悪徳男爵はままならない〜転生した気弱な青年はチートで悪を貫く〜

涼月 風

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〜プロローグ〜

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窓から月が見えた。

その光は、優しく窓から差し込み、俺の身体を照らしている。

胸には、一本のナイフが刺さり、血が滲んでいる。

だが、おかしな事に痛みはない。

誰かが慌てて出て行ったのか、この部屋に通じるドアが開いたままだった。

そこから冷たい空気が流れ込んでくる。

俺は、どうしてここにいるのだろう?

なんで刺されたのだろう?

記憶が曖昧で思い出す事が出来ない。

そう言えば、誰かが『記憶が馴染むまで、半日はかかるかもね』って言ってた覚えがある。

なんでそんな事を言うんだ? 

俺は、寝ていた身体を起こし、胸に刺さったナイフを抜く。

血が溢れ出るかと思ったが、直ぐに傷は塞がった。

「これは、夢か……」

俺は、のっそり立ち上がり、窓に映った自分の容姿を見る。

「えっ!? 誰だ、こいつ……」

その顔に覚えがない。

着ている服にも覚えがない。

周囲を確認して、ここがどこかもわからない。

「一体、何が起こったんだーー! 」

俺は、ふと、睡魔に襲われた。

目の前のは、ベッドがある。

俺は、そのベッドに寝転んだ。

そして、翌朝には、真実を知る事になる。

俺は、この世界に転生したのだと……





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