言うことを聞く、といったところだ。
ちゃんと契約まで交わしてである。
それが無茶な要求だと分かっているため、回答を求めることもなかったが。
奇しくもエルザの取った行動はゾルの使命を終わらせることになった。
あとのことは古代神が引き受けてくれている。
エルザの怒りは正当化された感じでもある。
無茶なことをした自覚はあるが、ここに至って負け知らずのエルザは、心のなかで二人にふんぞり返った。
私は一人でも寂しいとは感じない。
なぜなら私の行動はいつも正しいから。
だから良い仲間が自然と集まる。
私の怒りはまぎれもなく善である。
悪いのは私を怒らせる奴等だ。
エルザは遠ざかっていく二人の背を眺めながらそんな結論を出し、一人納得していた。
たまにスローライフ的な生活を過ごせるくらいには、時間に余裕ができた。
エルキア王国では亜人との戦争が終結する兆しが見え、他の国の問題も少しずつ改善されている兆候が表れているようだった。
エルザとゾルはシガル村に小さな家を建て、余暇はそこでのんびりと時間を過ごした。
今、エルザの中に怒りはない。
前に比べてとても清々しい気持ちでいられる。
ゾルは仲間の仇を討ち、使命からも解放されたことで自分の好きなことに打ち込めるようになった。
ラピリアンたちもゾルのことは信頼している。ゾルはルアドに実力や人格を認められており、エンキの契約者でもある。
こうした古代神のウォーロックはラピリアンたちの長い歴史のなかにまれに出現するようだが、ゾルはそのなかでも類を見ない強さを持つそうで、神官からはエンキの化身のようにも思われているようだ。
もしかしたら、ラピリアンたちは遠からずエルザとゾルが結ばれる未来を見ているのかもしれない。
超強いボディーガードがエルザにはついている。
ゾルがいればエルザがどこにいても安心だと皆考えている。
それか二人の邪魔をするのは野暮だと思っているのかもしれない。
二人はシガル村での暮らしや今の仕事を誰にも止められることはなく、これまでと同じように自由な行動が許されていた。
それに皆、エルザの性格を分かっているようだ。
悪魔たちをはじめとした強者たちも彼女が〈運命〉と〈偶然〉に愛されていると考えているのかもしれない。
だから誰も彼女に手を出さない。
自然のままにさせておくのが一番安全だ、と。
エルザはゾルの作ったなかなか座り心地の良い椅子に腰掛け、ロッジのテラスから庭で楽しそうに家具の製作をしているゾルを眺めていた。
季節は十月の初旬。
風が肌寒く感じる頃だ。
エルザはこの時期が好きだった。
虫も動物も人も、冬に備え辺りは静かになる。
こうして穏やかな気持ちでいると、レイ司祭やロシニル卿が言っていたこともあながち間違っていないのだなと思えた。
楽しみを見つけてみてはどうだといった言葉だ。
メザイアはアイテムの製作を一日中しており、エメルは森を探検したり動物と遊んだりしている。
コッソですら文字の読み書きや魔法について学んでいる。
自分も何か見つけてみようと思えた。
まずは料理を覚えてみるのがいいかもしれない。
ロシニルのような本格的な感じじゃなく、もう少し家庭料理的なものがいい。
自分も食べるのは好きだし、ゾルも人一倍食欲がある。
この生活を満喫するのにも料理は必要なことだ。
そんなことを考えてみて、何か新しいことを始めるのは意外に楽しいかもしれないと思えた。
その日、エルザは初めてフルーツパイを作った。
ゾルは喜んでエルザの料理を頬張った。
とても美味いと顔を明るくさせていた。
それをエルザは嬉しく思った。
初めて作ったにしては結構いいできだと自分でも思う。
明日も、もっと喜んでもらうために頑張ることにした。
そんなシガル村での平和な暮らしは、エルザにとって幸せだと言えるものだった。
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