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第4章
第73話
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戦いは拮抗していた。
カインの付与魔法をかけられた花の飾りの効果で、彼らは尋常ならざる身体能力を発揮していた。
一方、グリフォン達もその強靭な肉体や空を自在に動き回る羽、そして攻防一体となる風魔法で、冒険者達と互角の戦いを繰り広げていた。
何しろ、グリフォン達は彼らの二倍の数を有しているのだから、決定打を未だに打てないにしろ、誰も負傷者を出していないという事実は、奇跡とも言えた。
「ちっ! 敵の数が多いな。ミュー! あっちに一匹向かった! 援護してやれ! その間、こっちの七匹は俺とララでどうにかする!」
「了解! すぐ戻ってくるから待っててね」
「マスター! あそこにいる一匹、他のと別格に強いよ! 気を付けて!」
「まずは倒せそうな奴から倒すのが鉄則だが、さっきから奴が邪魔してきやがるな。邪魔くさいやろーだぜ」
ルークとララが相手をしているグリフォン達は一体のグリフォンに統率されているようだった。
様々な角度から、まるで測ったかのように絶妙なタイミングで攻撃を仕掛けてきた。
ルークも時に避け、時には両手に持った剣で受け、隙を見つけては反撃を試みるのだが、先程からそれを尽く、一体のグリフォンに邪魔されていた。
その一体は積極的に攻撃に加わらず、仲間に危険が生じるを察知すると、ルークに向かって風の刃を放った。
その刃の威力は絶大で、ルークが避けた後に控えている地面や岩などを、容易く切り裂いていた。
ララも自身も標的にされているため、中々上級魔法を放つための集中が取れず、詠唱が短く咄嗟に放てる魔法で応戦するも、魔力を帯びたグリフォンの身体を貫くには至らなかった。
サラとソフィは当初の予定通り、二人で四匹を相手にしていた。
サラの手には先日カインがボルボルとの決闘で使用した長剣が握られている。
「くっ! お父さんの付与魔法がこいつら効かない! 魔力耐性が高いんだ!」
先程から何度か深くは無いが、サラの攻撃はグリフォンの肉体に傷を付けていた。
その切り口から炎が上がるが、その炎はグリフォンの身体を焼くことなく、鎮火してしまう。
また、四体のうち一体はサラの攻撃を尽く受け止めていた。
カインの付与魔法によって切れ味を上げたはずの剣を、その嘴で、その爪で受け止めていた。
ソフィも雷の精霊魔法を放つが、素早い動きに中々当てられずにいた。
かと言って、広範囲に放てば、散開している他のメンバーに当たってしまうかもしれない。
ボルボルは皆の援護をするカインが襲われないよう、カインを守るように自慢の両刃の斧を振るっていた。
ボルボルの持つ斧の先端は、アダマンタイトという特殊な鉱石で作られていた。
この鉱石は一切の魔法を打ち消す効果があり、グリフォンが放った風魔法も、ボルボルの斧に払われ消滅していた。
また、その硬度も尋常ではなく、先程不用意に近づいてきたグリフォンの身体を一刀両断にしていた。
しかし、そのおかげでグリフォン達に警戒心を与え、ボルボルの斧が届かない上空から、絶え間なく風の刃を放たれることになった。
ボルボルは斧を振るい、そのほとんどを無に返していたが、同時に複数の魔法を放たれるため、一部取り残しが生じ、カインは空気の壁を作り、それを防いでいた。
他のメンバー達も数で負けていることから、どうしても攻撃よりも防御に重点を置いた戦いになっていた。
カインも危ない場面が発生するとその援護に時間を費やすため、中々攻勢に出ることが出来ずにいた。
「手伝いに来たわよ。ちょっと私達の相手していた群れから一匹こっちに来ちゃったの」
「助かります!」
先程まで一人で二体を相手に奮闘していた彼も、さすがに一度に三体は無理があったのか、右肩に軽い傷を負っていた。
ミューはその傷の程度を目視で確認するとグリフォン達に目線を移す。
「怪我してるみたいだけど、まだ行けるわね?」
「はい! 大丈夫です!」
その言葉を合図にミューは目の前にいたグリフォンに向かって突進した。
グリフォンはその攻撃を避けるため、空に飛び立つ。
そのグリフォン目掛けてミューは持っている大剣を勢い良く投げ付けた。
敵の攻撃が届かない位置へ移動したと油断していたグリフォンは、ミューの放った投擲により、身体を貫かれ、浮力を失い地面へと降下して行った。
得物を手放したミューに向かって、残りの二体が攻撃を仕掛けてきた。
すかさずミューは背負っていた大盾を両手で持つと、襲い掛かるグリフォン目掛けてその大盾を強く前に押し出した。
勢い良く飛び掛った自分の勢いがそのまま自分に返ってきて、グリフォンは吹き飛ばされてしまった。
しかし、その背中をもう一体のグリフォンの鋭い爪が襲った。
ガキンッ! 硬いもの同士がぶつかる音がして、グリフォンの腕は弾き返された。
カインが咄嗟にミューに硬化の補助魔法をかけたのだ。
「ありがと! カインちゃん!」
