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Phase Ⅴ
Exclusion of foreigners
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「じゃあさ、この際に第1に行くってのは?」
「・・・んー・・・・・・」
「第2は兄さんが例の‟有名人”を殺っちゃたんでしょ?絶対にその報復とかあるじゃん。んで、リサさんとかと話してた時にパメラさんが第2出身者だから第1についてちょっと聞いてたんだけど、謎が多くてさ。第1の現状を見に行く偵察がてら、運が良ければ隠れていられるかもよ?」
「・・・んー・・・・・・」
「・・・んー・・・・・・」
「・・・俺も、第1第8とは縁が無くてよく分かってはいない。噂では第8は前回フロア抗争以降、閉鎖という名目の鎖国を開始したから尚更だが俺たち第6からすれば第8から反対側・・・CSタワーを中心にして円形に形成されたこの世界では1も2も裏側みたいなものだからな。隣である第2ですら詳細が分からないとなると、保守派センター教の熱狂信者しか内情は知り得ないだろう。凡そ、センター教の上層部が各コロニーの中心部に多く住み、CSタワーを守るとういう名目で関所よろく、配給も管理し上層階と各コロニー、フロアとも情報交換をしているから都合の悪い情報や混乱を招くようなことなんかは、わざわざみんなには言っていないんだと思う」
「えっとね、パメラさん曰く第1は『廃れている』らしいんだ。廃墟エリアの空き家なんかに隠れて一時的な根城にして、レイアさんを待ちながらまた情報を集めようよ。僕らが安心して暮らせる場所はきっとあるよ!」
「ああ・・・そうかも、だな。一応、二人の意見も聞いてからだ。とりあえず俺たちも休んで、明日に備えよう」
「うん。あ、僕が前半見張っておくから兄さんは先に寝てて。何かあれば直ぐに起こすから」
「分かった。じゃ、おやすみ」
パメラとセーラが目覚めた翌朝、ウェルバーが採取しておいた朝食とは言えない程度の木の実や自然に実った果実などをつまみながら、ライトは昨夜二人で話し合った結果を話し提案した。
「・・・私は・・・申し訳ありません、少し反対です」
そう言ったのはパメラだった。続けてパメラはなぜ反対なのかを語る。
「あ、本当に少し・・・なので決定事項でしたら従いますしちょっと注意して下さいね、って意味でもあるんですけど・・・みなさん、第8の『噂』は聞いてますか?」
「「???」」
「俺たち第6は完全に反対側だから、センター教の情報しか入ってこないんだ。凡その、当たり前なことしか知らないと思う」
「そう、ですよね。私たちも第6や第7のウェルバーさんから聞いた話と一般的な風俗情報とでは大分、違っていました。きっと同じぐらいの差があると思います。例えば私たち第3の噂も、ろくでも無かった事でしょう」
ライトは関係が無いのに、なんだか照れくさくなっていた。
「噂なんてものは、必ず‟尾ひれが付く”ものだ」
「・・・第7でも聞いたように、プローバーの存在なのですが第1でも多発していると以前から言われています。そして、第2はそんなプローバーの退治、対応を一番として注力しておりまして、その影響で厄介払いも含めて此度の第3コロニーでの表層戦争にあの『好色男爵』を派遣したと思われます。もちろん、その特性を利用しバロンが精力的に行動をするだろうと見越して、ですが」
「・・・なるほど、だからか。‟いい恰好しい”の第2からの使者が、あんなクソ野郎だったのに違和感があったがそんな所か。辻褄が合ったぜ。まぁ結果的にこっちとしても好都合ではあったが」
「あ、もちろん証拠なんてないですよ・・・私の推測、勘です。ウェルバー様たちからの話から聞きました、そのバロンの参謀がウェルバー様、レイア様の演説で素直に軍を撤退させたのも、どう転んでも第2からすれば好都合だった。裏社会を牛耳っていたバロンの死、そしてレイア様が男性を認めたという行動を公で行ったこと。第2にとって、力でねじ伏せたとしても必ずその反動が来る。第3も完全に敵に回すとなると挟み撃ち状態となっていた。ならばと、今の状況に賭けたと思います。だって、第3の内乱だけで第2の被害が全く無くなる訳ですからね」
「確かに、あの参謀はクソ野郎に付くような目と口調、風貌ではなかったな。あいつが第2からの本当の使者、スパイか」
「第1、第7のプローバー・・・第2の過剰な反応・・・恐らく、第2は第3の静圧、及び終戦後の結託でそれなりの戦力が欲しかった。第3自慢の暗殺者としての即戦力だけでなく未来の兵力・・・もっと、子供達が必要だった。プローバー・・・彼らはどこからどんな理由があり、誕生するのでしょうか?」
「・・・第8・・・共通点としては干渉し合う、間に挟まれた『第8コロニー』ってことしか無いですね」
ライトが確信を付く。
「・・・まさか、ライト・・・・・・」
「恐らく、皆様が聞いている話、噂と言えば『第8が独立宣言鎖国した』ではないですか?」
