双子の世界見聞録〜転生したら生まれた集落で忌子呼ばわりされたからとりま双子の妹と一緒に世界を回ることにした話〜

瑠璃川翡翠

文字の大きさ
60 / 186
弐章 蒸気の国・エンジーム

九話、私対人戦出来るか分かんないんだけど…

しおりを挟む
「ただいま風華マジで助けて!!!」


「うん、まずそれに至った経緯を説明して」


調べ物も終わってマキアとお茶をしてたら、帰ってきた兄さんの最初の言葉。我が双子ながら語彙が無さ過ぎないかな…


「ボア倒してたんだよ。手当たり次第」


「何でその一言で伝わると思ったの?」


「いやもっと話すから!!!」


兄さんが助けを求めてくるなんて珍しい事もあるんだね。ご飯とお掃除の時くらいしかこんなに懇願しないのに。そんなに一大事?


「取り敢えず目に付いたボアを撃退して、帰ろうとしたら変な奴が拍手しながら近付いて来てよ。ギルドに勧誘された訳」


「普通に断りなよ」


「断ったよ!!したら俺に拒否権は無いって言われて剣盗られた!!」


泥棒…?にしてもかなり横暴な人だね。拒否権はあって欲しかったんだけど…


「そんで、返して欲しいなら自分のギルドに来て決闘しろってさ。しかもそのギルドマスターと風華がだ」


「待って私?」


「そうなんだよ!!問答無用で風華にされた」


私あの場に居なかったのに何で初対面の人と決闘しないといけないの?しかも負けたら兄さんギルド行き?困る…流石にマキアと一緒にでも兄さんが居ないと旅を続けられる自信無い…


「…対人戦…」


「何とか止めようとしたんだけど、聞く耳持たれなくてよ…あんのナルシ野郎絶対次あったらブッ飛ばす!!!」


「拒否権無いなら行くしか無いね。兄さんと兄さんの剣が掛かってるし」


でも不安はある…最悪神力を使ってでも勝たないと…魔術の鍛錬もしたい…


「兄さん、その決闘いつ」


「明日」


「分かった。マキア、兄さん。この後鍛錬行くから付き合って」


兄さんには体の動かし方を聞いて、マキアには全体的なアドバイスを貰いながら鍛錬すれば、付け焼き刃でも一日なら何とかなる筈…ギルドマスターとの決闘…でも…絶対負けられない


「マキア、私は支度をして来るから、夕飯の仕上げをお願い。それをバスケットに入れて置いといて」


「畏まりました」


「兄さん、受けたからにはしっかり付き合って貰うから。絶対寝かせない」


「風華、悪い事は言わん。その言い方には語弊が生まれる。とても大きな語弊が。だが良い。ありがとうございます」


兄さん何言ってるんだろ…兎に角久し振りに魔術と神力の鍛錬しなきゃね。少し鈍ったかもしれないし…


「…ごめんな、風華」


「いいよ。今回珍しく兄さんが原因じゃ無いみたいだし。それに…対人戦はこれからも着いて回るかもしれない…いつまでも苦手だからって逃げてられないもの」


「お前は本当に強くて良い子だな!!!」


クシャクシャと乱された髪を手櫛で直し、壁に掛かっている鏡に写る自分を見つめた。左右の色の違う瞳と視線が合わさった。


「…よし、行こ」


「よっしゃ!!」


「サポートはお任せを」


取り敢えずは明日の決闘に勝つ。それだけ考えて鍛錬しかないね。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

無能と追放された俺の【システム解析】スキル、実は神々すら知らない世界のバグを修正できる唯一のチートでした

夏見ナイ
ファンタジー
ブラック企業SEの相馬海斗は、勇者として異世界に召喚された。だが、授かったのは地味な【システム解析】スキル。役立たずと罵られ、無一文でパーティーから追放されてしまう。 死の淵で覚醒したその能力は、世界の法則(システム)の欠陥(バグ)を読み解き、修正(デバッグ)できる唯一無二の神技だった! 呪われたエルフを救い、不遇な獣人剣士の才能を開花させ、心強い仲間と成り上がるカイト。そんな彼の元に、今さら「戻ってこい」と元パーティーが現れるが――。 「もう手遅れだ」 これは、理不尽に追放された男が、神の領域の力で全てを覆す、痛快無双の逆転譚!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。

水定ゆう
ファンタジー
 村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。  異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。  そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。  生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!  ※とりあえず、一時完結いたしました。  今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。  その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

処理中です...