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第4章
第65話
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カインの魔物避けの効果か、道中魔物と遭遇することは無く、ただ、時たま争ったような跡と、その争いの敗者の亡骸と出くわすだけだった。
4人は中腹まで着くと、そこで休憩をとり、そこから更に奥へと進んで行った。
「この辺でいいかな。ちょうどこの辺りの山々の中心になるはずだ」
ボルボルはそう言うと、虹色に光る金属を地面に置いた。
そこからまた来た道を戻り、先程休憩を取った地点まで来ると足を止めた。
「いいですか? それじゃあ今から始めますよ?」
そう言うと、カインは付与呪文をかけるための呪文を唱え始めた。
対象は、先程山の上に置いてきたオリハルコンの欠片。
以前ルークが言っていた、遠隔による魔法の付与、それを実行しようと言うのだ。
かける付与魔法は魔物寄せ。魔物避けとは正反対に魔物をおびき寄せる効果を持つ。
魔物寄せに釣られて集まった魔物同士で戦いあい、生き残った一匹を集団討伐で倒すというのが、カインの考えた案だった。
通常の魔物寄せでは強い魔物には効かない可能性があったが、オリハルコンの付与魔法の効果を高める効果によって、そこはクリアした。
問題はかけた瞬間、魔物が集まってきてしまうことだが、遠隔による付与によって、幾分安全となる。
あとは、魔力を使い切ったカインを無事に街まで運ぶ仲間が必要だった。
事前に何度か試してみたのだが、遠隔で魔法を付与する場合、その距離によって効果がどんどん薄れていくことが分かった。
いくらオリハルコンの効果があると言っても、この辺りが限界だろうと言うのが結論だった。
いつもカインの肩にとまっているマチの魔力回復を使っても、カインが万全には戻らない。
あくまで視界を確保することが出来る程度の回復量だから、自力で戻るには難があった。
その役目を担うのがボルボルである。
片手でもカインを担ぎあげることの出来る彼は、頼もしい運び役だった。
カインが魔法を唱え終わると、一瞬周りの空気が変わった。
色々な方向から、魔物の鳴き声とも叫び声ともつかない声が鳴り響き、明らかに多くの魔物が、先程の山の上目指して動き始めていた。
「ひとまず、初動は成功ですね。あとは向かっている魔物になるべく遭遇しないように・・・」
4人の頭上を多くの影が飛んで行った。
頭上に目を向けると、おびただしい数のグリフォン達が、山の上目指して飛んでいくのが見えた。
「おいおい。ありゃ、グリフォンか? 驚いたな。あんな大きな群れのグリフォンな初めて見たぞ」
「あれはかなり厄介ですね。あんな強力な個体の群れがいるなんて。最後に残った一体をと甘い考えでいましたが、最悪群れの討伐になるかもしれない」
「何はともあれ、お父さんの魔法は成功したみたいだから、早く街へ戻りましょ。ここもいつまでも安全ではないでしょうし」
サラの言葉にみな頷き、街へと下山して行った。
時折、魔物に出会ったが、ボルボルを筆頭にサラやソフィに直ぐに倒された。
◇
「ねぇねぇ。何この感覚? 何か魅力的なものがあっちにあると思うんだよね」
フーはそう言うと、多くのオスのグリフォンを引き連れ、山の上の広場まで飛んできた。
フーが辿り着いた頃には、他に多くの魔物が集まってきており、至る所で弱肉強食の争いが始まっていた。
「ちょっとー。みんな、じゃまー。フーの欲しいもの見つけられないじゃなーい」
そう言うと、フーは得意の風の刃を周囲に放った。
フーを中心として竜巻のような凶悪な風の流れが発生し、近くにいた魔物達は、尽く吸い寄せられ、その身体を切り刻まれていった。
カラン。フーの足元に虹色の小さな鉱物が落ちてきた。
魔物と一緒に吸い寄せられたのだろうが、驚くべきことにフーの風の刃を持ってしても、傷一つついていなかった。
「わぁ。なんて綺麗。しかも魅力的な魔力を放ってるのはこれね。気に入っちゃった。これはフーのものよ」
フーはクチバシでそれを拾い上げると、自らの身体にしまい込んだ。
その間にも魔物が迫ってくるのが見えた。
「もう! 邪魔くさいなー。これはフーのだって言ったでしょ! えーい。めんどくさい。ねぇ。みんな! フーのためにここにいる邪魔者みんなやっつけてー」
フー言葉にオスのグリフォン達は、一斉に周りの魔物達への攻撃を始めた。
それは蹂躙と言うにふさわしい出来事だった。
一体でもドラゴンと匹敵する実力を持つグリフォンが、群れとなって襲ってくるのだ。
大抵の魔物には抗うことも許されなかった。
目の前の死、それに気付きながらも、魔物達は自分達を引き寄せる不思議な力に抗うことが出来ずに、山の上へと進んで行き、圧倒的な強さを見せつけるグリフォンの集団に為す術もなく、葬りさられていくのだった。
ある意味、カインの目的は半分達成されたようだ。
