『Dystopia 25』 ~楽園~

シルヴァ・レイシオン

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Phase XIII

Stairs to hell

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 ライトとサルヒコは、囚人として捕まった表層民の男を助けることにした。
 ライトの理由はなんとなくだが、サルヒコの考えでは‟布石”として何らかの役に立ちそうだと思ったからだった。
 とは言ってもサルヒコが収容されていた普通の部屋などではなく牢屋の扉はしっかりとした施錠の為、鍵の入手かボルトクリッパーで南京錠を起ち切るしかない。

 二人は収容エリアのような、何本も続く鉄格子を右手にしてぐるっと一周、右へのカーブを軽く描きながら続く牢屋群だが後に続く部屋は誰も収容していなかった。この収容エリア入口側に、現囚人の全員が集められているようだった。


 そうこうしてずっと進んで行くと、どうやら元の場所へと一周し戻って来ていた。そう決定付けるのは、前方の方から徐々に、またあの呻くような喘ぎ声が聞こえてくのである。

 続く牢獄の終点と思っていた右奥の裏手であろう場所に回ってきてみて、構造が少し理解できだしてきた。そこには隔たれた壁を回ると下層へのまた別の入口、その階段があった。


「ここから下へ・・・恐らくさっきの人が言っていた『第8監獄エリア』へと直行してんじゃないかな」

「・・・下からも何か聞こえてくる気がするね」


 ・・・ブォォォォォン・・・グォォォォォン・・・・・・


 実際に、何の音かも分からない、人の声とも思えない様な低く反響し尽くした様な音が聴こえていた。松明すら無い真っ暗な闇へと降りて行く、底なしのような階段を見つめながら二人はなんだか地獄の入口かのような印象を受け、全身に寒気を感じる。

 そして、二人はこのまま進むか、面倒だがまた戻って一周するかを悩む。何故ならこの先、階段の先の壁を越えればそこには囚人の男が言っていた一番奥の牢屋が、そこに・・・・・・


「・・・えっと、とりあえず牢屋周辺には看守部屋とか何も無かった訳でさ、戻りながら別の分かれ道を散策して行こうよ」

「そ、そうだな。このまま戻っても意味も何もないしな」


 二人は変な汗を掻きながら来た道を戻りつつ、役に立ちそうな得物を求めて行った。
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