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妹のエル かつての恋人
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王宮にずっといてもいいと王女には言われたが、それは辞退して、王都の宿に宿泊することにした。次の日……おれは考え事をしている。
……妹のエルが建国姫イリスでオレが勇者レン……。
エルとオレの仲は非常に良好だ……だが、エルはエリルのことになるといつも
「お兄ちゃんも罪な男だね……へーエリルッて娘が好きなんだ?」
「なんだよ? ニヤニヤして」
「名前の真ん中の文字取ったのが……本心だよね? ふふふ」
とからかってきたり、オレがエリルのところに行くたびに
「妹はつまんないなぁ。いいけどね。長い付き合いの本命を大事する男だって私わかっているからね!」
とか言うのだ……。ようするに妹としてみないで女として扱えと遠回しに行ってくるのである。単純にたいしてもてないオレをからかっているのだと思っていた。だが、結婚式のときエリルによるとエルは、エリルと目を合わそうとしなかったそうだ。話しかけても、そうなんだ。と棒読みで応えていたと。あいつのブラコンには困ったものだと思っていたが、オレが勇者レンで妹のエルが建国姫イリスだとすると、あいつは聖女であるはずだ。
伝承によると聖女には様々な能力があり、そのひとつが人の感情を読み取ることだという。……エルはかわいい。時折エルは無防備に女の子として感情を僕にぶつけてくる、ブラコンに困ったものだと思う反面、うれしかったのも事実なのである。……その感情を読み取られているとすると正直エルのあの余裕な態度もうなづけるのだ。……なぜかというと、オレはエルのことを心底好きだからだ。可愛くて尽くしてくれる双子の妹。……なんてことはない、ようするに今のオレの妻のエリルが指摘通りおれはシスコンなんだろう。
そして、聖女のもうひとつの能力、それは勇者を探し出すことだ……。それが本当だとしたら、いま現時点でも妹のエルはオレが王都にいることを知っていることになる。
……そうだ。オレがエリルとデートしていると、よくエルと鉢合わせすることが多かった。ちょっと不自然なぐらいだった。なのでオレとエリルとエルは3人で食事をすることも多かった。オレの前ではエリルとエルは仲良さそうに見えたのだが……。3人の時、決まって妹のエルはわがままを言った。オレはいつもそれには逆らえなかった。それがゆえにエリルに、エルに頭があがらないと言われたわけだ。……妹のエルがイリス姫で未だに勇者レンであったオレに恋心を抱いているとしたらだが、エルはオレの愛を確かめたかったのかもしれない。
……街の宿屋でエリルと食事をとる。頭のなかがぐるぐるとエリルとエルのことばかりで、味がわからないぐらいだ。
「アルくん……、なんか上の空だね?」
エリルが心配して声をかけてくる。
「あ、ああ。ちょっと考え事してて」
「ね……エルさん、どうしているかな?」
「あいつ、オレがハネムーンにでかけるとき、泣いてたんだよな……」
「ふーん妹さん愛されているね……やっぱり別れる!」
エリルの顔をみると怒っているわけではなく、からかっているような笑みを浮かべていた。
「……あいつがイリス姫でオレの過去の恋人だとしたら、どう接していいか、これからわからなくてな、ちょっと困りはてているんだ」
「エルさんさ……自分がイリス姫だって知っているのかな?」
「オレが忘れていたんだぜ……ないとおもうよそれは」
「こうやって話していると……故郷だとよくエルさんがどこからともなくあらわれるんだよね……」
「そうだな、お兄ちゃんのいるところ、丸わかりだから、って言われてな」
……妹がイリス姫でオレが勇者レンだったら、居場所ぐらいはわかるんだろうなぁ。もしかして、今も近くに来ていたりしてな……なんて思っていた時だった。
「……あ? あれ? お兄ちゃん? 偶然だね!」
とエルが宿屋の前のテラスで昼食をとっていた自分たちの前を通りかかり、オレに話しかけてきたのである。……妹エルは、すごくカワイイ服を来ていて、おしゃれにしている。王都は流行の先端の街でもあるから、おめかしする場所だ。……だが、その格好は……まるで男とデートにでもこれからいくのではないかと思わせるぐらい準備されたもののようにオレには思えた。
