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弐章 蒸気の国・エンジーム
二十五話、風華に傷があれば処す。無くても処す
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「おいナルシ野郎~」
「私の名はアデルバードだと何回言えば分かるんだい?ライハ」
「覚える気ねーし」
ボアを追っ払って、サンプル採って追っ払っての繰り返し…そろそろ飽きてくるんだが?やっぱ風華の方行けば良かったわ…
「そう言えば、ライハ。いつもの君の美しい剣技にキレが無いね。悩み事か?」
「んで分かんだよ!?キモいな!!」
「ふふ、この私の観察眼を見くびられたら困るね」
うへぇ…戦闘中妙にこっち見てたと思ったらそう言う事かよ。
「風華が最近冷たいんだよ」
「レディは日々成長して行くものだ。それを見守り、巣立ちを祝福するのも兄の務めだろう」
「まだ風華には早いっての!!!」
せめて十六…うん、譲歩してもそれくらいまでは彼氏許さん絶対!!
「しかし、彼女は美しいからね…いつ何処で恋が芽生えるか…なんて誰も予想は出来ないよ」
「風華が可愛くて綺麗で美しいのは俺が一番知ってっからな。はあ…」
「ふふ、美しい兄妹愛だね」
双子だけどな。まあ、俺のが数分早く産まれたらしいからちゃんと兄貴だ。お兄ちゃんです。
「んで?次の場所は?」
「東だね。数十分歩いた農村地区にボアの目撃情報だよ。イーブルギルドの方は動き無し。いつも通りだね」
「そのいつも通りを平和に戻す為に俺等は手伝ってんだろうがい」
ボア襲撃がいつも通りはもう物騒すぎんだわ。一応ジャックの指示通り、処さずに追い払ってるけど、マジでキリが無い。
「さあさあ、気を取り直して出発と行こうか」
「おー。ん…?あ、悪い。俺便所」
「もう少し綺麗な言葉使いにしてくれないか?ライハ」
小言を言ってくるナルシ野郎を無視して、近くの茂みにズンズン入ってく。…うし、此処なら大丈夫だろ。
「どした、ヴォルト」
普段大人しい此奴が、さっき俺を連れてくる為に動いてたからな。便所は嘘。抜ける為の口実だ。
「…んー…何か緊急事態ってのは分かったけどさ。何があったんだ?」
小さな静電気の様な音が続くけど、俺にはニュアンスしか分からん…はあ…風華が居てくれたらな…ってん?
「風華?風華が危ないのか?」
俺のその言葉に反応する様に、ヴォルトが大きく声を出した。俺の全身から血が引いていく感覚がする。風華が…危ない…?
「…ナルシ野郎!!」
シン…と返事は無い。クッソ、遠くへ来すぎたか…とりま走って伝えて戻るか!
「ナルシ野郎!」
「…何だいライハ。それと良い加減その変な渾名は辞めて欲しいのだけど…」
「今はんな事どうでもいいんだよ!!風華が危ねえ!俺はそっち行くからお前はその農村地区に行け!」
踵を返した俺の腕をナルシ野郎が掴んだ。んだよ!急いでんの!
「私も行こう。伝えてくる。少し待っていてくれ」
「早くしろ!」
ナルシ野郎が、他のギルドの奴等がいる方へと駆け出して行った。ヴォルトは姿を消したけど場所を伝えてくれてる。ありがとう、助かる。待ってろ風華…兄ちゃんが行くからな。
「私の名はアデルバードだと何回言えば分かるんだい?ライハ」
「覚える気ねーし」
ボアを追っ払って、サンプル採って追っ払っての繰り返し…そろそろ飽きてくるんだが?やっぱ風華の方行けば良かったわ…
「そう言えば、ライハ。いつもの君の美しい剣技にキレが無いね。悩み事か?」
「んで分かんだよ!?キモいな!!」
「ふふ、この私の観察眼を見くびられたら困るね」
うへぇ…戦闘中妙にこっち見てたと思ったらそう言う事かよ。
「風華が最近冷たいんだよ」
「レディは日々成長して行くものだ。それを見守り、巣立ちを祝福するのも兄の務めだろう」
「まだ風華には早いっての!!!」
せめて十六…うん、譲歩してもそれくらいまでは彼氏許さん絶対!!
「しかし、彼女は美しいからね…いつ何処で恋が芽生えるか…なんて誰も予想は出来ないよ」
「風華が可愛くて綺麗で美しいのは俺が一番知ってっからな。はあ…」
「ふふ、美しい兄妹愛だね」
双子だけどな。まあ、俺のが数分早く産まれたらしいからちゃんと兄貴だ。お兄ちゃんです。
「んで?次の場所は?」
「東だね。数十分歩いた農村地区にボアの目撃情報だよ。イーブルギルドの方は動き無し。いつも通りだね」
「そのいつも通りを平和に戻す為に俺等は手伝ってんだろうがい」
ボア襲撃がいつも通りはもう物騒すぎんだわ。一応ジャックの指示通り、処さずに追い払ってるけど、マジでキリが無い。
「さあさあ、気を取り直して出発と行こうか」
「おー。ん…?あ、悪い。俺便所」
「もう少し綺麗な言葉使いにしてくれないか?ライハ」
小言を言ってくるナルシ野郎を無視して、近くの茂みにズンズン入ってく。…うし、此処なら大丈夫だろ。
「どした、ヴォルト」
普段大人しい此奴が、さっき俺を連れてくる為に動いてたからな。便所は嘘。抜ける為の口実だ。
「…んー…何か緊急事態ってのは分かったけどさ。何があったんだ?」
小さな静電気の様な音が続くけど、俺にはニュアンスしか分からん…はあ…風華が居てくれたらな…ってん?
「風華?風華が危ないのか?」
俺のその言葉に反応する様に、ヴォルトが大きく声を出した。俺の全身から血が引いていく感覚がする。風華が…危ない…?
「…ナルシ野郎!!」
シン…と返事は無い。クッソ、遠くへ来すぎたか…とりま走って伝えて戻るか!
「ナルシ野郎!」
「…何だいライハ。それと良い加減その変な渾名は辞めて欲しいのだけど…」
「今はんな事どうでもいいんだよ!!風華が危ねえ!俺はそっち行くからお前はその農村地区に行け!」
踵を返した俺の腕をナルシ野郎が掴んだ。んだよ!急いでんの!
「私も行こう。伝えてくる。少し待っていてくれ」
「早くしろ!」
ナルシ野郎が、他のギルドの奴等がいる方へと駆け出して行った。ヴォルトは姿を消したけど場所を伝えてくれてる。ありがとう、助かる。待ってろ風華…兄ちゃんが行くからな。
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