しかし、もう半分はグリフォンの群れを相手にするという、超難易度のクエストが用意されていた。
カインは先立って送ったルーク達への手紙が無事に届けられることを願っていた。
4人は中腹まで着くと、そこで休憩をとり、そこから更に奥へと進んで行った。
「この辺でいいかな。ちょうどこの辺りの山々の中心になるはずだ」
ボルボルはそう言うと、虹色に光る金属を地面に置いた。
そこからまた来た道を戻り、先程休憩を取った地点まで来ると足を止めた。
「いいですか? それじゃあ今から始めますよ?」
そう言うと、カインは付与呪文をかけるための呪文を唱え始めた。
対象は、先程山の上に置いてきたオリハルコンの欠片。
以前ルークが言っていた、遠隔による魔法の付与、それを実行しようと言うのだ。
かける付与魔法は魔物寄せ。魔物避けとは正反対に魔物をおびき寄せる効果を持つ。
魔物寄せに釣られて集まった魔物同士で戦いあい、生き残った一匹を集団討伐で倒すというのが、カインの考えた案だった。
通常の魔物寄せでは強い魔物には効かない可能性があったが、オリハルコンの付与魔法の効果を高める効果によって、そこはクリアした。
問題はかけた瞬間、魔物が集まってきてしまうことだが、遠隔による付与によって、幾分安全となる。
あとは、魔力を使い切ったカインを無事に街まで運ぶ仲間が必要だった。
事前に何度か試してみたのだが、遠隔で魔法を付与する場合、その距離によって効果がどんどん薄れていくことが分かった。
いくらオリハルコンの効果があると言っても、この辺りが限界だろうと言うのが結論だった。
いつもカインの肩にとまっているマチの魔力回復を使っても、カインが万全には戻らない。
あくまで視界を確保することが出来る程度の回復量だから、自力で戻るには難があった。
その役目を担うのがボルボルである。
片手でもカインを担ぎあげることの出来る彼は、頼もしい運び役だった。
カインが魔法を唱え終わると、一瞬周りの空気が変わった。
色々な方向から、魔物の鳴き声とも叫び声ともつかない声が鳴り響き、明らかに多くの魔物が、先程の山の上目指して動き始めていた。
「ひとまず、初動は成功ですね。あとは向かっている魔物になるべく遭遇しないように・・・」
4人の頭上を多くの影が飛んで行った。
頭上に目を向けると、おびただしい数のグリフォン達が、山の上目指して飛んでいくのが見えた。
「おいおい。ありゃ、グリフォンか? 驚いたな。あんな大きな群れのグリフォンな初めて見たぞ」
「あれはかなり厄介ですね。あんな強力な個体の群れがいるなんて。最後に残った一体をと甘い考えでいましたが、最悪群れの討伐になるかもしれない」
「何はともあれ、お父さんの魔法は成功したみたいだから、早く街へ戻りましょ。ここもいつまでも安全ではないでしょうし」
サラの言葉にみな頷き、街へと下山して行った。
時折、魔物に出会ったが、ボルボルを筆頭にサラやソフィに直ぐに倒された。
◇
「ねぇねぇ。何この感覚? 何か魅力的なものがあっちにあると思うんだよね」
フーはそう言うと、多くのオスのグリフォンを引き連れ、山の上の広場まで飛んできた。
フーが辿り着いた頃には、他に多くの魔物が集まってきており、至る所で弱肉強食の争いが始まっていた。
「ちょっとー。みんな、じゃまー。フーの欲しいもの見つけられないじゃなーい」
そう言うと、フーは得意の風の刃を周囲に放った。
フーを中心として竜巻のような凶悪な風の流れが発生し、近くにいた魔物達は、尽く吸い寄せられ、その身体を切り刻まれていった。
カラン。フーの足元に虹色の小さな鉱物が落ちてきた。
魔物と一緒に吸い寄せられたのだろうが、驚くべきことにフーの風の刃を持ってしても、傷一つついていなかった。
「わぁ。なんて綺麗。しかも魅力的な魔力を放ってるのはこれね。気に入っちゃった。これはフーのものよ」
フーはクチバシでそれを拾い上げると、自らの身体にしまい込んだ。
その間にも魔物が迫ってくるのが見えた。
「もう! 邪魔くさいなー。これはフーのだって言ったでしょ! えーい。めんどくさい。ねぇ。みんな! フーのためにここにいる邪魔者みんなやっつけてー」
フー言葉にオスのグリフォン達は、一斉に周りの魔物達への攻撃を始めた。
それは蹂躙と言うにふさわしい出来事だった。
一体でもドラゴンと匹敵する実力を持つグリフォンが、群れとなって襲ってくるのだ。
大抵の魔物には抗うことも許されなかった。
目の前の死、それに気付きながらも、魔物達は自分達を引き寄せる不思議な力に抗うことが出来ずに、山の上へと進んで行き、圧倒的な強さを見せつけるグリフォンの集団に為す術もなく、葬りさられていくのだった。
ある意味、カインの目的は半分達成されたようだ。
しかし、もう半分はグリフォンの群れを相手にするという、超難易度のクエストが用意されていた。
カインは先立って送ったルーク達への手紙が無事に届けられることを願っていた。
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