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ベットに潜伏する王女
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夢を見ている……。王女のリファイアが笑っている夢だ……。彼女と結婚した相手はこの国、イリアス王国の第一王位継承者になることになる。リファイアの横に居るのはあろうことかオレだった。オレがリファイアと婚約のお披露目をしながらパレードしているのをオレが見ているという夢ならではのトンデモ設定だ。
「こいつは……夢だな」
パレードの両側には手を振る群衆が祝いの言葉を口々に述べながら、みな笑顔でいる。
「あ……キスした……」
一人の女の子が二人に冷やかしの言葉を投げかける
「きゃー王女様のほうからキスするなんて! アル様も素敵……!」
とか、女の子たちの嬌声があがる。男どもも祝いの言葉をさらに大声で張り上げる……。……ちがう。オレは吟遊詩人のエリルと結婚したかったんだ……。こんな現実はたくさんだ。彼女を駆け出しの歌い手だった頃からずっと応援してきたんだ。
イヤだ。こんな未来は……イヤだ。
王女の一行はどんどん僕の方に近づいてくる……。僕は気づく、違う……。この子は王女ではない! エリルだ! エリルが王女の変装をしているのだ。なぜ、そんなことをしている? ということはオレはエリルと結婚するのか? これは予知夢なのか? おれのただの願望と恐れのあらわれなのか……。そう思いつつ僕は目をさますと王女が一緒のベットでとなりでスヤスヤと眠っていることに気づくことになるのだ。
時を戻そう……。
王女の部屋から自分の部屋に戻ってきたオレ。ちょっと遅いがまだ朝だ。
「さて……本業に精をだすとするか……果樹園の収穫をはじめないとな」
オレが作っている柑橘類のアルジェリンと名付けられた果物は品種改良の末、その風味と香り、ジューシーな果肉、さらには食べやすさまで兼ねそろえた自慢の逸品だ。アルという発語からはじまっているのは、オレの親父が息子のためにと残してくれた品種だからだ。おかげでただの村人にしては、そこそこ金回りは良いほうだ。
「ふぅ……今日はこのぐらいにしておくか……今年もなかなか良いできだな」
オレは一番この果樹園で大事にしている一本のアルジェリンの木をまた見に行くことにした。果樹園の丘の中でひときわ日当たりの良く、すがやかな風が吹く場所にその木はあった。ここから下に広がる村の田園風景を見るのがオレの仕事終わりの楽しみなのだ。携帯した昼飯をここで食べよう。僕は肉を穀物を練って蒸したもので包んでいるパオと呼ばれる携帯食を頬張る。
「仕事終わりにここで食うパオはいつでも最高だな」
その木の元には立て看板がたっている。そこには
「王家御用達」
と書かれていた。オレの親父が書いたものだ。両親は今は街で暮らしている。村より便利だから年をとったらオレもそうするつもりだ。ときどき仕送りを持っておれも両親のもとを訪れることがあるが、元気で口やましくオレがいつ結婚するかどうかをいつも尋ねてくる。
「……あーあ」
吟遊詩人やっている子と良い感じなんだ……なんて両親に言わなければ良かったな。
堅い商売をしていた二人だから、内心は複雑だったに違いないが、それでもオレがそういったら喜んでくれているようだったのに。
家に帰るか……眠たいから昼寝でもしよう。昨日は徹夜で飲み過ぎた……。
質素な寝室のベットに横になると僕はあっという間に寝てしまったのだ……。
そして、起きたとき驚愕の王女の添い寝に気づくことになる。
「こいつは……夢だな」
パレードの両側には手を振る群衆が祝いの言葉を口々に述べながら、みな笑顔でいる。
「あ……キスした……」
一人の女の子が二人に冷やかしの言葉を投げかける
「きゃー王女様のほうからキスするなんて! アル様も素敵……!」
とか、女の子たちの嬌声があがる。男どもも祝いの言葉をさらに大声で張り上げる……。……ちがう。オレは吟遊詩人のエリルと結婚したかったんだ……。こんな現実はたくさんだ。彼女を駆け出しの歌い手だった頃からずっと応援してきたんだ。
イヤだ。こんな未来は……イヤだ。
王女の一行はどんどん僕の方に近づいてくる……。僕は気づく、違う……。この子は王女ではない! エリルだ! エリルが王女の変装をしているのだ。なぜ、そんなことをしている? ということはオレはエリルと結婚するのか? これは予知夢なのか? おれのただの願望と恐れのあらわれなのか……。そう思いつつ僕は目をさますと王女が一緒のベットでとなりでスヤスヤと眠っていることに気づくことになるのだ。
時を戻そう……。
王女の部屋から自分の部屋に戻ってきたオレ。ちょっと遅いがまだ朝だ。
「さて……本業に精をだすとするか……果樹園の収穫をはじめないとな」
オレが作っている柑橘類のアルジェリンと名付けられた果物は品種改良の末、その風味と香り、ジューシーな果肉、さらには食べやすさまで兼ねそろえた自慢の逸品だ。アルという発語からはじまっているのは、オレの親父が息子のためにと残してくれた品種だからだ。おかげでただの村人にしては、そこそこ金回りは良いほうだ。
「ふぅ……今日はこのぐらいにしておくか……今年もなかなか良いできだな」
オレは一番この果樹園で大事にしている一本のアルジェリンの木をまた見に行くことにした。果樹園の丘の中でひときわ日当たりの良く、すがやかな風が吹く場所にその木はあった。ここから下に広がる村の田園風景を見るのがオレの仕事終わりの楽しみなのだ。携帯した昼飯をここで食べよう。僕は肉を穀物を練って蒸したもので包んでいるパオと呼ばれる携帯食を頬張る。
「仕事終わりにここで食うパオはいつでも最高だな」
その木の元には立て看板がたっている。そこには
「王家御用達」
と書かれていた。オレの親父が書いたものだ。両親は今は街で暮らしている。村より便利だから年をとったらオレもそうするつもりだ。ときどき仕送りを持っておれも両親のもとを訪れることがあるが、元気で口やましくオレがいつ結婚するかどうかをいつも尋ねてくる。
「……あーあ」
吟遊詩人やっている子と良い感じなんだ……なんて両親に言わなければ良かったな。
堅い商売をしていた二人だから、内心は複雑だったに違いないが、それでもオレがそういったら喜んでくれているようだったのに。
家に帰るか……眠たいから昼寝でもしよう。昨日は徹夜で飲み過ぎた……。
質素な寝室のベットに横になると僕はあっという間に寝てしまったのだ……。
そして、起きたとき驚愕の王女の添い寝に気づくことになる。
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