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トントン
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Rちゃんが体験した話です。
ある夜、Rちゃんは不思議な音で目を覚ましました。
それはトントン、トントン…という音でした。
何の音だろう?
近くから聞こえるようだけど…。
その音が気になったものの眠気の方が勝り、Rちゃんは再び眠りにつきました。
そして次の晩、Rちゃんはまたあの音で目が覚めました。
トントン、トントン…
やっぱり聞こえる。
それも、昨日より近くなった気がする。
トントン、トントン…
これは、階段から…?
Rちゃんの寝ている部屋は2階にあり、扉を開けるとすぐ隣に階段があるのですが、その音はそこから聞こえてきている様です。
トントン、トントン…
Rちゃんは布団から起きると、扉を開け顔を出し、階段の様子を見ました。
そこには誰もいません。
しばらく階段を見ていましたが、誰かが昇ってくる様子もなく、あの音も聞こえなくなったので、Rちゃんは布団に戻りました。
そして、うとうとし始めた時です。
トントン、トントン…
またあの音が聞こえてきました。
Rちゃんは少し腹が立ち、布団から起きるとすぐに扉を開け、階段を覗きました。
そこには、やはり誰もいませんでした。
そこでRちゃんは、見えない何かにこう言いました。
「トントン、トントンうるさい、一体何なのよ!」
その時です。
Rちゃんの顔に、バサッと何かがかかりました。
Rちゃんはびっくりして一歩後退り、それが何かを確かめました。
それはじっとりと、うねうねした長い髪の毛でした。
それをたどり目線を上に持っていったRちゃんが見たものは、天井から逆さづりになった女の生首でした。
それはニヤニヤとした嫌な笑みを浮かべ、Rちゃんを見下ろしています。
驚いたRちゃんがヒッと短い叫び声をあげると、その女の生首はキャハハハハっと高い笑い声をあげ、グラグラと頭を動かしました。
それに合わせて下に垂れ下がった長い髪の毛も、ゆらゆらと揺れています。
そしてひとしきり笑った後、その生首は天井から離れ空中でくるりと一回転して向きを変え、そのままトントン、 トントンと階段を跳ねるようにして降りていきました。
Rちゃんはそれを震える様子で見ていましたが、その生首は階段の途中でフッと消えたそうです。
毎夜聞こえていたトントン、トントンという音はあの女の生首が、階段を昇り下りする音だったのだと、Rちゃんは思いました。
次の日Rちゃんは近くのお寺でその話をして、お札を一枚頂いてきました。
それを、生首が吊り下がっていた天井部分に貼り付けました。
そのお札のおかげか、それ以降はトントン、トントンという音はしなくなり、女の生首を見ることもなかったそうです。
ある夜、Rちゃんは不思議な音で目を覚ましました。
それはトントン、トントン…という音でした。
何の音だろう?
近くから聞こえるようだけど…。
その音が気になったものの眠気の方が勝り、Rちゃんは再び眠りにつきました。
そして次の晩、Rちゃんはまたあの音で目が覚めました。
トントン、トントン…
やっぱり聞こえる。
それも、昨日より近くなった気がする。
トントン、トントン…
これは、階段から…?
Rちゃんの寝ている部屋は2階にあり、扉を開けるとすぐ隣に階段があるのですが、その音はそこから聞こえてきている様です。
トントン、トントン…
Rちゃんは布団から起きると、扉を開け顔を出し、階段の様子を見ました。
そこには誰もいません。
しばらく階段を見ていましたが、誰かが昇ってくる様子もなく、あの音も聞こえなくなったので、Rちゃんは布団に戻りました。
そして、うとうとし始めた時です。
トントン、トントン…
またあの音が聞こえてきました。
Rちゃんは少し腹が立ち、布団から起きるとすぐに扉を開け、階段を覗きました。
そこには、やはり誰もいませんでした。
そこでRちゃんは、見えない何かにこう言いました。
「トントン、トントンうるさい、一体何なのよ!」
その時です。
Rちゃんの顔に、バサッと何かがかかりました。
Rちゃんはびっくりして一歩後退り、それが何かを確かめました。
それはじっとりと、うねうねした長い髪の毛でした。
それをたどり目線を上に持っていったRちゃんが見たものは、天井から逆さづりになった女の生首でした。
それはニヤニヤとした嫌な笑みを浮かべ、Rちゃんを見下ろしています。
驚いたRちゃんがヒッと短い叫び声をあげると、その女の生首はキャハハハハっと高い笑い声をあげ、グラグラと頭を動かしました。
それに合わせて下に垂れ下がった長い髪の毛も、ゆらゆらと揺れています。
そしてひとしきり笑った後、その生首は天井から離れ空中でくるりと一回転して向きを変え、そのままトントン、 トントンと階段を跳ねるようにして降りていきました。
Rちゃんはそれを震える様子で見ていましたが、その生首は階段の途中でフッと消えたそうです。
毎夜聞こえていたトントン、トントンという音はあの女の生首が、階段を昇り下りする音だったのだと、Rちゃんは思いました。
次の日Rちゃんは近くのお寺でその話をして、お札を一枚頂いてきました。
それを、生首が吊り下がっていた天井部分に貼り付けました。
そのお札のおかげか、それ以降はトントン、トントンという音はしなくなり、女の生首を見ることもなかったそうです。
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