……妹のエルが建国姫イリスでオレが勇者レン……。
エルとオレの仲は非常に良好だ……だが、エルはエリルのことになるといつも
「お兄ちゃんも罪な男だね……へーエリルッて娘が好きなんだ?」
「なんだよ? ニヤニヤして」
「名前の真ん中の文字取ったのが……本心だよね? ふふふ」
とからかってきたり、オレがエリルのところに行くたびに
「妹はつまんないなぁ。いいけどね。長い付き合いの本命を大事する男だって私わかっているからね!」
とか言うのだ……。ようするに妹としてみないで女として扱えと遠回しに行ってくるのである。単純にたいしてもてないオレをからかっているのだと思っていた。だが、結婚式のときエリルによるとエルは、エリルと目を合わそうとしなかったそうだ。話しかけても、そうなんだ。と棒読みで応えていたと。あいつのブラコンには困ったものだと思っていたが、オレが勇者レンで妹のエルが建国姫イリスだとすると、あいつは聖女であるはずだ。
伝承によると聖女には様々な能力があり、そのひとつが人の感情を読み取ることだという。……エルはかわいい。時折エルは無防備に女の子として感情を僕にぶつけてくる、ブラコンに困ったものだと思う反面、うれしかったのも事実なのである。……その感情を読み取られているとすると正直エルのあの余裕な態度もうなづけるのだ。……なぜかというと、オレはエルのことを心底好きだからだ。可愛くて尽くしてくれる双子の妹。……なんてことはない、ようするに今のオレの妻のエリルが指摘通りおれはシスコンなんだろう。
そして、聖女のもうひとつの能力、それは勇者を探し出すことだ……。それが本当だとしたら、いま現時点でも妹のエルはオレが王都にいることを知っていることになる。
……そうだ。オレがエリルとデートしていると、よくエルと鉢合わせすることが多かった。ちょっと不自然なぐらいだった。なのでオレとエリルとエルは3人で食事をすることも多かった。オレの前ではエリルとエルは仲良さそうに見えたのだが……。3人の時、決まって妹のエルはわがままを言った。オレはいつもそれには逆らえなかった。それがゆえにエリルに、エルに頭があがらないと言われたわけだ。……妹のエルがイリス姫で未だに勇者レンであったオレに恋心を抱いているとしたらだが、エルはオレの愛を確かめたかったのかもしれない。
……街の宿屋でエリルと食事をとる。頭のなかがぐるぐるとエリルとエルのことばかりで、味がわからないぐらいだ。
「アルくん……、なんか上の空だね?」
エリルが心配して声をかけてくる。
「あ、ああ。ちょっと考え事してて」
「ね……エルさん、どうしているかな?」
「あいつ、オレがハネムーンにでかけるとき、泣いてたんだよな……」
「ふーん妹さん愛されているね……やっぱり別れる!」
エリルの顔をみると怒っているわけではなく、からかっているような笑みを浮かべていた。
「……あいつがイリス姫でオレの過去の恋人だとしたら、どう接していいか、これからわからなくてな、ちょっと困りはてているんだ」
「エルさんさ……自分がイリス姫だって知っているのかな?」
「オレが忘れていたんだぜ……ないとおもうよそれは」
「こうやって話していると……故郷だとよくエルさんがどこからともなくあらわれるんだよね……」
「そうだな、お兄ちゃんのいるところ、丸わかりだから、って言われてな」
……妹がイリス姫でオレが勇者レンだったら、居場所ぐらいはわかるんだろうなぁ。もしかして、今も近くに来ていたりしてな……なんて思っていた時だった。
「……あ? あれ? お兄ちゃん? 偶然だね!」
とエルが宿屋の前のテラスで昼食をとっていた自分たちの前を通りかかり、オレに話しかけてきたのである。……妹エルは、すごくカワイイ服を来ていて、おしゃれにしている。王都は流行の先端の街でもあるから、おめかしする場所だ。……だが、その格好は……まるで男とデートにでもこれからいくのではないかと思わせるぐらい準備されたもののようにオレには思えた。
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