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1章【人間国】
【商業都市ソルド】
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今は【イレンフォレスト】から大体四時間程度の場所、ククール達と戦闘したところからは2時間半程度。
俺は正直かなりテンションが上がっている。
だった目の前に広がる景色がファンタジー!って感じなんだもん。
レンガでできた壁。
大体4mくらいだろうか?これならそこら辺の雑魚魔物程度、いやそこそこ強めの魔物の攻撃からでも街を守ることが出来るだろう。
その街を囲むようにできた壁の一部にこの街、【商業都市ソルド】へ入るための門があった。
街へ入る手続きをここで行っているのだろう。
かなり長蛇の列になっている。
俺こういうのに並ぶの嫌いなんだよなぁ~。
出来ることなら並ばずに進んでいきたい。
ククールの有名度なら出来ないのかと思ってアスカに聞いてみたが、
「いくらBランクでも、ちょっと強い冒険者くらいの扱いしかされないの。それこそ英雄クラスじゃないとこういうのは無視出来ないよ?」
と残念な答えしか帰ってこなかった。
列の中には沢山荷物を詰んだ馬車を操る商人らしい人や、かなり豪華な装飾がついた馬車に乗った貴族らしき人もいる。
これはかなり時間がかかりそうだ。
まぁアスカがいるし退屈はしないだろうけどね。
この待ち時間に街のことを聞いておこうかな。
街の関門についてから1時間ほどが経った。
もうまもなく俺らの番だ。
この関門を通るのに必要なものは身分を証明出来るものらしい。
冒険者ならランクや名前が書いてある冒険者カード。
商人ギルドに入っている者なら商人ギルドのカード。
それ以外の旅人や商人はまず顔と名前を申請して、それから犯罪歴が無いかなどを時間をかけて調査され、大丈夫だと判断された者のみ入ることが出来る。
ちなみに冒険者と商人ギルドの人は街へ入る時に税のみを払えばいいが、その他の人々は税と一緒に犯罪歴の調査代も自分自身で払わなくてはならない。
その料金が無駄なのでほとんどの人は冒険者か商人ギルドを選ぶ。
ということだった。
俺はククールと装備が全く同じになるということで、冒険者カードを持っている。
もちろんアスカも。
だけど話を聞く限り、どうやら身分証明の際にこのカードに魔力を流して本人かどうかを証明しなきゃならないらしいのだ。
かなりやばくない?これ。
変身すると見た目やスキルは同じになるけど、魔力関係は本来の俺のものがそのまま適用される。
つまり全く本人ではない魔力ということだ。
どうしようどうしようと俺が焦っていると、アスカが、
「パーティの場合は冒険者カードじゃなくてパーティカードでもいいんだよ?そのカードに代表者一人の魔力を流せば通れるじゃん!忘れちゃったの?」
信じられない!といった表情でそんなことを言う。
いや知らないからね?てかそれでいいのか関門。
まぁ一人の魔力が一致すれば他のパーティメンバーももちろん揃っているという認識になるんだろう。
割と雑なんだなと思っちゃったのは秘密である。
ようやく俺らの番が来た。
「おや、君たちは最近有名なパーティ『フォースウィンド』の2人だよね?」
関門の兵士が俺たちに話しかけてくる。
アスカにお願いして、こういう会話はアスカがすることになっていた。
「有名だなんて、そんな。今少し急いでいるので早速身分証明お願いしてもいいですか?…残りの2人の事は気にしないでください。」
神妙な面持ちで兵士に答える。
正直ちょっと心配だったけど、意外とアスカが演技派で安心した。
俺の前だとちょっとアレだけど。
アスカの様子を見た兵士は俺らの思い通りに誤解してくれたらしく、
「そうか、大変だったな…」
と言いながらアスカの持つ魔力が流されたパーティカードを確認してくれる。
「よし、ちゃんとアスカちゃんだ。ゆっくり街で休んでくれよ。」
最後に優しい言葉をかける。
アスカは俺の手に抱きつくので必死のようで、全く聞いていなかったが。
かなり時間はかかったがようやく初めての街に入ることが出来た。
ちなみに今まで歩いてきた時に出会った人々も究明眼に自動で記憶されているようで、いつでも変身することが可能なようだ。
究明眼、恐ろしい。
