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【スキルの確認をしましょう】
第四話【鏡、戦闘する】
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ハンターランク設定のために戦闘してもらいますと言われた俺は受付嬢に連れられ、ギルドの隣の建物へ向かった。
中へ入ってみると完全に武道場だった。
木刀やグローブ、頭を守るための防具など、模擬戦闘のために必要そうなものはあらかたあった。
部屋の大きさ的にはギルドの半分くらいかな?
そんな部屋のど真ん中に立っている男の人なんていたら嫌でも目立つ。
彼はまだこちらに気づいてい内容で真剣に剣を振り続けている。
いやいや、めっちゃ強そうやん。
あんなんに俺勝てないっすよ。
元の世界でも全く運動なんてできなかった。
まして喧嘩とか戦いなんて雑魚中の雑魚。
そんな俺があの武道に生き続けてきました!みたいな男と戦闘になったら秒でやられるだろう。
間違いなく。
不安そうな俺の面持ちを感じたのか、ルミアさんが話しかけてくる。
ちなみに名前はここに来る途中までの間に無理やり教えられた。
「あの人と戦うと思ってますか??模擬戦闘でもあれと戦って勝てたらすぐランクA設定しますよ。」
ランクA!?
ランクはGから順に上がっていき、Aまで行くと基本的なランクでは1番上になる。
例外的にその上のランクとしてSランクの冒険者も現れるんだけどね。
この人に勝てたら一瞬で基本的に最強の部類にはいれるってことはつまりこの人もそうだっていうこと。
「ルミアちゃ~ん!相変わらず厳しいなぁ…でもそこがいい!可愛いよ~!」
こんな軽口を叩かなければ無骨な雰囲気を持つ強そうなスキンヘッドのおじさんなんだけどなぁ。
今の一言でだいぶ幻滅だぞこっちは。
「受付嬢全員にそんなこと言ってるって知ってますよ、ロイさん。」
すごい冷たい目で男…ロイを見る。
あの目で見つめられると新しい扉が開くかもしれない。
実際睨まれてない俺もちょっとゾワッと来た。
ただロイはヘラヘラしているので只者ではないことが分かった。
ちなみにルミアさんが只者じゃないことも分かったんだけど。
「ところでルミアちゃん、この坊主は?」
俺に指を指しながら聞く。
「彼は新しく魔物ハンター登録したタチバナ様です。ランクの設定のために誰かと戦って貰いたくて、修練所まで来たんですけど…あなたしかいないのでダメですね。」
確かにこの場には今俺と、ロイとルミアさんしかいない。
「なんだよ~俺しかいないなら俺でいいじゃん~。武器も防具もなしでいいし、その坊主は自分の武器とか使ってくれていいからさ!あと右手しか使わないから俺にやらせてくれよ!」
なんかすごい条件を出している。
武器も防具もなしって言うだけでもかなりだけど、右手しか使わないってどんだけ舐められてるんだ俺。
でも今の修練少し見ただけでも、完全武装の彼とやったら間違いなく即死なので、ちょうどいいかもしれない。
ただ俺の元々の装備は普通に金属だし、切ったら普通に斬れるに決まってる。
本当に大丈夫なんだろうか?