ミューはカインに向かって感謝の言葉を投げると、落ちてきたグリフォンの身体から大剣を引き抜くと、体勢を整え、二体のグリフォンと対峙した。
カインの付与魔法をかけられた花の飾りの効果で、彼らは尋常ならざる身体能力を発揮していた。
一方、グリフォン達もその強靭な肉体や空を自在に動き回る羽、そして攻防一体となる風魔法で、冒険者達と互角の戦いを繰り広げていた。
何しろ、グリフォン達は彼らの二倍の数を有しているのだから、決定打を未だに打てないにしろ、誰も負傷者を出していないという事実は、奇跡とも言えた。
「ちっ! 敵の数が多いな。ミュー! あっちに一匹向かった! 援護してやれ! その間、こっちの七匹は俺とララでどうにかする!」
「了解! すぐ戻ってくるから待っててね」
「マスター! あそこにいる一匹、他のと別格に強いよ! 気を付けて!」
「まずは倒せそうな奴から倒すのが鉄則だが、さっきから奴が邪魔してきやがるな。邪魔くさいやろーだぜ」
ルークとララが相手をしているグリフォン達は一体のグリフォンに統率されているようだった。
様々な角度から、まるで測ったかのように絶妙なタイミングで攻撃を仕掛けてきた。
ルークも時に避け、時には両手に持った剣で受け、隙を見つけては反撃を試みるのだが、先程からそれを尽く、一体のグリフォンに邪魔されていた。
その一体は積極的に攻撃に加わらず、仲間に危険が生じるを察知すると、ルークに向かって風の刃を放った。
その刃の威力は絶大で、ルークが避けた後に控えている地面や岩などを、容易く切り裂いていた。
ララも自身も標的にされているため、中々上級魔法を放つための集中が取れず、詠唱が短く咄嗟に放てる魔法で応戦するも、魔力を帯びたグリフォンの身体を貫くには至らなかった。
サラとソフィは当初の予定通り、二人で四匹を相手にしていた。
サラの手には先日カインがボルボルとの決闘で使用した長剣が握られている。
「くっ! お父さんの付与魔法がこいつら効かない! 魔力耐性が高いんだ!」
先程から何度か深くは無いが、サラの攻撃はグリフォンの肉体に傷を付けていた。
その切り口から炎が上がるが、その炎はグリフォンの身体を焼くことなく、鎮火してしまう。
また、四体のうち一体はサラの攻撃を尽く受け止めていた。
カインの付与魔法によって切れ味を上げたはずの剣を、その嘴で、その爪で受け止めていた。
ソフィも雷の精霊魔法を放つが、素早い動きに中々当てられずにいた。
かと言って、広範囲に放てば、散開している他のメンバーに当たってしまうかもしれない。
ボルボルは皆の援護をするカインが襲われないよう、カインを守るように自慢の両刃の斧を振るっていた。
ボルボルの持つ斧の先端は、アダマンタイトという特殊な鉱石で作られていた。
この鉱石は一切の魔法を打ち消す効果があり、グリフォンが放った風魔法も、ボルボルの斧に払われ消滅していた。
また、その硬度も尋常ではなく、先程不用意に近づいてきたグリフォンの身体を一刀両断にしていた。
しかし、そのおかげでグリフォン達に警戒心を与え、ボルボルの斧が届かない上空から、絶え間なく風の刃を放たれることになった。
ボルボルは斧を振るい、そのほとんどを無に返していたが、同時に複数の魔法を放たれるため、一部取り残しが生じ、カインは空気の壁を作り、それを防いでいた。
他のメンバー達も数で負けていることから、どうしても攻撃よりも防御に重点を置いた戦いになっていた。
カインも危ない場面が発生するとその援護に時間を費やすため、中々攻勢に出ることが出来ずにいた。
「手伝いに来たわよ。ちょっと私達の相手していた群れから一匹こっちに来ちゃったの」
「助かります!」
先程まで一人で二体を相手に奮闘していた彼も、さすがに一度に三体は無理があったのか、右肩に軽い傷を負っていた。
ミューはその傷の程度を目視で確認するとグリフォン達に目線を移す。
「怪我してるみたいだけど、まだ行けるわね?」
「はい! 大丈夫です!」
その言葉を合図にミューは目の前にいたグリフォンに向かって突進した。
グリフォンはその攻撃を避けるため、空に飛び立つ。
そのグリフォン目掛けてミューは持っている大剣を勢い良く投げ付けた。
敵の攻撃が届かない位置へ移動したと油断していたグリフォンは、ミューの放った投擲により、身体を貫かれ、浮力を失い地面へと降下して行った。
得物を手放したミューに向かって、残りの二体が攻撃を仕掛けてきた。
すかさずミューは背負っていた大盾を両手で持つと、襲い掛かるグリフォン目掛けてその大盾を強く前に押し出した。
勢い良く飛び掛った自分の勢いがそのまま自分に返ってきて、グリフォンは吹き飛ばされてしまった。
しかし、その背中をもう一体のグリフォンの鋭い爪が襲った。
ガキンッ! 硬いもの同士がぶつかる音がして、グリフォンの腕は弾き返された。
カインが咄嗟にミューに硬化の補助魔法をかけたのだ。
「ありがと! カインちゃん!」
ミューはカインに向かって感謝の言葉を投げると、落ちてきたグリフォンの身体から大剣を引き抜くと、体勢を整え、二体のグリフォンと対峙した。
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