街に入った俺たちはまず、冒険者ギルドに向かうことにした。
一応ククール達は緊急クエストを受けて俺の元々の住処に向かっていた。
なのでそのクエストを終わらせなければならないのだ。
クエストには普通クエストと緊急クエストの2種類あり、両方に期限というものが存在する。
普通クエストは緊急性は少なく、常時発生しているものもあるので期限は長い。
しかし、ククールたちが受けていた緊急クエストは、かなり切羽詰まった状態でしか発生することは無く、期限も1週間ほどなのだ。
ちなみにクエストを成功させる前に期限が過ぎてしまった場合は、問答無用でランクが1つ下がるらしい。
ランクを上げるにはすごい時間とクエスト量が必要らしいので、ここで下げるのはもったいないと思い時間はまだあるがもうキャンセルすることにしたというわけだ。
普通クエストと緊急クエストにはもう1つ違いがあり、普通クエストより緊急クエストの方がクエストキャンセル料金が高いらしい。
まぁ考えれば当然の話だよな。
さっさと状況を把握したいし、問題解決してほしいのに、キャンセルしますとか簡単に許される話ではない。
アスカも俺も(ククールのだけど)お金はそれなりに持ってはいるが、正直どれだけかかるのかはアスカにもわからないらしい。
いきなり借金!とかいうことも有り得そうで怖い。
さて、冒険者ギルドに到着した。
レンガ造りの円形の建物で、高さ的に二階もありそうだ。
入口の左右には冒険者が必要そうなものを商人達が競って売っている。
人通りはかなり多く、列に並んでいた人々の半分と同じ人数くらいはいそうだ。
正直ちょっと気分悪い。
昔からたくさん人がいるところ嫌いなんだよなぁ~。
夏祭りとかヤダヤダ。
そんなワガママも今は言っていられないので、我慢してその間を抜け、冒険者ギルドの中へ向かう。
周りの男子からの目線が痛い。
やめて、わかるよ?アスカが可愛いのは。
そして俺に嫉妬する心は。
だけどね、俺にあたるのはやめて!
特にアスカが大事そうに抱いている俺の右腕を呪うように見るのはよせ!
その視線から逃げるようにギルド内に入ったが、同じ目線をギルド内でも感じて俺はもう諦めた。
勝手に呪うがいいさ!俺は後でアスカに浄化してもらうからいいもん。
そんなふざけたことを考えてると目的の場所に着いた。
クエストボードの目の前。
そこにはたくさんのクエストが張り出してあった。
その中の一つ、契約済みと書かれた緊急クエストの紙をアスカは剥がし、クエストカウンターへ持っていく。
「すみません、このクエストキャンセルしたいんですけど…」
クエストカウンターの受付嬢はアスカのその言葉と顔を見て驚く。
「あなたは『フォースウィンド』のアスカさん!?」
そして俺の方を見る。
二人しかいないことに気づいた彼女は静かに状況を察したようだ。
絶対真実にたどり着いたわけじゃないと思うけどね。
「もしかして、残りの2人は【イレンフォレスト】の何らかの異常に巻き込まれ…いやその話はまた後でしましょう。こんな状況ですが、契約は契約なので違約料をいただきます。」
そう言って受付嬢は緊急クエストの紙を持って1度奥へ下がった。
「いったいいくらになるんだろうな」
「うーん、仲間が死んじゃったアピールは一応しといたから少しは安くしてもらえるとは思うよ」
さらっとエグいこと言ってる気がするぞこの子。
小声だし俺にしか聞こえてなさそうだからよかった。
出来るだけ安くすることができるならそれでいいんだけどね。
そのまま五分くらい待ってたら奥からさっきの受付嬢と、30代くらいの眼鏡をかけた男性が俺らの元にやってきた。
「話は少し聞かせてもらいました。まさか君たちがクエストには失敗するなんて…しかも2人が…。」
どうやら彼も俺らのパーティが壊滅し半数になったことに驚いてるらしい。
本当に信頼されてたんだなこのパーティ。
1人で無傷で壊滅させた魔物なんていたらすぐに緊急クエスト発生しそうだわ。
「2人のことは残念だった。心の傷も身体の傷もあると思う。本来ならすぐに違約金を払ってもらうところだが、1週間待とう。1週間で心を落ち着かせてもう一度ここに来ること。君たちを信用しているからの処置だ。」
そう優しい口調で言われたが俺らは別に身体の傷も心の傷もない。
待ってくれるというのなら待ってもらうけどね。
てか違約金って実際いくらなの?
