23 / 24
I高校 ②
しおりを挟む
二つ目の体験は、彼女が新校舎にある自分の教室で授業を受けていた時のことです。
どこからともなく、ピアノ演奏で「エリーゼのために」が聞こえてきたのです。
音楽室は教室から遠く離れた場所にあるため、これまで楽器の音や歌声は一切聞こえることはなく、おかしいと思った彼女はふとノートから顔を上げました。
その瞬間、彼女は金縛りにあい体が動かなくなってしまったのです。
そして気づいたのです、何者かが自分の両足首をぎゅっと握っていることに。
声を出そうにも声は出ず、足を動かそうにも指先一つ動かせなかったそうです。
怖くなった彼女は心の中で般若心経を唱えました。
すると次第に体が楽になり、今まで聞こえていた「エリーゼのために」も聞こえなくなりました。
ようやく体が自由に動かせるようになり、そのころには授業が終わる時間も近づいていたのでほっとしたそうです。
ところがその授業が終わると同時に、数人の生徒が騒ぎ始めました。
その子たちは口をそろえて、授業中に急に「エリーゼのために」が聞こえてきたから、近くの子や先生に声をかけようとしたけど急に声が出せなくなったと言いました。
しかし他の生徒や先生は全くそんなものは聞こえなかったと言い、何より音楽室の音がここまで聞こえるはずがないことから、彼らの聞き違いということでその場は収まったそうです。
その様子を見た彼女は、自分も何かを聞き間違えたか、授業中うとうとして白昼夢でも見たのかと思うことにしたそうです。
※※※
その晩のことです。
彼女が家のお風呂に入ろうと靴下を脱ぐと、足首に妙なあざがあることに気づきました。
よくよく見ると、それは両方の足首にあり、一つの点と四本の線でできていました。
そして彼女は気づきました、これは指の跡だと。
誰かが私の足首をぎゅっと握りしめた跡。
これはあの時、あの「エリーゼのために」が聞こえた時につけられ跡だ…。
やっぱりあれは夢なんかじゃなく、現実に起こったことだと彼女は確信したそうです。
どこからともなく、ピアノ演奏で「エリーゼのために」が聞こえてきたのです。
音楽室は教室から遠く離れた場所にあるため、これまで楽器の音や歌声は一切聞こえることはなく、おかしいと思った彼女はふとノートから顔を上げました。
その瞬間、彼女は金縛りにあい体が動かなくなってしまったのです。
そして気づいたのです、何者かが自分の両足首をぎゅっと握っていることに。
声を出そうにも声は出ず、足を動かそうにも指先一つ動かせなかったそうです。
怖くなった彼女は心の中で般若心経を唱えました。
すると次第に体が楽になり、今まで聞こえていた「エリーゼのために」も聞こえなくなりました。
ようやく体が自由に動かせるようになり、そのころには授業が終わる時間も近づいていたのでほっとしたそうです。
ところがその授業が終わると同時に、数人の生徒が騒ぎ始めました。
その子たちは口をそろえて、授業中に急に「エリーゼのために」が聞こえてきたから、近くの子や先生に声をかけようとしたけど急に声が出せなくなったと言いました。
しかし他の生徒や先生は全くそんなものは聞こえなかったと言い、何より音楽室の音がここまで聞こえるはずがないことから、彼らの聞き違いということでその場は収まったそうです。
その様子を見た彼女は、自分も何かを聞き間違えたか、授業中うとうとして白昼夢でも見たのかと思うことにしたそうです。
※※※
その晩のことです。
彼女が家のお風呂に入ろうと靴下を脱ぐと、足首に妙なあざがあることに気づきました。
よくよく見ると、それは両方の足首にあり、一つの点と四本の線でできていました。
そして彼女は気づきました、これは指の跡だと。
誰かが私の足首をぎゅっと握りしめた跡。
これはあの時、あの「エリーゼのために」が聞こえた時につけられ跡だ…。
やっぱりあれは夢なんかじゃなく、現実に起こったことだと彼女は確信したそうです。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
10秒で読めるちょっと怖い話。
絢郷水沙
ホラー
ほんのりと不条理な『ギャグ』が香るホラーテイスト・ショートショートです。意味怖的要素も含んでおりますので、意味怖好きならぜひ読んでみてください。(毎日昼頃1話更新中!)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる