アテンションプリーズ!ガラポンの特賞は異世界でした!?~アオイ50歳。異世界でエンジョイしろと言われても…若くないので出来ません!~

三星

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若くないのでエンジョイできません!

小話:パンチ・サト、三兄弟は今日も仲良し

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******


「おらぁぁぁぁぁ!!
 アレックスにい!!うまく誘導できたっ!」
「よし!クレバー良くやった!!バース、今の内だ止めを刺せっ」
「任せとけっ!!どりゃぁぁぁ」

 ―――ドシュッ!!
「ブフォォォォォォォ……」
 
 ドシーーーン!!

「「「やったぜ!!」」」


 俺達はチーム サト改め、パンチ サト。鳥獣人のサト家の長男、次男、三男の三兄弟パーティだ。
 なぜ「パンチ」になってしまったのかは……9話を参考にしてくれ。
 まぁあえて言うなら……男の勲章、とでも言っておこうかな

 今日も無事依頼のあった、ブタタンを仕留めギルドへ報告。
 結構大型種だったこともあり、予定報酬よりも少し色をつけてもらえた
 まだまだ弱小パーティな俺らだけど、こうしてコツコツと実績を積み上げている。


「なぁ、今日は報酬も少し多かったし、ゴマパイ食べに行こうぜ」
「マジで!?ゴマパイなんて久々じゃね?おれ大好物!」
「アホ、みんな大好物だよ。アレックス兄、今日は一人一つ付く?」

「う~ん……まぁいいだろう。たまには贅沢にトッピングでハチミツいっとくか?」
「うぇ~い!!ハチミツトッピングはマジでヤバイよ。バース兄やったな!!」
「言ってみるもんだなっ!アレックス兄はケチだからダメかと思ったぜ」

「ケチだと……?俺に全部金の管理を押し付けといてよく言うなぁ、おぉん?」
「あ……サーセン、ちょっとクチバシが滑りました」
「あはは!バース兄、クチバシは滑らないじゃーん!」
「いや、ただの鳥ジョークだって」
「今日もクレバーはピュアで可愛いな……兄ちゃん気持ちがほっこりしたぞ?」


 少し天然?というか、どこか抜けてる俺達の弟クレバーはアホ可愛い。
 弟にほっこりしながら、馴染みのパイ店へ向かった。


――――ガチャ…パチッ!

「ぎゃーー!!来たぁ!」
「おいおい、どうした?クレバー」


 ウキウキ気分で「一番乗りだぜ!」と言って、店のドアノブを握ったクレバーが突然大声を上げた


「あ、アレックス兄!ごめん、ただの静電気だった……オレあれ以来、ピリッとくるだけでルーティエさんが近くにいるんじゃないかってドキドキしちゃってさぁ……もしかしてこれが…」

「あぁ、そうだな、そういうのはトラウマ…」
「クレバー案外、繊細だったんだな…」

「恋ってやつなのかな?」
「「はっ?」」

「……ドアホ!そんなスリリングな恋があってたまるか!お前名前だけは賢そうなのに、考えが非常に残念なやつだな」

「まぁ、名前は親がつけたんだし、コイツに罪はねぇだろ?でも、アレックス兄は何だかんだ言ってもクレバーが可愛いがってるじゃねぇか」

「ホント?アレックス兄♡」
「あっ、こら!ハートなんて浮かべるな、気持ち悪い!」
「アレックス兄~、次男も可愛がってくれねぇ~の?」


 クレバーにバースまで加わって、俺にベタベタと纏わり付いて絡んでくる。
 弟達は可愛いが、だからといっていい歳の男たちが三人で絡んでいるのもいかがなものだろうか


「やめろ、やめろ!同じベタベタなら、俺は綺麗な羽色のお姉さんがイイ!」


 何が悲しくて、男同士、且つ兄弟からモテなくてはならないのか……
 とは言え、兄心としては満更でもないけど


「モテるって言えばさ、オレたち結構有名になってきたじゃん。前とは違って強そうに見えるって噂になってるって」
「はぁ?マジか……まぁ確かに頭がパンチになったお陰で貫禄はついたと言えるな」
「いや、ホントに貫禄がついただけで、ランクは全く変わってないんだけどな」