眼鏡の男が話を終えると、受付嬢が口を開く。
「本来違約金は15万ゼノです。しかし2人になり稼ぎも少なくなると予想されますし、お二人にはまだ頑張って頂きたいので、10万ゼノになりました。これにめげずに頑張っていただければこちらとしても幸いです。」
ほーん。10万ゼノね。
お金のこともこの街に入るまでの待ち時間に聞いていた。
この世界のお金の単位はゼノ。
それを最初にアスカに聞いた時は本当に馬鹿にされた。
まだ俺がこの世界の人物ではないことを教えていないし、ククール=俺という暗示の隙間にそういう情報を入れれていない。
これは後でやるとして、お金の話に戻そう。
お金として使用されているのは全て硬貨。
銅貨、銀貨、金貨の3種類。
そしてそれぞれに大中小の大きさのものがある。
小銅貨10枚で中銅貨1枚分のように、一つ前のランクの硬貨10枚で次のランクの硬貨1枚分だ。
そして1番小さい小銅貨が1ゼノ。
つまり10万ゼノというのは大銀貨1枚分。
それに対して現在の俺らの持ち金は2万4000ゼノ。
4分の1程しか持っていない。
しかもさっき少しだけクエストボードを見ていたが、クエスト報酬は大体小銀貨が基本だった。
これでは1ヶ月あっても10万用意できるかは怪しい。
まぁよく見てないからもしかしたらとんでもない依頼があるかもだけどね。
10万ゼノという現実を突きつけられた俺たちは少し重い空気でギルドを出た。
これからこの街で宿なども取るつもりだったので、その分のお金も考えなければならないのだ。
これは大変になってきたぞ~!!
俺は正直かなりテンションが上がっている。
だった目の前に広がる景色がファンタジー!って感じなんだもん。
レンガでできた壁。
大体4mくらいだろうか?これならそこら辺の雑魚魔物程度、いやそこそこ強めの魔物の攻撃からでも街を守ることが出来るだろう。
その街を囲むようにできた壁の一部にこの街、【商業都市ソルド】へ入るための門があった。
街へ入る手続きをここで行っているのだろう。
かなり長蛇の列になっている。
俺こういうのに並ぶの嫌いなんだよなぁ~。
出来ることなら並ばずに進んでいきたい。
ククールの有名度なら出来ないのかと思ってアスカに聞いてみたが、
「いくらBランクでも、ちょっと強い冒険者くらいの扱いしかされないの。それこそ英雄クラスじゃないとこういうのは無視出来ないよ?」
と残念な答えしか帰ってこなかった。
列の中には沢山荷物を詰んだ馬車を操る商人らしい人や、かなり豪華な装飾がついた馬車に乗った貴族らしき人もいる。
これはかなり時間がかかりそうだ。
まぁアスカがいるし退屈はしないだろうけどね。
この待ち時間に街のことを聞いておこうかな。
街の関門についてから1時間ほどが経った。
もうまもなく俺らの番だ。
この関門を通るのに必要なものは身分を証明出来るものらしい。
冒険者ならランクや名前が書いてある冒険者カード。
商人ギルドに入っている者なら商人ギルドのカード。
それ以外の旅人や商人はまず顔と名前を申請して、それから犯罪歴が無いかなどを時間をかけて調査され、大丈夫だと判断された者のみ入ることが出来る。
ちなみに冒険者と商人ギルドの人は街へ入る時に税のみを払えばいいが、その他の人々は税と一緒に犯罪歴の調査代も自分自身で払わなくてはならない。
その料金が無駄なのでほとんどの人は冒険者か商人ギルドを選ぶ。
ということだった。
俺はククールと装備が全く同じになるということで、冒険者カードを持っている。
もちろんアスカも。
だけど話を聞く限り、どうやら身分証明の際にこのカードに魔力を流して本人かどうかを証明しなきゃならないらしいのだ。
かなりやばくない?これ。
変身すると見た目やスキルは同じになるけど、魔力関係は本来の俺のものがそのまま適用される。
