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プロローグ
第三話 ~始動~
しおりを挟む「ん?何か変だな。」
俺たち4人は会場となっている屋内のスタジアムの中へ入った。
この中途半端な規模の街では、よくこのスタジアムでサッカーや陸上競技、ライブやフリーマーケットなんかも開催される場所だ。
まあ何かイベントをしようとするとここくらいしか場所が無いだけなんだろうけどな。
そのスタジアムが今は薄暗く、中央にはかなり広いステージが設置されている。
それ以外には...何もないようだな。
ゲームイベントなのにゲームらしきものやモニターの一つすら見当たらない。
「そうだねユウくん。何か雰囲気が暗いっていうか...。僕、ちょっと怖いな。」
「ハハハ!ケイタは本当怖がりだな。」
「でも、確かにいつもと感じが違って怖いですね...。集まってる人はそこそこいらっしゃるようですけど。」
「何だ。シホも怖いのか? まあ人は集まってるようだが。」
集まってる人はざっと100人くらいか?
今日告知されて、しかも今日の開催となるとまあこれくらい集まればいい方なのか?
なんだか同じくらいの歳のやつが多いようなのは気になるが。
「おっまたせー!受付おわったよ!」
「あ、カエデさん。ありがとうございます。」
「カエデちゃん!ありがとう!」
「いえいえ! さ、ここまで設定を解説してくれてたユウも言うことがあるんじゃないかな?」
どうしてこいつは分かるんだ...。
「よ、よくわからないがありがとう。」
「はい!良く出来ました!じゃあ受付でもらったチケット渡すね!」
これは...チケットと言うよりもカードか...?
カエデから渡された物はチケットというよりも真っ黒なカードだった。
どうやら皆同じ物のようだが。
「カエデ。これはいつ使うんだ?」
「んー。それが分かんないんだよね。 受付の人にはゲームの起動に必要って言われたんだけど。」
「ゲームなんてどこにもないよ!?」
「そうですね。私もケイタさんと同じく気になってました。」
「ああ。俺もさっき考えてた。 まだ時間になってないから知らされてないだけなのか?」
もう少しで時間だと思うんだがな。
あ。
「そういえば、アイツはいるのか?」
「あ!探そうか!?」
「カエデ。お前今までアイツの存在忘れてただだろ。」
「そ!そんなことないもん!」
俺たちゲーム部...正式名は【この時代を駆け抜けるe-sports部】だっけか。
この俺でもそのネーミングセンスは酷いと思う。
これもアイツが考えた名前だな。本当にどこかネジが抜けてる奴だ。
俺たちはアイツも含めた同学年の5人で【ゲーム部】に入って
「ユウ、そろそろ解説は終わったかい?」
どうしてカエデは俺の心が読めるんだ。
ていうかまだ終わってないし。
「皆さーん!お待たせしましたー!!」
突如女性の明るい声でアナウンスが流れる。
同時に白いステージが明るく照らされる。
人は誰もいないようだが何処から話してるんだ?
「今日はご来場ありがとうございまーす!
今日は新作VRゲームの体験会でーす!
リアルを忠実に再現しつつ現実離れした不思議な体験も出来ると思うから楽しんでいってねー!」
VR...不思議な体験...
我慢しろ俺。口元がニヤけてるぞ。
「一応言っておくけどー、ビビってる人!辞めるなら今のうちだよー!」
誰がビビるもんか。こんなワクワクするゲームやらないわけがない!
「ユウ、楽しそうだね!」
カエデが楽しそうに小声で話しかけてくるが上手く誤魔化せない自分が情けない。
「それじゃあ、残った人はゲームに参加だね!
ステージにちゅうもく~!!」
その言葉と同時にステージの床から無数の卵型のカプセル?が現れた。
1つごとの大きさは人一人が問題なく入れるくらいか?
まあこれはセオリー通り、あのカプセルの中に入ってプレイするのだろう。
カプセルが現れたと同時に少しよじ登るのが大変そうな高さのあったステージも下降し始めた。
ずっとステージの下に埋まってたのか。
というか最初からステージだけ下げれば、あのカプセルが現れたんじゃないのか?
「ユウ!それは言っちゃだめだよ!」
カエデって超能力者だったっけ?
「さあ!好きなデバイスを選んで中に入ってね!
黒いガラスの部分にチケットをかざすと入れるようになるから!」
「これはどれ選んでも同じだよな?」
「うーん。たぶん?」
「僕、皆の近くが良いな...」
「私もです...」
「まあバラバラになる理由もないしな。
ほら、あそこなら4つ横並びで空いてるみたいだぞ。」
アイツは...。まあどこかにいるだろう...。
カプセル...デバイスか。
これは全体的に白で統一されてはいるが、一か所ちょうどチケットと同じくらいの大きさのガラス部分がある。
これにチケットをかざすんだっけか?
ピー...ウィーン...
あからさまな機械音と同時にデバイスの全面が開く。
中には一人用のゆったり座れそうなソファーか?
あとはヘルメット、大きめの手袋、これまた大きめの靴が置かれている。
ヘルメットのようなものはどこから伸びているのか、配線がかなりの数ついている。
まさしくVRゲームって感じだ。
「中のものを装着し終わったらデバイスの中に座って待っててねー!」
言われた通りにする。
まだ周りから物音がするということは、まだ準備出来てない人も居るのだろう。
ああ。このワクワク感がたまらない。
あれ?そういえばVRゲームってのは聞いてたけど詳しくは何も知らないな。
ファンタジーのような冒険もの?何かのスポーツを体験するゲーム?バーチャル世界でコミュニケーションを取れるだけのシステム?
「さあ!みんな準備出来たね!!
それじゃあチケットをヘッドギアの側面のスロットに差し込んでみてね!
あ!ヘッドギアは外さないでね!」
ああ、これはヘッドギアっていうのか。
横...横...これか。
ヘッドギアの右側面についているチケットの差込口にチケットを差し込む。
ピ...ピ...クスノキ..ユウ...ニンショウセイコウ...
...キドウシマス
え?俺の名前?どうして知っ...!?
突如ヘッドギアから黒のフィルターが出てきて顔を覆っていく。
何だ...?...意識が....苦しい...!....体が....動か..な...
〈〈〈 AVALON START 〉〉〉
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