「おい坊主、大丈夫かな?みたいな事考えてるかもしれないが、俺はスキルは使わないとは言ってない。安心して殺す気でかかってこいよ。」
俺は彼のスキル知らないけど、これだけ自信あるなら大丈夫だろう。
ルミアさんもしぶしぶ承諾する。
これから俺の初戦闘が始まる…。
「ではルールを説明します。」
俺とロイが5mほど離れて向かい合う。
審判はルミアさんがしてくれるようだ。
「ルールは相手に『参った』と言わせるか、気絶させるかです。ちなみにロイさんは右手以外の場所で攻撃、防御をした時点で敗北です。よろしいですか?」
俺もロイも静かに頷く。
「では、始めます。試合開始!」
ルミアが大きく試合開始を宣言する。
しかしお互い動かない。
ロイはどうやら自分からは来ないようだ。
仕方ないので俺が走って向かう。
剣がようやく届きそうな所までついた。
ここで俺は剣を振るったが、簡単に避けられてしまう。
正直今の自分の能力に何の期待もしていないので、ただただ突進を繰り返す。
しかし簡単にすべて避けていく。
何かもう少し強いスキルだったら、何か変わっていたかもしれない。
そんな想像は無意味だがここまで何も出来ないと流石に悔しい。
防御に飽きた様子のロイはいよいよ俺に向かってくる。
ずっと彼の姿を見続けていたはずなのに一瞬で消え去り見失う。
瞬間右腕を俺の顔に向け振り抜こうとするロイ。
ただ何故か俺は殴られるような予感が一瞬したんだ。
まるで予測していたかのように目の前に左で装備していた盾を出す。
すると急に盾が光り始め、どんどん金属がぼろぼろ取れていき、ついには一回り小さい黄金の盾になってしまった。
その黄金の盾とロイの右腕がぶつかる。
腕と盾がぶつかったとは到底思えない爆音が響り、ロイも俺も吹き飛ばされた。
思いっきり背中を壁にぶつけたけど、あのまま殴られていたよりは軽い傷だろう。
ロイは何事もないかのようにすっと体を動かす。
「坊主…その盾すげえな!いくら手加減した俺の攻撃でも完全に威力を消すなんてな。かなりすごい魔装備だ。」
俺としてはただ盾を突き出したらいきなり形が変わったし、謎の能力ですごい防御力を発揮したし、もう意味がわからない。
ただひとつ言えるのは、今の攻防のせいでロイが完全に戦闘モードになったようだった。
雰囲気がなんかもう違う。
さっきまでのオーラを可愛い猫のオーラとするなら、今は完全に虎。しかもかなり凶暴なやつ。
さっきは身体が勝手に動いたおかげで一撃を免れたが、あれより早くなったらどうなるんだろう。
下手したら普通に生身で食らって死亡みたいなこともあるかもしれない。
しかしそれはこのまま防御だけをしていたら、の話。
俺にはこの盾と一緒にもらったこの剣がある。
盾がこうなったんだから剣も何か変わるかもしれない。
というか十中八九変わる気がする。
盾が変わった理由が何かはまだ分かっていないが、あの時俺は死にたくないと強く願った。
もしかしたらそれが盾の覚醒を促したのかもしれない。
ということは剣を使う時も、それ相応の気持ちで使えば変わるのでは?
そう考えた俺は防御から一転、構えたこともない剣を構える。
意外とちゃんと構えれてそうだ。
そして、相手を絶対に切りたいという願いを込めて、ロイへ向かい走りながら一閃。
達人のようなものでは全然なく、むしろ力もほとんどこめれていないし、速度も遅い。
しかしその刃は先程の盾のように表面がボロボロ崩れ落ちていく。
その崩壊の後、今度は黄金ではなく一点の曇りもない銀。素人から見ても名剣と言える剣が俺の右手に握られていた。
そしてそのまま斬り掛かる。
もちろんロイは避けていくが、完全に剣自体は避けれているのにも関わらずさらに後ろへ跳躍し避ける。
それもそのはず。実はこの刀急激に伸びるんだ。
なんで伸びるのかもどうやって伸びるのかも分からないけど、伸びろ!と念じると伸びる。
これすごい便利。
予測不明の太刀筋でロイを翻弄していく。
一転、防戦一方になっているロイだが、まだまだ顔は笑っている。
実際もう俺の太刀筋を読み始めていて、その戦闘センスを疑うレベルだ。
俺もさすがにずっと剣を振り続けるのは呼吸的な意味で不可能なので1度止まる。
すると…
「試合終了です。大体の実力は見ることが出来ました。」
試合終了のホイッスルはならないが、終了を宣告された。
結果俺の力では何も出来なかったが、王様から貰ったこの剣と盾により、ほぼ無傷で試合を終えることができた。
いつかあのジジイ国王にあったら感謝でも言わないとな…
中へ入ってみると完全に武道場だった。
木刀やグローブ、頭を守るための防具など、模擬戦闘のために必要そうなものはあらかたあった。
部屋の大きさ的にはギルドの半分くらいかな?
