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Phase XV
Relatives
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サルヒコはヨハンナに第2での事情を全て話し、母探しを手伝ってもらえることとなり日中は上層階内部を引き続き変装をして周回し、ヨハンナは心当たりのある上層民に聞き込みを開始してくれた。
ライトはその「気球」と呼ばれているツールの把握に説明書を読み込む日々が続く。
読み進めその概要が分かる頃にライトは、興奮が収まらないでいた。
「あの、ヨハンナさん。要するにチェバラ先生はもう、ここには‟居ない”んですね?」
「・・・ええ、そうよ」
「先生も、この『気球』に乗って空を飛び、森のもっと外の世界へ行ったんですか?」
「いえ、ちょっと違うわね。チェバラ氏はあの『神鳥』に乗っていったわ」
そう言ってヨハンナは上空を指挿す。
「神鳥・・・ええ!?あの『大鳥』に、ですか!?」
「これは、その前に計画していた物の残骸・・・いえ、多分、あなた達の為に残して行ったと言った方がいいかもね」
「残す・・・・・・」
「あ、そうそう、どうしようか悩んでいることがあるんだけどさ。あんたのお兄さん、ウェルバーはどこ?一応に言われてるのがあなたとウェルバーの二人へ、なんだけど。あんな第2コロニーのサルじゃなくさ」
「サル、って・・・あ、サルヒコの方はどんな感じ?」
「んー・・・それもちょっとどうしようか悩んでるんだけど。聞いてくれる?」
「え?あ、はい」
「多分、あの子の言う人たちは、もう死んでると思う」
「ええ!?どうして!?サルヒコには言ったの?」
「そこよ悩んでるのは。ってか状況証拠的な多分、って予想なだけでそんなこと言っていいのかも分かんないし。下の文化としてそういうのどう扱いしてんの?死は再生の象徴だとか、そんな感じ?なら、私もこんなに気にしなくてもいいんだけどさ」
「いやいや、多分あなた達と同じでしょ」
「・・・だよね」
「ってか、そのニュアンスでは目の当たりにはして無いんですよね?ではなんで死んでるって、そう思うんです?」
「チェバラの経緯と関係があるから、この件と含めて纏めてあなたに言うね。サルヒコが言うようにチェバラ氏と一緒にここ、上階へと来た人は何人か居たの。当然、当時もそれは『密入階』者であり犯罪でもあるため、追われる立場にある。今のあなた達と同じね。あ、でも今ほど、まだみんな規律とかルールを守ろうとする・・・なんていうか、やる気?のある人が居てね。あなた達が現に今実感しているように、もう誰もが無関心で無気力になっちゃってるけどまだ数年前まではマシだったのよ。そんな、サルヒコを捕まえていたような、警備の人たちのことをここでは『テンプル』って言うんだけど、最終的にはそのテンプル団にバレちゃって、みんな捕まってしまった」
「そうなんですか・・・そして、それからどうなったんですか?」
「基本的にみんな、捕まったら極刑。でも、例外は下層階でそれなりの地位というか有名人の場合は一応に下のセントラル教へと面通しをしてから、判断してる。ただチェバラ氏は更に例外中の例外。その理由はあなたも知ってる通り、彼は『元上層民』だった。法律としては下層民に場合のみ成立する規律『密入階取締違反』だから、チェバラ氏はそれに当てはまらないということで彼の処罰には時間と話し合いが生じたの。そこから、私とチェバラが繋がることになるんだけど、それ以前の話しはチェバラやテンプル団員から聞いただけの情報ってことで、明確ではないよ。サルヒコが言うにはその人物も下では重要人物だったみたいだけど、センターとの話し合いの結果どうなったかは当時に関わった者しか知らない。まぁ、だからここからは私の予想だけど、ここへと何らかの理由で登ってきた人ってことは、下で何かあった訳アリな人かだたのバカかのどっちかでしょ?だからどっちにしても処分された可能性が高いってことなの。もし下へ帰されたとしたら、サルがここへ探しに来ることはなかったでしょ?」
「極刑って、死刑、ってことですよね」
「ああ、それはある意味では違うわね。『第8行き』ってこと。まぁそれも殆どが死に直結するようなものだからだけど。それに道中で他の気が狂う・・・あ、あなたたちの言い方、頂くわね。ここの‟プローバー”と一緒に収監されてたりすれば、そこで既に殺されてることも多いみたい」
ライトはここの牢屋での件を思い出し、ヨハンナが用意してくれている食べた物を吐き出しそうになった。
「私はテンプルに呼び出されて、チェバラと出会い話すことになった。もう今更どうでもいい、ただの『身内』ってだけでね」