「・・・ああ、そうだが」
「第2での第8の噂とは、『鎖国閉鎖させられた』・・・です」
「・・・んー・・・・・・」
「第2は兄さんが例の‟有名人”を殺っちゃたんでしょ?絶対にその報復とかあるじゃん。んで、リサさんとかと話してた時にパメラさんが第2出身者だから第1についてちょっと聞いてたんだけど、謎が多くてさ。第1の現状を見に行く偵察がてら、運が良ければ隠れていられるかもよ?」
「・・・んー・・・・・・」
「・・・んー・・・・・・」
「・・・俺も、第1第8とは縁が無くてよく分かってはいない。噂では第8は前回フロア抗争以降、閉鎖という名目の鎖国を開始したから尚更だが俺たち第6からすれば第8から反対側・・・CSタワーを中心にして円形に形成されたこの世界では1も2も裏側みたいなものだからな。隣である第2ですら詳細が分からないとなると、保守派センター教の熱狂信者しか内情は知り得ないだろう。凡そ、センター教の上層部が各コロニーの中心部に多く住み、CSタワーを守るとういう名目で関所よろく、配給も管理し上層階と各コロニー、フロアとも情報交換をしているから都合の悪い情報や混乱を招くようなことなんかは、わざわざみんなには言っていないんだと思う」
「えっとね、パメラさん曰く第1は『廃れている』らしいんだ。廃墟エリアの空き家なんかに隠れて一時的な根城にして、レイアさんを待ちながらまた情報を集めようよ。僕らが安心して暮らせる場所はきっとあるよ!」
「ああ・・・そうかも、だな。一応、二人の意見も聞いてからだ。とりあえず俺たちも休んで、明日に備えよう」
「うん。あ、僕が前半見張っておくから兄さんは先に寝てて。何かあれば直ぐに起こすから」
「分かった。じゃ、おやすみ」
パメラとセーラが目覚めた翌朝、ウェルバーが採取しておいた朝食とは言えない程度の木の実や自然に実った果実などをつまみながら、ライトは昨夜二人で話し合った結果を話し提案した。
「・・・私は・・・申し訳ありません、少し反対です」
そう言ったのはパメラだった。続けてパメラはなぜ反対なのかを語る。
「あ、本当に少し・・・なので決定事項でしたら従いますしちょっと注意して下さいね、って意味でもあるんですけど・・・みなさん、第8の『噂』は聞いてますか?」
「「???」」
「俺たち第6は完全に反対側だから、センター教の情報しか入ってこないんだ。凡その、当たり前なことしか知らないと思う」
「そう、ですよね。私たちも第6や第7のウェルバーさんから聞いた話と一般的な風俗情報とでは大分、違っていました。きっと同じぐらいの差があると思います。例えば私たち第3の噂も、ろくでも無かった事でしょう」
ライトは関係が無いのに、なんだか照れくさくなっていた。
「噂なんてものは、必ず‟尾ひれが付く”ものだ」
「・・・第7でも聞いたように、プローバーの存在なのですが第1でも多発していると以前から言われています。そして、第2はそんなプローバーの退治、対応を一番として注力しておりまして、その影響で厄介払いも含めて此度の第3コロニーでの表層戦争にあの『好色男爵』を派遣したと思われます。もちろん、その特性を利用しバロンが精力的に行動をするだろうと見越して、ですが」
「・・・なるほど、だからか。‟いい恰好しい”の第2からの使者が、あんなクソ野郎だったのに違和感があったがそんな所か。辻褄が合ったぜ。まぁ結果的にこっちとしても好都合ではあったが」
「あ、もちろん証拠なんてないですよ・・・私の推測、勘です。ウェルバー様たちからの話から聞きました、そのバロンの参謀がウェルバー様、レイア様の演説で素直に軍を撤退させたのも、どう転んでも第2からすれば好都合だった。裏社会を牛耳っていたバロンの死、そしてレイア様が男性を認めたという行動を公で行ったこと。第2にとって、力でねじ伏せたとしても必ずその反動が来る。第3も完全に敵に回すとなると挟み撃ち状態となっていた。ならばと、今の状況に賭けたと思います。だって、第3の内乱だけで第2の被害が全く無くなる訳ですからね」
「確かに、あの参謀はクソ野郎に付くような目と口調、風貌ではなかったな。あいつが第2からの本当の使者、スパイか」
「第1、第7のプローバー・・・第2の過剰な反応・・・恐らく、第2は第3の静圧、及び終戦後の結託でそれなりの戦力が欲しかった。第3自慢の暗殺者としての即戦力だけでなく未来の兵力・・・もっと、子供達が必要だった。プローバー・・・彼らはどこからどんな理由があり、誕生するのでしょうか?」
「・・・第8・・・共通点としては干渉し合う、間に挟まれた『第8コロニー』ってことしか無いですね」
ライトが確信を付く。
「・・・まさか、ライト・・・・・・」
「恐らく、皆様が聞いている話、噂と言えば『第8が独立宣言鎖国した』ではないですか?」
「・・・ああ、そうだが」
「第2での第8の噂とは、『鎖国閉鎖させられた』・・・です」
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