つまり全く本人ではない魔力ということだ。
どうしようどうしようと俺が焦っていると、アスカが、
「パーティの場合は冒険者カードじゃなくてパーティカードでもいいんだよ?そのカードに代表者一人の魔力を流せば通れるじゃん!忘れちゃったの?」
信じられない!といった表情でそんなことを言う。
いや知らないからね?てかそれでいいのか関門。
まぁ一人の魔力が一致すれば他のパーティメンバーももちろん揃っているという認識になるんだろう。
割と雑なんだなと思っちゃったのは秘密である。
ようやく俺らの番が来た。
「おや、君たちは最近有名なパーティ『フォースウィンド』の2人だよね?」
関門の兵士が俺たちに話しかけてくる。
アスカにお願いして、こういう会話はアスカがすることになっていた。
「有名だなんて、そんな。今少し急いでいるので早速身分証明お願いしてもいいですか?…残りの2人の事は気にしないでください。」
神妙な面持ちで兵士に答える。
正直ちょっと心配だったけど、意外とアスカが演技派で安心した。
俺の前だとちょっとアレだけど。
アスカの様子を見た兵士は俺らの思い通りに誤解してくれたらしく、
「そうか、大変だったな…」
と言いながらアスカの持つ魔力が流されたパーティカードを確認してくれる。
「よし、ちゃんとアスカちゃんだ。ゆっくり街で休んでくれよ。」
最後に優しい言葉をかける。
アスカは俺の手に抱きつくので必死のようで、全く聞いていなかったが。
かなり時間はかかったがようやく初めての街に入ることが出来た。
ちなみに今まで歩いてきた時に出会った人々も究明眼に自動で記憶されているようで、いつでも変身することが可能なようだ。
究明眼、恐ろしい。
街に入った俺たちはまず、冒険者ギルドに向かうことにした。
一応ククール達は緊急クエストを受けて俺の元々の住処に向かっていた。
なのでそのクエストを終わらせなければならないのだ。
クエストには普通クエストと緊急クエストの2種類あり、両方に期限というものが存在する。
普通クエストは緊急性は少なく、常時発生しているものもあるので期限は長い。
しかし、ククールたちが受けていた緊急クエストは、かなり切羽詰まった状態でしか発生することは無く、期限も1週間ほどなのだ。
ちなみにクエストを成功させる前に期限が過ぎてしまった場合は、問答無用でランクが1つ下がるらしい。
ランクを上げるにはすごい時間とクエスト量が必要らしいので、ここで下げるのはもったいないと思い時間はまだあるがもうキャンセルすることにしたというわけだ。
普通クエストと緊急クエストにはもう1つ違いがあり、普通クエストより緊急クエストの方がクエストキャンセル料金が高いらしい。
まぁ考えれば当然の話だよな。
さっさと状況を把握したいし、問題解決してほしいのに、キャンセルしますとか簡単に許される話ではない。
アスカも俺も(ククールのだけど)お金はそれなりに持ってはいるが、正直どれだけかかるのかはアスカにもわからないらしい。
いきなり借金!とかいうことも有り得そうで怖い。
さて、冒険者ギルドに到着した。
レンガ造りの円形の建物で、高さ的に二階もありそうだ。
入口の左右には冒険者が必要そうなものを商人達が競って売っている。
人通りはかなり多く、列に並んでいた人々の半分と同じ人数くらいはいそうだ。
正直ちょっと気分悪い。
昔からたくさん人がいるところ嫌いなんだよなぁ~。
夏祭りとかヤダヤダ。
そんなワガママも今は言っていられないので、我慢してその間を抜け、冒険者ギルドの中へ向かう。
周りの男子からの目線が痛い。
やめて、わかるよ?アスカが可愛いのは。
そして俺に嫉妬する心は。
だけどね、俺にあたるのはやめて!