「身内!?・・・もしかして、あなたは・・・先生の娘さん?」
ライトはヨハンナをよくよく見て見ると、何処となくチェバラの面影を感じてきた。
ライトはその「気球」と呼ばれているツールの把握に説明書を読み込む日々が続く。
読み進めその概要が分かる頃にライトは、興奮が収まらないでいた。
「あの、ヨハンナさん。要するにチェバラ先生はもう、ここには‟居ない”んですね?」
「・・・ええ、そうよ」
「先生も、この『気球』に乗って空を飛び、森のもっと外の世界へ行ったんですか?」
「いえ、ちょっと違うわね。チェバラ氏はあの『神鳥』に乗っていったわ」
そう言ってヨハンナは上空を指挿す。
「神鳥・・・ええ!?あの『大鳥』に、ですか!?」
「これは、その前に計画していた物の残骸・・・いえ、多分、あなた達の為に残して行ったと言った方がいいかもね」
「残す・・・・・・」
「あ、そうそう、どうしようか悩んでいることがあるんだけどさ。あんたのお兄さん、ウェルバーはどこ?一応に言われてるのがあなたとウェルバーの二人へ、なんだけど。あんな第2コロニーのサルじゃなくさ」
「サル、って・・・あ、サルヒコの方はどんな感じ?」
「んー・・・それもちょっとどうしようか悩んでるんだけど。聞いてくれる?」
「え?あ、はい」
「多分、あの子の言う人たちは、もう死んでると思う」
「ええ!?どうして!?サルヒコには言ったの?」
「そこよ悩んでるのは。ってか状況証拠的な多分、って予想なだけでそんなこと言っていいのかも分かんないし。下の文化としてそういうのどう扱いしてんの?死は再生の象徴だとか、そんな感じ?なら、私もこんなに気にしなくてもいいんだけどさ」
「いやいや、多分あなた達と同じでしょ」
「・・・だよね」
「ってか、そのニュアンスでは目の当たりにはして無いんですよね?ではなんで死んでるって、そう思うんです?」
「チェバラの経緯と関係があるから、この件と含めて纏めてあなたに言うね。サルヒコが言うようにチェバラ氏と一緒にここ、上階へと来た人は何人か居たの。当然、当時もそれは『密入階』者であり犯罪でもあるため、追われる立場にある。今のあなた達と同じね。あ、でも今ほど、まだみんな規律とかルールを守ろうとする・・・なんていうか、やる気?のある人が居てね。あなた達が現に今実感しているように、もう誰もが無関心で無気力になっちゃってるけどまだ数年前まではマシだったのよ。そんな、サルヒコを捕まえていたような、警備の人たちのことをここでは『テンプル』って言うんだけど、最終的にはそのテンプル団にバレちゃって、みんな捕まってしまった」
「そうなんですか・・・そして、それからどうなったんですか?」
「基本的にみんな、捕まったら極刑。でも、例外は下層階でそれなりの地位というか有名人の場合は一応に下のセントラル教へと面通しをしてから、判断してる。ただチェバラ氏は更に例外中の例外。その理由はあなたも知ってる通り、彼は『元上層民』だった。法律としては下層民に場合のみ成立する規律『密入階取締違反』だから、チェバラ氏はそれに当てはまらないということで彼の処罰には時間と話し合いが生じたの。そこから、私とチェバラが繋がることになるんだけど、それ以前の話しはチェバラやテンプル団員から聞いただけの情報ってことで、明確ではないよ。サルヒコが言うにはその人物も下では重要人物だったみたいだけど、センターとの話し合いの結果どうなったかは当時に関わった者しか知らない。まぁ、だからここからは私の予想だけど、ここへと何らかの理由で登ってきた人ってことは、下で何かあった訳アリな人かだたのバカかのどっちかでしょ?だからどっちにしても処分された可能性が高いってことなの。もし下へ帰されたとしたら、サルがここへ探しに来ることはなかったでしょ?」
「極刑って、死刑、ってことですよね」
「ああ、それはある意味では違うわね。『第8行き』ってこと。まぁそれも殆どが死に直結するようなものだからだけど。それに道中で他の気が狂う・・・あ、あなたたちの言い方、頂くわね。ここの‟プローバー”と一緒に収監されてたりすれば、そこで既に殺されてることも多いみたい」
ライトはここの牢屋での件を思い出し、ヨハンナが用意してくれている食べた物を吐き出しそうになった。
「私はテンプルに呼び出されて、チェバラと出会い話すことになった。もう今更どうでもいい、ただの『身内』ってだけでね」
「身内!?・・・もしかして、あなたは・・・先生の娘さん?」
ライトはヨハンナをよくよく見て見ると、何処となくチェバラの面影を感じてきた。
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