そんな部屋のど真ん中に立っている男の人なんていたら嫌でも目立つ。
彼はまだこちらに気づいてい内容で真剣に剣を振り続けている。
いやいや、めっちゃ強そうやん。
あんなんに俺勝てないっすよ。
元の世界でも全く運動なんてできなかった。
まして喧嘩とか戦いなんて雑魚中の雑魚。
そんな俺があの武道に生き続けてきました!みたいな男と戦闘になったら秒でやられるだろう。
間違いなく。
不安そうな俺の面持ちを感じたのか、ルミアさんが話しかけてくる。
ちなみに名前はここに来る途中までの間に無理やり教えられた。
「あの人と戦うと思ってますか??模擬戦闘でもあれと戦って勝てたらすぐランクA設定しますよ。」
ランクA!?
ランクはGから順に上がっていき、Aまで行くと基本的なランクでは1番上になる。
例外的にその上のランクとしてSランクの冒険者も現れるんだけどね。
この人に勝てたら一瞬で基本的に最強の部類にはいれるってことはつまりこの人もそうだっていうこと。
「ルミアちゃ~ん!相変わらず厳しいなぁ…でもそこがいい!可愛いよ~!」
こんな軽口を叩かなければ無骨な雰囲気を持つ強そうなスキンヘッドのおじさんなんだけどなぁ。
今の一言でだいぶ幻滅だぞこっちは。
「受付嬢全員にそんなこと言ってるって知ってますよ、ロイさん。」
すごい冷たい目で男…ロイを見る。
あの目で見つめられると新しい扉が開くかもしれない。
実際睨まれてない俺もちょっとゾワッと来た。
ただロイはヘラヘラしているので只者ではないことが分かった。
ちなみにルミアさんが只者じゃないことも分かったんだけど。
「ところでルミアちゃん、この坊主は?」
俺に指を指しながら聞く。
「彼は新しく魔物ハンター登録したタチバナ様です。ランクの設定のために誰かと戦って貰いたくて、修練所まで来たんですけど…あなたしかいないのでダメですね。」
確かにこの場には今俺と、ロイとルミアさんしかいない。
「なんだよ~俺しかいないなら俺でいいじゃん~。武器も防具もなしでいいし、その坊主は自分の武器とか使ってくれていいからさ!あと右手しか使わないから俺にやらせてくれよ!」
なんかすごい条件を出している。
武器も防具もなしって言うだけでもかなりだけど、右手しか使わないってどんだけ舐められてるんだ俺。
でも今の修練少し見ただけでも、完全武装の彼とやったら間違いなく即死なので、ちょうどいいかもしれない。
ただ俺の元々の装備は普通に金属だし、切ったら普通に斬れるに決まってる。
本当に大丈夫なんだろうか?
