『Dystopia 25』 ~楽園~

シルヴァ・レイシオン

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Phase Ⅸ

Devil's Forest Therapy

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 目の前に二人にとって重要な人物、ウェルバーとレイアが寝込んでいる。
 この状況にパメラとセーラは気が気では無いが、ただ聞いていたフォレスターのイメージとは違い友好的だったことは安心ができた。自分達は食われるのではないか、子を産む機械にされるのではないか、そんなことが杞憂に終わりコロニー各内部からのあらゆる暴力から逃れられている現状に、無意識的にも安堵していた。

「・・・セーラ、もうちょっと寝たら?」

「・・・ううん、大丈夫。あんまり寝れないのよね」

 介護、看護能力に差はそんなに無いが、献身的なその姿勢はセーラの方が集中力に違いがあった。
 汗を拭い、熱を下げるように配慮する。後は自然治癒の回復を待つだけの状態で、両者が起きている間、パメラは少し手持ち無沙汰と必然的になっていた。

 そこでパメラは、ここのフォレスター達と交友しようと思い立ったその時
「オハヨウ」

 ふくよかなフォレスターが四人の小屋を訪れた。
 食事のようなイモを蒸しただけの食べ物と、新しい治療用だと思われる薬草の数々を持って包帯代わりの大きくて長い干し草を持ってきてくれた。パメラは改めて伝える。
「この度は本当にありがとうございます。我々はこの女性を探し求めていた所でした」

 ふくよかなフォレスターはかわいいともいえる笑顔で
「我ラモアノ子探シテタ。オ互イ様」

「あの子の足は、大丈夫ですか?」

「アア、モウ大丈夫ダ」

 ふくよかなフォレスターはそう言いながら、レイアの容態をチェックしだした。
 貼り付けている干し草や薬草をどんどんと剥がして行き、レイアの身体は一糸纏わぬ姿となる。パメラとセーラは少し恥ずかしげに目を見開くが、ふくよかなフォレスターは一切の表情を変えずに手際よく医療処置をしていった。セーラはその手際や所作をしっかりと目に焼き付けようと、真剣に見て覚えようとする。途中、薬草の効能や処理の仕方などを質問し、フォレスターの医療を頭に入れようとしていた。

 レイアの身体や傷だらけで、いくつもの矢傷と刀傷が痛々しい。えぐれた二の腕には蛆が湧いていて、これを取ろうとしたセーラの手をふくよかなフォレスターは止めた。これは治療の一つで蛆が腐った組織を食べてくれているのだそうだ。


 次にウェルバーの処置へと移る。


 ウェルバーは頭部に食らった一撃が重症そうではあったが、体中の傷は大したことが無くすり潰した薬草を塗るだけだった。

「コノ腫レガ引ケバコイツハ大丈夫。コレ、水漬ケテ冷ヤセ」

 セーラは使命を受けたかのように麻布を手に取り、大きく頷いた。

「あの、レイア様・・・この女性はどうやってここに?」

 医療の方はセーラを主体的に任せ、パメラはさっき思い立ったこと実行するように今から交友を図ろうと行動を起こす質問を始めた。

「瀕死ナ状態デココノ村へノ道キタ。事情、知ラナイ。何ヤラ逃ゲテクルヨウニココ来タ。コノ村、女、必要。トリアエズ、助ケタ」

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