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Phase Ⅺ
Restriction
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何故、サルヒコがここに居るのか。
ライトは少し困惑と狼狽したが、とりあえずその様子を見守ることにした。
どうやら捕まった侵入者に、一応の食事を与えるためにこの食堂へと連れて来た様子だが、それなら食事を運べばいいと思ったライトである。しかしその真相は、侵入者の姿を他の上層民の目に晒せる用途があった。逃げ出し、何かあった時の為に目撃証言を得るのと‟この者に注意せよ”との注意喚起であったりとした目的がある。
ライトは救出すべきかどうかを悩む。
しかし、良く考えれば今ここで何らかの暴動を起こしたとして、たった一人で何になるのだろうか。逆に自分が今出て行くことで複数の組織的な反乱を臭わせてしまう事にも成り兼ねない。そうなると共倒れどころか下の、特に第2のマイオスに一番に迷惑なことになってしまうだろうと、自分の中の瞬発的で浅はかな正義感を押し殺し、とにかくサルヒコの食事シーンを見つめているだけにした。
サルヒコの食事が終わり、再度どこかへと連行される。
ライトは念のためにとその三人の後を追った。
連行している上層民は白の装束に、頭には黒のバンダナを巻いている。警備か警察かはまだ不明だが、このバンダナをここではそういった役割の人なんだろうと推察する。
サルヒコが連れて来られた部屋はまるで独房のように扉には小さな窓があるだけで、牢屋といった大規模で大袈裟な部屋では無かった。鍵も鎖や錠前といった堅固な物でもなく、小さな鍵一つだけで閉められた。ライトは雰囲気だけでだが、犯罪や侵入者というよりは紛れ込んだ人の一時的な拘束というものを感じ、少し心を撫でおろした。
二人の警備員らしき者達は無言でサルヒコの部屋から去って行く。
・・・・・・
「・・・おい、サルヒコ・・・・・・」
小声で中のサルヒコを呼んだ。
「・・・ライトか!無事に潜入できたんだな。良かった・・・・・・」
「いや、なんで君がこんな形で捕まっているのさ」
「お前、気づいてなかったのか?お主を樽に入れた後、後ろから何者かに襲われたんだ。そうして、気が付いたらこうさ」
「そうなんだ・・・ごめん、僕、なんかあの変な臭いで頭がクラクラしてきてさ。その日、寝てなかったのもあって直ぐに寝ちゃってたんだよ」
「呑気な奴だな。酔っぱらってたのかよ」
「酔う?どういうこと?」
「お前、酒を知らなかったのか・・・まぁいい。ここから出してくれ」
「ええ?出した方がいい?」
「当たり前だろ!何か脱出できる方法は無いか??」
「このまま大人しくして、下へ帰して貰った方がいいんじゃない??」
「バカ!そんな甘く無いだろう。上から帰ってきました、なんて奴、他に聞いた事あるか??」
「あ・・・・・・」
ライトはここで、第6で殺された長老のことを思い出した。
「それに、どこから来たのか、有ること無い事の推測で誰の差し金だとか、色んな問題を取り上げて下との交渉材料にされるのがオチさ。元々、それらを懸念してお前に行って貰うってことになったんじゃないか。私は第2の者である事がバレて、俺個人は無事に帰されたとしても第2コロニーへの何らかの不利な条件のきっかけになんてされたくないね」
「わ、分かったよ、なんとかしてみる。待ってて」
ライトは慌てて、何か工具的な物が無いか探しにまた迷宮へと入り込んでいった。
ライトは少し困惑と狼狽したが、とりあえずその様子を見守ることにした。
どうやら捕まった侵入者に、一応の食事を与えるためにこの食堂へと連れて来た様子だが、それなら食事を運べばいいと思ったライトである。しかしその真相は、侵入者の姿を他の上層民の目に晒せる用途があった。逃げ出し、何かあった時の為に目撃証言を得るのと‟この者に注意せよ”との注意喚起であったりとした目的がある。
ライトは救出すべきかどうかを悩む。
しかし、良く考えれば今ここで何らかの暴動を起こしたとして、たった一人で何になるのだろうか。逆に自分が今出て行くことで複数の組織的な反乱を臭わせてしまう事にも成り兼ねない。そうなると共倒れどころか下の、特に第2のマイオスに一番に迷惑なことになってしまうだろうと、自分の中の瞬発的で浅はかな正義感を押し殺し、とにかくサルヒコの食事シーンを見つめているだけにした。
サルヒコの食事が終わり、再度どこかへと連行される。
ライトは念のためにとその三人の後を追った。
連行している上層民は白の装束に、頭には黒のバンダナを巻いている。警備か警察かはまだ不明だが、このバンダナをここではそういった役割の人なんだろうと推察する。
サルヒコが連れて来られた部屋はまるで独房のように扉には小さな窓があるだけで、牢屋といった大規模で大袈裟な部屋では無かった。鍵も鎖や錠前といった堅固な物でもなく、小さな鍵一つだけで閉められた。ライトは雰囲気だけでだが、犯罪や侵入者というよりは紛れ込んだ人の一時的な拘束というものを感じ、少し心を撫でおろした。
二人の警備員らしき者達は無言でサルヒコの部屋から去って行く。
・・・・・・
「・・・おい、サルヒコ・・・・・・」
小声で中のサルヒコを呼んだ。
「・・・ライトか!無事に潜入できたんだな。良かった・・・・・・」
「いや、なんで君がこんな形で捕まっているのさ」
「お前、気づいてなかったのか?お主を樽に入れた後、後ろから何者かに襲われたんだ。そうして、気が付いたらこうさ」
「そうなんだ・・・ごめん、僕、なんかあの変な臭いで頭がクラクラしてきてさ。その日、寝てなかったのもあって直ぐに寝ちゃってたんだよ」
「呑気な奴だな。酔っぱらってたのかよ」
「酔う?どういうこと?」
「お前、酒を知らなかったのか・・・まぁいい。ここから出してくれ」
「ええ?出した方がいい?」
「当たり前だろ!何か脱出できる方法は無いか??」
「このまま大人しくして、下へ帰して貰った方がいいんじゃない??」
「バカ!そんな甘く無いだろう。上から帰ってきました、なんて奴、他に聞いた事あるか??」
「あ・・・・・・」
ライトはここで、第6で殺された長老のことを思い出した。
「それに、どこから来たのか、有ること無い事の推測で誰の差し金だとか、色んな問題を取り上げて下との交渉材料にされるのがオチさ。元々、それらを懸念してお前に行って貰うってことになったんじゃないか。私は第2の者である事がバレて、俺個人は無事に帰されたとしても第2コロニーへの何らかの不利な条件のきっかけになんてされたくないね」
「わ、分かったよ、なんとかしてみる。待ってて」
ライトは慌てて、何か工具的な物が無いか探しにまた迷宮へと入り込んでいった。
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