双子の世界見聞録〜転生したら生まれた集落で忌子呼ばわりされたからとりま双子の妹と一緒に世界を回ることにした話〜

瑠璃川翡翠

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零章 祝福された呪いの双子

十五話、何で…ふざけんなよ!!!

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「…お前達、本当に今日は騒がしいな。何があんだ?」


今日は風の精霊だけじゃなくて炎の精霊も騒がしいんだよ。珍しい。本当に何が…ん?何だ…この感じ…まさか…


「ししょーの結界が…破られた…!?」


考えるより先に足が動いていた。風華を待たずに俺は山を降り、ロゼルの…俺達の家へと向かう。さっきうるさかったのは、風の精霊と炎の精霊だ…だったら…それは…!!


「兄さん!」


頭の上から風華の声が落ちて来た。走りながら上を見上げると、精霊スピリットの力を使って空中を移動している風華の姿があった


「こっちから行った方が速い!手伸ばして!」


「分かった!」


俺は走りながらバンザイの形になると、すぐに俺よりも小さい手に俺の手を掴まれた


「シルフ!兄さんも運んで!」


「頼んだ!!」


シルフは、風の下位精霊だ。今俺達が契約出来ている精霊は四種類の下位精霊。風の精霊、シルフ、水の精霊、ウンディーネ。炎の精霊、サラマンダー。雷の精霊、ヴォルト…全員下位精霊だけど、強さは折り紙付きだ。頼もしい俺達の仲間だよ!!風華が氷の力を使えるようになったから、近々氷の精霊とも契約が出来そうらしい。俺も鼻が高いわ!!

てか、風華も家に向かってるって事は、結界は殆ど確定で破られたって思っていいな。でも…何で…誰が…!!


「…!兄さんッ!お家が…!」


「ぇ…な、んで…」


風華の悲痛な声と、目の前に広がる残酷な光景に俺は言葉を失った…何で…何で!!!


「家が燃えてんだよッッ!!!」


「水の精霊よ…私の声に応えて…!ウンディーネ!お願い…火を消して!」


俺がやっとの思いで掠れた声を絞り出した時には、風華が家の鎮火を始めていた…そうだ…サラマンダーが火を食えば…いや…彼奴等は水に弱いから今出したらダメか…

眼前では、現れたウンディーネが水を操り、炎を消していた。俺は…何も出来なかった…


「兄さん、降りよう。大事な物はきっと守護魔法が掛けてある。まずは、師匠が此処に居なかったことを喜ぼう」


「…嗚呼、そうだな…」


「シルフ、ありがとう。降ろして」


風華は俺の手を握ると、空から降り、俺を引っ張って燃えた家へと歩き出した。外は焼けてはいるが、中は何とか無事か?少し焦げてたりする場所もあるけど…


「…色んな方向から火が付けられてた…どうして…師匠を恨んでる人…そんなに居たのかな」


「そうだな…でも…もう此処には居られないかもしれないな…またいつ不審な奴が来るかも分からねえし…とりあえずししょーを待とうぜ。案外すぐ帰ってくるかもしれねーしさ。数週間くらい待って…もし、もし帰って来なかったらその後の事はその時考えよう」


「そうだね。私達の部屋は無事みたいだし…寝泊まりには困らなそう」


やっと慣れ親しんだこの場所も…焼かれて半壊か…やっぱ…俺達は忌子なのか…?俺達には居場所が…ない…のかな…

気分が沈んでいく俺の手に、暖かい体温が伝わった。


「風華…」


「兄さんが考えてる事は何となく分かる。でも前も…今も…一人じゃないでしょ。私がいる。私が支える。私がずっと一緒」


「…!そうか…そうだよな…」


いつもなら文句を言われてすぐに突き放されるハグも…今は大人しく、俺の背中に手を回してくれた。風華は…いつの間にか…こんなに大きくなってたんだな…俺も…負けてられねえな


「うし!充電完了!とりあえず掃除だな!足場とか確認しねぇと!」


「うん。気を付けてお掃除しないとね」


ししょーが帰ってくるまでの辛抱か…てか、会って一番の報告が家燃えた!!って大丈夫なのか…?まあししょーも気付いてるだろ!だから…絶対帰ってこいよ…俺達じゃ…此処は戻せないんだから…
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