特にアスカが大事そうに抱いている俺の右腕を呪うように見るのはよせ!
その視線から逃げるようにギルド内に入ったが、同じ目線をギルド内でも感じて俺はもう諦めた。
勝手に呪うがいいさ!俺は後でアスカに浄化してもらうからいいもん。
そんなふざけたことを考えてると目的の場所に着いた。
クエストボードの目の前。
そこにはたくさんのクエストが張り出してあった。
その中の一つ、契約済みと書かれた緊急クエストの紙をアスカは剥がし、クエストカウンターへ持っていく。
「すみません、このクエストキャンセルしたいんですけど…」
クエストカウンターの受付嬢はアスカのその言葉と顔を見て驚く。
「あなたは『フォースウィンド』のアスカさん!?」
そして俺の方を見る。
二人しかいないことに気づいた彼女は静かに状況を察したようだ。
絶対真実にたどり着いたわけじゃないと思うけどね。
「もしかして、残りの2人は【イレンフォレスト】の何らかの異常に巻き込まれ…いやその話はまた後でしましょう。こんな状況ですが、契約は契約なので違約料をいただきます。」
そう言って受付嬢は緊急クエストの紙を持って1度奥へ下がった。
「いったいいくらになるんだろうな」
「うーん、仲間が死んじゃったアピールは一応しといたから少しは安くしてもらえるとは思うよ」
さらっとエグいこと言ってる気がするぞこの子。
小声だし俺にしか聞こえてなさそうだからよかった。
出来るだけ安くすることができるならそれでいいんだけどね。
そのまま五分くらい待ってたら奥からさっきの受付嬢と、30代くらいの眼鏡をかけた男性が俺らの元にやってきた。
「話は少し聞かせてもらいました。まさか君たちがクエストには失敗するなんて…しかも2人が…。」
どうやら彼も俺らのパーティが壊滅し半数になったことに驚いてるらしい。
本当に信頼されてたんだなこのパーティ。
1人で無傷で壊滅させた魔物なんていたらすぐに緊急クエスト発生しそうだわ。
「2人のことは残念だった。心の傷も身体の傷もあると思う。本来ならすぐに違約金を払ってもらうところだが、1週間待とう。1週間で心を落ち着かせてもう一度ここに来ること。君たちを信用しているからの処置だ。」
そう優しい口調で言われたが俺らは別に身体の傷も心の傷もない。
待ってくれるというのなら待ってもらうけどね。
てか違約金って実際いくらなの?
眼鏡の男が話を終えると、受付嬢が口を開く。
「本来違約金は15万ゼノです。しかし2人になり稼ぎも少なくなると予想されますし、お二人にはまだ頑張って頂きたいので、10万ゼノになりました。これにめげずに頑張っていただければこちらとしても幸いです。」
ほーん。10万ゼノね。
お金のこともこの街に入るまでの待ち時間に聞いていた。
この世界のお金の単位はゼノ。
それを最初にアスカに聞いた時は本当に馬鹿にされた。
まだ俺がこの世界の人物ではないことを教えていないし、ククール=俺という暗示の隙間にそういう情報を入れれていない。
これは後でやるとして、お金の話に戻そう。
お金として使用されているのは全て硬貨。
銅貨、銀貨、金貨の3種類。
そしてそれぞれに大中小の大きさのものがある。
小銅貨10枚で中銅貨1枚分のように、一つ前のランクの硬貨10枚で次のランクの硬貨1枚分だ。
そして1番小さい小銅貨が1ゼノ。
つまり10万ゼノというのは大銀貨1枚分。
それに対して現在の俺らの持ち金は2万4000ゼノ。
4分の1程しか持っていない。
しかもさっき少しだけクエストボードを見ていたが、クエスト報酬は大体小銀貨が基本だった。
これでは1ヶ月あっても10万用意できるかは怪しい。
まぁよく見てないからもしかしたらとんでもない依頼があるかもだけどね。
10万ゼノという現実を突きつけられた俺たちは少し重い空気でギルドを出た。
これからこの街で宿なども取るつもりだったので、その分のお金も考えなければならないのだ。
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