双子の世界見聞録〜転生したら生まれた集落で忌子呼ばわりされたからとりま双子の妹と一緒に世界を回ることにした話〜

瑠璃川翡翠

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弐章 蒸気の国・エンジーム

十話、この人苦手…

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「はあ…」


「風華憂鬱そうだな」


「憂鬱だからね」


昨日の夜、寝て全回復するギリギリまで鍛錬した。久し振りにあんなに長時間魔術と神力を使ったかもしれない…


「ベレッツァのギルドは此方です。エンジーム内でも五本の指に入る有力ギルドとなっています」


「そんなにか!?」


「…兄さん、負けたら走って逃げるよ。マキアは取り敢えず、宿で待機してて。魔導人形が居るってなったら大騒ぎだから」


「畏まりました。御武運を」


負けた場合は取り敢えず、剣取り返して走って逃げて、成功するかは分からないけど、転移魔法使ってみて…かな…そんな有力ギルドのギルドマスターとの決闘とか…はあ…憂鬱…あ、長い金髪の人が立ってる…あの人?


「やあやあ!ようやく来たね。ふむ、君が彼の妹君か…ふっ、兄妹揃って美しいとは…尚の事我がギルドに相応しい!」


「まだ諦めてねえの?」


兄さんが美しい…見た目が?言動美しいとはかけ離れてると思うんだけど…


「私が諦める?そんな言葉辞書に存在しない。そう言えば、自己紹介が済んでいなかったね。私とした事が…私の名はアデルバード!アデルバード・ライエラだ。さあ、私が名乗ったのだから、君達も名乗る番だ」


「…風華。フウカ・ヒガン」


「雷葉だ」


まだ出会って数分だけど…私この人苦手かもしれない…でも、先入観で決めちゃ駄目だよね…うん。


「素晴らしい名だ!それではフウカ!ライハと君の身を賭けて私と決闘をしようではないか!勝った者には、その身とこの剣が与えられる。場所はこのギルドの中庭だ。異論はあるかい?と言っても拒否権はないのだけどね」


「…風華、ぶっ飛ばせ」


「頑張る」


私達結局勝ったら骨折り損だよね?まあいいかな。その時は情報出して貰おう。


「我がギルドメンバーは美しい者、そして美しいものを愛している者で構成されている。君達は実に美しいからね。すぐに馴染めるさ。そうそう、此処に入った暁には、その眼帯とローブは必ず外して貰うよ」


「拒否権寄越せナルシ野郎」


「兄さん口調口調」


ヴィクトールさんに会った時以上に兄さんが荒れてる…相性悪いみたいだね。それもかなり。


「フウカはもっと着飾ると良い。そのローブを脱ぎ去り、美しい服とアクセサリーを身に付ければ、きっと君はエンジーム1の美女と呼ばれる様になるだろう!」


「風華はんな事しなくても可愛いわ!!舐めんなよ!!」


兄さんは何でキレてるの…?はあ…多分このギルドの人達もこんな感じなんだよね…?美しいとか可愛いとか…慣れてないからあんまり言わないでほしいんだよね…取り敢えずは頑張るしかないか…まずは勝って兄さんと私と剣を自由にしないとね…よし、気合い入れて行くよ…!私!!
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