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魔鏡の秘密をなぜかオレは知っている
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エリルを抱きかかえながら、なんとかベットへと運ぶ。
彼女の状態をあらためて確かめると、服はきれいなのに、体は傷だらけだ。いったい何があったというのだ。命に別状はなさそうではあったが、彼女は昏睡している。
そして、彼女が背負ってきた、大きいこの、まがまかしい鏡はそんなにも大切なものなのか?わからないことだらけだ。ひとまず、エリルをベットに寝かしつける。
この鏡が何なのかが気になる。きれいで可愛らしいエリルが大切にするにはあまりに不自然な異様な雰囲気をしている鏡を確かめる。
なにか文字が書かれている。いままで見たことがない種類の文字だ。オレはこんな文字みたことも習ったこともない。
それなのになぜか、オレはその文字をどう発音してよいか、知っている気がした。驚くべきことに意味もわかる。
「もうひとつの鏡への道を開け」
という意味のその魔法語をおれはつぶやいた。
その瞬間だ。その古めかしい鏡は鏡面から光をうっすら放つ。そして、いままではオレが映っていたその鏡には違うものが映っていた。
オレは知っているように思える。この鏡を通って向こう側にいけることをだ。
鏡からは豪華な部屋の調度品がみえた。こちらの部屋のものは何も映っていない。つまりだ言葉の意味から察すると、この鏡は空間を移動するために使用される魔法道具なのだろう。確かに価値が高いものだ。
だが、エリルが命をかけてまで、わたしの代わりだと思って大事にしろというほどのものだろか? こんな鏡よりエリルのほうがずっとずっと大事だ。それでも恋人が形見にしてほしいとまで言ったものだ、大事にせざる得ないが。
「道よ、閉じろ」
オレは躊躇なくもうひとつの言葉を唱える。どういうことだろう。オレは普通の村人だ。レンの村と呼ばれる昔の勇者レンの故郷で生まれ育っただけの柑橘類の木を世話する農家だ。オレの収穫する果物は誰でも美味しいと言ってくれるし、仕事に誇りを持っているが、魔法使いなどではない。
嫌な予感がする。彼女は追われているのではないか? だとすればこの場を一刻も早く逃げるべきだろう。だが、なぜそんな直感が働くのだ。オレはただのんびりと果物を育ててきた村人にすぎず、こんな危ない橋をわたるような経験はなかったのに、だ。
とんでもないことに巻き込まれている。しかし、オレはそれが自分の人生ですごく自然なことなのだ。と直感的に感じ取っていた。
ひとまず鏡の通路は閉じた。だが考えろ、どうやればここを逃れることができるかをだ。追っ手はすぐにくるだろう。だとすれば、鏡の向こう側のほうが安全なのではないだろうか? だとすれば、オレのすべきことは鏡の向こうにエリルだけでも逃がすことだ。そう決心すると、おれは再び魔法語を唱えた。
「もうひとつの鏡への道を開け」
と。
彼女の状態をあらためて確かめると、服はきれいなのに、体は傷だらけだ。いったい何があったというのだ。命に別状はなさそうではあったが、彼女は昏睡している。
そして、彼女が背負ってきた、大きいこの、まがまかしい鏡はそんなにも大切なものなのか?わからないことだらけだ。ひとまず、エリルをベットに寝かしつける。
この鏡が何なのかが気になる。きれいで可愛らしいエリルが大切にするにはあまりに不自然な異様な雰囲気をしている鏡を確かめる。
なにか文字が書かれている。いままで見たことがない種類の文字だ。オレはこんな文字みたことも習ったこともない。
それなのになぜか、オレはその文字をどう発音してよいか、知っている気がした。驚くべきことに意味もわかる。
「もうひとつの鏡への道を開け」
という意味のその魔法語をおれはつぶやいた。
その瞬間だ。その古めかしい鏡は鏡面から光をうっすら放つ。そして、いままではオレが映っていたその鏡には違うものが映っていた。
オレは知っているように思える。この鏡を通って向こう側にいけることをだ。
鏡からは豪華な部屋の調度品がみえた。こちらの部屋のものは何も映っていない。つまりだ言葉の意味から察すると、この鏡は空間を移動するために使用される魔法道具なのだろう。確かに価値が高いものだ。
だが、エリルが命をかけてまで、わたしの代わりだと思って大事にしろというほどのものだろか? こんな鏡よりエリルのほうがずっとずっと大事だ。それでも恋人が形見にしてほしいとまで言ったものだ、大事にせざる得ないが。
「道よ、閉じろ」
オレは躊躇なくもうひとつの言葉を唱える。どういうことだろう。オレは普通の村人だ。レンの村と呼ばれる昔の勇者レンの故郷で生まれ育っただけの柑橘類の木を世話する農家だ。オレの収穫する果物は誰でも美味しいと言ってくれるし、仕事に誇りを持っているが、魔法使いなどではない。
嫌な予感がする。彼女は追われているのではないか? だとすればこの場を一刻も早く逃げるべきだろう。だが、なぜそんな直感が働くのだ。オレはただのんびりと果物を育ててきた村人にすぎず、こんな危ない橋をわたるような経験はなかったのに、だ。
とんでもないことに巻き込まれている。しかし、オレはそれが自分の人生ですごく自然なことなのだ。と直感的に感じ取っていた。
ひとまず鏡の通路は閉じた。だが考えろ、どうやればここを逃れることができるかをだ。追っ手はすぐにくるだろう。だとすれば、鏡の向こう側のほうが安全なのではないだろうか? だとすれば、オレのすべきことは鏡の向こうにエリルだけでも逃がすことだ。そう決心すると、おれは再び魔法語を唱えた。
「もうひとつの鏡への道を開け」
と。
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