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第二章 生きるために
第十二話 ~出発~
しおりを挟む「とりあえず、他のプレイヤーの人を探してみますか?
アナウンスでもチーム作りが重要って言ってましたし!」
どうやらステータスの話しから上手く話題を変えられたようだ。良かった。
「そうだな。
それじゃあ来た道とは逆の方へ。だけどまた森の中か。あのウサギが出てきたら...」
呟きながら東雲さんの方を見る。
見た目は可愛い感じだがお世辞にも走って逃げる体力があるように見えない。
それにこの華奢な体であの体当たりをまともに受けてしまったら…
「??
あ!ウサギさんなら大丈夫だと思います!
私のスキル『シャドウ・キャッチ』で動きを止めますので、その間にユウくんが蹴り飛ばしてください!」
俺の心配を察したのか、何気なく怖いことをにこやかに言って見せる。
そんな俺の考えとは真逆の心強い言葉に思わずはにかんでしまう。
「これは責任重大だな。」
「はい!しっかり守ってくださいね!」
「頑張るよ。
それじゃあ行こうか。東雲さん。」
「その前に!サヤって呼んでください!私はもうユウくんのことユウくんって呼んでるんですから!」
ヤバい。可愛い。惚れそう。恥ずかしすぎる。
「う...。サ、サヤ...」
「はい!」
「いいから行くぞ。」
俺たちは再び歩き始める。
これから俺の知らないことがまだまだ起きるだろう。
だけどサヤと一緒に生き抜いていきたい。強くなりたい。
俺はふとそう思った。
「あ!ちなみに私、シャドウ・キャッチを使っている間は動けなくなるので、覚えておいてくださいね!」
「え!?そうなの!?」
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