「「「あははははは……」」」

「………笑いごとじゃなくね?この貫禄のせいで、上のランクからもある意味顔を覚えてもらえたけど、絡まれることもたまにあんだろ?」
「確かに。あん時のアレックス兄は潔くてカッコ良かったよな!」


 あぁ、あれか……ただ並んでいただけなのに「ガン飛ばしてんじゃねぇぞぉゴラァ!」って難癖つけられたやつな。思わず「ピッ!」って言いそうになったし。
 このままでは三人共焼き鳥にされてしまうと悟った俺は、せめて弟二人だけでも見逃して欲しいと思って……ついにあの技を使ったんだよな


「あれか……自慢の赤い羽根まで伏せた、【敵意はミジンコほどにもありませんっ!サーセンっした!】の謝罪な。フッ、あれはサト家長男に代々受け継がれてる、奥義の一つだ」


 最終奥義だから、ここぞって時しか使ってはならないと親父から言われていたのだ。
「奥義」って響きだけでカッコいいが、やっている事はただの謝罪。しかし、これで三人共生き残れたのだから、この奥義も満更ではないんだなと考えを改めた一件だった。


「え?サト家次男に代々受け継がれてる奥義、緑の羽根を大きく広げて【お願い、ケンカはやめて!】ってのを俺は聞いたけど」

「マジ?サト家三男に代々受け継がれてる奥義、青い羽根をハートに見えるようにすぼめて【ピィ…ごめんね?】ってのは?」


「「「……ホントうちの親は適当なんだなっ」」」


「よく考えたら、うちの親父は二人兄妹だったし、お袋も姉妹だったよな?」
「そっか…じゃあオレの三男の奥義は新しく作られた奥義ってことじゃね?」

「「違うだろっ!」」

「ま、でも末っ子が可愛いってのは一理あんな」
「ほら見ろ、結局バースもクレバーが可愛いんだろうが」

「ピィ…可愛くてごめん♡」

「アホ、それはキモいわ!」
「やっていいのは可愛いメス鳥だけな」


 クレバーは可愛い末っ子ではあるが、体格は一番大きいので、小さくて可愛いには程遠い


「あ、可愛いで思い出したけどさ、だいぶ前にユーロピアから出稼ぎに来た冒険者が言ってたんだけど、ルーティエさんと逆鱗様をギルドで見たって」

「は?お前なんでもっと早く言わないんだよ!」
「まぁまぁ、クレバーは三歩歩くと忘れちゃうんだよ。それで?」

「うん、おb…じゃなくて逆鱗様を相変わらず溺愛している感じで、誰も近づけなかったって」

「まぁ……想像つくよな」
「ああ、威圧も半端なかったしな」

「たださぁ、もう一つのは多分見間違えじゃないかなって思うんだけど」
「もう一つ?」
「言ってみ?」

「つい最近来たやつが噂していたのは、若い女の子を連れてたって……どう思う?」
「若い女の子?」
「特徴は?聞いてないのか?」

「う~ん、黒髪、黒目で背が……獣人の小型犬種くらい?」
「黒髪、黒目……あのおb…お方とほぼ同じじゃねーかよ!」
「なんだ、間違いなく見間違い確定だな」
「あーやっぱそうだよなぁ~」


「……もしくは特殊な趣味で、黒系好きとか。あるんじゃね?」
「だったら鳥獣人のメスのカラスだってイケただろうが。結構可愛かったのに秒でフラれてたぜ?」
「アイツは性格に難があっただろ?二股してたくらいだし」

「えぇ、マジか…オレちょっと好きだったのに……」
「クレバー!?ダメだぞ?あのメスは兄ちゃんは許可できねぇ」
「ああ、お前の嫁は兄ちゃん達がしっかりしたメスを探してやっからな」

「ピ、ピィ……」

「おい、泣くやつがあるか!」
「そうだぞ、お前は俺たちの大切な弟なんだからな!」


「アレックス兄、バース兄♡」
「だからハート散らすな!気持ち悪い!!」
「よっし、アレックス兄、クレバー、ゴマパイのハチミツトッピングを食べて、また明日も頑張ろうぜ!」

「「おう!!」」



 俺達は仲良し三兄弟のパンチ サト。
 今日も明日も明後日も、三人仲良く冒険を続けて行く!




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