「おい坊主、大丈夫かな?みたいな事考えてるかもしれないが、俺はスキルは使わないとは言ってない。安心して殺す気でかかってこいよ。」
俺は彼のスキル知らないけど、これだけ自信あるなら大丈夫だろう。
ルミアさんもしぶしぶ承諾する。
これから俺の初戦闘が始まる…。
「ではルールを説明します。」
俺とロイが5mほど離れて向かい合う。
審判はルミアさんがしてくれるようだ。
「ルールは相手に『参った』と言わせるか、気絶させるかです。ちなみにロイさんは右手以外の場所で攻撃、防御をした時点で敗北です。よろしいですか?」
俺もロイも静かに頷く。
「では、始めます。試合開始!」
ルミアが大きく試合開始を宣言する。
しかしお互い動かない。
ロイはどうやら自分からは来ないようだ。
仕方ないので俺が走って向かう。
剣がようやく届きそうな所までついた。
ここで俺は剣を振るったが、簡単に避けられてしまう。
正直今の自分の能力に何の期待もしていないので、ただただ突進を繰り返す。
しかし簡単にすべて避けていく。
何かもう少し強いスキルだったら、何か変わっていたかもしれない。
そんな想像は無意味だがここまで何も出来ないと流石に悔しい。
防御に飽きた様子のロイはいよいよ俺に向かってくる。
ずっと彼の姿を見続けていたはずなのに一瞬で消え去り見失う。
瞬間右腕を俺の顔に向け振り抜こうとするロイ。
ただ何故か俺は殴られるような予感が一瞬したんだ。
まるで予測していたかのように目の前に左で装備していた盾を出す。
すると急に盾が光り始め、どんどん金属がぼろぼろ取れていき、ついには一回り小さい黄金の盾になってしまった。
その黄金の盾とロイの右腕がぶつかる。
腕と盾がぶつかったとは到底思えない爆音が響り、ロイも俺も吹き飛ばされた。
思いっきり背中を壁にぶつけたけど、あのまま殴られていたよりは軽い傷だろう。
ロイは何事もないかのようにすっと体を動かす。
「坊主…その盾すげえな!いくら手加減した俺の攻撃でも完全に威力を消すなんてな。かなりすごい魔装備だ。」
俺としてはただ盾を突き出したらいきなり形が変わったし、謎の能力ですごい防御力を発揮したし、もう意味がわからない。
ただひとつ言えるのは、今の攻防のせいでロイが完全に戦闘モードになったようだった。
雰囲気がなんかもう違う。
さっきまでのオーラを可愛い猫のオーラとするなら、今は完全に虎。しかもかなり凶暴なやつ。
さっきは身体が勝手に動いたおかげで一撃を免れたが、あれより早くなったらどうなるんだろう。
下手したら普通に生身で食らって死亡みたいなこともあるかもしれない。
しかしそれはこのまま防御だけをしていたら、の話。
俺にはこの盾と一緒にもらったこの剣がある。
盾がこうなったんだから剣も何か変わるかもしれない。
というか十中八九変わる気がする。
盾が変わった理由が何かはまだ分かっていないが、あの時俺は死にたくないと強く願った。
もしかしたらそれが盾の覚醒を促したのかもしれない。
ということは剣を使う時も、それ相応の気持ちで使えば変わるのでは?
そう考えた俺は防御から一転、構えたこともない剣を構える。
意外とちゃんと構えれてそうだ。
そして、相手を絶対に切りたいという願いを込めて、ロイへ向かい走りながら一閃。
達人のようなものでは全然なく、むしろ力もほとんどこめれていないし、速度も遅い。
しかしその刃は先程の盾のように表面がボロボロ崩れ落ちていく。
その崩壊の後、今度は黄金ではなく一点の曇りもない銀。素人から見ても名剣と言える剣が俺の右手に握られていた。
そしてそのまま斬り掛かる。
もちろんロイは避けていくが、完全に剣自体は避けれているのにも関わらずさらに後ろへ跳躍し避ける。
それもそのはず。実はこの刀急激に伸びるんだ。
なんで伸びるのかもどうやって伸びるのかも分からないけど、伸びろ!と念じると伸びる。
これすごい便利。
予測不明の太刀筋でロイを翻弄していく。
一転、防戦一方になっているロイだが、まだまだ顔は笑っている。
実際もう俺の太刀筋を読み始めていて、その戦闘センスを疑うレベルだ。
俺もさすがにずっと剣を振り続けるのは呼吸的な意味で不可能なので1度止まる。
すると…
「試合終了です。大体の実力は見ることが出来ました。」
試合終了のホイッスルはならないが、終了を宣告された。
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